国民の食育に関する意識 (1)食生活に関する意識...

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第2節 食をめぐる意識と実践の現状 1 国民の食育に関する意識 食育に関する国民の意識を把握するため、内閣府において平成 27(2015)年 10 月に全国 の 20 歳以上を対象とした「食育に関する意識調査」を実施しました。この調査では、現在の 食生活や食習慣に加え、家族や地域での共食、生活習慣病の予防等を意識した食生活の実践状 況、食文化の継承などについて調査を行いました。 (1)食生活に関する意識や現在の食生活の実践状況 ①食生活の満足度 食事がおいしいと感じている人は約 9 割、日々の食事に満足している人や食事の時間が楽 しいと感じている人は約 8 割。 普段の食生活に関する満足度を尋ねたところ、『あてはまる』(「あてはまる」及び「どちら かといえばあてはまる」の合計)と回答した人の割合が最も高かった項目は、「②食事がおい しい」(91.1%)で、続いて「⑤日々の食事に満足している」(82.0%)、「③食事の時間が楽 しい」(78.2%)、「④食卓の雰囲気は明るい」(74.7%)、「①食事の時間が待ち遠しい」 (54.4%)の順でした(図表-4)。 図表- 4 食生活の満足度 あてはまる(小計) あてはまらない(小計) 46.7 43.3 46.4 62.4 23.1 35.2 31.4 31.8 28.7 31.3 13.3 19.5 18.1 7.0 31.8 3.1 3.7 2.5 1.1 7.8 1.7 2.1 1.2 0.6 5.8 0.2 0.2 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 ⑤日々の食事に満足 している (n=1,791) ④食卓の雰囲気は 明るい  (n=1,791) ③食事の時間が楽しい (n=1,791) ②食事がおいしい (n=1,791) ①食事の時間が待ち 遠しい  (n=1,791) あてはまる どちらとも いえない どちらかといえば あてはまる 54.4 91.1 78.2 74.7 82.0 あて はまる (小計) あては まらない (小計) あてはま らない どちらといえば あてはまらない 13.6 1.7 3.7 5.8 4.7 無回答 (%) 5 第 2 節 食をめぐる意識と実践の現状

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Page 1: 国民の食育に関する意識 (1)食生活に関する意識 …②健全な食生活の実践の心掛け 日頃から健全な食生活の実践を心掛けている人は4人に3人。日頃から健全な食生活を実践することを『心掛けている』(「常に心掛けている」及び「心掛

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

1国民の食育に関する意識

食育に関する国民の意識を把握するため、内閣府において平成 27(2015)年 10 月に全国の 20 歳以上を対象とした「食育に関する意識調査」を実施しました。この調査では、現在の食生活や食習慣に加え、家族や地域での共食、生活習慣病の予防等を意識した食生活の実践状況、食文化の継承などについて調査を行いました。

(1)食生活に関する意識や現在の食生活の実践状況

①食生活の満足度

食事がおいしいと感じている人は約9割、日々の食事に満足している人や食事の時間が楽しいと感じている人は約8割。

普段の食生活に関する満足度を尋ねたところ、『あてはまる』(「あてはまる」及び「どちらかといえばあてはまる」の合計)と回答した人の割合が最も高かった項目は、「②食事がおいしい」(91.1%)で、続いて「⑤日々の食事に満足している」(82.0%)、「③食事の時間が楽しい」(78.2%)、「④食卓の雰囲気は明るい」(74.7%)、「①食事の時間が待ち遠しい」

(54.4%)の順でした(図表- 4)。

図表-4  食生活の満足度

あてはまる(小計) あてはまらない(小計)

46.7

43.3

46.4

62.4

23.1

35.2

31.4

31.8

28.7

31.3

13.3

19.5

18.1

7.0

31.8

3.1

3.7

2.5

1.1

7.8

1.7

2.1

1.2

0.6

5.8

0.2

0.2

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

⑤日々の食事に満足 している(n=1,791)

④食卓の雰囲気は 明るい (n=1,791)

③食事の時間が楽しい     (n=1,791)

②食事がおいしい     (n=1,791)

①食事の時間が待ち 遠しい (n=1,791)

あてはまるどちらともいえない

どちらかといえばあてはまる

54.4

91.1

78.2

74.7

82.0

あてはまる(小計)

あてはまらない(小計)

あてはまらない

どちらといえばあてはまらない

13.6

1.7

3.7

5.8

4.7

無回答

(%)

第1章

食育推進施策等の現状

5

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

食育28-01-01.indd 5 2016/05/11 16:34:51

Page 2: 国民の食育に関する意識 (1)食生活に関する意識 …②健全な食生活の実践の心掛け 日頃から健全な食生活の実践を心掛けている人は4人に3人。日頃から健全な食生活を実践することを『心掛けている』(「常に心掛けている」及び「心掛

②健全な食生活の実践の心掛け

日頃から健全な食生活の実践を心掛けている人は4人に 3人。

日頃から健全な食生活を実践することを『心掛けている』(「常に心掛けている」及び「心掛けている」の合計)と回答した人の割合は 76.6%であり、女性の方が男性よりも『心掛けている』と回答した人が多い状況です(図表- 5)。

図表-5  健全な食生活の実践の心掛け

心掛けている

27.8

18.4

23.6

57.1

47.7

53.0

13.8

29.5

20.7

0.8

3.9

2.2

0.5

0.5

0.5

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

常に心掛けている あまり心掛けていない

全く心掛けていない

わからない

76.6

66.1

84.9

心掛けている(小計)

22.9

33.4

14.6

心掛けていない(小計)

心掛けている(小計) 心掛けていない(小計)

(%)

③健康状態の自己評価

自分の健康状態が良いと思っている人は約7割。

自分の健康状態について尋ねたところ、『良い』(「とても良い」及び「まあ良い」の合計)と回答した人の割合は 70.5%であり、男性よりも女性でその割合が高くなっています。また、『良くない』(「あまり良くない」及び「良くない」の合計)と回答した人の割合は、20 歳代及び50 歳代の男性では約 2 割存在します(図表- 6)。

図表-6  健康状態の自己評価

18.1

13.0

9.0

16.0

10.6

21.1

51.4

57.9

52.3

48.8

52.9

42.1

16.4

17.6

20.7

21.6

25.0

14.0

12.4

10.2

17.1

10.4

9.6

21.1

1.7

1.4

0.9

3.2

1.9

1.8

0 25 50 75 100(%)

歳以上70(n=177)

60~69歳(n=216)

50~59歳(n=111)

40~49歳(n=125)

30~39歳(n=104)

20~29歳(n=57)

○男性良い(小計)

良くない(小計)

63.2

63.5

64.8

61.3

70.8

69.5

22.8

11.5

13.6

18.0

11.6

14.1 15.2

16.5

13.3

18.0

16.5

24.7

55.8

61.7

58.4

49.4

56.8

57.1

13.2

14.0

19.7

22.1

16.5

10.4

12.2

7.0

8.7

8.1

6.5

7.8

3.0

0.8

--

1.7

3.6

0.5

--

0 25 50 75 100(%)

70歳以上(n=197)

60~69歳(n=243)

50~59歳(n=173)

40~49歳(n=172)

30~39歳(n=139)

20~29歳(n=77)

○女性良い(小計)

良くない(小計)

81.8

73.4

67.4

71.7

78.2

71.1

7.8

10.1

9.9

8.7

7.8

15.2

良い(小計) 良くない(小計)

16.6

14.3

15.6

56.8

52.4

54.9

16.3

19.1

17.5

8.5

12.4

10.2

1.6

1.8

1.7

0.2

0.1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

とても良い無回答

どちらともいえないまあ良い 良くない

70.5

66.7

73.4

良い(小計)

11.9

14.2

10.1

良くない(小計)

あまり良くない

第1章

食育推進施策等の現状

6

食育28-01-01.indd 6 2016/05/11 16:34:52

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④栄養バランスに配慮した食生活の実践状況

主食・主菜・副菜をそろえて食べることが 1日に 2回以上、「ほぼ毎日」あると回答した人は約6割。一方、若い世代は約 4割であり、全世代よりも栄養バランスに配慮した食生活の実践状況が低い傾向。

主食・主菜・副菜をそろえて食べることが 1 日に 2 回以上、「ほぼ毎日」あると回答した人は 57.7%であり、女性の方が男性よりも「ほぼ毎日」あると回答する人の割合が高くなっています。また、年齢が高くなるほど「ほぼ毎日」あると回答した人の割合が高い傾向にあります(図表- 7)。

図表-7  栄養バランスに配慮した食生活の実践状況

60.3

54.3

57.7

20.1

19.7

19.9

14.3

19.5

16.6

5.3

6.5

5.8

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

(%)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

ほぼ毎日 週に 2~ 3日週に 4~ 5日 ほとんどない

67.2

59.7

48.6

48.0

42.3

40.4

15.8

19.4

22.5

17.6

24.0

24.6

13.0

15.7

20.7

25.6

26.0

26.3

4.0

5.1

8.1

8.8

7.7

8.8

0 25 50 75 100

70歳以上(n=177)

60~69歳(n=216)

50~59歳(n=111)

40~49歳(n=125)

30~39歳(n=104)

20~29歳(n=57)

○男性

69.5

67.9

59.0

60.5

47.5

39.0

17.8

18.5

20.2

19.2

25.2

23.4

11.2

11.1

15.6

11.6

19.4

26.0

1.5

2.5

5.2

8.7

7.9

11.7

0 25 50 75 100

70歳以上(n=197)

60~69歳(n=243)

50~59歳(n=173)

40~49歳(n=172)

30~39歳(n=139)

20~29歳(n=77)

○女性

(%)

⑤�食生活の満足度、健全な食生活の実践の心掛け及び栄養バランスに配慮した食生活の実践状況と健康状態の自己評価との関係

食生活の満足度や健全な食生活の実践の心掛けがそれぞれ高く、栄養バランスに配慮した食生活の実践状況が良い人ほど健康状態の自己評価が高い傾向。

日々の食生活に満足している人や、健全な食生活をしようと心掛けている人、主食・主菜・副菜をそろえた食事を 1 日に 2 回以上とっている栄養バランスに配慮した食生活をほぼ毎日送っている人ほど、自分の健康状態が良いと感じていると回答した割合が高くなっています

(図表- 8)。

第1章

食育推進施策等の現状

7

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

食育28-01-01.indd 7 2016/05/11 16:34:52

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図表-8   �食生活の満足度、健全な食生活の心掛け及び�栄養バランスに配慮した食生活の実践状況と健康状態の自己評価との関係

健全な食生活の心掛けとの関係

栄養バランスに配慮した食生活の実践状況との関係

食生活の満足度との関係

15.6 54.9 17.5 10.2 1.7

8.2

8.4

17.2

28.2

45.0

58.0

24.7

26.9

15.6

30.6

16.8

8.0

8.2

2.9

1.1

良くない(小計)良い(小計)

とても良い まあ良い 良くない

あまり良くない

15.6 54.9 17.5 10.2 1.7

10.2

17.3

45.9

57.5

22.9

16.0

17.6

8.1

3.4

1.0

どちらともいえない

良くない(小計)良い(小計)

とても良い まあ良い 良くない

あまり良くない

どちらともいえない

良くない(小計)良い(小計)

とても良い まあ良い 良くない

あまり良くない

どちらともいえない

15.6 54.9 17.5 10.2 1.7

5.8

11.4

13.2

18.6

50.0

50.8

54.6

56.6

22.1

21.9

17.4

15.9

15.4

14.1

13.2

7.6

6.7

1.7

1.7

1.2

0.1

0.1

無回答

0.1

0.1

無回答

無回答

0.1

0.2

[全世代]

[日々の食事の満足度別]

総数(n=1,791)

あてはまる(計)(n=1,468)どちらともいえない(計)(n=238)あてはまらない(計)(n=86)

[全世代]

[健全な食生活の心掛け別]

総数(n=1,791)

心掛けている(計)(n=1,372)心掛けていない(計)(n=410)

[全世代]

[栄養バランスに配慮した食生活別]

総数(n=1,791)

ほぼ毎日(n=1,033)

週に4~ 5日(n=357)

週に2~ 3日(n=297)

ほとんどない(n=104)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

※1� 健康状態の自己評価について:『良い』(「とても良い」+「まあ良い」)、「どちらともいえない」、『良くない』(「あまり良くない」+「良くない」)

※2� 食生活の満足度:『あてはまる』(「あてはまる」+「どちらかといえばあてはまる」)、『どちらともいえない』、『あてはまらない』(「どちらかといえばあてはまらない」+「あてはまらない」)

※3� 健全な食生活の心掛け:「心掛けている」(「常に心掛けている」+「心掛けている」)、「心掛けていない」(「あまり心掛けていない」+「全く心掛けていない」)

※4� 栄養バランスに配慮した食生活の実践(主食・主菜・副菜をそろえて食べる頻度):『ほぼ毎日』、『週に4~5日』、『週に2~3日』、『ほとんどない』

第1章

食育推進施策等の現状

8

食育28-01-01.indd 8 2016/05/11 16:34:52

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(2)第3次食育推進基本計画の目標に関連した国民の食生活に関する意識

第 3 次食育推進基本計画(第 1 部第 2 章 参照)の目標のうち、国民の意識調査に基づいている目標①、②、③、⑤、⑨、⑩、⑪、⑬、⑰、⑱、⑲、⑳ 1 に関連した国民の食生活に関する意識は次のとおりです。

目標①-1 食育への関心度

食育に『関心がある』と回答した人は4人に 3人。

食育について、『関心がある』(「関心がある」及び「どちらかといえば関心がある」の合計)と回答した人の割合は 75.0%であり、特に 30 歳代から 60 歳代の女性でその割合が高くなっています(図表- 9)。

図表-9  食育への関心度

44.1

30.1

37.9

38.7

35.2

37.1

12.9

19.1

15.6

3.2

13.8

7.9

1.2

1.8

1.5

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

関心がある 関心がない わからないどちらかといえば関心がある

どちらかといえば関心がない

関心がある(小計) 関心がない(小計)

75.0

65.3

82.7

関心がある(小計)

23.5

32.9

16.1

関心がない(小計)

57.4

49.4

42.2

33.7

34.5

37.7

22.3

37.0

41.6

49.4

51.8

31.2

11.7

11.1

13.3

12.2

12.2

23.4

7.1

0.8

2.3

3.5

0.7

6.5

1.5

1.6

0.6

1.2

0.7

1.3

0 25 50 75

70歳以上(n=197)

60~69歳(n=243)

50~59歳(n=173)

40~49歳(n=172)

30~39歳(n=139)

20~29歳(n=77)

○女性

68.8

86.3

83.1

83.8

86.4

79.7

関心がある(小計)

29.9

12.9

15.7

15.6

11.9

18.8

関心がない(小計)

44.6

32.4

25.2

20.8

21.2

22.8

23.2

34.3

36.9

45.6

39.4

42.1

13.0

20.4

18.0

24.0

22.1

19.3

16.9

11.1

18.0

8.8

15.4

14.0

2.3

1.9

1.8

0.8

1.9

1.8

0 25 50 75

70歳以上(n=177)

60~69歳(n=216)

50~59歳(n=111)

40~49歳(n=125)

30~39歳(n=104)

20~29歳(n=57)

○男性

64.9

60.6

66.4

62.2

66.7

67.8

関心がある(小計)

33.3

37.5

32.8

36.0

31.5

29.9

関心がない(小計)

(%)

100(%)100(%)

1 ①食育に関心を持っている国民の割合、②朝食又は夕食を家族と一緒に食べる「共食」の回数、③地域等で共食したいと思う人が共食する割合、⑤朝食を欠食する若い世代の割合、⑨主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べている国民の割合、⑩主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べている若い世代の割合、⑪生活習慣病の予防や改善のために、ふだんから適正体重の維持や減塩等に気をつけた食生活を実践する国民の割合、⑬ゆっくりよく噛んで食べる国民の割合、⑰地域や家庭で受け継がれてきた伝統的な料理や作法等を継承し、伝えている国民の割合、⑱地域や家庭で受け継がれてきた伝統的な料理や作法等を継承している若い世代の割合、⑲食品の安全性について基礎的な知識を持ち、自ら判断する国民の割合、⑳食品の安全性について基礎的な知識を持ち、自ら判断する若い世代の割合

第1章

食育推進施策等の現状

9

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

食育28-01-01.indd 9 2016/05/11 16:34:52

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目標①-2 食育への関心度

若い世代は、食事の正しい作法を習得することや、家族などと食卓を囲んだり、調理する機会を増やすことについて、他の世代よりも関心を持っている。

食育に『関心がある』(「関心がある」及び「どちらかといえば関心がある」の合計)と回答した人のうち、食育を国民運動として実践するならどんなことに関心があるかを尋ねたところ、「食品の安全性」を挙げた人が 75.3%と最も高く、次に「食生活・食習慣の改善」

(60.4%)、「自然の恩恵や生産者等への感謝・理解、農林漁業等に関する体験活動」(36.2%)、「郷土料理、伝統料理等の優れた食文化の継承」(34.2%)と続きました(図表- 10)。

図表-10  食育を国民運動として実践するなら関心があること

30.4

37.0

18.7

38.8

35.5

64.5

60.4

0.5

0.4

21.5

24.2

26.3

34.2

36.2

60.4

75.3

0 20 40 60 80

わからない

その他

食を通じたコミュニケーション

食事に関するあいさつや作法

環境との調和、食品ロスの削減や食品リサイクルに関する活動

郷土料理、伝統料理等の優れた食文化の継承

自然の恩恵や生産者等への感謝・理解、農林漁業等に関する体験活動

食生活・食習慣の改善

食品の安全性

(%)(3つまで複数回答)

若い世代(n=273、m.t.=285.3%)全世代(n=1,344、m.t.=279.0%)

第1章

食育推進施策等の現状

10

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Page 7: 国民の食育に関する意識 (1)食生活に関する意識 …②健全な食生活の実践の心掛け 日頃から健全な食生活の実践を心掛けている人は4人に3人。日頃から健全な食生活を実践することを『心掛けている』(「常に心掛けている」及び「心掛

また、今後の食生活の中で、食育として特に力を入れたいことを尋ねたところ、「栄養バランスのとれた食生活を実践したい」(62.8%)、「食品の安全性について理解したい」(50.9%)、

「食べ残しや食品の廃棄を削減したい」(48.1%)が挙げられました。一方、20 歳代から 30 歳代の若い世代では、「家族や友人と食事を囲む機会を増やしたい」

(40.3%)、「食事の正しい作法を習得したい」(25.0%)、「家族と調理する機会を増やしたい」(15.6%)など、食を通じたコミュニケーションについて、他の世代よりも関心が高くなっています(図表- 11)。

図表-11  今後の食生活で特に力を入れたい食育の内容

1.6

1.1

10.1

23.6

21.2

17.5

19.1

38.2

32.1

21.5

35.8

49.6

30.5

46.2

45.4

39.3

63.4

2.0

1.0

9.7

15.6

18.3

18.7

20.8

25.0

33.7

36.2

37.6

40.3

42.1

42.5

48.1

50.9

62.8

0 10 20 30 40 50 60 70

わからない

その他

生産から消費までのプロセスを理解したい

家族と調理する機会を増やしたい

自分で調理する機会を増やしたい

食文化を伝承していきたい

調理方法・保存方法を習得したい

食事の正しい作法を習得したい

おいしさや楽しさなど食の豊かさを大切にしたい

地場産物を購入したい

地域性や季節感のある食事をとりたい

家族や友人と食卓を囲む機会を増やしたい

健康に留意した食生活を実践したい

規則正しい食生活を実践したい

食べ残しや食品の廃棄を削減したい

食品の安全性について理解したい

栄養バランスのとれた食生活を実践したい

(%)(複数回答)

若い世代(n=377、m.t.=496.0%)全世代(n=1,791、m.t.=505.1%)

第1章

食育推進施策等の現状

11

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

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目標①-3 健全な食生活の実践の心掛けや実践状況と食育への関心度との関係

食育への関心度が高い人ほど、健全な食生活の実践の心掛けや実践状況が良況。

食育に関心がある人は、関心がない人に比べて、健全な食生活の実践の心掛けの割合が高い状況です。

また、実践状況では、食育に関心がある人ほど、主食・主菜・副菜をそろえて食べる頻度が高く、食文化を継承していると回答した割合が高くなっています(図表- 12)。

図表-12   �健全な食生活の実践の心掛けや健全な食生活に関する実践状況と�食育への関心度との関係

23.6 53.0 20.7 2.2 0.5総数(n=1,791)

[全世代]

9.7

27.9

37.1

58.0

44.2

13.5

7.6

0.4

1.4

0.1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

関心がない(計)(n=421)

関心がある(計)(n=1,344)

心掛けている(小計)心掛けていない(小計)

常に心掛けているわからない

あまり心掛けていない心掛けている

76.6

心掛けている(小計)

22.9

心掛けていない(小計)

全く心掛けていない

[食育への関心度別]

85.9

46.8

13.9

51.8

○健全な食生活の実践の心掛け

57.7 19.9 16.6 5.8総数(n=1,791)

週に 2~ 3日[全世代]

47.0

60.9

19.5

20.2

24.0

14.4

9.5

4.6

関心がない(計)(n=421)

関心がある(計)(n=1,344)

ほぼ毎日 週に 4~ 5日 ほとんどない

[食育への関心度別]

60.0 35.1 4.9総数(n=1,791)

[全世代]

41.3

66.2

52.0

29.7

6.7

4.1

関心がない(計)(n=421)

関心がある(計)(n=1,344)

受け継いでいる わからない

[食育への関心度別]

受け継いでいない

○主食・主菜・副菜をそろえて食べる頻度

○食文化の継承の状況

(%)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

第1章

食育推進施策等の現状

12

食育28-01-01.indd 12 2016/05/11 16:34:53

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目標② 家族との共食

家族と一緒に暮らしている人のうち、「ほとんど毎日」家族と一緒に食事をとっているのは朝食では2人に 1人、夕食では3人に 2人。

家族と同居している人に、朝食と夕食について家族と一緒に食事をとる頻度を尋ねたところ、「ほとんど毎日」朝食を食べると回答した人の割合は 54.5%で、夕食を食べると回答した人の割合は 64.0%でした。

一方、家族と一緒に食事をとることが「ほとんどない」と回答した人は、朝食で 23.8%、夕食で 7.3%です。

また、朝食あるいは夕食を「ほとんど毎日」又は「週に 4 ~ 5 日」と回答した人に、食事を一人で食べるより家族と一緒に食べることの良い点を尋ねたところ、「家族とのコミュニケーションを図ることができる」を挙げた人の割合が 78.2%と最も高く、以下、「楽しく食べることができる」(68.9%)、「規則正しい時間に食べることができる」(36.7%)、「栄養バランスの良い食事を食べることができる」(34.4%)などが挙げられました(図表- 13)。

図表-13  家族との共食

64.0

54.5

10.7

4.8

13.5

10.1

4.3

6.7

7.3

23.8

0.2

0.1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

夕食(n=1,640)

朝食(n=1,640)

ほとんど毎日 ほとんどない週に4~5日 週に2~3日 無回答週に1日程度

〇食事を家族と一緒に食べることは、一人で食べるよりどのような利点があるか。

0.4

0.3

3.6

6.0

7.3

9.6

10.5

12.2

15.2

34.4

36.7

68.9

78.2

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90(%)

総数(n=1,308、m.t.=283.3%)

(3つまで複数回答)

○家族と一緒に食べる頻度

家 族 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を図ることができる

楽 し く 食 べ る こ と が で き る

規則正しい時間に食べることができる

栄養バランスの良い食事を食べることがができる

安全・安心な食事を食べることができる

食事の作法を身に付けることができる調理や配膳、買物など食事作りに参加ができる自然や食事を作ってくれた人などに対する感謝の念を育むことができる

ゆっくりよく噛んで食べることができる

食の知識や興味を増やすことができる

食 文 化 を 伝 え る こ と が で き る

そ の 他

わ か ら な い

第1章

食育推進施策等の現状

13

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

食育28-01-01.indd 13 2016/05/11 16:34:53

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目標③ 地域等での共食

地域や所属コミュニティーで食事の機会があれば参加したい人は2人に 1人。

地域や所属コミュニティー(職場等を含む。)で食事会等の機会があれば参加したいと思うか尋ねたところ、『そう思う』(「とてもそう思う」及び「そう思う」の合計)と回答した人は47.7%であり、特に女性で、その割合が高い状況でした。

また、食事会等へ参加したいと思うと回答した人が、過去 1 年間に地域等での共食の場へ参加した割合は 64.6%であり、参加した際の感想としては、「コミュニケーションを図ることができた」(86.8%)と回答した人が最も多く、それに続き、「楽しく食べることができた」

(76.8%)、「地域の状況を知ることができた」(38.2%)、「食の知識や興味を増やすことができた」(24.8%)などが挙げられました。

一方、「参加していない」と回答した人に参加する条件を尋ねたところ、約半数の人が「友人や知人からの呼びかけ、誘いがあること」(50.0%)、「食事会等が参加しやすい場所で開催されること」(49.0%)、「食事会等が参加しやすい時間に開催されること」(46.0%)などを挙げていました(図表- 14)。

第1章

食育推進施策等の現状

14

食育28-01-01.indd 14 2016/05/11 16:34:53

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図表-14  地域等での共食

17.0

12.8

15.1

34.6

30.1

32.6

22.2

21.5

21.9

18.3

22.2

20.2

7.7

12.4

9.8

0.3

1.0

0.1

0.6

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

とてもそう思う全くそう思わない わからないどちらともいえない

そう思う(小計) そう思わない(小計)

47.7

42.9

51.5

そう思う(小計)

29.8

34.6

26.0

そう思わない(小計)そう思う あまりそう思わない

○地域等での共食参加への意識

64.6 35.3

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

総数(n=855)

参加した 参加していない 無回答○地域等での共食経験

0.4

5.8

7.2

12.7

13.0

13.6

15.0

16.3

24.8

38.2

76.8

86.8

0 20 40 60 80 100

○地域等での共食に参加した感想

(%)(複数回答)

総数(n=552、m.t.=310.7%) 総数(n=302、m.t.=300.0%)1.3

1.7

7.0

18.2

22.8

32.5

32.5

39.1

46.0

49.0

50.0

0 20 40 60

○地域等での共食に参加する条件

(%)(複数回答)

女性(n=1,001)

コミュニケーションを図ることが できた

友人や知人からの呼びかけ、誘いがあること

食事会等が参加しやすい場所で開催されること

食事会等が参加しやすい時間に開催されること

時 間的 なゆとりがあ る こ と

地 域 や 所 属コミュニティーからの呼びかけ、誘いがあること

安価で参加できること

郷土料理や行事食などを取り入れていること

食 事 内 容 が充 実してい ること

経 済 的なゆとりがあ る こ と

そ の 他

わ か ら な い

楽しく食べることがで き た

地 域 の 状 況 を知ることが できた

食の知識や興味を増やすことができた

栄養バランスの良い食事を食べることができた調理や配膳、買物など、食事作りに参加するこ と が で き た安全・安心な食事を食べることができた

食文化を学ぶことがで き た

ゆっくりよく噛んで食べることができた

食事の作法を身に付けることができた

規 則正しい時間に食べることができた

そ の 他

わ か ら な い

第1章

食育推進施策等の現状

15

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

食育28-01-01.indd 15 2016/05/11 16:34:53

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目標⑤-1 朝食摂取頻度等

普段、朝食を「ほとんど毎日食べる」と回答した人は約8割。

普段の朝食について、「ほとんど毎日食べる」と答えた人の割合は 83.9%であり、男女ともに 60 歳代及び 70 歳以上でその割合が高くなっています。一方、20 歳代から 40 歳代の男性で朝食を「ほとんど食べない」と回答した人は約 2 割です。

また、普段、朝食を「週に 4 ~ 5 日食べる」、「週に 2 ~ 3 日食べる」、「ほとんど食べない」と回答した人に、朝食を食べるために必要なことを尋ねたところ、「朝早く起きられること」

(42.7%)、「朝、食欲があること」(38.2%)、「朝食を食べる習慣があること」(32.6%)などの回答が挙げられました(図表- 15)。

図表-15  朝食摂取頻度等

97.597.5

94.794.7

86.786.7

82.682.6

77.077.0

64.964.9

0.50.5

2.12.1

4.04.0

5.25.2

7.27.211.711.7

0.50.5

1.61.6

2.32.3

3.53.5

5.05.0

10.410.4

1.51.5

1.61.6

6.96.9

8.78.7

10.810.813.013.0

--

--

--

--

--

--

0 25 50 75 100

70歳以上(n=197)

60~ 69歳(n=243)

50~ 59歳(n=173)

40~ 49歳(n=172)

30~ 39歳(n=139)

20~ 29歳(n=77)

○女性

93.893.8

90.390.3

82.982.9

66.466.4

60.660.6

56.156.1

2.32.3

2.32.3

3.63.68.08.0

6.76.7

8.88.8

1.11.1

2.32.3

1.81.8

8.88.8

8.78.7

10.510.5

2.82.8

5.15.1

11.711.716.816.8

23.123.1

24.624.6

--

--

--

--

1.01.0

--

0 25 50 75 100(%)

70歳以上(n=177)

60~ 69歳(n=216)

50~ 59歳(n=111)

40~ 49歳(n=125)

30~ 39歳(n=104)

20~ 29歳(n=57)

○男性

87.087.0

79.979.9

83.983.9

4.14.1

4.44.4

4.24.2

3.03.0

4.44.4

3.63.6

5.95.9

11.111.1

8.28.2

--

0.10.1

0.10.1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

ほとんど毎日食べる 無回答週に4~5日食べる

週に2~3日食べる

ほとんど食べない

7.3

4.8

8.1

14.5

15.3

21.8

30.6

36.3

35.5

43.5

50.8

2.10.8

7.34.8

4.9

6.3

11.5

13.2

14.2

23.6

26.7

31.3

32.6

38.2

42.7

0 10 20 30 40 50 60(%)(複数回答)

〇朝食を食べるために必要なこと

若い世代(n=124、m.t.=274.2%)全世代(n=288、m.t.=254.5%)

(%)

朝 早 く 起 き ら れ る こ と

朝 、 食 欲 が あ る こ と朝 食 を 食 べ る 習 慣 が あ る こ と自分で用意できる時間があること

自分で用意する手間がかからないこと夜遅くまで残業するなど労働時間や環境に無理がないこと家 に 朝 食 が 用 意 さ れ て い る こ と

朝食を食べるメリットを知っていること夕食や夜食を食べ過ぎていないこと外食やコンビニ等で手軽に朝食をとることができる環境があることダ イ エ ッ ト の 必 要 が な い こ と

そ の 他

わ か ら な い

第1章

食育推進施策等の現状

16

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目標⑤-2 朝食摂取頻度及び栄養バランスに配慮した食生活の実践と暮らし向きとの関係

現在の暮らしにゆとりがあると感じている人ほど、朝食を「ほとんど毎日食べる」人が多く、栄養バランスに配慮した食生活を「ほぼ毎日」実践している割合が高い状況。

現在の暮らしにゆとりがあると感じている人ほど、朝食を「ほとんど毎日食べる」と回答し、栄養バランスに配慮した食生活を「ほぼ毎日」実践していると回答した割合が高い傾向にあります(図表- 16)。

図表-16   �朝食摂取頻度及び栄養バランスに配慮した食生活の実践と暮らし向きとの関係

83.9 4.2 3.6 8.2 0.1総数(n=1,791)

[全世代]

77.7

83.2

87.1

3.7

4.5

4.3

6.1

3.2

2.8

12.2

9.1

5.8

0.3

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

ゆとりがない(計)(n=377)

どちらともいえない(n=595)

ゆとりがある(計)(n=814)

ほとんど毎日食べるほとんど食べない

[暮らし向き別]

週に 4~ 5日食べる

週に 2~ 3日食べる 無回答

57.7 19.9 16.6 5.8

週に 4~ 5日

48.0

54.5

64.4

22.3

20.5

18.6

19.9

20.2

12.5

9.8

4.9

4.5

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

ほぼ毎日 ほとんどない

総数(n=1,791)

[全世代]

ゆとりがない(計)(n=377)

どちらともいえない(n=595)

ゆとりがある(計)(n=814)

[暮らし向き別]

週に 2~ 3日

○暮らし向き別 朝食摂取頻度

○暮らし向き別 栄養バランスに配慮した食生活の実践

第1章

食育推進施策等の現状

17

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

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目標⑪-1 生活習慣病の予防や改善のための食生活の実践

生活習慣病の予防等に気をつけて食生活を『実践している』人は約7割。

生活習慣病の予防や改善のために普段から適正体重の維持や減塩などに気をつけた食生活をして実践しているか尋ねたところ、『実践している』(「いつも気をつけて実践している」及び

「気をつけて実践している」の合計)と回答した人の割合は 69.4%で、特に女性でその割合が高くなっています。

また、『実践していない』(「あまり気をつけて実践していない」及び「全く気をつけて実践していない」の合計)と回答した人の割合は、20 歳代から 50 歳代の男性と 20 歳代の女性で高い状況です(図表- 17)。

図表-17  生活習慣病の予防や改善のための食生活の実践

34.5

34.3

19.8

14.4

6.7

12.3

37.9

39.8

41.4

39.2

34.6

29.8

21.5

22.7

33.3

40.8

47.1

31.6

4.5

1.9

5.4

3.2

11.5

26.3

1.7

1.4

2.4

0 25 50 75 100(%) 0 25 50 75 100(%)

70歳以上(n=177)

60~69歳(n=216)

50~59歳(n=111)

40~49歳(n=125)

30~39歳(n=104)

20~29歳(n=57)

○男性

42.1

41.3

53.6

61.3

74.1

72.3

実践している

(小計)57.9

58.7

44.0

38.7

24.5

26.0

実践していない

(小計)

実践している

(小計)

実践していない

(小計)

47.7

44.9

23.7

17.4

14.4

13.0

37.1

39.1

50.3

52.3

51.1

42.9

13.7

14.4

23.1

26.7

32.4

40.3

1.5

1.6

2.9

3.5

2.2

3.9

70歳以上(n=197)

60~69歳(n=243)

50~59歳(n=173)

40~49歳(n=172)

30~39歳(n=139)

20~29歳(n=77)

○女性

55.8

65.5

69.8

74.0

84.0

84.8

44.2

34.5

30.2

26.0

16.0

15.2

気をつけて実践している

30.4

23.9

27.5

44.9

38.1

41.9

22.4

30.6

26.0

2.4

6.2

4.1

1.1

0.5

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

いつも気をつけて実践している

わからない

あまり気をつけて実践していない

全く気をつけて実践していない

69.4

62.0

75.2

実践している

(小計)30.1

36.8

24.8

実践していない

(小計)

実践している(小計) 実践していない(小計)

第1章

食育推進施策等の現状

18

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Page 15: 国民の食育に関する意識 (1)食生活に関する意識 …②健全な食生活の実践の心掛け 日頃から健全な食生活の実践を心掛けている人は4人に3人。日頃から健全な食生活を実践することを『心掛けている』(「常に心掛けている」及び「心掛

目標⑪-2 生活習慣病の予防や改善のための食生活の意識と実践の乖離の実態

生活習慣病の予防や改善に関する具体的な食生活として、最も気をつけ、実践されていた内容は、「野菜をたくさん食べるようにすること」。また、減塩や脂質の調整について『気をつけていない』と回答した人は 4人に 1人、『実践していない』と回答した人は3人に 1人。

生活習慣病の予防や改善に関する具体的な食生活として、「①エネルギー(カロリー)を調整すること」、「②塩分を取り過ぎないようにする(減塩をする)こと」、「③脂肪(あぶら)分の量と質を調整すること」、「④甘いもの(糖分)を取り過ぎないようにすること」、「⑤野菜をたくさん食べるようにすること」、「⑥果物を食べること」について尋ねたところ、最も気をつけ、実践されていた内容は、「⑤野菜をたくさん食べるようにすること」でした。

また、それぞれの項目について、意識と実践状況の乖離状況は、平均 5.0 ポイント(2.2 ~6.9%)でした(図表- 18)。

図表-18  生活習慣病の予防や改善のための食生活の意識と実践の乖離の実態

23.4

24.7

45.0

48.5

25.5

22.5

5.6

4.3

0.6

実践意識

14.4 48.0 31.0 6.5 0.1意識

とても気をつけている 無回答

あまり気をつけていない

全く気をつけていない気をつけている

14.0 41.5 35.7 8.4 0.5実践

いつも実践している 無回答

あまり実践していない

全く実践していない実践している

22.2

24.2

42.8

43.0

26.9

26.5

7.5

6.2

0.6

0.1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

実践意識

エネルギー(カロリー)を調整すること

塩分を取り過ぎないようにする(減塩をする)こと

20.2

21.6

49.0

52.8

25.1

21.8

5.2

3.8

0.5

0.1

実践意識脂肪(あぶら)

分の量と質を調整すること

16.9

18.6

45.7

49.4

31.0

27.0

5.9

4.9

0.6

0.1

実践意識

39.9

45.0

42.6

42.9

13.8

9.8

3.1

2.2

0.6

0.1実践意識

甘いもの(糖分)を取り過ぎないようにすること

野菜をたくさん食べるようにすること

果物を食べること

62.4

気をつけている(小計)

37.5

気をつけていない(小計)

実践している(小計) 実践していない(小計)

気をつけている(小計) 気をつけていない(小計)

55.4

実践している(小計)

44.1

実践していない(小計)

73.2

68.4

26.8

31.0

74.4

69.2

25.6

30.3

68.1

62.5

31.8

36.9

87.9

82.5

11.9

16.9

67.2

65.0

32.7

34.5

第1章

食育推進施策等の現状

19

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

食育28-01-01.indd 19 2016/05/11 16:34:54

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目標⑬-1 ゆっくりよく噛む食べ方

ゆっくりよく噛んで食べていると回答した人は2人に 1人。

ゆっくりよく噛んで食べているか尋ねたところ、『ゆっくりよく噛んで食べている』(「ゆっくりよく噛んで食べている」及び「どちらかといえばゆっくりよく噛んで食べている」の合計)と回答した人の割合は 49.2%であり、特に女性でその割合が高くなっています。一方、

『ゆっくりよく噛んで食べていない』(「どちらかといえばゆっくりよく噛んで食べていない」及び「ゆっくりよく噛んで食べていない」の合計)と回答した人は 20 歳代から 40 歳代の男性と 40 歳代の女性で高い状況でした。

また、ゆっくりよく噛んで食べるためにどのようなことが必要かを尋ねたところ、「食事時間が十分に確保されていること」を挙げた人が 58.3%と最も高く、続いて、「歯や口が健康であること(歯や口に痛みがないことや歯が揃っていることなど)」(43.8%)、「早食いの習慣を直すこと」(43.5%)、「ゆっくりよく噛んで食べることのメリットを知っていること(健康にいいことや味わいを得られるなど)」(42.3%)との回答が 4 割を超えました(図表- 19)。

第1章

食育推進施策等の現状

20

食育28-01-01.indd 20 2016/05/11 16:34:54

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図表-19  ゆっくりよく噛む食べ方

ゆっくりよく噛んで食べている(小計) ゆっくりよく噛んで食べていない(小計)

16.7

15.3

16.1

35.3

30.4

33.1

38.638.6

38.738.7

38.638.6

9.59.5

15.615.6

12.212.2

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

ゆっくりよく噛んで食べている

ゆっくりよく噛んで食べていない

どちらかといえばゆっくりよく噛んで

食べている

どちらかといえばゆっくりよく噛んで食べていない

49.2

45.7

51.9

ゆっくりよく噛んで食べている

(小計)

50.8

54.3

48.1

ゆっくりよく噛んで食べていない(小計)

28.2

16.2

9.9

9.6

1.9

19.3

36.2

33.8

33.3

25.6

25.0

14.0

27.7

35.6

41.4

50.4

48.1

36.8

7.9

14.4

15.3

14.4

25.0

29.8

0 25 50 75 100(%) 0 25 50 75 100(%)

70歳以上(n=177)

60~69歳(n=216)

50~59歳(n=111)

40~49歳(n=125)

30~39歳(n=104)

20~29歳(n=57)

○男性 ゆっくりよく噛んで食べている(小計)

ゆっくりよく噛んで食べていない(小計)

ゆっくりよく噛んで食べている

(小計)

ゆっくりよく噛んで食べていない(小計)

33.3

26.9

35.2

43.2

50.0

64.4

66.7

73.1

64.8

56.8

50.0

35.6 32.032.0

18.918.9

11.011.0

8.78.7

10.110.1

13.013.0

34.534.5

36.236.2

38.738.7

33.133.1

32.432.4

36.436.4

26.926.9

39.539.5

41.641.6

44.844.8

42.442.4

37.737.7

6.66.6

5.35.3

8.78.7

13.413.4

15.115.1

13.013.0

70歳以上(n=197)

60~69歳(n=243)

50~59歳(n=173)

40~49歳(n=172)

30~39歳(n=139)

20~29歳(n=77)

○女性

49.4

42.4

41.9

49.7

55.1

66.5

50.6

57.6

58.1

50.3

44.9

33.5

○普段よく噛んで食べているか

○ゆっくりよく噛んで食べるために必要なこと

0.8

1.1

25.7

30.7

42.3

43.5

43.8

58.3

0 10 20 30 40 50 60 70

総数(n=1,791、m.t.=246.2%)

(%)(複数回答)

わ か ら な い

そ の 他

誰かと一緒に食事をすること

なんでも噛める状態であること(健康な歯が残っていること、入れ歯を入れていることなど)

早 食 い の 習 慣 を 直 す こ と

歯 や 口 が 健 康 で あ る こ と(歯や口に痛みがないことや歯が揃っていることなど)

ゆっくりよく噛んで食べることのメリットを知っていること(健康にいいことや味わいを得られるなど)

食事時間が十分に確保されていること

第1章

食育推進施策等の現状

21

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

食育28-01-01.indd 21 2016/05/11 16:34:54

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目標⑬-2 栄養バランスに配慮した食生活や生活習慣病の予防等に関する食生活の実践とゆっくりよく噛んで食べることとの関係

栄養バランスに配慮した食生活を実践している人ほどゆっくりよく噛んで食べている傾向。

主食・主菜・副菜がそろった食生活を実践している人ほど、『ゆっくりよく噛んで食べている』(「ゆっくりよく噛んで食べている」及び「どちらかといえばゆっくりよく噛んで食べている」の合計)と回答した割合が高い状況です。また、普段ゆっくりよく噛んで食べている人は、生活習慣病の予防や改善のための食生活を実践している割合が高い傾向にあります(図表-20)。

図表-20   �栄養バランスに配慮した食生活や生活習慣病の予防等に関する食生活の実践とゆっくりよく噛んで食べることとの関係

16.1 33.1 38.6 12.2総数(n=1,791)

[全世代]

15.4

11.1

10.9

19.4

24.0

29.6

38.7

33.1

45.2

42.4

41.2

36.0

15.4

16.8

9.2

11.5

100 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

100 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

ほとんどない(n=104)

週に2~ 3日(n=297)

週に4~ 5日(n=357)

ほぼ毎日(n=1033)

[栄養バランスに配慮した食生活別]

総数(n=1,791)

[全世代]

[咀嚼の実践状況別]

ゆっくりよく噛んで食べている(小計) ゆっくりよく噛んで食べていない(小計)

ゆっくりよく噛んで食べている

どちらかといえばゆっくりよく噛んで食べている

どちらかといえばゆっくりよく噛んで食べていない

ゆっくりよく噛んで食べていない

27.5 41.9 26.0 4.1 0.5

18.8

36.5

41.9

41.9

32.2

19.6

6.5

1.6

0.7

0.3ゆっくりよく噛んで食べている(計)(n=881)ゆっくりよく噛んで食べていない(計)(n=910)

実践している(小計) 実践していない(小計)

いつも気をつけて実践している

わからない

気をつけて実践している

あまり気をつけて実践していない

全く気をつけて実践していない

○栄養バランスに配慮した食生活とゆっくりよく噛んで食べることとの関係

○ゆっくりよく噛んで食べることと生活習慣病の予防等に関する食生活の実践状況との関係

第1章

食育推進施策等の現状

22

食育28-01-01.indd 22 2016/05/11 16:34:54

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目標⑰及び⑱ 食文化を受け継ぐこと

食文化を受け継いでいると回答した人は約6割。

郷土料理や伝統料理など、地域や家庭で受け継がれてきた料理や味、箸づかいなどの食べ方・作法を受け継いでいるか尋ねたところ、「受け継いでいる」と回答した人の割合が 60.0%であり、全体的に女性でその割合が高く、30 歳代から 50 歳代の男性は「受け継いでいない」と回答した人が多い状況です。

また、食文化を受け継いでいないと回答した人に対して、受け継ぐために必要なことを尋ねたところ、「親等から家庭で教わること」と回答した人が 73.1%と最も高く、続いて、「子供の頃に学校で教わること」(39.5%)、「地域コミュニティーで教わること」(24.2%)、「出版物やテレビ等のメディアで教わること」(23.1%)、「食に関するイベント等で教わること」

(19.4%)の順となっています(図表- 21)。

図表-21  食文化を受け継ぐこと

59.9

56.0

45.9

46.4

30.8

47.4

29.9

39.4

50.5

48.8

65.4

43.9

10.2

4.6

3.6

4.8

3.8

8.8

0 25 50 75 100(%) 0 25 50 75 100(%)

71.7

76.5

70.5

61.0

61.2

54.5

24.4

20.2

25.4

35.5

33.1

41.6

4.6

3.3

4.0

3.5

5.8

3.9

67.9

50.0

60.0

28.0

44.1

35.1

4.1

5.9

4.9

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

わからない受け継いでいない

○郷土料理等や食べ方・作法の伝承

○郷土料理等や食べ方・作法を受け継ぐために必要なこと

3.8

5.3

0.5

12.9

19.4

23.1

24.2

39.5

73.1

受け継いでいる

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

70歳以上(n=177)

60~69歳(n=216)

50~59歳(n=111)

40~49歳(n=125)

30~39歳(n=104)

20~29歳(n=57)

70歳以上(n=197)

60~69歳(n=243)

50~59歳(n=173)

40~49歳(n=172)

30~39歳(n=139)

20~29歳(n=77)

○男性 ○女性

総数(n=628、m.t.=201.8%)

0 20 30 40 50 60 70 80(%)(複数回答)

親 等 か ら 家 庭 で 教 わ る こ と

子 供 の 頃 に 学 校 で 教 わ ること

地域コミュニティーで教わること

出版物やテレビ等のメディアで教わること

食に関するイベント等で教わること

結婚、出産等の人生の節目で教わること

そ の 他

わ か ら な い

受 け 継 ぐ 必 要 は な い

第1章

食育推進施策等の現状

23

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

食育28-01-01.indd 23 2016/05/11 16:34:54

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目標⑰及び⑱ 食文化を伝えること

食文化を受け継いでいると回答した人のうち、食文化を伝えていると回答した人は約7割。

郷土料理や伝統料理など、地域や家庭で受け継がれてきた料理や味、箸づかいなどの食べ方・作法について、「受け継いでいる」と回答した人のうち、その内容を地域や次世代に伝えているか尋ねたところ、「伝えている」と回答した人の割合は 69.3%であり、特に 20 歳代で、

「伝えていない」と回答した人の割合が高くなっています。また、食文化を次世代に「伝えていない」と回答した人に、今後、伝えていくために必要な

ことを尋ねたところ、「家庭で伝える機会を持つこと」を挙げた人が 70.2%と最も高く、続いて、「学校で伝える機会があること」(38.4%)、「一緒に活動する仲間がいること」(33.8%)、

「地域で伝える機会があること」(32.8%)の順となっていました。また、「伝える必要はない」と回答した人が 3.3%存在しています(図表- 22)。

図表-22  食文化を伝えること

67.0

64.5

70.6

70.7

62.5

33.3

28.3

32.2

25.5

27.6

34.4

59.3

4.4

3.3

3.9

1.7

3.1

7.4

0 25 50 75 100

70歳以上(n=106)

60~69歳(n=121)

50~59歳(n=51)

40~49歳(n=58)

30~39歳(n=32)

20~29歳(n=27)

○男性

75.0

79.6

72.1

70.5

70.6

35.7

21.4

19.9

27.9

29.5

28.2

57.1

3.6

0.5

1.2

7.1

0 25 50 75 100

70歳以上(n=140)

60~69歳(n=186)

50~59歳(n=122)

40~49歳(n=105)

30~39歳(n=85)

20~29歳(n=42)

○女性

72.1

64.6

69.3

26.5

31.6

28.4

1.5

3.8

2.3

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

(%)

女性(n=680)

男性(n=395)

総数(n=1,075)

伝えている わからない伝えていない○郷土料理等や食べ方・作法の次世代への伝承

○郷土料理等や食べ方・作法を伝承するために必要なこと

2.0

3.3

2.6

8.5

32.8

33.8

38.4

70.2

0 10 20 30 40 50 60 70 80

一緒に活動する仲間がいること

総数(n=305、m.t.=191.5%)

(%)(複数回答)

(%)

わ か ら な い

伝 え る 必 要 は な い

そ の 他

教 材 等 が 整 っ て い る こ と

地 域 で 伝 え る 機 会 が あ る こ と

学 校 で 伝 え る 機 会 が あ る こ と

家 庭 で 伝 え る 機 会 を 持 つ こ と

第1章

食育推進施策等の現状

24

食育28-01-01.indd 24 2016/05/11 16:34:54

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目標⑲及び⑳-1 食品の安全性に関する実践状況

食品の安全性について基礎的な知識を持ち、自ら『判断している』と回答した人は約7割。

食品の安全性に関する実践の状況について、自ら判断しているかを尋ねたところ、『判断している』(「いつも判断している」及び「判断している」の合計)と回答した人の割合は72.0%であり、女性の方が男性よりも『判断している』と回答した人が多い状況です。また、20 歳代から 40 歳代の男性と 20 歳代の女性で『判断していない』(「あまり判断していない」及び「全く判断していない」の合計)と回答した人の割合が高い傾向にあります(図表-23)。

図表-23  食品の安全性に対する実践状況

20.3

16.2

11.7

8.8

5.8

12.3

48.0

51.9

53.2

50.4

37.5

36.8

28.8

28.7

29.7

38.4

52.9

42.1

2.3

0.9

4.5

2.4

3.8

8.8

0.6

2.3

0.9

0 25 50 75 100

70歳以上(n=177)

60~69歳(n=216)

50~59歳(n=111)

40~49歳(n=125)

30~39歳(n=104)

20~29歳(n=57)

○男性

49.1

43.3

59.2

64.9

68.1

68.4

50.9

56.7

40.8

34.2

29.6

31.1 32.5

29.6

20.8

19.2

12.9

7.8

52.8

59.3

59.0

61.6

55.4

51.9

12.7

10.7

19.1

18.6

28.1

39.0

0.5

0.40.6

0.6

2.2

1.3

1.5

0.6

-1.4

0 25 50 75 100

70歳以上(n=197)

60~69歳(n=243)

50~59歳(n=173)

40~49歳(n=172)

30~39歳(n=139)

20~29歳(n=77)

○女性

59.7

68.3

80.8

79.8

88.9

85.3

40.3

30.2

18.6

19.7

11.1

13.2

22.9

13.7

18.8

57.2

48.0

53.2

18.5

34.6

25.6

0.7

2.9

1.7

0.7

0.9

0.8

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

いつも判断しているあまり判断していない

全く判断していない

わからない

72.0

61.6

80.1

判断している(小計)

判断していない(小計)

判断している(小計)

判断していない(小計)

判断している(小計)

判断していない(小計)

判断している(小計) 判断していない(小計)

判断している

27.2

37.5

19.2

(%)

(%)(%)

第1章

食育推進施策等の現状

25

第2節 食をめぐる意識と実践の現状

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Page 22: 国民の食育に関する意識 (1)食生活に関する意識 …②健全な食生活の実践の心掛け 日頃から健全な食生活の実践を心掛けている人は4人に3人。日頃から健全な食生活を実践することを『心掛けている』(「常に心掛けている」及び「心掛

(参考)目標⑲及び⑳-2 食品の安全性に対する具体的な意識と判断の乖離の実態

図表-24  食品の安全性に対する具体的な意識と判断の乖離の実態

45.445.4

26.726.7

37.137.1

44.744.7

47.047.0

45.745.7

5.85.8

11.811.8

8.48.4

3.23.2

9.69.6

6.06.0

1.01.0

3.93.9

2.32.3

--

1.01.0

0.40.4

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

女性(n=1,001)

男性(n=790)

総数(n=1,791)

非常にあてはまる全くあてはまらない わから

ない

あてはまる(小計) あてはまらない(小計)

82.882.8

73.773.7

90.090.0

あてはまる(小計)

8.38.3

13.513.5

4.24.2

あてはまらない(小計)

あてはまらないあてはまる どちらでもない

30.230.2

18.618.6

25.125.1

53.653.6

50.950.9

52.452.4

8.38.3

14.214.2

10.910.9

5.85.8

10.810.8

8.08.0

2.02.0

4.64.6

3.13.1

0.10.1

1.01.0

0.50.5 77.577.5

69.569.5

83.883.8

11.1 11.1

15.3 15.3

7.87.8

35.535.5

22.422.4

29.729.7

51.351.3

48.748.7

50.250.2

10.310.3

18.418.4

13.813.8

2.52.5

7.57.5

4.74.7

0.10.1

1.91.9

0.90.9

0.30.3

1.11.1

0.70.7 79.979.9

71.171.1

86.886.8

5.65.6

9.49.4

2.62.6

41.541.5

19.519.5

31.831.8

36.336.3

32.832.8

34.734.7

14.414.4

23.023.0

18.218.2

6.96.9

15.115.1

10.510.5

1.01.0

5.35.3

2.92.9

--

4.34.3

1.91.9 66.566.5

52.352.3

77.777.7

13.4 13.4

20.420.4

7.97.9

47.347.3

26.626.6

38.138.1

41.341.3

48.648.6

44.544.5

8.78.7

14.914.9

11.411.4

2.02.0

5.35.3

3.53.5

0.50.5

1.61.6

0.90.9

0.30.32.92.9

1.61.6 82.6 82.6

75.2 75.2

88.5 88.5

4.44.4

7.07.0

2.32.3

64.264.2

40.940.9

53.953.9

30.630.6

44.644.6

36.736.7

3.23.2

7.37.3

5.05.0

1.31.3

4.94.9

2.92.9

0.30.3

1.31.3

0.80.8

0.40.40.60.6

0.60.6 90.790.7

85.485.4

94.894.8

3.73.7

6.26.2

1.71.7

44.044.0

25.125.1

35.635.6

33.733.7

38.038.0

35.635.6

13.213.2

21.021.0

16.616.6

4.94.9

7.87.8

6.26.2

1.51.5

3.73.7

2.52.5

2.82.8

4.44.4

3.53.5 71.271.2

63.063.0

77.677.6

8.78.7

11.511.5

6.46.4

50.550.5

28.128.1

40.640.6

33.533.5

43.043.0

37.737.7

10.610.6

16.216.2

13.113.1

2.42.4

4.84.8

3.53.5

0.70.7

2.82.8

1.61.6

2.32.3

5.15.1

3.53.5 78.378.3

71.171.1

84.084.0

5.15.1

7.67.6

3.13.1

38.038.0

19.719.7

29.929.9

34.134.1

33.833.8

33.933.9

18.118.1

25.625.6

21.421.4

5.15.1

10.610.6

7.57.5

2.32.3

5.65.6

3.73.7

2.52.5

4.74.7

3.53.5 63.963.9

53.553.5

72.072.0

11.311.3

16.216.2

7.47.4

食品を買うときや食べるときに「消費期限」、「アレルギー表示」など容器包装に記載されている表示を確認すること

「賞味期限」を過ぎた食品であっても、必ずしもすぐに食べられなくなるわけではないため、においや見た目など食品の状態に応じて判断すること

食品に表示されている「保存方法」や「使用方法」を守ること

生肉や生魚を扱った包丁、まな板、トング、箸などの器具は、専用のものを使うか、他の調理に使用する場合は熱湯をかける(またはよく洗う)こと

料理は、長時間、室温で放置しないこと

生の状態(生食として販売されているものは除く)や加熱が不十分な状態で肉を食べないこと

健康食品は医薬品とは違うので、薬と同じように使用すると病気の治癒が遅れたり症状が悪化したりすることがあるため病気の治療目的で利用しないこと

病者、小児、妊産婦、高齢者などでは健康被害を起こしやすいため、健康食品の利用にあたっては注意が必要であること

健康食品を選ぶ場合は、成分名、含有量、使用上の注意、問い合わせ先、品質保証に関するマークなど表示されている内容をよく読んで自分に必要かどうかを検討してから購入すること

(%)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

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0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

第1章

食育推進施策等の現状

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