商学部シラバス 2 (講義概要) - meiji.ac.jp · ―7― 基礎演習 別表Ⅰ参照 1...

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2019年度 明 治 大 学 商学部シラバス 2 (講義概要)

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  • 2019年度

    明 治 大 学

    商学部シラバス 2(講義概要)

  • ― 3 ―

    目 次

    1.基礎教育科目……………………………………………………………………………………………… 5

    2.総合教育科目……………………………………………………………………………………………… 9

    3.外国人留学生のための科目………………………………………………………………………………41

    4.外国語科目…………………………………………………………………………………………………45

      英語…………………………………………………………………………………………………………47

      ドイツ語……………………………………………………………………………………………………67

    フランス語…………………………………………………………………………………………………85

      中国語…………………………………………………………………………………………………… 103

      韓国語…………………………………………………………………………………………………… 115

    スペイン語……………………………………………………………………………………………… 127

      CLASP(商学部外国語アドヴァンスメント・プログラム)について… ………………………… 138

    5.保健体育科目…………………………………………………………………………………………… 143

    6.基本科目………………………………………………………………………………………………… 151

    7.応用展開科目…………………………………………………………………………………………… 175

    8.その他…………………………………………………………………………………………………… 229

    9.資格課程関係科目……………………………………………………………………………………… 235

    10.基幹科目………………………………………………………………………………………………… 249

     (1)アプライド・エコノミクスコース……………………………………………………………… 249

     (2)マーケティングコース…………………………………………………………………………… 261

     (3)ファイナンス&インシュアランスコース……………………………………………………… 293

     (4)グローバル・ビジネスコース…………………………………………………………………… 311

     (5)マネジメントコース……………………………………………………………………………… 325

     (6)アカウンティングコース………………………………………………………………………… 339

     (7)クリエイティブ・ビジネスコース……………………………………………………………… 357

    11.外国専門書講読(その他)……………………………………………………………………………… 375

    (1)日本語(留学生)………………………………………………………………………………… 377

    (2)スポーツ特別入試………………………………………………………………………………… 378

    (3)基礎英語履修者…………………………………………………………………………………… 380

    12.科目名検索……………………………………………………………………………………………… 381

    13.参考情報 英字科目名一覧…………………………………………………………………………… 385

  • 1.基礎教育科目

  • 別表Ⅰ基礎演習担当予定者

    職 格 氏  名教授 渡辺 良夫〃 桑森 真介〃 西山 春文〃 広沢絵里子〃 浅賀 宏昭〃 渡辺 徳美〃 石井 知章〃 北田 葉子〃 佐々木美加〃 清水 克行〃 伊藤 隆康〃 藤田 結子〃 井関 睦美〃 石出 靖雄〃 永井 善久

    准教授 川口 啓太〃 浅井 義裕 〃 澤井 和彦〃 黒﨑 典子〃 藤井陽一朗〃 水谷 尚子

    専任講師 今野 史昭〃 中村 成里〃 海田 皓介

    特任准教授 敦賀 公子〃 樋渡 雅幸〃 洞口 拓磨

    助教 鈴村美代子講師 鈴木 貴大〃 竹内久美子

    別表Ⅱ文章表現担当予定者

    職 格 氏   名教授 西山 春文〃 石出 靖雄〃 永井 善久

    専任講師 中村 成里講師 井筒  満〃 岡田 博子〃 唐澤 聖月〃 神野 紗希〃 武田比呂男〃 長江 曜子〃 長沼 英二〃 野本  聡〃 羽矢みずき〃 半沢 幹一〃 柳澤 幹夫

  • ― 7 ―

    1基礎演習 別表Ⅰ参照2単位 春学期・秋学期1年次

    1.授業の概要・到達目標 基礎演習は、大学で学ぶための基礎的な力を育むことを目的として設置された科目である。いわば、大学生としての「学問のルールと作法」を学ぶものである。具体的には、文献の収集方法、図書館の効果的な利用法、諸文献の読み方、考察法や発表法等について基礎的能力・方法を会得することを到達目標とする。

    2.授業内容 担当教員それぞれが指定したテーマ・方法に基づいて進められていく。次はその一例である。

    第1回:イントロダクション(本授業の目標と方法) 第2回: 調査方法・発表法・レジュメ(ハンドアウト)

    の作成法第3回:テーマと調査・考察方法の発表1第4回:発表とその検討・評価1第5回:発表とその検討・評価2第6回:発表とその検討・評価3第7回:発表とその検討・評価4第8回:ディベートの方法とその実際第9回:テーマと調査・考察方法の発表2第10回:発表とその検討・評価5第11回:発表とその検討・評価6第12回:発表とその検討・評価7第13回:発表とその検討・評価8第14回:レポート提出とまとめ

    3.履修上の注意 発表、討論、レポート提出など実践的な取り組みがなされるので、準備のための時間を設けておくこと。担当者により進め方に違いがあるので、必ず第1回の授業に出席し、指示に従うこと。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 受講者の発表が中心となるので、そのための調査や準備を十分に行うことが必要となる。

    5.教科書 特に無し。

    6.参考書 担当教員が必要に応じて授業中に紹介する。

    7.成績評価の方法 授業への積極的な参加、課題への真摯な取り組みを重視し、研究発表・レポート・試験などの成績を加味して総合的に評価する。

    8.その他 特になし。

    和泉

    文章表現 別表Ⅱ参照

    2単位 春学期・秋学期1年次

    1.授業の概要・到達目標 大学生としてふさわしい文章力の修得と日本語運用能力の向上を目標とする。 論文・レポート・答案など、文章を書くための基礎的な力を養うための講義と演習を行ってゆく。

    2.授業内容第1回:イントロダクション~まず自己紹介第2回:論理的な「書き言葉」第3回:発想法トレーニング第4回:論理的文章第5回:文章執筆時のルール第6回:学習レポートの作成第7回:意見文を書く第8回:表現を工夫する第9回:研究レポートの作成1(テーマを決める)第10回:研究レポートの作成2(資料を集める)第11回:研究レポートの作成3(論証と構成)第12回:研究レポートの作成4(執筆)第13回:手紙の書き方第14回:エントリーシート・履歴書の書き方・まとめ

    3.履修上の注意 1年次に設置された必修の基礎教育科目である。他の授業とは異なり、毎回講義と実習を繰り返していくので、休まずに出席し課題物を提出しなければならない。教科書も必ず毎回持参すること。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 担当者の指示に従い、事前に教科書を読む・資料を収集する・提出物を執筆する等の定められた作業を行っていくこと。

    5.教科書 『文章表現ガイダンス』(おうふう刊)をテキストとして毎時限使用する。春学期履修、秋学期履修にかかわらず、学年初めに必ず購入しておくこと。

    6.参考書 授業の担当者が適宜指示する。

    7.成績評価の方法 授業への参加貢献度20%、提出物80%で評価する。初回の授業に必ず出席し、各担当教員の評価方法の詳細を聞くこと。

    8.その他 特になし。

    和泉

  • ― 8 ―

    経済学A 水野勝之・山田知明楠本眞司・黒木龍三

    2単位 春学期1年次

    1.授業の概要・到達目標 国レベルでの経済活動のとらえ方を理解し、経済成長や景気循環といったマクロ経済の変動について学ぶ。また、金融市場の役割、インフレとデフレ、マクロ経済政策についても学ぶ。 現代経済の構造を系統的に理解するために、マクロ経済学の基礎理論を習得することを到達目標とする。

    2.授業内容第1回:経済学とは。第2回:経済の仕組み1第3回:経済の仕組み2第4回:経済の仕組み3第5回:有効需要の原理第6回:乗数効果第7回:ケインズの投資理論第8回:流動性選好説第9回:IS-LM理論1第10回:S-LM理論1第11回:AD-AS理論第12回:景気循環第13回:経済成長第14回:マクロ経済学における論争

    3.履修上の注意 前提となる知識は特にないが、マクロ経済学の知識を現実に当てはめるために、ニュースや新聞の経済情報に積極的に触れてほしい。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容授業時間のみならず、日常生活でも経済の問題点を発見し、授業に照らし合わせながら解決方法を考える習慣をつけること。

    5.教科書水野勝之、南部和香、安藤詩緒、井草剛「新テキスト経済数学」中央経済社

    6.参考書別途、担当者より指示する。

    7.成績評価の方法期末試験60%、授業への貢献度30%、提出物10%により総合的に評価する。別途、担当者より指示する。

    8.その他講義内容・評価方法については各担当者によって変更する場合があるので、初回講義での説明及び「Oh-o! Meijiクラスウェブ」を参照してください。

    和泉

    経済学B 水野勝之・山田知明楠本眞司・黒木龍三

    2単位 秋学期1年次

    1.授業の概要・到達目標 家計や企業などの個別主体がどのように経済的な意思決定を行うのかについて、ならびに経済的取引を行う場である市場の役割と限界について講義する。 ミクロ経済学の基礎理論を習得すること、ミクロ経済学が役立つ理論であることを知ることを到達目標とする。

    2.授業内容第1回 経済学 消費理論(効用、無差別曲線、所得制約、限界代替率)第2回  消費理論(最適選択、図による説明、数式で

    の説明)第3回  消費理論(消費-価格曲線、消費-所得曲線、

    上級財、下級財、ギッフェン財、需要曲線)第4回  生産理論(完全競争、生産曲線、費用曲線、

    収入曲線)第5回  生産理論(限界概念、平均費用曲線、限界費

    用曲線、限界収入)第6回 生産理論(利潤最大化、供給曲線)第7回  余剰分析(消費者余剰と生産者余剰) わかり

    易い第8回 余剰分析(課税政策と余剰分析)第9回 余剰分析(市場の失敗:独占企業)第10回 余剰分析(費用逓減産業)第11回 余剰分析(外部性による市場の失敗)第12回 余剰分析(公共財)第13回 余剰分析(国際) 1第14回 余剰分析(国際) 2

    3.履修上の注意 前提となる知識は特にないが、ミクロ経済学の現実妥当性を理解するために、実際の経済の動きに注意を払い、身の回りの経済活動に絶えず気を配ってほしい。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容授業時間のみならず、日常生活でもニュースや新聞から経済の問題点を発見し、授業に照らし合わせながら解決方法を考える習慣をつけること。

    5.教科書水野勝之、土居拓務、宮下春樹著「余剰分析の経済学」中央経済社、2018年。

    6.参考書別途、担当者より指示する。

    7.成績評価の方法期末試験60%、授業への貢献度30%、提出物10%により総合的に評価する。別途、担当者より指示する。

    8.その他講義内容・評価方法については各担当者によって変更する場合があるので、初回講義での説明及び「Oh-o! Meijiクラスウェブ」を参照してください。

    和泉

  • 2.総合教育科目

  • ― 11 ―

    日本文化史A 清水 克行

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 前近代の日本列島を生きた人々の「文化」、とくに一般の人々の心性の特質を様々な史料をもとにして考える。とくに今期は、古代から中世にかけて多様なトピックを素材に考察する。 事項や人名を覚えるのではなく、歴史を考えるうえでの視座を獲得することを授業の到達目標とする。

    2.授業内容第1回:「文化史」とは何か?第2回:律令国家の理想と現実(1) ―巨大計画道路の謎―第3回:律令国家の理想と現実(2) ―中国隣国型国家から辺境型国家へ―第4回:平安朝の女性たち(1) ―うわなり打ちの誕生―第5回:平安朝の女性たち(2) ―古代日本の婚姻制度―第6回:「武士」の登場(1)     ―サムライはヒーローか?―第7回:「武士」の登場(2)―中世武士の実像―第8回:「武士」の登場(3)―鎌倉幕府の成立―第9回:「武士」の登場(4)―御成敗式目の世界―第10回:室町文化(1)―一揆の原理―第11回:室町文化(2)―「闘茶」体験記―第12回:戦国大名と分国法(1) ―分国法と大名の個性―第13回:戦国大名と分国法(2)―自力救済―第14回:戦国大名と分国法(3)―当事者主義―

    ※講義内容は必要に応じて変更する場合がある。3.履修上の注意 講義中の私語・飲食・スマートフォンの使用は厳禁(退席を求めます)。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 特別な準備学習は必要としないが、最低限、授業前と授業後に指定テキストの内容を熟読しておくこと。 また、テキスト中に紹介した参考文献や講義中に紹介した文献などを授業後に興味に応じて読んでおくことが望ましい。5.教科書 須田努・清水克行『現代(いま)を生きる日本史』第1章~第4章(岩波書店・2014年、2300円)。 講義は本テキストをもとに進めるので、必ず購入するように。6.参考書 講義中に適宜紹介する。

    7.成績評価の方法 期末の論述試験を80%、毎時間書いてもらう講義内容についての感想文を20%の割合で成績評価を行う。 8.その他

    和泉

    日本文化史B 清水 克行

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 前近代の日本列島を生きた人々の「文化」、とくに一般の人々の心性の特質を様々な史料をもとにして考える。とくに今期は、中世から近世にかけて多様なトピックを素材に考察する。 事項や人名を覚えるのではなく、歴史を考えるうえでの視座を獲得することを授業の到達目標とする。

    2.授業内容第1回:戦国大名と百姓(1)―戦国の城の実像―第2回:戦国大名と百姓(2)―城と合戦―第3回:戦国大名と百姓(3) ―戦乱のなかの民衆生活―第4回:江戸時代の村(1)―村と町の成熟―第5回:江戸時代の村(2)―鉄火裁判と神々の黄昏―第6回:映像視聴第7回:士農工商?―武器を封印した民衆―第8回:「危機」のなかの日本史(1) ―歴史は発展するか?―第9回:「危機」のなかの日本史(2) ―「危機」から学ぶ―第10回:鎖国の内実―江戸時代の人びとの自他認識―第11回:暴力化する社会―経済格差と私慾の広がり―第12回:ペリー来航のショック ―日本とは何かという問いかけ―第13回:アニメとマンガは「日本文化」か?第14回:総括

    ※講義内容は必要に応じて変更する場合がある。

    3.履修上の注意 講義中の私語・飲食・スマートフォンの使用は厳禁(退席を求めます)。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 特別な準備学習は必要としないが、最低限、授業前と授業後に指定テキストの内容を熟読しておくこと。 また、テキスト中に紹介した参考文献や講義中に紹介した文献などを授業後に興味に応じて読んでおくことが望ましい。5.教科書 須田努・清水克行『現代(いま)を生きる日本史』第5章~第10章(岩波書店・2014年、2300円)。 講義は本テキストをもとに進めるので、必ず購入するように。6.参考書 講義中に適宜紹する。

    7.成績評価の方法 期末の論述試験を80%、毎時間書いてもらう講義内容についての感想文を20%の割合で成績評価を行う。

    8.その他

    和泉

  • ― 12 ―

    西洋文化史A 大西 克典

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標いくつかのトピックを取り上げながら見ることで、ヨーロッパ中世の社会や文化を講義形式で学んでいきます。

    授業の到達目標地理的にも時間的にも現代日本からはほど遠いヨーロッパ中世の歴史を見ることによって、異文化を理解するための視座を養うことを目指します。

    2.授業内容第1回:ヨーロッパ史を見ること第2回:フランク王国と西ヨーロッパ第3回:中世のキリスト教(1)第4回:中世のキリスト教(2)第5回:東と西の接触(1)-十二世紀ルネサンス第6回:東と西の接触(2)-ノルマン・シチリア王国第7回:中世の経済(1)-荘園と農業第8回:中世の経済(2)-ヴェネツィア第9回:中世の経済(3)-フィレンツェとピサ第10回:中世の経済(4)-中世商人の世界第11回:食文化-パスタの変遷第12回:俗語の誕生-イタリア語の場合第13回:イタリア・ルネサンス(1)第14回:イタリア・ルネサンス(2)

    3.履修上の注意講義内容は必要に応じて変更される場合があります。授業中の私語は原則として禁止します。質問などがある場合には、挙手のうえ発言してください。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容授業内で配布するレジュメを再読し、不明な点があれば参考文献等を用いて調べるか、担当教員に質問すること。

    5.教科書特に定めません。

    6.参考書全体に関わる参考書は特に定めません。個別のテーマについては、授業内で指示します。

    7.成績評価の方法論述式の試験によって、講義内容を理解し、それを文章の形で的確に書くことができるかを評価します。

    8.その他特になし

    和泉

    西洋文化史B 北田 葉子

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標≪授業の概要≫ 現在の私たちも共有している価値観や考え方が、西洋の中で歴史的に生まれてきたものである点に着目し、芸術のような「文化」だけではなく、政治・経済・社会と絡み合い、人々の生活に密着した「文化」を取り上げていきます。≪授業の到達目標≫ 近世・近代の西洋の歴史・文化をテーマごとに追うことによって、現代の文化に至る道筋を理解することを目指します。

    2.授業内容第1回:「歴史」とは何か第2回:印刷革命とその影響第3回:宗教改革とマス・メディア第4回:中世から近世に至る世界認識の変化第5回:科学革命 近代自然科学の誕生第6回:近世の国家と「絶対主義」第7回:絶対主義時代の宮廷社会と儀礼第8回:啓蒙主義とは何か第9回:フランス革命と政治文化第10回:近世・近代の衣文化・食文化第11回: 読書の近代―18世紀における新しい読書の方

    法第12回: 国民と教育―「国民」創生のために利用され

    た教育第13回:帝国主義の時代第14回:記憶の歴史学

    *講義内容は必要に応じて変更することがあります。

    3.履修上の注意 世界史の知識は必要不可欠ではありません。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容授業で配布するレジュメの該当箇所を振り返り、不明な点があれば、自分で調べたり、教員に質問したりすること。さらに授業内容に関心を持った場合には、参考文献を読み進めること。

    5.教科書 使用しません。講義の際、プリントを配布します。

    6.参考書 全体の講義の参考書は、とくに定めません。授業の際に、各回についての参考文献を指示します。

    7.成績評価の方法 論述の試験を行います。評価のポイントは、講義をきちんと理解しているかどうかです。

    8.その他 とくになし

    和泉

  • ― 13 ―

    日本語表現論A 石出 靖雄

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 大学や社会において必要な日本語表現の知識とスキ 大学や社会において必要な日本語表現の知識とスキルを身につけることを目標とする。 レポート作成のための調査や論証の方法、口頭発表の仕方、エントリーシートの書き方といった実践的な表現を中心に、形式と思考方法について考えていく。情報を受信・発信する際に何を意識するべきなのか、具体的な表現に触れながら、その表現の場面ごとに皆で考え深めていきたい。

    2.授業内容第1回:現代社会における言語表現の問題第2回:自己紹介を的確に第3回:著作権問題の基礎を知る第4回:著作権を侵害しないように表現する第5回:データの収集の方法第6回:調査・研究の方法第7回:現代社会における情報の選択第8回:書き出しと終わりかた第9回:論理的な思考のためのディベート(基礎)第10回:論理的な思考のためのディベート(実践)第11回:口頭発表で伝える技術第12回:話し言葉の技術第13回:メールと手紙第14回:自分を表現する(エントリーシート等)

    3.履修上の注意 私語・居眠り・内職・携帯電話の操作等を禁止する。授業中に発問するので、授業には積極的に取り組み参加してほしい。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 授業中に配布するレジュメの該当箇所を振り返り、不明な部分があれば授業で質問すること。また、次回の内容についてシラバスを通して確認し、参考文献に目を通しておくこと。具体的な課題を授業中に指示することがある。

    5.教科書 特に定めない。教材プリントを毎回配布する。

    6.参考書 毎回教材プリントに記載する。

    7.成績評価の方法 授業での発言と貢献度・提出課題で20%、試験の成績80%で評価する。 履修者数によっては、定期試験期間中から授業期間中に変更して試験を行う場合があります。

    8.その他 授業後は知識として理解した表現技法を実践に移すこと。

    和泉

    日本語表現論B 石出 靖雄

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 自分の身近にある日本語表現を様々な角度からとらえ直し、自分の表現活動の質を引き上げることを目標とする。 人は言語によって事物を認識し考える。そのため、我々の周りにはさまざまな言語表現が存在している。それら多様な言語表現について、その不思議に迫っていく。

    2.授業内容第1回:気になる日本語第2回:待遇表現(敬語など) 第3回:待遇表現(敬語など) 第4回:比喩表現(直喩・隠喩) 第5回:比喩表現(提喩・換喩) 第6回:日本語のレトリック第7回:読点の打ち方第8回:語順第9回:話芸の表現第10回:オノマトペ、指示詞第11回:小説の表現第12回:話し言葉の表現第13回:広告の表現(キャッチコピー) 第14回:広告の表現(ボディコピー)

    3.履修上の注意 私語・居眠り・内職・携帯電話の操作等を禁止する。授業中に発問するので、授業には積極的に取り組み参加してほしい。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 授業中に配布するレジュメの該当箇所を振り返り、不明な部分があれば授業で質問すること。また、次回の内容についてシラバスを通して確認し、参考文献に目を通しておくこと。具体的な課題を授業中に指示することがある。

    5.教科書 特に定めない。教材プリントを毎回配布する。

    6.参考書 毎回教材プリントに記載する。

    7.成績評価の方法 授業での発言と貢献度・提出課題で20%、試験の成績80%で評価する。 履修者数によっては、定期試験期間中から授業期間中に変更して試験を行う場合があります。

    8.その他 授業後は実作等を通して授業内容の習得に努めること。

    和泉

  • ― 14 ―

    日本近代文学A 永井 善久

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 明治期の文学の展開を、日本が国民国家として成立するプロセスと関連させて講じます。また文学が自律的な領域として成長する様相を、具体的な作品を取り上げて説明します。受講生は歴史のダイナミズムを理解するよう努めてください。 各自が独自の視点からテクストを読むことを目標とします。

    2.授業内容第1回 a 明治期の文学について(概説)第2回 明治初年代の文学第3回 明治十年代の文学(1) 政治小説など第4回 明治十年代の文学(2) 「小説神髄」など第5回 明治二十年代の文学(1)「浮雲」など第6回 明治二十年代の文学(2)硯友社など第7回 明治三十年代の文学(1)前期自然主義など第8回 明治三十年代の文学(2)「破戒」など第9回 明治四十年代の文学(1)田山花袋など第10回 明治四十年代の文学(2)正宗白鳥など第11回 明治四十年代の文学(3)島村抱月など第12回 大正文学の萌芽第13回 文学表現と映像表現の比較第14回 明治期の文学について(まとめ)

    3.履修上の注意 日本史の知識は多少必要です。講師自身が(特に夏場は)授業中に水分を大量摂取するので、受講生の水分補給は禁止しません。ただし授業中の携帯・スマホ使用(メールなども含む)、目に余る私語、内職などは禁止致します。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 授業で解説した作品は積極的に読みましょう。

    5.教科書 『歌行燈・高野聖』 泉鏡花著 (新潮社)。その他はレジュメを配布します。

    6.参考書 レジュメを配布します。

    7.成績評価の方法 授業への取り組み 30%(授業を半分以上欠席した場合は、期末試験の如何にかかわらず不可となります)

     期末試験 70%

    8.その他 特になし。

    和泉

    日本近代文学B 永井 善久

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 メディアの成長、大衆の台頭の中で〈志賀直哉〉の作家表象がどのように変遷したかを講じます。特にいわゆる円本時代の志賀の動向に重点をおいた講義を展開します。 志賀直哉は「小説の神様」とまで評された作家であるにもかかわらず、案外作品が読まれていません。履修生が独自の視点で志賀作品を読むことを目標とします。

    2.授業内容第1回a 〈志賀直哉〉を学ぶことの意味第2回 志賀直哉に関する伝記的説明(幼少期)第3回 志賀直哉に関する伝記的説明(学習院時代)第4回  志賀直哉に関する伝記的説明(処女作発表前

    後)第5回 志賀直哉に関する伝記的説明(『白樺』時代)第6回 文壇のパラダイム・チェンジ第7回  大正十年代の〈志賀直哉〉(1)(「文学」の職

    業化・商品化)第8回 大正十年代の〈志賀直哉〉(2)(「雨蛙」など)第9回 〈志賀直哉〉・昭和三年第10回 映画「赤西蠣太」について第11回 問題作「菰野」第12回 「暗夜行路」について第13回 メディアの中の〈志賀直哉〉第14回 〈志賀直哉〉についてのまとめ

    3.履修上の注意 春学期同様、水分補給は認めますが、携帯・スマホ使用、私語、内職は禁じます。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 志賀直哉に関する知識は不要です。指定された作品は予め読んでおくこと。

    5.教科書 『小僧の神様 他十篇』 志賀直哉 (岩波書店) その他レジュメを配布します。

    6.参考書 『〈志賀直哉〉の軌跡――メディアにおける作家表象』 永井善久 (森話社)

    7.成績評価の方法 授業への取り組み 30%(授業を半分以上欠席した場合は、試験を受けても不可となります)

     期末試験 70%

    8.その他 カルチュラル・スタディーズを僭称するのはおこがましいですが、最新の研究をわかりやすく解説するよう心がけます。

    和泉

  • ― 15 ―

    日本近代文学A 西山 春文

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 世界で最も短い詩=俳句。その17音の世界の特質を考察することを目的とする。さらには、俳句を読むだけでなく実際に俳句を作り、お互いの作品を鑑賞し合う中から日本語の魅力と特徴を再認識してもらいたい。 また、俳句を育んできた日本の自然観・季節観についても改めて考察してゆく。 毎回の講義の前半に、その折々の季節に関する話題(時候・天文・行事・動植物など)とそれを扱った詩歌を紹介する。後半は下記のテーマに沿った講義と実作を行う。 また、本学落研出身落語家による高座を見て聞いて、我が国の言葉と季節観・文化について考えて貰う機会も設定する予定。2.授業内容第1回:文学って何ですか?詩って何ですか?第2回:俳句の魅力第3回:俳句の発生と歴史第4回:切れと切れ字第5回:季語・季題第6回:一物仕立てと取り合わせ第7回:写生―自然観察からの出発第8回:写生を超える―真理の探求第9回:効果的な表現・表記第10回:俳句実作第11回:互選と講評第12回:日本の四季・日本の文化第13回:落語に学ぶ日本の言葉と季節観第14回:まとめ3.履修上の注意 これまで文学や俳句に関心のなかった者でも充分理解できる講義を行っていくが、句作を初めとする何らかの作業を行ってもらう参加型の授業となるので、毎回必ず出席した上で、指示に従い作業・提出する必要がある。講義に出席していないと単位取得は相当難しいはず。 欠席・遅刻・講義中の入退出や授業中の私語・携帯の操作等は厳禁。 単位取得のみを目的とする者の受講は、熱心な受講生の邪魔になるので、あらかじめお断りする。4.準備学習(予習・復習等)の内容 講義内容、配布プリントの内容を復習しつつ、自分の身の回りの自然や季節の移ろいを凝視しておくこと。できればそれを言葉にしておくことが望ましい。

    5.教科書 教科書に代えてプリントを配布予定。

    6.参考書 特に定めないが、必要に応じて紹介する。

    7.成績評価の方法 提出物30%、期末試験70%による総合評価とする。

    8.その他 初回の講義で受講にあたっての諸注意をするので必ず出席すること。なお、受講者数・受講者の興味等によって講義・進め方・評価方法等を変更する場合もある。

    和泉

    日本近代文学B 西山 春文

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 世界で最も短い詩=俳句。その17音の世界の特質を考察することを目的とする。さらには、俳句を読むだけでなく実際に俳句を作り、お互いの作品を鑑賞し合う中から日本語の魅力と特徴を再認識してもらいたい。 また、俳句を育んできた日本の自然観・季節観についても改めて考察してゆく。 毎回の講義の前半に、その折々の季節に関する話題(時候・天文・行事・動植物など)とそれを扱った詩歌を紹介する。後半は下記のテーマに沿った講義と実作を行う。 また、本学落研出身落語家による講座を見て聞いて、我が国の言葉と季節観、文化について考えて貰う機会も設定する予定。2.授業内容第1回:俳句再入門第2回:正岡子規(その生き方)第3回:正岡子規(その随想と俳句作品)第4回:正岡子規(映像に見る子規の苦闘)第5回:高浜虚子第6回:河東碧梧桐第7回:夏目漱石・芥川龍之介の俳句第8回:種田山頭火第9回:尾崎放哉第10回:その他の俳人第11回:俳句実作第12回:互選と講評第13回:落語に学ぶ日本の言葉と文化第14回:まとめ3.履修上の注意 これまで文学や俳句に関心のなかった者でも充分理解できる講義を行っていくが、句作を初めとする何らかの作業を行ってもらう参加型の授業となるので、毎回必ず出席した上で、指示に従い作業・提出する必要がある。講義に出席していないと単位取得は相当難しいはず。 欠席・遅刻・講義中の入退出や授業中の私語・携帯の操作等は厳禁。 単位取得のみを目的とする者の受講は、熱心な受講生の邪魔になるので、あらかじめお断りする。4.準備学習(予習・復習等)の内容 講義内容、配布プリントの内容を復習しつつ、自分の身の回りの自然や季節の移ろいを凝視しておくこと。できればそれを言葉にしておくことが望ましい。

    5.教科書 教科書に代えてプリントを配布予定。

    6.参考書 特に定めないが、必要に応じて紹介する。

    7.成績評価の方法 提出物30%、期末試験70%による総合評価とする。

    8.その他 初回の講義で受講にあたっての諸注意をするので、必ず出席すること。なお、受講者数・受講者の興味等によって講義・進め方・評価方法等を変更する場合もある。

    和泉

  • ― 16 ―

    日本古典文学A 中村 成里

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 昨今、議論が為されているが、歴史認識の相違は近現代史に始まったことではない。 平安期における文学作品には『栄花物語』『大鏡』を始めとする歴史物語が存在した。これらの作品を単なるフィクションの物語と断じる向きもあるが、実在する人物が登場し、ある程度事実に沿って話題が展開していることを鑑みれば、完全なフィクションではないことは明白である。むしろ、事実との相違をどう捉えるかが重要であって、なぜ事実と異なる記述が為されたのかを解き明かすことが作品の構成原理の解明に近づくのではないか。 本講義では、『栄花物語』『大鏡』における天皇と藤原氏に関する記述を中心に読み進めながら、この二つの作品の論理を読み解くことを目的とする。講義を通じて、平安期ひいては鎌倉期において、藤原道長時代をどのように対象化したのかを考えていきたい。なお、日本史学の講義ではなく、あくまで歴史物語(日本古典文学)を主に講義することを附言する。よって、作品中にみられる難解な表現や引用された和歌、漢詩についても適宜解説する。2.授業内容第1回 『栄花物語』『大鏡』についての概略第2回 村上天皇/藤原師輔/後世の師輔評価第3回 村上朝の女性文化第4回 藤原師輔の子どもたち――藤原安子を中心に第5回 蜻蛉日記の時代第6回 大和物語の時代第7回 冷泉天皇第8回 花山天皇第9回 藤原兼家第10回 兼家の子どもたち――道隆、道兼第11回 兼家の子どもたち――詮子、超子第12回 藤原道長/藤原伊周第13回 藤原道長の人物造型第14回 藤原道長の時代3.履修上の注意 私語及び携帯電話の操作、内職等は禁止する。真摯な態度で授業に臨むこと。指定のリアクションペーパーを一人一枚、毎時間提出してもらう。他の受講生に迷惑をかけるような行為をする者には、特に厳しく注意をする。4.準備学習(予習・復習等)の内容 授業中に配布するテキスト、pptのハンドアウトを復習に使用して試験に臨んでほしい。あらかじめ予習しておくと講義が理解しやすくなるので、予習を推奨する。5.教科書 教科書は使用しない。授業中にプリントを配布する。6.参考書 使用しない。7.成績評価の方法 遅刻・欠席、授業中の内職や理由のない度重なる出入室、携帯電話の操作、ゲーム等、授業態度の悪い場合は減点の対象となる。2/3以上の出席がない場合は単位を認めない。授業への提出物(リアクションペーパーを含む)参加貢献度40%、試験60%で評価する。初回の授業に必ず出席し、評価方法の詳細を聞くこと。8.その他 この講義のみの履修でも構わないが、春学期の「日本古典文学B」とセットで履修すると、より理解が深まる。

    和泉

    日本古典文学B 中村 成里

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 古典とは元来高等学校で履修した科目をさすのではない。権威を付与された書物を古典という。古典となる条件は2つある。まず1つ目は異本が生じ、その結果本文の検討が為されること、2つめは注釈書が成立することである。その条件に早くから合致した前近代作品はいくつか存在するが、現代においても映画やテレビ等の映像作品、舞台、漫画や小説でリメイクされ続ける代表的な作品は『源氏物語』であろう。 なぜ『源氏物語』は1000年の時を経過しても人々に支持され続けるのか。また、なぜ我々は『源氏物語』を読む時に「面白い」と感じるのか。 これを突き詰めていくと、自分は何に心を惹かれ、何に嫌悪するのかという自己との対話に結びつくことに気がつくであろう。また、物語の背後に存在する膨大な知の集積に圧倒される。例えば歴史上の人物がモデルになっていたり、『古今集』の和歌などが随所に鏤められていたり、中国の故事までが引用されていたり、仏教の経文が引用されている場面もある。 本講義では『源氏物語』のあらすじを理解するのみならず、物語のなかのことばがどのような言語状況の中から選び取られていたのかを読み解いていきたい。また、平安時代の風俗などの文化史や政治状況も、受験勉強から離れた今、改めて別の角度から楽しんで学び直してもらいたいと願っている。 なお、本講義の到達目標は以下の通りである。(1)『源氏物語』「紅葉賀」「花宴」巻の概要を理解する。(2)『源氏物語』に描かれた平安時代の風俗を理解する。(3)現代文学、文化における古典文学享受の様相を理解する。

    2.授業内容第1回:日本古典文学とは第2回:「紅葉賀」巻をよむ第3回:「紅葉賀」巻をよむ2第4回:「紅葉賀」巻をよむ3第5回:「紅葉賀」巻をよむ4第6回:「紅葉賀」巻をよむ5第7回:「紅葉賀」巻をよむ6第8回:「紅葉賀」巻をよむ7第9回:「紅葉賀」巻をよむ8第10回:「花宴」巻をよむ1第11回:「花宴」巻をよむ2第12回:「花宴」巻をよむ3第13回:「花宴」巻をよむ4第14回:「花宴」巻をよむ5

    3.履修上の注意 私語及び携帯電話の操作、内職等は禁止する。真摯な態度で授業に臨むこと。指定のリアクションペーパーを毎時間、一人一枚提出してもらう。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 あらかじめ下記の教科書を現代語訳でよいので読み、授業後にはハンドアウト等に目を通しておくと、授業の理解がさらに深まる。

    5.教科書柳井滋ほか校注『源氏物語(二)』(岩波文庫)2017年11月※毎回使用するので必ず購入すること。

    6.参考書 使用しない。

    7.成績評価の方法 遅刻・欠席、授業中の内職や理由のない度重なる出入室、携帯電話の操作、ゲーム等、態度の悪い場合は減点する。2/3以上の出席がない場合は単位を認めない。授業への提出物(リアクションペーパーを含む)参加貢献度40%、試験60%で評価する。初回の授業に必ず出席し、評価方法の詳細を聞くこと。

    8.その他 この講義のみの履修でも構わないが、春学期の「日本古典文学A」とセットで履修すると、より理解が深まる。

    和泉

  • ― 17 ―

    日本古典文学A 武田 比呂男

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 今のわたしたちが抱える問題であり、また永遠の問題ともいえるもののひとつに人間の死ということがあります。近代科学の発達によって、人間の寿命は長くなったものの、来世・あの世などの死後の世界が否定されたことで、死は絶対的な虚無となり、生きることの意味合いも大きく変容しました。現代のわれわれにとっての死と生の問題をとらえかえすために、日本の古典文学を読み、近代以前の日本人の死と生のありようを掘り下げて考えます。

    《授業の概要》 この授業では、古事記の神話の概要を理解し、古代日本人がどのように死と生を把握していたかを探ります。

    2.授業内容(1)日本神話の中の生と死(2)神話とは何か(3)古事記と日本書紀(4)世界のはじまり(5)火の起源の神話(6)黄泉国訪問(7)三貴子誕生(8)天石屋戸籠り(9)オホゲツヒメと死体化生(10)因幡の白ウサギ神話(11)根之堅洲国訪問(12)国譲り神話(13)天孫降臨と海神国訪問(14)aまとめ b試験

    ※講義の内容や順序は必要に応じて変更することがあります。3.履修上の注意 全回出席をとります。遅刻、欠席をしないでください。年間数回の読書レポート、授業時には感想・意見などの小レポートを課すので、積極的に参加することが必要です。古典文学といっても高校までのような文法中心の授業ではありません。古代の人びとが何を考えてきたかを作品を通して理解する授業です。4.準備学習(予習・復習等)の内容

    【事前予習】テキストの各回の該当する範囲を事前に読み、語句や内容について調べておいてください。

    【事後学修】講義のノート、配布プリントをもとに、授業内容を振り返って整理し、分からないことなどを調べてください。興味関心をもったことは発展的に調べたり、関連する参考図書を読むなどしてください。

    5.教科書 『古事記』のテキストを用意してください。テキストについては授業時に説明します。6.参考書 参考文献は授業中必要に応じて紹介します。7.成績評価の方法 筆記試験7割、レポート・提出物など3割、60点以上を合格とします。8.その他

    和泉

    日本古典文学B 武田 比呂男

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標《授業の到達目標及びテーマ》 今のわたしたちが抱える問題であり、また永遠の問題ともいえるもののひとつに人間の死ということがあります。近代科学の発達によって、人間の寿命は長くなったものの、来世・あの世などの死後の世界が否定されたことで、死は絶対的な虚無となり、生きることの意味合いも大きく変容しました。現代のわれわれにとっての死と生の問題をとらえかえすために、日本の古典文学を読み、近代以前の日本人の死と生のありようを掘り下げて考えます。

    《授業の概要》 この授業では、奈良時代から平安時代にかけての古典文学作品(万葉集・日本霊異記・往生要集など)を読み、古代日本人がどのように死と生を把握していたかを探ります。2.授業内容

    (1)イントロダクション(2)万葉集のうたと生活(3)殯宮儀礼と挽歌(4)万葉集の夢と霊魂(5)大伴旅人の讃酒歌(6)大伴旅人と神仙思想(7)山上憶良の貧窮問答歌(8)因果応報の思想(9)『霊異記』の冥界と黄泉国(10)『霊異記』の畜類償債譚(11)『霊異記』の霊魂観(12)『往生要集』の地獄と極楽(13)王朝人の生と死(14)aまとめ b試験

    ※講義内容や順序は必要に応じて変更することがあります。3.履修上の注意 全回出席をとります。遅刻、欠席をしないでください。年間数回の読書レポート、授業時には感想・意見などの小レポートを課すので、積極的に参加することが必要です。古典文学といっても高校までのような文法中心の授業ではありません。古代の人びとが何を考えてきたかを作品を通して理解する授業です。4.準備学習(予習・復習等)の内容

    【事前予習】予告される各回の該当する内容に関わる作品や事項について調べておいてください。

    【事後学修】講義のノート、配布プリントをもとに、授業内容を振り返って整理し、分からないことなどを調べて、まとめておきましょう。興味関心をもったことは発展的に調べたり、関連する参考図書を読むなどしてください。5.教科書 特定の教科書は使用しない予定です。開講時に説明します。6.参考書 参考文献は授業中必要に応じて紹介します。7.成績評価の方法 筆記試験7割、レポート・提出物など3割、60点以上を合格とします。8.その他

    和泉

  • ― 18 ―

    芸術(音楽)A 増野 亜子

    2単位 春学期3・4年次

    1.授業の概要・到達目標 この授業では主に舞踊・音楽・演劇をとりあげ、世界のさまざまな地域の音楽を、社会的な背景や歴史的文脈との関係から文化として理解する。春学期は声の表現を中心に講義する。

    2.授業内容第1回:音楽を文化として理解する第2回:歌と共同体 第3回:合唱と身体運動第4回:子守歌第5回:メリスマ的な歌唱法第6回:物語と歌第7回:イスラムと音楽第8回:イスラム神秘主義と音楽第9回:ヒンドゥーと音楽第10回:仮面儀礼と音楽第11回:音楽と自然 動物と人間第12回:音楽と自然 環境と人間第13回:声による自然の模倣第14回:声の特殊な技法

    3.履修上の注意 五線譜が読めなくても楽器が演奏できなくても履修に問題なし。 なお当授業ではパワーポイントを使用するが、授業中のスライド撮影は特別な理由がない限り、原則として禁止。なお教科書の構成どおりに進行するわけではなく、教科書にない内容も講義する。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 予習は必要ないが、復習・事後学習として、授業内で紹介するイヴェント(展覧会やコンサートなど)、視聴覚資料、図書などから積極的に学び、講義内容の理解を深めてほしい。

    5.教科書 増野亜子「声の世界を旅する」 (音楽之友社)

    6.参考書 その都度授業中に触れる。

    7.成績評価の方法 期末試験の結果100%

    8.その他

    駿河台

    芸術(音楽)B 増野 亜子

    2単位 秋学期3・4年次

    1.授業の概要・到達目標 世界のさまざまな地域の音楽を、社会的な背景や歴史的文脈との関係から文化として理解する。秋学期は楽器という観点から講義する。

    2.授業内容第1回:楽器を文化として理解する第2回:自然環境と楽器の素材第3回:弦楽器の旅 琵琶編第4回:弦楽器の旅 中南米編第5回:木琴の旅第6回:軍楽とブラスバンド トルコとヨーロッパ第7回:軍楽とブラスバンド 植民地主義第8回:インドネシアの音楽と舞踊(1)第9回:インドネシアの音楽と舞踊(2)第10回:ピアノとピアノの先祖たち第11回:笙とアコーディオン第12回:楽器と身体第13回:武術と芸能第14回:生活用品と楽器

    3.履修上の注意 五線譜が読めなくても楽器が演奏できなくても履修に問題なし。 なお当授業ではパワーポイントを使用するが、授業中のスライド撮影は特別な理由がない限り、原則として禁止。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 予習は必要ないが、復習・事後学習として、授業内で紹介するイヴェント(展覧会やコンサートなど)、視聴覚資料、図書などから積極的に学び、講義内容の理解を深めてほしい。

    5.教科書 とくになし。

    6.参考書 その都度授業中に触れる。

    7.成績評価の方法 期末試験の結果100%

    8.その他

    駿河台

  • ― 19 ―

    芸術(美術)A 千葉  慶

    2単位 春学期3・4年次

    1.授業の概要・到達目標 今期は、日本の視覚文化と題して、古代から現代までの日本の歴史を、視覚文化(美術、映画、マンガ、アニメなど)の具体的作品の読解を通して学ぶ。歴史学は単に文献に残されたものだけで語られるものではない。日常を生きていれば誰もが気づくように、文献に記録されない事柄の方が日々多いはずである。視覚文化はそのすべてを網羅するわけではないが、記録に残りにくいその時代の「心性」を刻んでいる。この授業では、文献だけでは見えない歴史の諸相を学んで行ければと思う。2.授業内容1) 視覚文化の読解を通して歴史を学ぶということ 

    イントロダクション2)王朝絵巻を読む1 信貴山縁起絵巻3)王朝絵巻を読む2 伴大納言絵巻4) かつて「源頼朝像」と呼ばれた肖像 肖像画の政

    治学5)足利将軍の絵画 将軍コレクションと謎の禅画6)神武天皇像を読む 近代天皇制とイメージの政治7)近代的母性の誕生 悲母観音を読む8) ヌードの政治学1 男たちはなぜ女の裸を描いた

    のか 美学的回答9) ヌードの政治学2 男たちはなぜ女の裸を描いた

    のか 政治学的回答10) 手塚治虫『リボンの騎士』を読む ロマンティッ

    クラブの物語11) 岡崎京子『ポータブルボーイ』『ハッピーマニア』『リ

    バーズエッジ』を読む ロマンティックラブの相対化

    12) 藤子不二雄『ドラえもん』を読む 野比家というアイロニー

    13) 藤子不二雄『ドラえもん』を読む2 永遠に成熟しないのび太

    14) 女が女性(自己)嫌悪を乗り越えるための物語 萩尾望都『イグアナの娘』岡崎京子『PINK』を読む

    ただし、ここに挙げたものはあくまでも2018年12月現在の予定である。授業準備の過程で若干の変更の可能性があることを承知されたい。3.履修上の注意 一回一回の講義における「読み」の実例を他人事(昔の話)として捉えるのではなく、現代に生きる自分の身の周りの視覚表象を捉えるヒントとして捉え返しつつ、聞いてもらいたい。なお、上記の授業内容は昨年度の実施状況に則したものであり、進捗しだいでずれ込むことや大幅な内容変更がありうる。受講に関しては、私語をつつしみ真摯な態度を臨むことを希望する。コメントペーパーを白紙(あるいは講義を聞かなくても書けるような内容のないコメント、3行以下のコメント)で提出したものについては、出席点を認めない。また、どのような理由があろうと、公欠は認めない。通常の欠席と同格と扱う。4.準備学習(予習・復習等)の内容 配布されたプリントをもとに、予習・復習を行うこと。参考文献もプリントに記載する。配布方法はohmeijiシステムを用いる。5.教科書 とくに指定しない。6.参考書 講義中に配布するプリントにて指示する。7.成績評価の方法 平常点60%、レポート40%8.その他 文学部開講の日本美術史と一部重複する。

    駿河台

    芸術(美術)B 新保 淳乃

    2単位 秋学期3・4年次

    1.授業の概要・到達目標西洋美術が描く世界像 ヨーロッパ文化は「世界」をどのように把握しイメージしてきたのか。世界の始まりと終わり、自然と文明、生と死などの主要テーマに沿って、西洋美術に描かれた世界像を考察します。美術を通してヨーロッパの歴史文化への関心と知識を深め、広い視点から現代世界と向き合う力を養うことを目指します。

    2.授業内容第1回:a趣旨説明 bディスクリプションについて第2回:世界の始まり第3回:人類・文明・罪の始まり第4回:時間(1)時の観念第5回:時間(2)人間の時間第6回:自然(1)豊穣の源・四季第7回:自然(2)田園と都市第8回:自然(3)風景第9回:世界図(1)世界地図第10回:世界図(2)異界第11回:死と終末(1)メメント・モリ第12回:死と終末(2)墓のイメージ第13回:死と終末(3)最後の審判第14回:aまとめ b最終試験(筆記)と解説*講義の進行によって変動の可能性あり

    3.履修上の注意 パワーポイントで図像を投影しながら講義します。毎回、内容に関するコメントを書いていただくほか、適宜、図像の読み取り(ディスクリプション)への参加を求めるので、積極的に授業に参加できるよう準備学習に努めてください。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 図像の読解力をつけるため、レジュメの見直しをして講義中に提示する参考文献に目を通すほか、展覧会や美術全集などを観て西洋美術に親しむ機会を増やしてください。最終回の後半に論述式の最終試験を行うので、普段から関心を持って参考文献にあたるなど準備してください。

    5.教科書 とくになし。講義レジュメを配布します。

    6.参考書 『西洋美術解読事典』ジェームズ・ホール(河出書房新社);『西洋美術史ハンドブック』高階秀爾・三浦篤編(新書館);若桑みどり『イメージの歴史』放送大学教材、2000年;『ナショナル・ギャラリー・ポケットガイド 風景画』(ありな書房);多木浩二『ヨーロッパ人の描いた世界:コロンブスからクックまで』岩波新書、1991年;フィリップ・アリエス『死を前にした人間』みすず書房、1990年 その他、講義中に提示します。

    7.成績評価の方法 授業への参加度40%、筆記試験60%

    8.その他 毎回の出席確認を兼ねて、コメントを書いていただきます。

    駿河台

  • ― 20 ―

    法学A 小林 康一

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 我々の日常生活は、意識するしないにかかわらず、出生から死亡まで法律により規制されています。そこで具体的事例の検討を通じて、法的なものの見方、知識を身につける様にしたいと考えます。

    2.授業内容<1>イントロダクション<2>法とは何か<3>法とは何か<4>法とは何か<5>近代以降の市民社会における法<1><6>近代以降の市民社会における法<2><7>近代以降の市民社会における法<3><8>法と国家<1><9>法と国家<2><10>法と国家<3><11>家族問題と法<1><12>家族問題と法<2><13>家族問題と法<3><14>春学期まとめ

    3.履修上の注意 法学の題材は日常的に存在する。常に新聞、ニュースなどに注意して欲しい。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 予習、復習いずれも必要である。予習については講義の際次週に扱うところを連絡するので教科書の該当箇所を通読してくること。 復習についてはその日のうちに授業でとったノートを整理しておくこと。

    5.教科書 縣幸雄他著『法学を学ぼう』和広出版

    6.参考書 各種六法(いずれの社のものでも可)

    7.成績評価の方法 期末に論述式の試験を行い、評価する。

    8.その他 授業中に参考文献をいくつか紹介する。それによりレポートを作成・提出した場合、それなりに評価する。法学A・Bは一体のものとして履習して欲しいがAのみの履習も可とする。

    和泉

    法学B 小林 康一

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 我々の日常生活は、意識するしないにかかわらず、出生から死亡まで法律により規制されています。そこで具体的事例の検討を通じて、法的なものの見方、知識を身につける様にしたいと考えます。

    2.授業内容<1>イントロダクション<2>現代国家と法<1><3>現代国家と法<2><4>労働問題と法<1><5>労働問題と法<2><6>労働問題と法<3><7>表現の自由<1><8>表現の自由<2><9>表現の自由<3><10>司法制度<1><11>司法制度<2><12>司法制度<3><13>日本国憲法改正について<14>秋学期まとめ

    3.履修上の注意 法学の題材は日常的に存在する。常に新聞、ニュースなどに注意して欲しい。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 予習、復習いずれも必要である。予習については毎時間授業中に次の時間に扱う箇所を連絡するので教科書の該当箇所を通読してくること。 復習についてはその日のうちに授業ノートを整理しておくこと。

    5.教科書 縣幸雄他著『法学を学ぼう』和広出版

    6.参考書 各種六法(いずれの社のものでも可)

    7.成績評価の方法 期末に論述式の試験を行い、評価する。

    8.その他 授業中に参考文献をいくつか紹介する。それによりレポートを作成・提出した場合、それなりに評価する。法学A・Bは一体のものとして履習して欲しいがBのみの履習も可とする。

    和泉

  • ― 21 ―

    法学A 戸田 知行

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 民法を中心とする民事法を通して、法を考える。法学Aでは、まず、法と他の法則・規範の違い、法のない生物との比較などから、法自体について考えてみたい。次に、身近な実体法として、家族法について勉強する。 人は生まれると親子関係に入り、成長・独立して婚姻関係に入り、子供が生まれるとまた親子関係に入る。そして、年をとると、場合によっては後見関係に入り、最後には死亡し相続関係が生じる。家族法では、これらの関係を規律する法の基礎を習得することを目的とする。また、法とは何かを様々な観点から考えてみることも、本講座の目的である。2.授業内容第1回:法はどこにあるのか?第2回:法とは何か?第3回:法と道徳の中間領域第4回:法はなぜ生まれたのか?第5回:法の形式、内容(悪法は法か?)第6回:権利能力、親族第7回:意思能力と行為能力第8回:未成年者、親権・未成年後見第9回:親子(実子、養子)、成年後見、任意後見第10回:婚姻1(成立・効力)第11回:婚姻2(離婚)第12回:相続1(相続とは? 相続人、相続分)第13回:相続2(相続の承認・放棄、相続の効力)第14回:相続3(遺言、遺留分)

    3.履修上の注意 各種資格・採用試験にも対応するため、かなり高度な内容にも踏み込むが、受験希望者以外は、骨組みの理解ができれば十分である。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 出席者は、事前に問題について考え、またテキストを読むなどして、「わからない所」をはっきりさせて、講義に臨んで欲しい。

    5.教科書 高橋朋子・床谷文雄・棚村政行『民法7 親族・相続〔第5版〕』(有斐閣アルマ)(有斐閣 平成二九年(2017))を一応指定するが、その他、各自が気に入ったものでも構わない。なお、上記教科書は、平成三〇年(2018)に成立した改正民法(相続法)に対応した最新版が出れば、それを使用する。6.参考書 水野紀子・大村敦志編『民法判例百選Ⅲ 親族・相続[第2版]』(有斐閣 平成三○年(2018))7.成績評価の方法 期末の試験で行う。

    8.その他 留意点は、講義の中で述べる。

    和泉

    法学B 戸田 知行

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標 民法を中心とする民事法を通して、法を考える。法学Bでは、まず、法と権利・義務の関係、それらがどのように実現されるのか(裁判、執行)について勉強する。次に、身近な実体法として、損害賠償法について勉強する。 民事裁判・執行において、法や権利・義務がどのように確定され、実現されるのかの大まかな流れを理解することと、どのような場合に、どのような損害について賠償請求できるのかといった不法行為の要件・効果の基礎を習得することを目的とする。

    2.授業内容第1回:法と権利・義務第2回:法と権利の実現への国・私人の関与、法の適用第3回:権利の確定(裁判)1(法の解釈)第4回:権利の確定(裁判)2(事実認定)第5回:権利の確定(裁判)3(攻撃防禦方法)第6回:権利の実現(強制執行)第7回:損害賠償法総論第8回: 不法行為1(成立要件(故意・過失)、責任無

    能力者の監督義務者等の責任)第9回:不法行為2(成立要件(権利侵害と違法性))第10回:不法行為3(成立要件(因果関係))第11回: 不法行為4(効果(方法、損害賠償請求権者、

    損害賠償額の算定))第12回: 不法行為5(効果(損害賠償額の減額事由、

    損害賠償請求権の性質))第13回:不法行為6(使用者責任、注文者の責任)第14回: 不法行為7(土地工作物責任、動物占有者の

    責任、共同不法行為)3.履修上の注意 各種資格・採用試験にも対応するため、かなり高度な内容にも踏み込むが、受験希望者以外は、骨組みの理解ができれば十分である。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容 出席者は、事前に問題について考え、また指示された文献を読むなどして、「わからない所」をはっきりさせて、講義に臨んで欲しい。

    5.教科書 特に指定しない。毎回レジュメを配布する。損害賠償法については、講義の中で文献を指示する。

    6.参考書 窪田充見・森田宏樹編『民法判例百選Ⅱ 債権[第8版]』(有斐閣 平成三○年(2018))7.成績評価の方法 期末の試験で行う。

    8.その他 留意点は、講義の中で述べる。

    和泉

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    アジア史A 鳥居  高

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標タイトル「海から見た東南アジア史」

    (1) 授業の概要 本授業では、日本の経済・社会と深く結びついている東南アジアの歩みを取り上げる。高校までの社会科では、日本史と世界史という2つのアプローチを取っているために、東南アジア地域への言及がきわめて少ない。それはこの地域が歴史的に重要性を持っていなかったことを意味するものではない。14世紀から16世紀にかけて、この地域は世界経済の中心の1つであった。特に、現在のマレーシア、インドネシアなど島嶼(とうしょ)部東南アジアは、「東西貿易」の中心として繁栄した。この世界はイスラーム世界であると同時に、歴史的に見れば「海による経済活動」すなわち貿易がその歴史のダイナミズムを生み出してきた。東南アジア世界を概観し、その世界に親しむとともに、16世紀までの歩みを貿易活動、イスラームに焦点を当てて、講義を行う。中心テーマとしては、港市国家、香辛料貿易、イスラーム、技術、多民族社会である。

    (2)到達目標 第1に、島嶼部東南アジアの歴史的展開を「貿易活動」、「港市国家」などをキーワードにして、そのダイナミズムを理解すること。あわせて、東南アジアのイスラーム世界の基本的な知識を習得すること。そして、現在の東南アジア地域の大きな特徴である「多民族社会」について理解を深めることを目標とする。2.授業内容第1回:東南アジア世界とは?:2つの世界第2回:東南アジア地域概念の成立第3回:東南アジア研究のパイオニアたち第4回:「海から見た東南アジア」:モンスーンと船第5回:イスラーム化以前の東南アジアと研究<1>:初期南海貿易第6回: イスラーム化以前の東南アジアと研究<2>:扶南王国とシュリー

    ビジャヤ王国第7回:仏教と東南アジア:古代インドネシア(ジャワ)の諸王国第8回:港市国家論第9回:マラッカ王国・マジャパイト王国と香辛料貿易第10回:マラッカ王国の貿易活動と権力第11回:東南アジアにおけるイスラーム社会の現状第12回:東南アジアにおけるイスラーム化第13回:アジア・太平洋戦争と東南アジア(1)第14回:アジア・太平洋戦争と東南アジア(2)3.履修上の注意 講義では、(1)レジュメや関連資料を配付するとともに、(2)DVDなどビジュアル資料を多用して、実際の東南アジア世界を紹介しながら、講義を進める。また、歴史という「時の流れ」を把握するには、下記の『世界史年表』を用いて横の視点(同時代に何が起きているのか)を確認することが必要である。 また、現代の東南アジアの経済問題に関心がある学生は、3,4年次配当科目である『東南アジア政治経済論』を履修することを奨める。4.準備学習(予習・復習等)の内容

    (1)予習 指定したテキストから講義内容に関わる箇所を指示するので、事前に読んでおき、「わからないこと」「理解できなかったこと」などを明確に見つけ、事前学習シートに記入して、授業に臨むこと。

    (2)復習 レジュメに下記の2種類の発展的参考文献をあげておくので、それらを各自で読み進めること。

    [Readings]授業内容に即し、勝授業内容のレベルに応じた参考文献。 授業内容が理解できなかった。聞き逃したなどのために、補足的に読む文献を意味する。

    [Further Readings]授業内容に関心を持ち、さらに読み進めて、当該テーマについて理解を深めたい、という学生に勧める文献。

    (3)その他 アジアに関するテレビ番組などを適宜紹介する。特にNHK総合、ETV, BS1、BSプレミアムなどには、良質のドキュメンタリー番組が放映されている。アジア諸国の現状への理解と関心を深めるのには役に立ちます。5.教科書 事前・事後学習教材として、『東南アジアを知るための50章』(東京外国語大学 明石書店)を用いる。また、講義にレジュメ・関連資料を配付し、それらを用いる。6.参考書 『世界史年表』 歴史学研究会 (岩波書店) 『新版 東南アジアを知る事典』 石井米雄他編集 (平凡社)7.成績評価の方法1.定期試験(80%):記述及び論述による定期試験(持ち込みは一切不可)。2. 『授業コメント』(20%):講義期間中、理解度を確認するコメントを求

    めるほか、学内で実施される指定されたアジア関係の行事(講演会)への参加を、また授業ないに紹介した『アジア関連のドキュメンタリー』の鑑賞後、その事後レポート(様式などは授業内で指示)を成績に反映させる。

    8.その他 高校での「世界史」の履修の有無は問わない。東南アジア諸国の独立以降の経済発展に関しては3、4年次配当科目「東南アジア政治経済論」で扱う。

    和泉

    アジア史B 鳥居  高

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標タイトル「日本・東南アジア関係史」

    (1)授業概要 現在、日本は経済活動や人の交流などさまざまな側面で東南アジア世界と深く関わっている。このような密接な関係は、いつ頃から始まったのであろうか。本講義では、日本と東南アジア関係に焦点を当て、15世紀以降の東南アジアと日本の関係を扱う。主なテーマとしては、戦国時代末期以降の日本人の東南アジアとの関係の始まり、第2に、「からゆきさん」や農園労働者など人的面での(アジア・太平洋戦争以前)戦前の経済活動、さらには、アジア・太平洋戦争における東南アジアと日本、そして戦後の関係など大きく3つである。

    (2)到達目標 上記の3つのテーマに関する歴史的な事実の理解と共に、「何故」 という構造的な理由を理解し、現在も含めて、東南アジアと日本との関係について理解力と想像力を持つこと。例えば、戦前に日本人が東南アジアへ移民した歴史的事実を踏まえ、「(現在)人が国境を越えて移動する」 ことをどのように考えればいいのか、その構造的な理由を理解することが目標である。

    2.授業内容第1回:日本と東南アジアの様々なつながり第2回:現代の日本経済と東南アジア:貿易と投資第3回:現代の日本社会と東南アジア:人の移動第4回:ポルトガルのアジア進出と日本第5回:傭兵としての日本:オランダとイギリスの進出第6回:初期貿易活動と日本人町:朱印船貿易を中心に第7回:アジア・太平洋戦争以前の日本人移民第8回:からゆきさんと東南アジア第9回:日本人の経済活動:ゴム農園、リクシャ第10回:もう一つの「12月8日」第11回:日本軍政と東南アジア(1)第12回:日本軍政と東南アジア(2)第13回:戦後賠償と国交樹立(1)第14回:戦後賠償と国交樹立(2)

    3.履修上の注意 講義内では、レジュメや関連資料を配付するとともに、DVDなどビジュアル資料を多用して、実際の東南アジア世界を紹介しながら、講義を進める。また、歴史という「時の流れ」を把握するには、下記の『世界史年表』を用いて横の視点(同時代に何が起きているのか)を確認することが必要である。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容(1)予習 指定したテキストから講義内容に関わる箇所を指示するので、事前に読んでおき、「わからないこと」「理解できなかったこと」などを明確に見つけ、事前学習シートに記入して、授業に臨むこと。

    (2)復習 レジュメに下記の2種類の発展的参考文献をあげておくので、それらを各自で読み進めること。

    [Readings]授業内容に即し、勝授業内容のレベルに応じた参考文献。 授業内容が理解できなかった。聞き逃したなどのために、補足的に読む文献を意味する。

    [Further Readings]授業内容に関心を持ち、さらに読み進めて、当該テーマについて理解を深めたい、という学生に勧める文献。

    (3)その他 アジアに関するテレビ番組などを適宜紹介する。特にNHK総合、ETV, BS1、BSプレミアムなどには、良質のドキュメンタリー番組が放映されている。アジア諸国の現状への理解と関心を深めるのには役に立ちます。5.教科書 事前・事後学習教材として、『東南アジアを知るための50章』 東京外国語大学 (明石書店)を用いる。また、講義にレジュメ・関連資料を配付し、それらを用いる。6.参考書 『世界史年表』歴史学研究会 (岩波書店)★高校までの年表ではなく、この年表を使用する。7.成績評価の方法1.定期試験(80%):記述及び論述による定期試験(持ち込みは一切不可)。2. 『授業コメント』(20%):講義期間中、理解度を確認するコメントを求

    めるほか、学内で実施される指定されたアジア関係の行事(講演会など)への参加、また、授業ないで紹介したテレビ番組を鑑賞し、その事後感想レポートを出した場合には、成績に反映させる。

    8.その他1. 高校での「世界史」の履修の有無は問わない。独立以降の経済発展に

    関しては3、4年次配当科目「東南アジア政治経済論」で扱う。2.アジア史Aの履修は必ずしも必要ではない。

    和泉

  • ― 23 ―

    地理学A 中川 秀一

    2単位 春学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標<授業のテーマと概要> 都市化が進んだ社会では、大都市圏が多くの人々の主たる生活舞台となっています。また、都市生活を支えるさまざまな資源を供給してきた農山村は、第一次産業が変容・衰退する中でその姿・役割を変えてきています。地域や地域間の関係の変化はどのように生起し、私たちの身のまわりの空間をどう変えてきたのでしょうか。「都市と農村」をテーマに、地域や空間を通じた考え方を講義します。<授業の到達目標> 東京都心の大学から、国土の周辺地域まで見据えることのできる、知的視力を養うことを目指します。

    2.授業内容1.イントロダクション-地理学について2.さまざまな生業と空間3.村落の空間構造4.村落構造とその地域性5.市(いち)の成立6.都市の起源について7.農業生産の空間構造8.農村空間の構造変容 9.自然の時間と郊外の起源10.産業の時間と都市の計画11.ベッドタウンとベビーブーマー12.大都市圏の構造変容13.情報化とジェンダーと都市空間14.田園回帰とカウンター・アーバニゼーション

    *進行状況などにより講義内容を変更することがあります。3.履修上の注意 商店街や地域の振興、望ましいコミュニティづくり、過疎対策や都市空間の整備…。地域や空間をめぐるさまざまな現在の取り組みに目を向けて、「都市と農村」の文脈から再検討して欲しいと思います。 講義についての連絡をOh-o! Meijiを通じて行います。講義の前に、資料を準備して講義に臨んで下さい。4.準備学習(予習・復習等)の内容講義の前にOh-o!Meijiシステムから資料を配布します。準備し、目を通して講義に臨むようにして下さい。

    講義内容に関連したショートレポートを課すことがあります。成績評価には直接関連しませんが、取り組むことで講義内容についてより深く理解することができるので、できるだけ作成するようにしましょう。5.教科書 必要に応じて適宜指示します。6.参考書高柳長直・中川秀一監訳『ルーラル:農村とは何か』農林統計協会石原潤監訳『農村問題と地域計画』古今書院山本健兒『経済地理学入門』原書房

    7.成績評価の方法 論述形式の定期試験に基づいて成績評価をします。また、講義内容の理解度を把握するためにショート・レポートを課すことがあり、優れた内容のレポートについては、成績評価に加味することがあります。8.その他

    和泉

    地理学B 中川 秀一

    2単位 秋学期1・2年次

    1.授業の概要・到達目標<授業のテーマと概要> 資源の分布とその利用は、人々の活動の地域に影響を与え、それぞれの地域に固有の社会文化や経済活動の基盤となってきました。また、時に重要なコンフリクトの一因となり、紛争や戦争の要因になってきました。他方、資源の不均等な利用は、地域の格差を生む要因となって特定の国や地域に貧困を生み出しており、地球規模で環境問題の深刻化とともに、これまでの資源利用のあり方を国際的な課題として見直すことを迫っています。偏在する資源がグローバルな経済システムの展開の下でどのように利用されてきたのかを考えながら、「資源と環境」をテーマに、日本の産業経済、地域及び地球的課題を講義します。<授業の到達目標> 身のまわりの生活を成り立たせている資源の検討を通じ、地球規模の課題や日本の産業を考える手がかりを得ることを目指します。2.授業内容1.イントロダクションション-資源論と地理学2.資源の定義をめぐって 3.資源と産業4.希少性と必要性5.工業立地と原料の性質6.地球の人口可能容量7.食糧問題とフードシステム8.グローバル化と地域森林管理9.水産資源問題とその課題10.エネルギーとコンフリクト 11.エネルギー問題の新局面12.資源の循環利用13.水資源政策と水資源問題14.資源問題としての土地利用

    *進行状況などにより講義内容を変更することがあります。3.履修上の注意 原子力発電、産業廃棄物、遺伝子組み換え作物やバイオマスや自然エネルギー利用への注目、埋蔵エネルギー資源をめぐる国際関係…。「資源と環境」をめぐる報道などにふだんから目を向けるように心がけて欲しいと思います。また、講義についての連絡をOh-o!Meijiを通じて行います。

    4.準備学習(予習・復習等)の内容講義の前にOh-o!Meijiシステムから資料を配布します。準備し、目を通して講義に臨むようにして下さい。

    講義内容に関連したショートレポートを課すことがあります。成績評価には直接関連しませんが、取り組むことで講義内容についてより深く理解することができるので、できるだけ作成するようにしましょう。5.教科書 中藤康俊・松原 宏編『現代日本の資源問題』古今書院6.参考書 石井素介『国土保全の思想』古今書院 伊藤達也『水資源開発の論理』成文堂 山本健兒『経済地理学入門』原書房 高柳長直ほか編『グローバル化に対抗する農林水産業』農林統計7.成績評価の方法 論述形式の定期試験に基づいて成績評価をします。また、講義内容の理解度を把握するためにショート・レポートを課すことがあり、優れた内容のレポートについては、成績評価に加味することがあります。8.その他

    和泉