大阪大学における大阪大学における看護師キャリアアップ教育の変遷看護師キャリアアップ教育の変遷

大阪大学医学部附属病院

越村 利惠

平成28年度 研修受講施設

＜川西市＞

＜吹田市＞大阪大学医学部附属病院市立吹田市民病院

＜茨木市＞ほうせんか病院彩都友紘会病院北大阪けいさつ病院済生会茨木病院

＜西宮市＞西宮渡辺病院

＜川西市＞市立川西病院協和会 協立病院

市立吹田市民病院井上病院弘済院附属病院

済生会茨木病院

＜枚方市＞総合病院 東香里病院枚方公済病院

＜豊中市＞関西メディカル病院

西宮渡辺病院佐藤病院枚方総合発達医療センター関西医科大学附属病院

＜寝屋川市＞＜大阪市＞

＜四条畷市＞畷生会脳神経外科病院＜神戸市＞

兵庫県立

＜寝屋川市＞結核予防会 大阪病院

＜大阪市＞大阪掖済会病院NTT西日本大阪病院JR大阪鉄道病院なにわ生野病院桜橋渡辺病院

＜尼崎市＞尼崎医療生協病院

兵庫県立リハビリテーション中央病院 ＜大東市＞

野崎徳洲会病院＜門真市＞蒼生病院

桜橋渡辺病院大阪回生病院大阪みなと中央病院大阪医療センター友愛会病院

院外43施設

＜東大阪市＞

＜貝塚市＞市立貝塚病院

＜堺市＞近畿大学医学部堺病院近畿中央胸部疾患センター

大阪府立成人病センター ＜守口市＞松下介護老人保健施設はーとぴあ

院外43施設のべ423名受講

阪大のべ670名受講

（左）http://www.freemap.jp/item/hyogo/hyogo.html／（右）http://www.freemap.jp/item/osaka/osaka.html

＜東大阪市＞東大阪市立総合病院東大阪生協病院

＜和泉市＞和泉市立病院大阪府立母子保健総合医療センター

近畿中央胸部疾患センタ南堺病院阪和第二泉北病院堺市立総合医療センター

のべ670名受講

看護部キャリア開発センター護部キャリ 開発平成16年（2004年）6月設立

管理部門

看護部キャリア開発センター

管理部門

予算配分なし（受講料で運営）（受講料で運営）

設立の背景

看護の高度化 多様化看護の高度化、多様化、

複雑化

専門看護師・認定看護師の

活

大卒看護師の

増加活躍

増加

自己の専門的スキル向上

キャリア志向の高まり

設立の経緯

平成16年4月中旬

看護部内キ リア開発推進委員会設置看護部内キャリア開発推進委員会設置

当時の看護部長よりキャリア開発プログラム案：合意

キャリア開発推進委員会委員

看護部看護部長

副看護部長

教育担当看護師長

専門分野の看護師：がん看護、感染管理、糖尿病看護

事務部との折衝

★病院内における位置づけ検討★病院内における位置づけ検討：

NPOか看護部内か中央診療施設か

保健学科と 協働 将来的に他職種 教育センタ⇒保健学科との協働、将来的に他職種の教育センター

への移行も視野に入れ、中央診療施設として設立す

定ることに決定

講 定 修企 仮案★受講料決定：研修企画仮案に準じて

講師料、資料代、研修必要グッズ（消耗品）等を計算

人件費、場所代なし 90分 1,000円～2,000円

営利目的ではないため、受講料での運営が原則

人の配置を要しなければ、早い段階で運営の開始が可能

平成16年5月

病院長副病院長会議へ設立要望病院長副病院長会議へ設立要望

病院運営企画会議－病院運営会議 で設立決定

平成16年6月平成16年6月

「看護部キャリア開発センター」として始動

看護部キ リア開発センタ 運営委員会発足看護部キャリア開発センター運営委員会発足

（キャリア開発推進委員会発展的解消）

センタ 長 看護部長（兼任）センター長 看護部長（兼任）

副センター長 教育担当副看護部長（兼任）

センタ 員 教育担当看護師長（兼任）センター員 教育担当看護師長（兼任）

教育委員会委員長（兼任）

専門分野の看護師（兼任）専門分野の看護師（兼任）

がん看護、感染管理、

糖尿病看護 スキンケア糖尿病看護、スキンケア

保健学科教員（兼任）

看護部の教育理念と設立目的看護部の教育理念と設立目的

質の高い看護実践のできる看護師の育成

社会 地域医療 貢献 社会・地域医療への貢献

個人のキャリア開発をより推進する個人 キャリア開発をより推進する

院外の看護師にも教育の機会を提供する

キャリア開発センタ の目標キャリア開発センターの目標

• 地域に開かれた教育センターを目指す

• 個人のキャリア開発を推進する教育プログラムを提供するラムを提供する

• 看護師の職業的モチベーションを高める

• 高い臨床実践能力を持つ看護師を育成する

キャリア開発概念図（設立当初）

キャリア開発研修

Certified Expert Nurse By NCCCertified Expert Nurse By NCC＜特徴＞＜特徴＞

コースコースⅢⅢ（上級）（上級）

認定審査徴徴

段階的にレベルアップ段階的にレベルアップ

個人の時間とお金で学習個人の時間とお金で学習スス （ 級）（ 級）院内／院外：院内／院外：11時間時間2,0002,000円円

認定審査

個人の時間とお金で学習個人の時間とお金で学習

他施設の看護師との学び他施設の看護師との学び

コースコースⅡⅡ（中級）（中級）院内／院外：院内／院外：11時間時間1,5001,500円円

クリニカルラダークリニカルラダーレベルレベルⅢ(Ⅲ(中堅）以上中堅）以上

コースコースⅠⅠ（初級）（初級）認定審査

クリニカルラダークリニカルラダー(( 人前）以上人前）以上

コ スコ スⅠⅠ（初級）（初級）院内／院外：院内／院外：11時間時間1,0001,000円円

レベルレベルⅡ(Ⅱ(一人前）以上一人前）以上

共通コース共通コース（倫理・看護理論）（倫理・看護理論）共通コ ス共通コ ス（倫理 看護理論）（倫理 看護理論）無料無料

設立4年目の危機

地域の施設、看護師の研修ニーズの増 び増大/阪大職員の受講人数の伸び悩み

平成19年7対1看護取得

現場で新人教育にあたる

看護師の負担実践役割の拡大によるCNS・CNらの負担

新人看護師に対する3年間に及ぶ段階別教育とキ リア開発セ タ 運営 両方をする と

看護師の負担 CNS CNらの負担

キャリア開発センターの運営の両方をすることの

教育担当者の負担

プログラムの推移

平感染管理コ ス 平感染管理コ ス 平感染管理コ ス平成

16

感染管理コース

Ⅰ

がん看護

化学療法 ス

平成

19

感染管理コース

Ⅰ Ⅱ Ⅲ

がん看護

化学療法 ス

平成

22

感染管理コース

Ⅲ

がん看護

緩和ケア ス16

年化学療法コース

Ⅰ

緩和ケアコース

19年

化学療法コース

Ⅰ Ⅲ

緩和ケアコース

22年

緩和ケアコース

Ⅲ

糖尿病看護コース

Ⅰ Ⅰ Ⅱ Ⅲ

糖尿病看護コース

Ⅰ Ⅱ Ⅲ

Ⅲ

スキンケアコース

Ⅱ Ⅲ

教育・研究コース

Ⅰ

看護研究コース

ⅡⅡ

看護管理コース

Ⅰ Ⅱ

課題課題

①大学病院が持つ教育機能の維持・開発①大学病院が持つ教育機能の維持 開発

②クリニカルラダー・段階別教育・キャリア開発研修との整合性ア開発研修との整合性

・キャリア開発研修のコンセプトの見直しコンセプトの見直し

・人員の確保

コンセプトの見直し

「専門性を選択して受講する」

「自己の関心分野をみつける」「自己の関心分野をみつける」

より看護師のニーズに応える研修を！

キ リア開発研修と段階別研修の 部を統合キャリア開発研修と段階別研修の一部を統合

• 管理者統括から「管理」「教育・研究」「実践」の役割機能別にスペシャリストを目指す体制に看護部の方針が変更した

• 自分の専門性を決めていない5～10年目の看護師が多い

• クルニカルラダーⅢ（エキスパートレベル）取得前の看護師の経験年数が様々であるの経験年数が様々である

キャリア開発概念図（平成23年度）

目標設定

院外研修専門看護師養成コース認定看護師養成コース

認定看護管理者養成コース大学院進学

管理教育

評価

クリニカルラダー

レベルⅣ

（エキスパート）

実践 研究

キャリア開発研修専門分野別コースⅢ

～専門領域の模索期～

評価

ジ

目標設定

キャリア開発研修専門分野別コースⅡ

段階別研修Ⅲクリ カルラダ レベルⅡ

クリニカルラダーレベルⅢ

（中堅）

評価

ジェネラリストと

目標設定

（キャリア開発研修専門分野別コースⅠ）

クリニカルラダーレベルⅠ（新人）

段階別研修Ⅱ

クリニカルラダーレベルⅡ

（一人前）

評価

としてのキャリア

目標設定

段階別研修Ⅰクリニカルラダーレベル未

（新採用者）

（新人）

評価

ア開発

目標設定

実践 教育 管理 研究

目標管理 クリニカルラダーの4領域 キャリア開発を支援する教育

支援・サポート・評価・教育・コンサルテーション

病棟・外来・中央部門・看護管理室

平成23年度 キャリア開発研修

Certified Expert Nurse By NCCCertified Expert Nurse By NCC ＜特徴＞＜特徴＞

コ スコ スⅢⅢ（（上級上級））

段階的にレベルアップ段階的にレベルアップ

個人の個人の時間とお金で学習とお金で学習

コースコースⅢⅢ（（上級上級））4545分分(1(1単位）単位） 2,0002,000円円

他施設の看護師との学び他施設の看護師との学び

コースコースⅡⅡ（（中級中級）） 実践能力の習得コ スコ スⅡⅡ（（中級中級））4545分分(1(1単位）単位）1,5001,500円円

実践能力の習得

•• コースコースⅠⅠ（（初級初級）） 知識の習得•• クリニカルラダークリニカルラダーⅡⅡ対象対象 4545分分(1(1単位）単位）1,0001,000円円

平成23年度研修プログラム14コ ス：Ⅲ(上級）は実施せず14コース：Ⅲ(上級）は実施せず

がん看護コースⅠ 12単位（540分）がん看護コースⅡ 12単位（540分）感染管理コースⅠ 12単位（540分）感染管理コ スⅡ 12単位（540分）感染管理コースⅡ 12単位（540分）糖尿病看護コースⅠ 12単位（540分）糖尿病看護コースⅡ 12単位（540分）糖尿病看護コ スⅡ 12単位（540分）看護管理コースⅠ 12単位（540分）急変対応コースⅠ 6単位（270分）教育コースⅠ 8単位（360分）研究コースⅠ（1単位個別指導） 5単位（225分）研究発表コ スⅠ（個別指導） 2単位（ 90分）研究発表コースⅠ（個別指導） 2単位（ 90分）スキンケアコースⅠ 4単位（180分）看護管理リフレクションコース 6 5単位（300分）看護管理リフレクションコ ス 6.5単位（300分）看護管理ミーティング活性化コース 7.8単位（350分）

キャリア開発概念図（平成24年度～）

キャリア開発研修（平成24年度～）

Certified Expert Nurse By NCCCertified Expert Nurse By NCC＜特徴＞

段階的にレベルアップ

Ad d ⅡAd d Ⅱ（上級）（上級）

段階的 アップ

個人の時間とお金で学習

他施設の看護師との学びAdvanced ⅡAdvanced Ⅱ（上級）（上級）

院内：院内：11時間時間2,0002,000円／院外：円／院外：11時間時間2,5002,500円円

他施設の看護師との学び

院内看護職員研修費減額

AdvancedⅠAdvancedⅠ（中級）（中級） クリニカルラダークリニカルラダーAdvancedⅠAdvancedⅠ（中級）（中級）院内：院内：11時間時間1,0001,000円／院外：円／院外：11時間時間1,5001,500円円

クリニカルラダクリニカルラダレベルレベルⅢⅢ以上以上

BasicBasic（初級）（初級）実践・管理・教育・研究コース実践・管理・教育・研究コース クリニカルラダークリニカルラダー

院内：無料／院外：院内：無料／院外：11時間時間1,0001,000円円 レベルレベルⅡⅡ以上以上

看護部キャリア開発センター運営委員

センター長 看護部長（兼任）

副センター長 教育担当副看護部長（兼任）副センタ 長 教育担当副看護部長（兼任）

センター員 副看護師長（専任）※平成25年度より

教育実践室メンバー（兼任）教育実践室メンバ （兼任）

看護師長・副看護師長・看護師

専門分野の看護師（兼任）専門分野の看護師（兼任）

がん看護 ※平成28年度まで

感染管理感染管理

糖尿病看護

スキンケア ※平成29年度よりスキンケア ※平成29年度より

※看護部長、教育専従者、専門分野の看護師で構成

※保健学科教員は 講師として連携※保健学科教員は、講師として連携

人員・予算の確保

キャリア開発センターに

専任看護師 1名（副看護師長配置）専任看護師 1名（副看護師長配置）

専任事務員 1名専任事務員 名

看護部予算から教育の予算を独立させ看護部予算から教育の予算を独立させ、キャリア開発センター予算と統合

キャリア開発センター研修費＋看護部教育予算使途：講師料・機器、設備費・消耗品費・アルバイト料等使途：講師料 機器、設備費 消耗品費 アルバイト料等

キャリア開発センター講師ャ 開発 講師

◆がん看護CNS◆がん化学療法看護CN◆がん化学療法看護CN◆がん放射線療法看護CN◆精神看護CNS◆緩和ケアCN◆感染管理CN◆糖尿病ケア看護外来看護師◆糖尿病ケア看護外来看護師◆皮膚・排泄ケアCN◆救急看護CN◆救急看護CN◆慢性心不全看護CN◆保健学科教員◆副看護部長・看護部長◆看護師長・教育担当副看護師長◆院外講師◆院外講師

平成28年度Basicコース

実践コース（16）「さくさくケ レポ ト作成Ⅰ Ⅱ

★は院外募集を行ったコース

「さくさくケースレポート作成Ⅰ・Ⅱ」「看護倫理の謎を解く」 ★「看護に活かす看護理論 ★「看護に活かす看護理論」 ★「スキンケアの知識（基礎編・事例検討編）」「 ト ケア 知識 ★「ストーマケアの知識」 ★「見直そう！あなたがやってる感染対策」 ★「手術部位感染予防 ★「手術部位感染予防」 ★「急変対応 フィジカルアセスメント/シミュレーション」

平成28年度Basicコース

実践コース（16）「がん看護 化学療法」

★は院外募集を行ったコース

「がん看護 化学療法」「がん看護 放射線療法」 ★「がん看護 緩和ケア」 ★「がん看護 緩和ケア」 ★「家族を支える！家族支援に必要な知識」★「患者のQOL向上につながる退院支援」★「患者のQOL向上につながる退院支援」★「糖尿病とインスリン用デバイスの知識」「認知症とせん妄患者のケアの基本」 ★「認知症とせん妄患者のケアの基本」 ★「今こそ学ぼう！老年看護」 ★

平成28年度Basicコース管理コース（5）「問題解決に繋げよう！活動理論」

★は院外募集を行ったコース

「問題解決に繋げよう！活動理論」「効果的なコミュニケーション技術」★「働き甲斐のある職場作り」「働き甲斐のある職場作り」「私にもできる！身近な看護管理」「看護管理者に必要な経営の視点」「看護管理者に必要な経営の視点」

教育コース（2）「新卒ナースの育て方」「看護専門職における後輩育成」 ★

研究コース（2）「臨床での気づきや疑問の活用方法」「臨床での気づきや疑問の活用方法」「あなたもできる！看護研究」

平成28年度AdvancedコースⅠ

実践コース（3）「がん看護 ELNEC J」

★は院外募集を行ったコース

「がん看護 ELNEC-J」「感染管理-感染対策の改善と評価-」「高齢糖尿病患者の療養支援」「高齢糖尿病患者の療養支援」

教育コース（1）教育コース（1）「学習会・研修企画の方法」

今後の展望

受講者の学習ニーズに合わせたプログラム受講者の学習 ズ 合わ たプ グラム

・受講者背景およびアンケートの分析

情報交換の場を含めたプログラム

・グループディスカッション 事例検討など・グループディスカッション、事例検討など

・申込方法の見直し⇒Web申し込みの導入

地域のニーズに合わせたプログラム

他施設からの評価（アンケ ト調査）・他施設からの評価（アンケート調査）

研修風景