システム・インテグレーション崩壊

25
2009-2012,all rights reserved by NetCommerce Nov.2012 システム・インテーグレーション崩壊 ポストSI時代のITビジネス © NetCommerce inc. ,2012-2013

Upload: masanori-saito

Post on 28-May-2015

1.924 views

Category:

Business


1 download

DESCRIPTION

JCSSA (09.JULY.13) 講演資料 SIビジネスの課題と対処について、話をさせていただきました。

TRANSCRIPT

Page 1: システム・インテグレーション崩壊

2009-2012,all rights reserved by NetCommerce Nov.2012

システム・インテーグレーション崩壊 〜 ポストSI時代のITビジネス

© NetCommerce inc. ,2012-2013

Page 2: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

SIビジネスが 置かれている状況

Page 3: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

クラウドのインパクト

クラウド・コンピューティングは コンピューティング資源を

必要なときに必要なだけ使える仕組み

リソースを 柔軟・迅速に変更

無人運用環境で サービスを提供

セルフサービスで システム資源を調達

従来のビジネス・モデルで対抗できるのか?

超高速調達サイジング不要 TCO削減

Page 4: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

クラウドのインパクト/Amazonのサービス

豊富なサービス・メニュー グローバル・サービス拠点

圧倒的低価格

システム・プラットフォーム/インフラストラクチャー の新たな選択肢

Page 5: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

プロジェクトの企画 要求の仲介 要件定義・仕様策定

SIビジネスの課題

ビジネス価値の向上 v 売上・利益の増大 v 新規事業への参入 v 利便性の向上 など

ゴール 不一致

現場からの乖離 収益を優先

業務知識・現場実践スキル の欠如、内容判断が困難

策定仕様および 完成責任の保証を要求

客観的金額根拠の要求

瑕疵担保責任 (内容の保証)

工数の積算 (労働力への対価)

SI事業者エンドユーザー 情報システム部門

リスクの回避 安心の担保

リスク分 の上乗せ

相互 不信

仕様通りの コードの完成

Page 6: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

ポストSI時代のITビジネス − 変化にどう対応するのか −

Page 7: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

従来型のウオーターフォールではクラウドの価値を引き出せない

クラウド時代のSIビジネス

構築

保守運用

構築運用保守

スケール アジリティ スピード

高速開発ツールRAD,BRMSなど BaaS・マッシュアップ DevOps

l  案件単価の低下 l  リサイクルやSOAによる再利用と利益率の拡大l  ビジネス・サイクルの短縮と回転数の増加

作らないシステム・インテグレーション =  お客様の幸せ

Page 8: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

クラウド時代のSIビジネス

開発・検証に必要な資源調達のコストがかからない

組合わせの範囲や選択肢が拡大しイノベーションを起こしやすい

本番実行環境と開発・保守・運用を一括したビジネスを容易に展開できる

大手と中小のギャップ縮小

オンプレミス プロプライエタリ

クラウド オープンシステム・インテグレーター

サービス・インテグレーター

ビジネスのサービス化

ダイレクト・タッチ・ビジネスの拡大

アジャイル型請負ビジネス 新しい収益モデル

Page 9: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

最初に要件を全て決めてから開発

要件

設計

コーディング

単体テスト

結合テスト

ウオーターフォール開発

アジャイル型請負ビジネス/アジャイル開発

リリース

アジャイル開発

ビジネス上の重要度で要件の優先順位を決め、これに従って必要機能を順次開発

反復(イテレーション)1

反復 2

反復 3

反復 4

リリース

リリース

リリース

リリース

Page 10: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

アジャイル型請負ビジネス/アジャイル開発

経過時間

要求の信憑性

ビジネス・サイクル の短縮化により 要求変化の スピードが加速

全ての要件定義を前提とする ウォーターフォール開発では この変化への対応が難しい

平均的に、24か月で 25%の要件が変わる

アジャイル開発 への期待

Page 11: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

アジャイル型請負ビジネス/アジャイル開発

反復 1 ビジネス価値 ◎

反復 2 ビジネス価値 〇

反復 3 ビジネス価値 △

反復 4 ビジネス価値 X

Page 12: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

アジャイル型請負ビジネス/リスクの考え方

プラン ドリブン型

前提条件

結果予測

バリュー ドリブン型

リソース

アジャイル

納期

リソース 納期

実現仕様

ビジネス価値で 実現仕様を絞り込み

ウオーターフォール

要求仕様

請負契約

Page 13: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

Product Backlog 1.--------------- 2.--------------- 3.--------------- 4.--------------- 5.---------------

Part 1

Part 2

Sprint Task List (Sprint Backlog) a.---------------- b.---------------- c.---------------- d.---------------- e.---------------- f.----------------

Sprint Review

Retrospective

Daily Scrum

Sprint (Iteration)

Sprint Planning

1週間~4週間

Scrum Master (ファシリテーター)

Team

Developer (Pair Programming)

バーンダウン・チャート

毎朝15分のスタンドアップ・ミーティング

デザイン・開発・テスト

タスクボード

To Do On Going Done

a

e

d

c b

f g

h

2時間

2時間

確実な優先順位付け(同位は無し)

追加、修正、変更可能(Sprintに入っている物以外)

Product Ownerが全て責任を持つ

2時間

2時間

Continuous Integration (常時結合)

アジャイル型請負ビジネス/スクラム手法

Page 14: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

アジャイル型請負ビジネス/ビジネス価値

v ビジネス・サイクルの短縮化 v 継続的なコスト削減圧力 v 戦略的システム開発ニーズの拡大

v ユーザー企業とSI事業者のゴールを一致させることができる v 利益(率)を拡大することができるv 品質を向上させることができる

Page 15: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

アジャイル型請負ビジネス/営業

1.  予算と納期についてお客様と合意する 2.  上記範囲内で開発可能な機能を「ビジネス価値」を基準に優先順位を決める

3.  デジタル・モックアップで提案を行いユーザー企業と合意する

v  合意した予算と納期を固定(請負)し、改善によって原価低減と品質向上を継続する

v  エンドユーザーとのすりあわせを徹底し、ユーザーの使いやすさや満足度を向上させる取り組み(UXの向上)を継続する

v  トップおよびユーザーにこのような取組の顧客価値を布教する

Page 16: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

最適化された 組合せの実現

人月単価の積算 ++ 完成責任

収益モデル/SIビジネスの因数分解

SSIIビジネス

拡大

収益モデルとしての

SSIIビジネス

顧客価値としての

SSIIビジネス

新しい サービス

新しい 収益モデル

新結合 Innovation

崩壊

技術やプロセス の新しい組合せ

Page 17: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

収益モデル

販売 物品・ライセンス

工数 人月積算

 成果報酬

 サブスプリクション

 レベニューシェア

ソニックガーデン 納品のない受託開発

日本ユニシスイオン・モール

NTTデータANA・新貨物基幹システム

ゴールの共有

v 経費化 v 初期投資の軽減・削減 v ビジネス変化への即応

v ストック収益化 v 利益拡大v 顧客の囲い込み

ユーザー

ベンダー

Page 18: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

新しく求められるテクノロジー・スキル 例えば・・・

ソーシャル アジャイル開発

Webアプリ

SDN・OpenFlow

OSS

フラッシュストレージ

仮想化・SDI

統合認証

モバイルOS

DevOps

ビッグ・データ

インメモリーDB

Open Cloud

モバイルUX

アプリケーション インフラストラクチャー

Page 19: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

ソリューション営業の終焉、営業3.0の時代

プロダクト営業 イノベーション営業 ソリューション営業

自分たちの製品やサービス お客様の変化 顧客の課題やニーズ

製品やサービスの性能や機能の優位性、あるいはコストパフォーマンスの高さ

顧客に新しい気付きやビジョンを与えられること

課題解決やニーズを満たすためのテクノロジーやプロセスの組合せの適応性や優位性

購買担当や責任者 変革推進者 プロセス責任者

購買担当者や責任者の発見 ↓

要求仕様の明確化 ↓

競合優位な条件の設定と交渉 ↓

調達とデリバリー

変革推進者の発見 ↓

徹底した顧客理解と深い考察 ↓

ビジョンと変革プロセスの提示 ↓

プロジェクトへの貢献とプロデュース

プロセス責任者の発見 ↓

ニーズや課題の収集と分析 ↓

最適な組合せの設計と提案 ↓

プロジェクト管理とプロデュース

v 自分たちの製品やサービスについての知識

v 競合の製品やサービスについて

の知識と差別化についての見解 v 調達や購買の知識や有利な条件

を引き出すことができる交渉力

v 経営やビジネスについての広範な知識

v 経営の課題やビジョンについての

分析力・考察力 v 共感を引き出すコミュニケーショ

ン能力

v テクノロジーやビジネス・プロセスについての知識

v 意志決定プロセスの理解とプロセ

スを遂行・管理できる能力 v 納得を引き出すドキュメンテー

ションやプレゼンのスキル

営業 1.0 営業 3.0 営業 2.0 バージョン

スタイル

活動起点

営業活動 プロセス

カウンターパート

求められる能力

提供価値

Page 20: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

ソリューション営業の終焉、営業3.0の時代

営業1.0 プロダクト営業

営業2.0 ソリューション営業

営業3.0 イノベーション営業

競争優位 のシフト

Page 21: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

ポストSI時代のITビジネス − 何をすべきか −

Page 22: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

何をすべきか

1.  マーケティング

2. 事業区分

3. 評価制度

トレンドと事業戦略の整合性を確保

市場にニーズに即した収益構造への転換

事業戦略とモチベーションの不一致を解消

クラウド・モバイル・ソーシャルなど、これまでのビジネスの常識を大きく変えるテクノロジーが生まれている。これらの変化が自社の収益構造にどのような影響を与えているか、あるいは今後与えるかについて客観的な評価を行い、事業戦略との整合性を確認する必要がある。

既存の事業区分が、新しいビジネスの創出を阻害している。マーケット・ニーズの変化に追従していない既存の事業区分をそのままにして、個別の収益性を何とかしようとしても無理がある。市場に即した事業区分に変えて、その収益性を追求すべき。

売上や利益に偏重した評価制度になってはないか。例えば、売上と利益のみを評価基準にしている一方で、ストック・ビジネスの拡大を求めても現場のモチベーションは高まらない。特に事業転換の過渡期においては、この不一致は発生しやすい。この不一致を解消しない限り現場力は高まらない。

Page 23: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

改革の足かせとなる3つの要因

1.  「今のままでもまだなんとかなる」という期待とマーケティングやトレンドについての見識不足

2. 旧態依然の「営業」意識とスキル        経営者やマネージメントのIT活用コンサル   +ビジネス・プロデューサー

3. 顧客業務や経営についての関心と理解の不足「ヒトとモノをどう売り込むか」から       「顧客価値をどう高めるか」への転換

Page 24: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

SIビジネスのトレンド・シフト 2013 04.Jun.2013, ®NetCommerce

コア内製 経営スピードへの対応

グローバル対応 経営戦略への責任

オンプレミス 所有することでの存在意義

ノンコアITO 戦略能力という存在意義

国内対応 効率・コストの追求

SIer依存 丸投げ体質

System Integrator

Service Integrator

Solution Initiator

情報システム の構築

ITサービス の提供

ITによる経営・業務の イノベーションを支援

商材の イノベーション

役割の イノベーション

収益モデルの転換 一括からサブスクリプションへ

提供価値の転換 構築スキルから戦略スキルへ

利益率 ↑ 売上高 ↓

↑ 売上高 ↓ 利益率

Page 25: システム・インテグレーション崩壊

NetCommerce 2009-2013,all rights reserved by NetCommerce

25

ブログ/Facebookのご紹介

Zdnet  Japan

http://pro-eigyo.blogspot.com/

ソリューション営業プロフェッショナル

ネットコマース株式会社  斎藤昌義/  Saito, Masanori [email protected]

https://www.facebook.com/solution.sales