C型肝炎の治療方法

C型肝炎ウイルスを体内から排除して

完全治癒を目指す

• インターフェロン

体内の免疫力を高めてウイルスの活動を鎮静化さ

せる注射剤です。単独もしくはリバビリンとの併用、

リバビリンと直接作用型抗ウイルス薬との3剤併用

で用います。

• 直接作用型抗ウイルス薬（ＤＡＡ）

直接ウイルスを攻撃することによって抗ウイルス

作用をあらわす飲み薬です。

• リバビリン

インターフェロンや直接作用型抗ウイルス薬と併

用することによって治療効果を高める飲み薬です。

肝機能を改善して肝炎の悪化を防ぐ

• グリチルリチン配合剤（注射）

肝臓の細胞膜を強くすることによって肝細胞

の破壊を防ぐ働きがあります

• ウルソデオキシコール酸（飲み薬）

肝臓の血液の流れをよくする、あるいは肝臓

にエネルギーを蓄積することによって肝機能

を改善する作用があります。

原因療法 対症療法

インターフェロンを使う治療

• ペガシス® 、ペグイントロン® （ペグインターフェロン）

• コペガス® 、レベトール® （リバビリン）

• ソブリアード®（シメプレビル）

ＰＥＧ-ＩＦＮ単独、ＩＦＮ＋リバビリンの併用、またはＰＥＧ-ＩＦＮ＋リバビリン＋シメプレビルと3剤併用して治療を行います。

ペガシス

PEG-IFNα2b+RBV併用療法PEG-IFNα2a+RBV併用療法

コペガス レベトール

ペグイントロン

ペグインターフェロンの作用機序

リバビリンの作用機序

ペグインターフェロン、リバビリンの主な副作用

発現頻度は低いですが、このような症状がみられたらできるだけ早く主治医に連絡してください

息切れしやすい、

乾咳が続く、微熱がある

間質性肺炎

不安が続く、イライラする気分が落ち込む

躁鬱病などの精神神経症状

目がチカチカするものが見えにくい目が痛い

目の症状（網膜症）

動悸がする汗をかきやすいむくみがある

甲状腺機能異常

心臓の症状の悪化（不整脈、心不全）糖尿病の悪化

特に注意が必要な副作用とその症状

妊娠を避けるため、治療中および治療終了後６ヵ月間は、必ず避妊してください（男女とも）。また授乳も避けてください。

妊娠と授乳に関する注意

治療はできません

治療はできません

（治療を受ける場合は、授乳をやめてください）

避妊してください月1回妊娠検査をしてください

（服用中および服用終了後6ヵ月間）

必ずコンドームを使用してください

（服用中および服用終了後6ヵ月間）

避妊してください月1回妊娠検査をしてください

（服用中および服用終了後6ヵ月間）

妊婦、または妊娠している可能性あり

妊娠する可能性あり

妊娠する可能性あり

妊娠している可能性あり

妊娠検査

妊 婦

授乳中

女性の患者様

男性の患者様

男性の患者様のパートナー

（＋）

（－）

ＰＥＧ‐ＩＦＮ＋リバビリン＋シメプレビル3剤併用療法

• 1型のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変に用いる

• ソブリアード® ・ペグインターフェロン・リバビリンを12週間併用。

その後ペグインターフェロンとリバビリンの２剤を12週間続け、合計

で24週間。

副作用は？

ペグインタフェロンとリバビリ

ンの副作用に合わせて、ソ

ブリアード® による特徴的な

副作用（ビリルビン上昇・光

線過敏症）があります。

インターフェロンを使わない治療

• ダクルインザ® 錠（ダクラタスビル）＋スンベプラ®

カプセル（アスナプレビル）併用療法

• ハーボニー® 配合錠（ソホスブビル/レジパスビル）

ジェノタイプＩ

• ソバルディ® 錠（ソホスブビル）＋コペガス® 錠/レベトール® カプセル（リバビリン）併用療法

ジェノタイプⅡ

ダクラタスビル＋アスナプレビル2剤併用療法

• 1型のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変に用いる

• 2剤を合わせて24週間（６ヶ月）服用

朝 夜開始の場合朝

夜 朝夜 開始の場合

スンベプラ®カプセル

１日２回（１回１カプセル）

ダクルインザ®錠

１日１回（１回１錠）

肝機能障害（ALT上昇17.6%/AST上昇14.1%）、鼻や喉の炎症（5.1%）頭痛（12.9%）、発熱（11.8%） など

薬を飲み忘れることなく２４週間きちんと服用することが重要です

一緒に服用することができない薬があります他院・他科を受診する場合は、ダクルインザ錠・スンベプラカプセルで治療中であることを医師に伝えてください

胎児等に悪影響を及ぼす可能性があります女性は、治療期間・治療終了後５週間は避妊 してくだださい 授乳中は服用できません

副作用は？

注意事項は？

定期的に血液検査を行います

体調に変化を感じた場合は自己判断で中止せず医師へ

ソホスブビル/レジパスビル併用療法

• 1型のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変に用いる

• 1日1回1錠、12週間（3ヶ月）服用

• いつ服用してもよい薬ですが、できるだけ毎日決まった時間に服用することをお勧めします。

ウイルス検査を行い効果判定を行います。

ハーボニー®配合錠

他の薬との飲み合わせについて

• リファンピシン（抗結核薬：リファジン）

• カルバマゼピン、フェニトイン（抗てんかん薬：テグレトール、アレビアチン）

• セイヨウオトギリソウ（セント・ジョーンズ・ワート）含有食品

一緒に服用しては行けない薬

• 制酸剤（胃薬：水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等）

• H2受容体拮抗剤（胃潰瘍/十二指腸潰瘍治療薬：ファモチジン等）

• プロトンポンプ阻害剤（胃酸分泌抑制薬：オメプラゾール等）

• アミオダロン（不整脈治療薬）

• ジゴキシン（強心剤）

• リファブチン（抗結核薬）

• フェノバルビタール（抗てんかん薬）

• テノホビル（HIV/B型肝炎治療薬）

• ロスバスタチン（高コレステロール血症治療薬）

一緒に服用する際に注意が必要な薬

服用している薬を必ず医師・薬剤師にお伝えください。また、他の医師の診察を受ける場合にもハーボニー配合錠を服用していることをお伝えください。

• 貧血（1.3%）、頭痛（1.9%）、悪心（2.5%）、便秘（1.9%）、口内炎（2.5%）、腹部不快感（1.9%）、そう痒症（3.2%）、発疹（1.3%）、疲労感（頻度不明）

• 薬の効果を発揮させるために毎日服用することが重要です。

• 妊娠・授乳中の方に対する注意点

妊娠している方、妊娠している可能性のある方には、治療による有

益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ、治療が行なわれ

ます。また、授乳中の方が治療される場合は、授乳を中止してくださ

い。

副作用は？

注意事項は？

ソホスブビル＋リバビリン2剤併用療法

• 2型のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変に用いる

• 2剤を合わせて12週間服用

ソバルディ®錠

１日１回（１回１錠）

コペガス®錠・レベトール®カプセル

１日２回（服用量は患者さんごとに異なります）

• 貧血・ヘモグロビン減少（15.0%） 、頭痛（5%）、倦怠感（4.3%）、悪心（4.3%） 、そう痒症（4.3%）

• 治療の効果を得るために毎日欠かさず服用することが大切です。

• 一緒に服用してはいけない薬やサプリメントがあります。他院・他科を受診する場合は、ソバルディ錠・コペガス錠またはレベトールカプセルを服用中であることを医師に伝えてください。

• 胎児に悪影響を与える可能性があります妊娠中、妊娠している可能性がある方は、服用することができません。

副作用は？

注意事項は？