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はじめに コース概要と目的 本コースはQlikViewをご利用中、またはご利用をご検討中のすべての方を対象に、QlikViewでのデータの分析に ついてご覧いただくコースです。 システム部門の方だけでなく、QlikView Personal Editionを個人でお使いの方や、QlikViewのご利用をご検討 中の方にもご受講いただける内容で、特に普段ExcelやAccessなどを使用して、データの閲覧・分析をおこなって いる方に最適な内容です。 受講対象 Windowsの基本的な操作(マウス操作やキーボード操作)ができる方。 製品のバージョン 本テキストで解説しているQlikViewは以下のバージョンを使用しています。 ・QlikView 11.00 テキスト中の表記について 画面中に表示される文字の表記 ウィンドウ、ボタン、メニューなど、画面に表示される文字は[]で囲んで表記しています。 画面上に表示される選択肢や、入力する文字については「」で囲んで表記しています。 ディレクトリの表記 本テキストではファイルのパスをあらわす際、すべてデフォルトのインストールディレクトリを基準に表記しています。 QlikViewのインストールディレクトリは「C:\Program Files\QlikView」となります。お客様の環境と異なる場 合は、適宜読み替えてください。 ・Microsoft、Windows、Microsoft Office、SQL Server、その他本書に記載されるマイクロソフト製品は、米国Microsoft Corporationの、米国、日本およびその他 の国における登録商標または商標です。 ・Linuxは、Linus Torvalds氏の日本およびその他の国における登録商標または商標です。 ・UbuntuおよびCanonicalは、Canonical Ltd.の登録商標です。 ・OracleとJavaは、Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登 録商標である場合があります。 ・IBM、IBMロゴ、ibm.com、DB2およびdeveloperWorksは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corp.の商標です。 ・Mac、Mac OS、Safari、iPhone、iPadは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。 ・Google Chrome、AndroidはGoogle Inc.の商標です。 ・Adobe、Adobeのロゴ、Adobe Reader、Acrobat、Flashは、Adobe Systems Incorporated(アドビ システムズ社)の商標です。 ・Apache、Tomcatは、Apache Software Foundationの商標または登録商標です。 ・Mozilla、Firefoxの名称およびそのロゴは、米国Mozilla Foundationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。 ・その他、記載されている会社名および製品名は、各社の登録商標または商標です。 ・本書では、®、©、TMマークなどは特に明記していません。 ・本書に記載された内容を使用して、いかなる損害が発生しても、株式会社アシスト、および、著者、本書製作関係者は一切責任を負いません。

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はじめに

コース概要と目的

本コースはQlikViewをご利用中、またはご利用をご検討中のすべての方を対象に、QlikViewでのデータの分析についてご覧いただくコースです。システム部門の方だけでなく、QlikView Personal Editionを個人でお使いの方や、QlikViewのご利用をご検討中の方にもご受講いただける内容で、特に普段ExcelやAccessなどを使用して、データの閲覧・分析をおこなっている方に最適な内容です。

受講対象

Windowsの基本的な操作(マウス操作やキーボード操作)ができる方。

製品のバージョン

本テキストで解説しているQlikViewは以下のバージョンを使用しています。・QlikView 11.00

テキスト中の表記について

画面中に表示される文字の表記ウィンドウ、ボタン、メニューなど、画面に表示される文字は[]で囲んで表記しています。画面上に表示される選択肢や、入力する文字については「」で囲んで表記しています。

ディレクトリの表記本テキストではファイルのパスをあらわす際、すべてデフォルトのインストールディレクトリを基準に表記しています。QlikViewのインストールディレクトリは「C:\Program Files\QlikView」となります。お客様の環境と異なる場合は、適宜読み替えてください。

・Microsoft、Windows、Microsoft Office、SQL Server、その他本書に記載されるマイクロソフト製品は、米国Microsoft Corporationの、米国、日本およびその他の国における登録商標または商標です。・Linuxは、Linus Torvalds氏の日本およびその他の国における登録商標または商標です。・UbuntuおよびCanonicalは、Canonical Ltd.の登録商標です。・OracleとJavaは、Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。・IBM、IBMロゴ、ibm.com、DB2およびdeveloperWorksは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corp.の商標です。・Mac、Mac OS、Safari、iPhone、iPadは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。・Google Chrome、AndroidはGoogle Inc.の商標です。・Adobe、Adobeのロゴ、Adobe Reader、Acrobat、Flashは、Adobe Systems Incorporated(アドビ システムズ社)の商標です。・Apache、Tomcatは、Apache Software Foundationの商標または登録商標です。・Mozilla、Firefoxの名称およびそのロゴは、米国Mozilla Foundationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。

・その他、記載されている会社名および製品名は、各社の登録商標または商標です。・本書では、®、©、TMマークなどは特に明記していません。・本書に記載された内容を使用して、いかなる損害が発生しても、株式会社アシスト、および、著者、本書製作関係者は一切責任を負いません。

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目次

第1章 QlikViewの基礎

1.1 QlikView概要........................................................................................1-11.1.1 ビジネスインテリジェンス(BI)とQlikView.......................................................................1-11.1.2 QlikView Personal Edition....................................................................................1-21.1.3 QlikViewのアプリケーション........................................................................................1-3

1.2 QlikViewの基本操作.............................................................................1-41.2.1 ウィザードを使ったデータの取り込み.............................................................................1-41.2.2 ウィザードを使わないデータの取り込み.......................................................................1-171.2.3 ドキュメントの操作.....................................................................................................1-31

1.3 QlikViewのアーキテクチャとデータロード.................................................1-371.3.1 QlikViewの連想技術.............................................................................................1-371.3.2 QlikView独自のデータの処理.................................................................................1-381.3.3 データの関連付け....................................................................................................1-391.3.4 データの編集...........................................................................................................1-471.3.5 ヘルプ......................................................................................................................1-52

第2章 分析と可視化の実践

2.1 分析手法................................................................................................2-12.1.1 ランキングレポート.......................................................................................................2-12.1.2 パレート分析............................................................................................................2-122.1.3 度数分布................................................................................................................2-222.1.4 散布図....................................................................................................................2-272.1.5 比較分析................................................................................................................2-35

2.2 可視化手法..........................................................................................2-432.2.1 QlikViewのチャート.................................................................................................2-432.2.2 サンプルファイル........................................................................................................2-442.2.3 時系列....................................................................................................................2-462.2.4 割合や比較.............................................................................................................2-472.2.5 値の分布.................................................................................................................2-492.2.6 付録 繰り返し処理によるデータロード.......................................................................2-67

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QlikViewの基礎

1.1 QlikView概要

1.1.1 ビジネスインテリジェンス(BI)とQlikView

ビジネスインテリジェンス(BI)とは、経営的な判断や業務改善のために、さまざまなデータを分析し活用することを指します。いままでBIといえばシステム部門の担当者が、専門的な知識をもとに構築するものでした。しかし、QlikViewは導入の敷居が非常に低く、基本的な機能であればExcelやAccessと同等の感覚で利用できます。QlikViewは、一般ユーザーが使える初めての本格的なBIツールといえます。

また、QlikViewはビジネス用途でも利用できるだけの高度な分析機能を有しており、長年企業で活用されてきた実績があります。簡単に導入できるだけでなく、高度な機能について理解を深めていくことで、従来のBIツールと同等、またはそれ以上に高度な分析も可能となります。

さらにQlikViewでは、フル機能を利用期限なし、かつ無償で利用できる「QlikView Personal Edition」が提供されています。

QlikViewユーザーコース 1-1

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1.1.2 QlikView Personal Edition

QlikView Personal Editionは、個人・商用を問わず利用できますが、ユーザーが1人で使用することを前提としています。作成したファイルを別のユーザーと共有したい場合は、ライセンス登録(有償)が必要になります。ライセンス登録されたQlikViewのことを、Personal Editionと区別するためにQlikView Desktopと呼びます。また、作成したファイルをサーバーに配置してブラウザから閲覧したい場合は、QlikView Server(有償)が必要になります。

QlikView Personal Edition

QlikView Desktop

QlikView Server

ライセンス登録されていないQlikView

個人での利用

ライセンス登録されたQlikView企業などのグループで利用

サーバー版のQlikView多数のユーザーが、ブラウザから利用

1-2 Copyright(C) 2013 K.K. Ashisuto All Rights Reserved.

QlikView ServerQlikView Personal Edition QlikView Desktop

QlikView Personal Edition ブラウザ

QlikView Personal Edition で作成したファイルを、 QlikView Desktop で開くことは可能です。ただし、その逆はできません。

ある PC の QlikView Personal Edition で作成したファイルを、別の PC の QlikView Personal Edition で開くことはできません。

QlikView のファイルをサーバーに配置します。ユーザーはブラウザからQlikView を利用します。

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QlikViewの基礎

1.1.3 QlikViewのアプリケーション

下図のような基本的なグラフや集計表であれば、Excelのグラフやピボットテーブルと同等の感覚で作成できます。さらにデータは、Excel、CSV、データベース(Oracle、Accessなど)から自由に取り込めます。

QlikViewのアプリケーション作成画面

QlikViewユーザーコース 1-3

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1.2 QlikViewの基本操作

1.2.1 ウィザードを使ったデータの取り込み

ウィザードを使用して、ExcelファイルのデータをQlikViewに取り込んでみましょう。

例題1 ウィザードを使ったデータの取り込み

ウィザードを使用して、ExcelファイルのデータをQlikViewに取り込んでみましょう。グラフや集計表からなる下図のアプリケーションを作成してみましょう。

1-4 Copyright(C) 2013 K.K. Ashisuto All Rights Reserved.

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QlikViewの基礎

1 デスクトップにある「QlikView」のショートカットアイコンをダブルクリックします。

2 QlikViewのスタートページが表示されます。

QlikViewユーザーコース 1-5

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3 デスクトップにある「売上実績.xls」ファイルをスタートページにドラッグ&ドロップします。

4 ウィザードが起動します。Excelのファイルのパスを確認し[次へ]ボタンをクリックします。

1-6 Copyright(C) 2013 K.K. Ashisuto All Rights Reserved.

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QlikViewの基礎

5 ステップ2では、取り込むデータを確認し[次へ]ボタンをクリックします。

6 ステップ3では、作成中のファイルを一度保存します。ここでは、デスクトップに「REI101」という名前で保存します。

QlikViewユーザーコース 1-7

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7 保存するファイルを確認し、[次へ]ボタンをクリックします。

8 ステップ4では、使用するチャートの種類を選択します。棒グラフ、円グラフ、集計表などを選択できます。今回は[ピボットテーブルチャート]を選択し、[次へ]ボタンをクリックします。

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QlikViewの基礎

9 ステップ5では、チャートに表示する軸を選択します。[第1軸]に「分類名1」、[第2軸]に「年」を指定し、[次へ]ボタンをクリックします。

10 ステップ6では、チャートに表示する数式を設定します。[合計値の計算]から「売上金額」を指定し、[完了]ボタンをクリックします。

QlikViewユーザーコース 1-9

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11 リストボックスとピボットテーブルが作成されました。

12 ピボットテーブルの「+」ボタンをクリックすることで、値を展開したり折りたたんだりできます。「分類名1」の列を右クリックして[すべてを展開する]を選択し、すべての値を展開してください。

13 「年」を横軸に展開します。「年」のタイトル部分をドラッグし、ピボットテーブル右上で矢印が「←」になった状態でドロップします。

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QlikViewの基礎

14 ピボットテーブルを右クリックし、[データに列幅を合わせる]を選択します。ピボットテーブルは以上で完成です。

15 つづいて棒グラフを作成します。今回はピボットテーブルをコピーして作成します。ピボットテーブルを右クリックして[複製]を選択し、位置を調節します。

QlikViewユーザーコース 1-11

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16 複製したピボットテーブルを棒グラフに変更します。複製したピボットテーブルを右クリックして[プロパティ]を選択します。

17 [基本設定]タブで[チャートの種類]を「棒グラフ」に変更します。[OK]ボタンをクリックします。

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QlikViewの基礎

18 棒グラフが作成されました。サイズと配置を調整します。

19 グラフを積み上げ棒グラフに変更します。グラフを右クリックして、[プロパティ]を選択します。

QlikViewユーザーコース 1-13

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20 [スタイル]タブを開き、グラフのスタイルを変更します。[形式]で[積み上げ]を選択し、[OK]ボタンをクリックします。

21 積み上げ棒グラフが完成しました。

1-14 Copyright(C) 2013 K.K. Ashisuto All Rights Reserved.

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QlikViewの基礎

1.2.2 ウィザードを使わないデータの取り込み

ウィザードは便利な機能ですが制限も多いため、ここではウィザードを使用せずにデータを取り込んでみましょう。

例題2 ウィザードを使わないデータの取り込み

ウィザードを使用せず、ロードスクリプトを使用してExcelファイルのデータをQlikViewに取り込んでみましょう。新しいシートに下図の円グラフを作成してみましょう。

1 ウィザードを使わずにデータを取り込むには、ツールバーにある[ロードスクリプトの編集]ボタンをクリックします。

QlikViewユーザーコース 1-17