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The Walker's 24 Mr. Bassman Vol.36 Red Callender Profile 1916 3 6 George Sylvester Callender 30 40 50 60 1 1992 3 8 76 1939 17 1 2 Speak Low The Lowest 50th Fresh Sound Records FSRCD-459 [Import CD] 1956 Speak Low 1958 The Lowest Score Records SLP-4019 [Import LP] 1958 1st CD 1956 Crown Records CLP-5025 [Import LP] UCCO-5143) p 1956 RC's Great Albums B.B. Photo: Swingin' Suite / Red Callender (Fresh Sound : FSRCD-458)

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Page 1: Mr. Bassman ベースマン列伝) Vol20Callender%81@.pdfThe Walker's 24 Mr. Bassman (ベースマン列伝) Vol.36 ジャズにおいてベース弾きとは、縁の下の力持ち、水先案内人といったやや日陰の存在。おまけに、ウッドベースなら持ち運びも大変・・・。だが、黙々とベースをウォーキングさせ、バンドをスイングさせることに魂を注ぐベースマンが、一度

The Walker's 24

Mr. Bassman (ベースマン列伝)  Vol.36ジャズにおいてベース弾きとは、 縁の下の力持ち、 水先案内人といったやや日陰の存在。 おまけに、 ウッドベースなら持ち運びも大変・・・。

だが、 黙々とベースをウォーキングさせ、 バンドをスイングさせることに魂を注ぐベースマンが、 一度化けの皮を剥ぐともの凄い名演・名盤が

生まれるのだ。 このコーナーでは、 そんなジャズ ・ベースマンの偉業を称えるとともに、 ジャズ ・ベースの素晴らしさを伝えていきたい。

Red Callender 【レッド ・ カレンダー】

Profile

1916年 3月 6日生まれ。 米国ヴァージニア州ヘインズヴィ

ル出身。 本名は George Sylvester Callender。 幼少期にチ

ューバ、 ベース、 トランペットを学ぶ。 30年代半ばにロサン

ゼルスに移住し、 ルイ ・アームストロングのアルバムでレコー

ド・デビューを果たす。 40年代前半はレスター・ヤングとリー・

ヤング (レスターの弟) のバンドで活動し、 後に自身のトリオ

を結成。 また、 ナット・キング・コールやエロール・ガーナー、

チャーリー ・ パーカー、 ワーデル ・ グレイ、 デクスター ・ ゴ

ードン等のレコーディングに参加。 その後、 一時期自身のトリ

オでハワイで活動した後、再びロサンゼルスに戻り、スタジオ・

ミュージシャンとして活動。 50年代には自身のグループの他、

アート ・ テイタムやチャールス ・ ミンガス等と活動し、 60年代

にはジェームス ・ニュートンやジミー ・チーサムのスウィート ・

ベイビー ・ ブルース ・ バンド等で活動。 その後、 バンブルと

スティンガースのメンバーとして、 英国ポップ ・ チャートの 1位に輝く。 生涯ベーシストとしてだけでなく、 チューバ奏者とし

ても活躍し、 両方の楽器でそれぞれリーダー ・ アルバム (下

記参照) をリリースした。 あのチャールス ・ ミンガスにベース

を教えたことでも知られる。 1992年 3月 8日、 甲状腺癌の

ため、 カリフォルニア州サウガスの自宅で死去。 享年 76歳。

ミンガスの師匠であり、 チューバ奏者としても活躍した名ベースマン あのチャールス ・ ミンガスにジャズ ・ベースを教えた人物としても有名なレッド。 1939年、 17歳だったミンガスにアプローチされ、 当時の

金額で 1時間 2 ドルでレッスンを行なったそうだ。 その後のジャズ ・ シーンにおけるミンガスの活躍は言うまでもないが、 師匠レッドの手腕

による部分も大きかったのかもしれない。また、べーシストでありながら、チューバ奏者としても活躍し、チューバ奏者として『Speak Low』『The Lowest 』 といったリーダー ・ アルバムをリリースしたことはとても稀なケースだが、 同じベーシストでは 『ハウ ・ アバウト ・ ウケ?』 『50th ステイト ・ ジャズ』 等のウクレレ ・ ジャズ ・ アルバムをリリースしたライル ・ リッツがいる。 ジャズ ・ ベーシストとしてのレッドは、 弟子である

チャールス ・ ミンガス等に比べるとその知名度はけして高くはないが、 ジャズ史を飾る偉大な名ベースマンの一人であることは間違いない。

Speak Low Red Callender

(Fresh Sound Records : FSRCD-459 [Import CD])

レッドがチューバの演奏に専念した1956 年録音のアルバム 『Speak Low』 と 1958 年録音のアルバム『The Lowest』 のカップリング作品。

The King Cole TrioNat King Cole

(Score Records : SLP-4019 [Import LP])

1958年にリリースされたナット ・ キング ・ コールのピアノ ・ トリオによるアルバム。 レッドのベースとレスター ・ ヤングのテナー ・サックスとの貴重な記録。

レッドが自身のオクテットを率いての1st リーダー ・アルバム。 ジャケット違いで CD 化されているが、 このオリジナル・ジャケットは渋い。1956年録音。

Swingin' SuiteRed Callender

(Crown Records : CLP-5025 [Import LP])

ジ・アート・テイタム・トリオアート・テイタム

(ユニバーサル ・ ミュージック : UCCO-5143)

アート ・ テイタム (p) の晩年の貴重なトリオ ・ セッションによる名盤。 レッドがジャケットにも写っている。 ドラムはジョー ・ジョーンズ。 1956年録音。

RC's Great Albums ベースとチューバでリーダー ・ アルバムをリリースし、 サイドマンとしても数々の名盤

に参加。 ジャズ以外にも、 B.B. キングの 『シンギン・ザ・ブルース』 等にも参加した。

Photo: Swingin' Suite / Red Callender (Fresh Sound : FSRCD-458)