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投資家プレゼンテーション 2016年8月 ADB財務局 www.adb.org/site/investors/main 6 ADB Avenue, Mandaluyong City, 1550 Metro Manila, Philippines

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Page 1: ADB Investor Presentation (Japanese)adbは国際市場及び国内市場におけ る主導的なトリプルa格の債券発行体 で、これまでに様々な市場において32

投資家プレゼンテーション 2016年8月

ADB財務局 www.adb.org/site/investors/main

6 ADB Avenue, Mandaluyong City, 1550 Metro Manila, Philippines

Page 2: ADB Investor Presentation (Japanese)adbは国際市場及び国内市場におけ る主導的なトリプルa格の債券発行体 で、これまでに様々な市場において32

2

アジア開発銀行

資金調達業務

グリーン・ボンド・フレームワーク

付録

Page 3: ADB Investor Presentation (Japanese)adbは国際市場及び国内市場におけ る主導的なトリプルa格の債券発行体 で、これまでに様々な市場において32

3

貧困のないアジア・太平洋地域

ADBの使命

ADBのビジョン

開発途上加盟国が貧困を削減し、生活の質を向上できるように支援すること

ADBの業務の態様 ADBは開発途上加盟国のプロジェクトやプログラムに資金を提供しています。 支援の主な手段は、融資、出資、保証、グラントおよび技術協力です。 ADBはまた政策対話や助言サービスを提供するほか、協調融資業務を通じて資金の動員を図っています。

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組織 • 国際開発金融機関

• 総裁:中尾 武彦

• 本部所在地:フィリピン、マニラ

• 創設年:1966年

• 加盟国数:67(域内48、域外19)

• 現地事務所数:311

• 職員数:3,105、職員国籍数:591

1 2015年末現在

2015年の支援実績

4

2015年投融資承認額2合計:

271億7,000万ドル

2 通常資本財源、特別基金財源および協調融資業務を含む

融資 154億5,500万ドル

信託基金を含む協調融資 107億3,500万ドル

グラント 3億6,500万ドル

保証 3億4,100万ドル

技術協力 1億4,100万ドル

出資 1億3,400万ドル

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世界の貧困層の半分がアジア・太平洋地域に居住

4億5,100万人が1日1.90ドルの生活費で生活

2億6,000万人が近代的な上水道を利用できない

15億人が未だに衛生施設を利用できない

24人の幼児のうち1人が5歳までに死亡

5

アジアの

貧困問題

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アジア・太平洋地域は 急速に変化しています

ADBもそれに合わせて変化しています

2008年 ADBの長期的な戦略の枠組みである「ストラテジー2020」に基づき、下記を通じてアジア・太平洋地域および同地域に

住む人々を支援する方針を決定

インクルーシブな経済成長

環境的に 持続可能な成長 地域統合

2014年 ストラテジー2020の中間レビューにより、変化を続ける地域の開発問題に対応するため、下記を通じて業務の重点を

明確化

インクルーシブネス(包括性)をさらに強調

イノベーションとレジリエンス(回復力)の推進

中所得国に対する支援の強化

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ADFとOCRの統合 アジア・太平洋地域の貧困層に対する支援を強化

ADBの総務会は最近、アジア開発基金(ADF)の融資業務と通常資本財源(OCR)のバランスシートを統合するという画期的なイニシアティブを承認しました。

この統合は2017年1月1日に実施されます。

この統合により、ADBの融資とグラントを合わせた年間承認額は現在のレベルから50%増加し、最大で200億ドルになります。ADBの貧困国に対する支援額は最大で70%増加します。

この統合は、ADBの信用基盤を更に強化することになるため、格付け機関に好意的に受け止められています。

1. ADBのビジネス・プロフィールを強化(フランチャイズ・バリュー等)

2. 財務内容の強化(OCRの自己資本基盤がほぼ3倍に)

3. OCR融資ポートフォリオのさらなる多様化

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出資比率1 出資比率1

非借入加盟国 格付け2 2015 借入加盟国 格付け2 2015

日本 A1/A+ 15.6% 中国 Aa3/AA- 6.5%

米国 Aaa/AA+ 15.5% インド Baa3/BBB- 6.3%

オーストラリア Aaa/AAA 5.8% インドネシア Baa3/BB+ 5.5%

カナダ Aaa/AAA 5.2% マレーシア A3/A- 2.7%

韓国 Aa2/AA- 5.0% フィリピン Baa2/BBB 2.4%

ドイツ Aaa/AAA 4.3% パキスタン B3/B- 2.2%

フランス Aa2/AA 2.3% タイ Baa1/BBB+ 1.4%

英国 Aa1/AA 2.0% バングラデシュ Ba3/BB- 1.0%

イタリア Baa2/BBB- 1.8% その他 5.4%

ニュージーランド AAA/AA 1.5%

その他 7.5%

27カ国合計 66.7% 40カ国合計 33.3%

小数点以下の処理により合計と一致しない場合がある。

1 12月31日時点の応募済資本総額に対する割合。

2 ムーディーズおよびスタンダード・アンド・プアーズの格付けは2016年7月28日時点のもの(出所:ブルームバーグ)

加盟国による強い支持

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ADBは1966年以降、5回の一般増資を実施しています

請求払い資本はADB債券の所有者を保護するために請求できる資本です

ADBはこれまで請求払い資本の請求を行ったことがありません

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ADBの資本基盤の増強

堅実な資本 構造

GCI-I

1.0

GCI-II

3.7

GCI-III

11.5

GCI-IV

30.2

Pre-GCI-V

54.9

GCI-V

149.3

0.0

30.0

60.0

90.0

120.0

150.0

180.0

1971 1976 1983 1994 2008 Mar-16

単位:10億ドル

請求払い資本 払込資本

単位:10億ドル

払込資本 7.5

請求払い資本 141.8

応募済資本 149.3

2016年3月31日時点のADBの資本構造

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合計 1,796億ドル

2016年3月31日現在の累計

凡例

$0 - $500 million $5,001 - $10,000 million

$501 - $2,000 million $10,001 - $15,000 million

$2,001 - $5,000 million $15,001 million 以上

10

インドネシア $29,211 mn

パプアニューギニア $1,049 mn

フィジー諸島 $420 mn

ナウル $5 mn

ミクロネシア連邦

$9 mn

マーシャル諸島 $4 mn

域内 $192 mn

韓国 $6,335 mn

中国

$33,600 mn

タイ $6,545 mn

マレーシア $1,994 mn

ラオス $214 mn

インド $36,937 mn

スリランカ $3,135 mn

パキスタン $16,703 mn

ネパール $49 mn

アフガニスタン $135 mn

カザフスタン $4,383 mn

ウズベキスタン $4,201 mn

モンゴル $586 mn アゼルバイジャン

$2,242 mn

香港(中国) $102 mn

シンガポール $178 mn フィリピン

$15,463 mn ベトナム

$7,592 mn

台湾 $100 mn

バングラデシュ $5,705 mn

カンボジア $83 mn

ジョージア $1,066 mn

モルジブ

$12 mn

ブータン $121 mn

ミャンマー

$349 mn

クック諸島 $41 mn

アルメニア $513 mn

パラオ $56 mn

トルクメニスタン $125 mn

キルギス

$20 mn

東ティモール $136 mn

国別 融資承認額

タジキスタン $5 mn

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1 通常資本融資(OCR)の発効済み融資残高は、総融資残高631億ドルに発効済み融資の未実行残高277億ドルを加えたもの。うちソブリン向けが846億ドル(93%)、ノンソブリン向けが62億ドル(7%)。

11

908億ドル1(2016年3月31日現在)

発効済み融資残高

その他 20.3%

中国 24.2%

インド 23.3%

ベトナム 6.4%

フィリピン 7.2%

パキスタン 8.0%

インドネシア 10.6%

国別

運輸 37.3%

エネルギー 21.9%

その他 1.7%

教育 2.6%

マルチセクター 3.0%

農業・天然資源・農村開発 5.4%

公共政策 10.6%

上水道・都市インフラ 9.1%

金融 8.4%

セクター別

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ソブリン90.3%、ノンソブリン9.7%(2016年3月31日現在)

1 実行済み融資残高、保証額の現在価値と株式の公正価値の合計。

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業務ポートフォリオ1(国別)

その他 21.5% 中国 24.8%

インド 22.1%

パキスタン 7.3%

フィリピン 10.4%

インドネシア 13.9%

その他 39.2%

中国 19.2%

インド 19.9%

パキスタン 5.9%

フィリピン 3.4%

インドネシア 4.0%

タイ 8.4%

ソブリン ノンソブリン

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ADBの主な借入人は加盟国政府であり、ADBはこれらの借入人から優先債権者待遇を受けています。

1 2016年3月31日現在の融資残高と発効済み未実行融資額を含む。

資産品質の高さ

ADBは利息計上停止融資について厳格な政策を採用しています。延滞が生じた場合の措置は下記の通りです。

• 延滞60日 - 新規融資の停止

• 延滞90日 - 貸付実行の停止

• 延滞6カ月 - 利息計上停止扱い

ソブリン1 93%

ノンソブリン1 7%

延滞のない融資 100%

利息計上停止扱いの融資 0%

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貸借対照表の概要 2016年3月31日

融資残高1 631億ドル

その他2

349億ドル

投資

276億ドル

合計 = 1,256億ドル

資産

借入 715億ドル

その他2 363億ドル

自己資本 178億ドル

合計 = 1,256億ドル

負債・資本

14

1 貸倒引当金を除き、未償却の融資開始手数料(純額)を含む。 2 主にスワップの未収金および未払い金。スワップの未払い金(純額)は17億ドル。

堅実な財務・リスク 管理政策

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目次

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アジア開発銀行

資金調達業務

グリーン・ボンド・フレームワーク

付録

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機関 格付け

フィッチ・ レーティングス

AAA

ムーディーズ Aaa

スタンダード・ アンド・プアーズ

AAA

借り手としてのADB ADBは国際市場及び国内市場における主導的なトリプルA格の債券発行体で、これまでに様々な市場において32通貨建ての債券を発行しています。

通常資本財源(OCR)業務の財源は借入によって手当てされます。OCR融資は通常、比較的高い経済発展を遂げた開発途上加盟国に提供されます。

ADBの債券は、主要な国際格付け機関から最高の格付けを受けています。

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強固な信用基盤に基づくトリプルA格付け

「ADBの格付けは、その極めて良好な業務内容と財務状況の評価に基づく。確固とした公共政策上の信認と優先債権者待遇が鍵となる強みだと考える。我々はADBが十分な流動資産、資金調達における強固なプレゼンス、および良好な資本基盤を維持するものと予想している」—スタンダード・アンド・プアーズ(2016年7月)

「ADBの長期発行体格付けおよび債務格付け(Aaa)は、同行の充実した自己資本、十分な流動資産、および優先債権者待遇によって支えられている。加盟国の強い支持によって、ADBの強固な財務パフォーマンスはさらに強化されている。同行の信用力は、最近見られた世界および地域レベルの経済的ストレスの影響を受けておらず、かつ堅実な財務管理によって支えられている。—ムーディーズ(2016年7月)

「優先債権者待遇により、ADBは不良債権が極めて少ない。2014会計年度の融資の平均格付けはBBB-で、AAA格付けの他の金融機関と比べても遜色がなく、融資ポートフォリオの優れたパフォーマンス(ソブリン・ポートフォリオに延滞がない)を反映している」—フィッチ・レーティングス(2015年7月)

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アジア・太平洋地域 における起債

2016 シンガポール 香港(中国) インド ジョージア

1億シンガポール・ドル 1億3,000万人民元 30億インド・ルピー 6,400万ジョージア・ラリ

2005 中国 フィリピン タイ

10億人民元 25億フィリピン・ペソ 40億タイ・バーツ

2015 ジョージア 1億ジョージア・ラリ 2004 インド マレーシア シンガポール

50億インド・ルピー 4億マレーシア・リンギット 2億シンガポール・ドル

2014 インド 香港(中国)

30億インド・ルピー 10億人民元

1998 オーストラリア 10億豪ドル

2013 シンガポール 5億シンガポール・ドル 1995 台湾 韓国

26億新台湾ドル 800億ウォン

2010 香港(中国) ニュージーランド

12億人民元 2億2,500万NZドル

1970 日本 60億円

2007 カザフスタン 60億カザフスタン・テンゲ

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借入残高1—715億ドル

1 2016年3月31日現在

米国

カナダ ノルウェー

英国 オランダ

ドイツ

ルクセンブルク スイス

イタリア

ベルギー

オーストリア

クウェート

サウジアラビア

ブラジル

中国

インド タイ

マレーシア

シンガポール

フィリピン

ニュージーランド

オーストラリア

日本

香港(中国)

韓国 台湾

カザフスタン

メキシコ

南アフリカ

トルコ

各市場にまたがる

ADBの借入活動

ユーロ

ジョージア

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借入プログラム(2005~2016年)

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

金額

(実績、単位:億ドル)40 50 90 90 100 150 140 130 120 140 190

200

(予想)

20

1 ECPディーラーには、バンクオブアメリカ・セキュリティーズ、バークレイズ、シティバンク、ゴールドマン・サックス、アイエヌジーバンクおよびUBSが含まれます。

事業に必要な資金が利用可能となることを常に確実とする

ベンチマーク債の発行 公募債の発行 仕組み私募債およびその他の第三者の要請に基づく債券発行

個人投資家を対象とする起債

現地通貨建て債券の発行

ユーロ・コマーシャル・ペーパー(ECP) プログラム1

必要な資金を 常に確保

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米ドルおよびユーロ建て 償還期間:2、3、5、7または10年 発行規模:10~32億5,000万米ドル 少なくとも年1回発行 ドキュメンテーション GMTNプログラム 決済 連邦準備銀行ブック・エントリー・シ

ステム ユーロクリアおよびクリアストリーム

グローバル/ ベンチマーク債

オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、シンガポール、スイスおよび英国で発行されるADB債券は、レポ取引の対象とすることが可能

各種インデックスの対象銘柄 バークレイズ・キャピタル・グローバル総合インデックス

シティグループ世界BIG債券インデックス JPモルガン・ユーロ・スターリング・インデックス Markit iBoxx 米ドル建公社債インデックス UBSオーストラリア債券インデックス UBSスープラ・ソブリン・インデックス

ドキュメンテーションと決済 GMTNプログラム - ユーロクリアおよびクリアストリ

ーム、DTC AUD MTNプログラム - オーストラクリア、ユーロクリ

アおよびクリアストリーム NZD MTNプログラム - オーストラクリア NZ システ

ム、NZクリアリング・システム ACN(アジア通貨建て債券)プログラム - CDP、

HKMA、BNM、PDEx(該当する場合)、TDCC、ユーロクリアおよびクリアストリーム

MYR MTNプログラム - マレーシア国立銀行

資金調達 プラットフォーム

投資家のニーズに合わせて設定(通貨、発行額、条件、ストラクチャー)

テーマ型債券:ウォーター、クリーン

エナジー、グリーン・ボンド 売出債 個人投資家向け債券 仕組み私募債 ドキュメンテーション GMTNプログラム ACNPプログラム

私募債

21

資金調達の 手段

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0

1

2

3

4

5

6

7

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

12.0

14.0

16.0

18.0

20.0

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 Jul-16

平均償還期間

(年) 単位:10億ドル

ドル/ユーロ建てグローバル・ベン

チマーク債

公募債

現地通貨建て債券

その他私募債(機関投資家向

け、売出債、個人投資家向け)

仕組私募債

平均償還期間(最初のコール日

による)

債券種別年間借入額(2005~2016年)

注:ユーロ・コマーシャル・ペーパー(ECP)を除く。2016年の数値は2016年7月28日までの取引金額。 22

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 16年7月

通貨の種類 7 13 13 7 7 9 9 8 10 11 11 14

発行件数 64 51 94 113 44 92 68 77 58 50 56 44

発行債券と

通貨の多様性

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1.90 0.30

3.00 1.00

2.30 1.00

0.50 1.00

0.78 2.50

2.10 2.00

1.00 1.25

3.25 1.00

1.50 0.65

1.05 2.25

1.15 1.00

2.20 3.00

0.50 1.00

2.25 1.50

0.50 1.00

0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 2.50 3.00 3.50

201720172017201720172017201720182018201820182018201820182019201920192019201920202020202020202021202120212022202520252026

単位:10億ドル

償還年

1.750% グローバル債 2013

変動金利債PO 2014

1.875% グローバル債 2014

変動金利債PO 2014

0.75% グローバル債 2014

1.50% グローバル債 2014

2.125% グローバル債 2014

変動金利債PO 2016

変動金利債PO 2016

2.0% グローバル債 2016

変動金利債PO 2016

変動金利債PO 2015

1.875`% グローバル債 2015

1.625% グローバル債 2016

1.625% グローバル債 2015

1.5% グローバル債 2015 変動金利債PO 2015

1.125% グローバル債 2015

0.875% グローバル債 2016

23

米ドル建て公募債の発行残高:

440億ドル以上 ベンチマーク・グローバル

債の発行額 (2016年現在まで):97億

5,000万ドル リスクウェイト0%(バーゼルII

基準) 引受会社による強力なサ

ポート 幅広い投資家基盤の積極

的な参加

主な米ドル建て債券銘柄

5.250% グローバル債 2007

2.250% ユーロダラー債PO 2010

1.875% グローバル債 2011

1.125% グローバル債 2012

1.750% グローバル債 2012

1.375% グローバル債 2013

米ドル建て債券市場 におけるADB

変動金利債

固定金利債

1.375% グローバル債 2016

変動金利債PO 2016

2.125% グローバル・グリーン・ボンド 2015

2.0% グローバル債 2015

0.75% グローバル債 2015

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地域別 投資家種別

ドル建てグローバル債に対する

投資家の需要

注:固定金利債、変動金利債およびグローバル・フォーマットの追加発行が含まれる。端数処理のため合計が100%にならない場合がある。

アジア 欧州 米国を除く米州 中東・アフリカ

注:需要に基づく分布。

米国

注:需要に基づく分布。

中央銀行/公的機関

ファンドマネジャー/保険/年金

銀行

その他

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ADBは2006年以降カンガルー債市場でのプレゼンスを維持し、少なくとも年に1回起債を行っています。2016年7月28日現在、未償還銘柄の元本残高は88億豪ドルとなっています。

2016年については、現在までに、ADBは約6億2,500万豪ドルのカンガルー債を発行しています。

金額 利率 償還期限

2.25豪ドル 3.00% 2026年10月

7億豪ドル 3.75% 2025年3月

1.5億豪ドル 4.50% 2023年9月

8億豪ドル 5.00% 2022年3月

3億豪ドル 2.80% 2021年1月

10億豪ドル 6.25% 2020年3月

12億豪ドル 2.60% 2020年1月

2億豪ドル 変動 2019年5月

10億豪ドル 3.50% 2019年5月

6.5億豪ドル 3.50% 2018年7月

7億豪ドル 6.00% 2018年2月

2億豪ドル 変動 2017年7月

12億豪ドル 3.50% 2017年7月

5億豪ドル 3.00% 2016年11月 0.500

1.200

0.200

0.700

0.650

1.000

0.200

1.200

1.000

0.300

0.800

0.150

0.700

0.325

0.000 0.500 1.000 1.500

2016

2017

2017

2018

2018

2019

2019

2020

2020

2021

2022

2023

2025

2026

単位:10億豪ドル

償還年

変動金利債

固定金利債

カンガルー債市場における ADB

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26

地域別 投資家種別

カンガルー債に対する 投資家の需要

アジア

欧州

オーストラリア

中東・アフリカ 注:需要に基づく分布。

米州

注:需要に基づく分布。

中央銀行/公的機関

ファンドマネジャー/保険/年金

銀行

その他

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27

0.150

1.000

0.950

0.300

0.200

0.000 0.200 0.400 0.600 0.800 1.000 1.200

2016

2017

2019

2020

2021

単位:10億NZドル

償還年

3.875% 3億NZドル 2020年1月償還

4.125% 1.5億NZドル 2016年10月償還

3.250% 10億NZドル 2017年7月償還

4.625% 9.5億NZドル 2019年3月償還

2016年7月28日現在、ADBの未償還カウリ債5銘柄の元本残高は26億NZドルとなっています。

カウリ債市場における ADB

2.875% 2億NZドル 2021年4月償還

地域別 投資家種別

注:需要に基づく分布。

中央銀行/公的機関

ファンドマネジャー/保険/年金

銀行

その他 アジア オーストラリアとニュージーランド

注:需要に基づく分布。小数点以下の処理により合計が100%にならない場合がある。

米州

欧州・ 中東・ アフリカ

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28

0.475

0.250

0.425

0.000 0.100 0.200 0.300 0.400 0.500

2016年12月

2017年12月

2018年12月

単位:10億英ポンド

償還年

2016年7月28日現在、ADBの未償還英ポンド債3銘柄の元本残高は11億5,000万ポンドとなっています。

金額 利率 償還期限

4.25億ポンド 1.00% 2018年12月

2.5億ポンド 1.50% 2017年12月

4.75億ポンド 1.00% 2016年12月

英ポンド債市場におけるADB

投資家種別 地域別

アジア 米州 英国

注:需要に基づく分布。

英国を除く欧州 中東・アフリカ

2016年 12月 償還

2017年 12月 償還

2018年 12月 償還

2016年 12月 償還

2017年 12月 償還

2018年 12月 償還

中央銀行/公的機関

ファンドマネジャー/保険/年金

銀行

その他

注:需要に基づく分布。 小数点以下の処理により合計が100%にならない場合がある。

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2005年、ADBは中国で初めて10億人民元のオンショア人民元債(「パンダ債」)を発行しました。ADBはオンショア人民元債市場で債券を発行した最初の外国人発行体です。

2010年、ADBは初のオフショア人民元債(「点心債」)の発行に成功しました。この銘柄は12億人民元、償還期間10年で、オフショア人民元債市場のイールドカーブの延長に貢献しました。

ADBがこれまでに発行した債券の未償還残高は35億人民元で、うち25億人民元はオフショア債となっています。

金額 利率 償還期限

12億人民元 2.85% 2020年10月

10億人民元 4.20% 2019年12月

13億人民元 3.20% 2019年11月

オンショア/オフショア人民元債市場 におけるADB

1.3

1.0

1.2

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4

2019

2019

2020

償還年

オンショア

オフショア

単位:10億人民元

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30

私募債(2005~2016年)

投資家ニーズへの対応

迅速な起債手続

柔軟な発行規模

幅広い償還期間

多様な通貨および金利の設計 注:仕組み債、機関投資家向け債券および個人投資家向け債券を含む。2016年の数値は2016年7月28日までの取引金額。

59件

43件

84件 102件

35件

72件

52件

60件

36件 24件

30件 29件

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016年現

在まで

単位:10億ドル

私募債の 機動的な発行

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28

42

44

119

125

204

229

237

283

562

816

829

1,083

1,320

1,353

1,544

1,882

1,919

7,492

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000

THB

GEL

INR

NOK

MYR

CHF

ZAR

HKD

MXN

CNY

SGD

TRY

JPY

BRL

CAD

GBP

NZD

EUR

AUD

百万米ドル換算

31

米ドル以外の通貨建て債券の発行残高

1 2016年6月30日現在

2 ユーロ・コマーシャル・ペーパーを除く。

3 ブラジル・レアル(BRL)建て債券は米ドルまたは日本円で決済。

4 インド・ルピー(INR)建て債券は米ドルで決済。

多通貨建て債券の発行

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ADBのテーマ型債券は、トリプルA格のADB債を通じてADBの水関連プログラムやクリーンエネルギー関連事業等の重要なイニシアティブを支援しようというADBの努力を反映するものです。

32

ADBは2010年に初めてテーマ型売出債を発行しました:

2トランシェのウォーター・ボンド(総額6億3,800万米ドル相当)

4トランシェのクリーンエナジー・ボンド(総額2億3,300万米ドル相当)

2015年については、現在までに、ADBはウォーター・ボンドの販売により約1億7,700万ドル相当の資金を調達しています。

ADBは2010年以降、総額約23億ドルのクリーンエナジー・ボンドおよびウォーター・ボンドを発行しています。

テーマ型債券 への進出

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33

償還期限別借入残高

2016年6月30日現在

注:名目元本の金額に基づく。プットまたはコール・オプション付きの債券については、最初のプットまたはコール日を償還日とみなす。ユーロ・コマーシャル・ペーパー(ECP)を含む。

償還スケジュール

単位:10億ドル

2026~

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目次

34

アジア開発銀行

資金調達業務

グリーン・ボンド・フレームワーク

付録

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42億人 アジアの総人口

18億人 清潔な加熱調理が できない人の数

6億1,500万人 電気を利用できない 人の数

アジア・太平洋地域における エネルギーへのアクセス

ADBは環境的な持続可能性という原則を踏まえて域内での投資事業を行っています。

Page 36: ADB Investor Presentation (Japanese)adbは国際市場及び国内市場におけ る主導的なトリプルa格の債券発行体 で、これまでに様々な市場において32

背景

• 2010年から2020年にかけてアジアで必要とされるインフラ投資の総額は8兆ドル(年間約7,300億ドル)と推定され、エネルギーと運輸が優先分野とされています(全体の82%)*。

• エネルギーおよび運輸セクターの持続可能なソリューションは環境に優しいというだけでなく、途上国であると先進国であるとを問わず、多くのアジア諸国にとって重要な国家安全保障上の課題でもあります。

• ADBは域内での持続可能な投資の重要性を認識しており、2011年以降、毎年20億ドル以上をクリーンエネルギー分野に投資しています。

36

* ADBI 2013年9月4日

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概要:ADBのプロジェクト・サイクル

37

1. 国別支援戦略

ADBの プロジェクト・ サイクル

2.準備

3.承認

4.実施

5.評価

出所:http://www.adb.org/projects/cycle

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グリーン・ボンド・フレームワーク1

1. プロジェクトの適格性:ADBのグリーン・ボンド・フレームワークでは、開発途上加盟国による気候変動の影響への適応および影響の軽減を支援するプロジェクトを対象として定義しています。

2. プロジェクトの選定:選定基準に従い、セクター・スペシャリストが財務部と調整しつつプロジェクトを選定します。

3. 調達資金:グリーン・ボンドによって調達された資金はサブポートフォリオに配分され、そこから適格プロジェクトに対する融資が実行されます。

4. 報告:ADBは適格プロジェクトの一覧と年1回発行するグリーン・ボンド・ニュースレターをオンラインで提供します。

1 別の意見がある場合。

38

出所:http://www.adb.org/sites/default/files/adb-green-bonds-framework.pdf

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概要

ADBは5億米ドル・償還期日2025年3月19日のグローバル・グリーン・ボンドの値付けに成功しました。本銘柄の表面利率は2.125%です。

本銘柄はミッドスワップを1ベーシス・ポイント(bp)上回り、2025年2月償還・利率2.0%の米国債sを12.45bp上回る水準で値付けされました。

2015年3月12日、ADBは5億米ドルのグローバル・グリーン・ボンドの値付けに成功しました。

値付けの詳細

投資家種別配分 地域別配分

39

発行体: ADB

格付け: Aaa/AAA/AAA

フォーマット: グローバル

規模: 5億米ドル

値付け日: 2015年3月12日

決済日: 2015年3月19日

償還日: 2025年3月19日

利率: 2.125%

再オファー: ミッドスワップ + 1bp

米国債 + 12.45bp

事務幹事会社:

バンクオブアメリカ・ メリルリンチ

モルガン・スタンレー SEB AG

ADBのグローバル・グリーン・ボンド (5億米ドル・10年)

Asia31%

Europe37%

Middle East & Africa8%

US22%

North America ex-US

2%

Central Banks/ Official

Institutions16%

Banks22%

Fund Managers/ Insurance/ Pension

61%

Others1%

中央銀行・公的機関

16%

その他 1%

銀行 22%

ファンドマネジャー・ 保険・年金

61%

アジア 31%

欧州 37%

米国を除く北米

2%

米国 22%

中東・ アフリカ

8%

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適格プロジェクトの基準

適格プロジェクト:ADBが全部または一部を融資するプロジェクトで、低炭素型かつ気候変動の影響に強い成長への移行を促すとADBが判断したもの

√ 気候変動の抑制

– 再生可能エネルギー

• 太陽 • 風 • 地熱 • 小規模水力(20MW以下)

– 省エネ1

– 持続可能な運輸

√ 気候変動への適応 – エネルギー1 – 上水道・都市インフラ – 運輸

1 化石燃料を除く。

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適格プロジェクト: サルーラ地熱発電開発(インドネシア)

プロジェクト・カテゴリー:再生可能エネルギー 融資総額:2億5,000万ドル アウトプット: 約350MWの再生可能な発電能力の追加

予想される成果: CO2排出量を年間約130万トン削減 (プロジェクトのライフタイム:30年)

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プロジェクト・カテゴリー:運輸

融資総額:4億500万ドル

(うち3億ドルはOCR)

アウトプット:

2017年までに約10万台の電気三輪車を導入

200kWのソーラー充電スタンド5箇所の設置

リチウムイオン電池のサプライチェーンの構築

予想される成果:

CO2排出量を年間約33万2,150トン削減(プロジェクトのライフタイム:10年)

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適格プロジェクト: 高エネルギー効率電気車両(フィリピン)

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アジア開発銀行

資金調達業務

グリーン・ボンド・フレームワーク

付録

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付録1:報道に見るADB

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報道に見るADB ADBが米市場で30億ドルの債券を販売

執筆:Emma Rumney 2016年3月9日

アジア開発銀行(ADB)が米ドル債市場で再び起債し、30億ドル・償還期間5年のグローバル・ベンチマーク債を販売した。 ADBは今年資本市場から合計200億ドルの資金調達を目指しており、調達資金はADBの通常資本財源となり、非譲許的業務に利用されると述べた。 ADBのピエール・ヴァン・ペテゲム財務局長は、「2016年は年初から厳しい状況が続いていたが、今回もADBにとって素晴らしい結果が得られた」と述べた。

「本銘柄への旺盛な需要によって、30億ドル規模での新規銘柄の発行が可能になった。これは、利回り曲線の広い範囲をカバーする流動性の高いベンチマーク債を市場に供給するというADBの戦略に合致する。」 ヴァン・ペテゲム局長はまた、幅広い地域配分が達成されたこともADBにとって喜ばしいと述べている。地域配分は46%がアジア、29%が欧州・中東・アフリカ、25%が米州となった。同局長は、これは「ADBの堅実な信用の基盤と、世界の資本市場におけるADB債の安定した人気を証明するものだ」と述べた。 投資家種別の配分は、半分を超える58%が中央銀行および公的機関、29%が銀行、13%がファンドマネジャーおよびその他であった。 この5年債の表面利率は年率1.625%、利払いは年2回、償還期限は2021年3月16日である。

ADBがトレンドに乗ってドル建てデュアル・トランシェ債を発行、OeKBも起債

アジア開発銀行とオーストリア管理銀行(OeKB)が本日ドル建て債を発行した。ADBは先週の世界銀行と国際協力銀行(JBIC)に続くデュアル・トランシェ債の発行となり、同債券の供給が急増している。

執筆:Ben Jaglom 2016年4月18日 ADBはリード・マネジャーのバンクオブアメリカ・メリルリンチ、BNPパリバ、ゴールドマン・サックスとみずほ証券を通じて、償還期間2年および10年のデュアル・トランシェ・グローバル債を発行した。2年債の値付けはミッドスワップを8bp上回り、10年債はスワップを42bp上回った。 デュアル・トランシェ債の採用は、先週の世界銀行とJBICによるデュアル・トランシェ方式の起債を受けて決定された。世界銀行は4月12日に2年物と7年物、JBICは同日に5年物と10年物をそれぞれ発行している。 本起債の公共セクター・シンジケート担当者は、「なぜこれほど多くの発行体がデュアル・トランシェ債を採用しているのか、それにはいくつかの理由がある」と述べている。 「今年は出だしが悪く、株価も世界的に下がったが、発行体はその後、短期間ながら市場に資金調達のチャンスが出てきたと判断した。デュアル・トランシェにすることで、発行体は取引履行リスクだけでなく、市場からの資金調達の回数を減らすことができる。」 同担当者は、4月中は資金調達に良好な状況が続く可能性が高いとみている。 「4月は月初から供給量が多く、投資家マインドが冷めないうちに早く調達するべきだと感じていた」と同担当者は述べた。

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報道に見るADB

ADBが32.5億ドル・償還期間3年のグローバル・ベンチマーク債を発行 M2コミュニケーションズ 2016年1月7日 4:41 AM ET フィリピン・マニラ - アジア開発銀行(ADB)が米ドル債市場を再訪し、32億5,000万ドル・償還期間3年のグローバル・ベンチマーク債の値付けを行った。調達資金はADBの通常資本財源となり、非譲許的業務に利用される。 「これは素晴らしい結果であり、ADBのグローバル・ベンチマーク債としては過去最大の発行額となった。投資家の注文が40億ドルを超え大幅な応募超過になったのは喜ばしく、ADBの堅実な信用の基盤と、世界の資本市場におけるADB債の安定した人気が証明された」と、ADBのピエール・ヴァン・ペテゲム財務局長は述べた。 この3年債は表面利率が年率1.375%、利払いが年2回、償還期限が2019年1月15日で、99.655%で値付けされ、利回りは2018年12月償還・利率1.250%の米国債を23.2ベーシス・ポイント上回った。 この取引のリード・マネジャーはバンクオブアメリカ・メリルリンチ、HSBC、モルガン・スタンレーとTDセキュリティーズだった。また、BMOキャピタル・マーケッツ、BNPパリバ、シティ、クレディ・アグリコル、クレディ・スイス、大和、ドイツ銀行、J.P.モルガン、みずほ、野村、RBCキャピタル・マーケッツとスタンダード・チャータードからなるシンジケート・グループも組織された。 この銘柄では幅広い地域配分が達成され、35%がアジア、34%が欧州・中東・アフリカ、31%が米州となった。投資家種別では、68%が中央銀行および公的機関、20%が銀行、12%がファンドマネジャーおよびその他であった。 ADBは2016年中に債券市場からおよそ200億ドルを調達する予定である。 マニラに本部を置くADBは、インクルーシブな経済成長、環境的に持続可能な成長と地域統合を通じてアジア・太平洋地域の貧困削減を目指している。ADBは1966年に創設され、67の加盟国(うち48カ国は域内)が出資している。

ADBが20億ドル・償還期間5年のグローバル・ベンチマーク債を発行 M2コミュニケーションズ 2015年8月20日 3:41 AM ET フィリピン・マニラ - アジア開発銀行(ADB)が19日に米ドル債市場を再訪し、20億ドル・償還期間5年のグローバル・ベンチマーク債の値付けを行った。調達資金はADBの通常資本財源となり、非譲許的業務に利用される。 ADBのピエール・ヴァン・ペテゲム財務局長は「今回の取引には満足している。世界中の投資家から一貫した支持をいただいているおかげで、発行規模を20億ドルに拡大することができた」と述べている。 この5年債は表面利率が年率1.625%、利払いが年2回、償還期限が2020年8月26日で、99.461%で値付けされ、利回りは2020年7月償還・利率1.625%の米国債を16.1ベーシス・ポイント上回った。 この取引のリード・マネジャーはバンクオブアメリカ・メリルリンチ、ゴールドマン・サックス、JPモルガンとRBCだった。また、BNPパリバ、シティ、クレディ・スイス、大和、DBS銀行、ドイツ銀行、HSBC、モルガン・スタンレー、野村とTDセキュリティーズからなるシンジケート・グループも組織された。 この銘柄では幅広い地域配分が達成され、34%がアジア、25%が欧州・中東・アフリカ、41%が米州となった。投資家種別では、53%が中央銀行および公的機関、38%が銀行、9%がファンドマネジャーおよびその他であった。 ADBは2015年中に債券市場からおよそ190億ドルを調達する予定である。 マニラに本部を置くADBは、インクルーシブな経済成長、環境的に持続可能な成長と地域統合を通じてアジア・太平洋地域の貧困削減を目指している。ADBは1966年に創設され、67の加盟国(うち48カ国は域内)が出資している。2014年のADBの支援総額は、92億ドルの協調融資を含め、計229億ドルだった。

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付録2:融資業務の事例

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事業概要

本プログラムはバングラデシュによる資本市場改革の継続を支援するもので、民間投資の増加とともに、2021年までに中所得国になるという同国の目標達成を支援することを目的としています。

この第3次プログラムでは、バングラデシュの証券取引委員会を強化し、清算・決済会社の設立を支援します。

また、保険業界の成長と安定を促し、保険業者による資本市場の活用を促進することを目的とする保険監督庁の強化など、新しい分野での支援も行います。

法規制の執行の改善および会計・監査基準の強化を目的として、資本市場関連の事件を担当する特別法廷が業務を開始し、外部監査の監督権限を有する財務報告委員会が設立される予定です。その結果、国際会計基準が採用され、市場の信頼度が高まり投資が促進されると期待されます。

質の高い債券やその他の金融商品の供給を増やすため、政策措置を通じて、現在企業が遵守しなければならない負債資本比率の上限(60:40)を撤廃し、新規株式公開(IPO)時に民間株主に課せられるロックイン期間を短縮し、スクーク(訳注:イスラム法の範囲内で発行される有価証券)を含むイスラム金融の発展を促す規則を策定します。

本プログラムではまた、変動金利政府債を試験的に発行し、プライマリー・ディーラーによる政府証券の空売りを認めることによって、債券市場の流動性の増加を図ります。同時に、税金および上場投資信託(ETF)に関する規則を変更することにより、投資信託業界の強化を図ります。

48

第3次資本市場育成プログラム

開発効果: 強固な法規制の枠組みにおいて資本市場の能力を強化し規模を拡大する

セクター: 金融―金融市場および資本市場

目標達成の手段: ガバナンスと能力育成

ナレッジ・ソリューション パートナーシップ 民間セクター開発

事業期間: 2015~2018年

ADBの融資: 4億ドル

バングラデシュ 資本市場改革の支援

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事業概要 ジャールカンド州では運輸の大半を道路に頼っていますが、幹線道路網の約40%が劣悪な状況にあるため、僻地と経済産業の中心地との

間の移動が阻害され、機会が阻まれています。ジャールカンド州にはインドの鉱物資源の40%が存在すると推定されていますが、同州は最も貧しい州のひとつであり、総人口3,300万のうち3分の1を超える人々が州の貧困ラインを下回っています。 同州は2012年から2017年にかけて総延長6,000km超の道路を改良する総額25億ドルの投資計画を打ち出しており、ADBはこれを支援するため、2009年に道路改良を対象とする最初の融資を行いました。今回の新規融資においては、進行中の物理的な改良を続けるとともに、ジャールカンド州道路局の設計、計画および道路の維持管理に関する能力を強化し、道路の安全性に関するマスタープランを策定します。同州の交通事故の発生率は全国平均を大きく上回っています。 本プロジェクトの設計には、60カ所を超えるバス待合所、都市部の(車道より一段高い)歩道(延長50km)、自転車専用レーン(同4km)、および太陽光発電による街路灯など、いくつかの安全対策と環境対策が含まれています。また、本プロジェクトは5つの地区の住民に雇用機会をもたらします。改良される道路沿いの植林作業については20%以上の雇用を女性に保証するなど、女性の雇用についても配慮しています。

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第2次ジャールカンド州道プロジェクト

開発効果: 州道の再建または改修

セクター: 運輸 - 道路交通(都市以外) -

運輸政策および組織・制度開発

目標達成の手段:

ガバナンス 能力開発

事業期間: 2015~2020年

ADBの融資: 2億ドル

インド 道路の連結を改善

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事業概要

ADBはインドネシアの国営電力会社(PLN)に対し、スマトラ島の送配電システムの大規模な改良を目的とする支援を承認しました。本事業では、生活の質を改善し、同地域を産業の中心地として発展させる努力の支援を目的として、十分かつ安定した電力供給の実現を支援します。

融資資金は、既存の150kV送電線の強化、変電所の拡張や、スイッチギヤを含む機器の新設およびアップグレードに利用されます。配電については中・低電圧配電網を拡張・増強するため、配電用変圧器や配電線、顧客用メーターボックスの設置等を行います。本プログラムではまた、PLNの能力開発と組織強化も実施されます。 これらの改善により、スマトラ島では2019年までに90%の電化率を達成し、全国レベルでは電化率を現在の84%から2024年までに100%にするという政府の全体目標の達成に貢献できると予想されます。

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電力供給網強化―スマトラ島プログラム

開発効果: 既存送電システムの強化と拡張

セクター: エネルギー―送電および配電

目標達成の手段:

ガバナンスと能力育成 ナレッジ・ソリューション パートナーシップ 民間セクター開発

事業期間: 2015~2020年

ADBの融資: 5億7,500万ドル

インドネシア 電気の持続可能な利用

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事業概要

中国内モンゴル自治区の首都であるフフホト市では、暖房の燃料として主に石炭が利用されています。内モンゴル自治区では1年の約半分で気温が氷点下となるため、適切な暖房は人間の基本的ニーズであり社会経済活動に不可欠ですが、一方で屋内外の空気汚染の原因となり、健康に影響を与えています。本事業では、住民の呼吸器系疾患を軽減するため、低排出の天然ガス・ボイラーと排出ゼロの風力ベースのボイラーを組み合わせたハイブリッド型の地域暖房システムを設計すると共に、再生可能エネルギー向けの補助金を利用した風力ベースの地域暖房という新たなビジネスモデルを構築します。

本事業が完成すれば、既存の暖房システムと比べて二酸化炭素の排出量は60%、亜酸化窒素の排出量は82%、二酸化硫黄の排出量は98%削減され、粒子状物質の排出量は無視できるレベルになる見込みです。

約29万4,500世帯(市の人口の30%)に加えて、18の学校、35の幼稚園、そして12の病院が本事業から直接的な利益を受けることになります。

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内モンゴル自治区フフホト市低炭素型地域暖房プロジェクト

開発効果: フフホト市における空気の質の改善および温室効果ガス排出量の削減

セクター: エネルギー

目標達成の手段:

ナレッジ・ソリューション パートナーシップ

事業期間: 2015~2020年

ADBの融資: 1億5,000万ドル

中国 温室効果ガス排出量の削減

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事業概要

「マハウェリ水安全保障投資プログラム」は、スリランカ政府が「マハウェリ開発プログラム」の下で進めている既存の送水投資事業の完成を支援するものです。政府は同プログラムの完成を優先課題としており、同プログラムが完成すれば、マハウェリ川流域の水資源の生産性を高めるために、利用可能な水がスリランカ北部の乾燥地域に送られ、灌漑、飲料水および商業用途に利用されます。その結果、対象地域および国全体の経済成長が加速すると予想されています。

スリランカは水資源が豊富ですが、配水は均等ではありません。各コミュニティでは水問題に対応するために、貯水池、送水路と灌漑施設からなる小規模な連珠式(カスケード)システムを多数建設していますが、こうしたシステムでは、水田の一毛作を行うための補助的な灌漑しかできません。貯水量は少なく、飲料水の供給にすら不足しています。

このプログラムでは、①送水・貯水インフラの新設および改良、②水資源管理と生産性を改善するシステムの構築、および③多分野投資プログラムの管理手法の導入を行います。

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マハウェリ水安全保障投資プログラム

開発効果: 農業の生産性の向上および持続的な経済成長

セクター: 農業・天然資源・農村開発

目標達成の手段:

ガバナンスと能力育成 ナレッジ・ソリューション

パートナーシップ

事業期間: 2015~2024年

ADBの融資: 4億5,300万ドル

スリランカ 水資源に対するアクセスの確保

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付録 3~9

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融資限度枠: 政策に基づき、融資実行残高、出資承認額およびADBが請求されうる保証の現在高総額

の合計は、毀損していない応募済資本、準備金および剰余金(特別準備金を除く)の合計額を超えることはできません。

借入限度枠:借入政策に基づき、総借入残高は、非借入加盟国からの請求払資本、払込資本および準備金(剰余金を含む)の合計額を超えることはできません。

リスク負担能力:ADBは毎年、ストレス・テスト手法を使って適正資本量を評価しています。 この手法には、今後10年間における利息計上停止の発生とそれがADBの資本と所得にもたらす影響の予想等が含まれます。この枠組みにより、変化するポートフォリオのリスク特性のみならず、請求払資本の構造、優先債権者の地位や開発の要求といった国際開発金融機関としてのADBの特質に基づいて適正資本量を評価することが可能になります。

堅実な投資ガイドライン:投資残高全体の最長償還期間は平均4年以下と定められています。投資ガイドラインにより認められる投資先は政府および政府機関の債券や格付けの高い社債など、質の高い証券に限定されています。さらに、所定の限度枠を超えることがないように、リスク管理部が投資ポートフォリオを毎日モニターしています。

詳細については、http://www.adb.org/site/investors/credit-fundamentals/financial-and-risk-management-policiesをご覧下さい。

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付録3:堅実な財務管理

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2009年7月20日に承認された新たなセーフガード政策は、ADBの業務が環境および現地住民に与える悪影響を回避、最小化、軽減または補償するための保護要件を借入国またはクライアントに確実に遵守してもらうというADBの取り組みを再確認し、強化するものです。

この新政策に基づき、ADBは各国のセーフガード制度を審査し、借入国またはクライアントによる環境・社会リスク管理のアプローチや国レベルの能力を強化し、実施中の監督業務を拡充していきます。

ADBでは既に、環境、先住民族および非自発的移転に関する政策を開発途上加盟国(DMCs)で実施されるADB支援の全プロジェクトに適用しています。 新政策は、環境にやさしく総ての人々に恩恵が行き渡る持続的成長を促進するというADBの使命において中核をなすものであり、既存の政策を統合・拡充するものです。

新政策は、ADBのセーフガードを他の国際開発金融機関のセーフガードと調和させ、開発途上加盟国や民間セクター・クライアントのニーズの変化に適確に応えられるようにするものです。

新政策には、生物多様性の保全、地域社会の衛生と安全性、および文化的資源に関する規定が新たに設けられました。借入国側の能力開発と、政策の実施・監督面を重視している点も主な特徴です。

新セーフガード政策は2010年1月20日に発効しました。

詳細については、http://www.adb.org/site/safeguards/mainをご覧下さい。

付録4:セーフガード政策

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グッド・ガバナンスの推進と汚職対策はADBの中核的な戦略目標であり、効果的かつ透明性の高い、責任ある援助に不可欠です。 ADBは「援助効果に係るパリ宣言」の採択により、この問題への取り組みを公約しています。

2009年10月に独立性を与えられたADBの公正管理課(OAI)は、ADBの関連活動またはADBの職員が関与する汚職または不正の告発の受付窓口となっています。同課は、ADBとそのパートナーが最高水準の倫理・職業基準を維持することを確保し、貧しい人々の生活の改善に使われるべき資源が私益のために流用されるのを防ぐことを使命としています。

詐欺、汚職行為、威圧行為、談合、妨害行為またはADBが特定するその他の不正行為を行ったと判断される当事者は、除外措置による制裁を受ける可能性があります。除外措置を受けた主体は、ADBが資金提供、管理または支援する活動に参加することができなくなります。企業に対する除外措置はその全ての従業員と役員に及び、場合によってはその他の主要関係者や契約社員にも及ぶこともあります。除外措置を受けた個人は、不適格企業との関係を完全に絶った場合を除き、個人としても、適格企業による推薦によってもADBの関連活動に参加することはできません。

国際開発金融機関が2006年に採択した調和化の枠組みを受け、ADB、世界銀行グループ、アフリカ開発銀行(AfDB)、米州開発銀行(IADB)と欧州復興開発銀行(EBRD)は2010年4月9日、ルクセンブルクにおいて、「相互除外措置協定」に署名しました。世界レベルの汚職対策における大きな成果である本協定は、ある参加機関が除外措置を適用した主体に対し、他の参加機関も除外措置を適用することを可能にするもので、世界的な汚職対策の強化に向けた重要な一歩といえます。

不正行為に対する基本的な制裁は3年間の除外措置です。公正管理監督委員会(Integrity Oversight Committee: IOC)は各案件の事情を勘案し、除外措置の期間を増減することができます。 IOCが参考にする期間のガイドラインは、①最初の除外措置(当事者が以前に戒告を受けていたケースを含む)の場合、個人は1年~無期限、企業は1~7年、②2回目の除外措置の場合、個人は最長で無期限、企業は最長10年、③3回目以降の除外措置の場合、個人は最長で無期限、企業は最長20年となっています。

ADBは「汚職防止政策」に基づいて、汚職に対して毅然たる対応を取っており、この方針は開発途上加盟国のガバナンスおよび能力強化に対する幅広い支援と結びついています。 ADBはいくつかの開発途上加盟国の政府機関に対し、不正・汚職の検知に関する訓練を提供しています。

ADBはまた、公正管理に関する意識を高め、スキルを向上させる知識支援活動を行っています。2010年以降、ADBの全職員は、汚職対策および汚職防止政策の遵守の重要性についてレクチャーを受けることが義務づけられています。

詳細については、http://www.adb.org/site/integrity/mainをご覧下さい。

付録5:汚職防止・公正管理政策

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投資環境整備基金(ICFF)は日本政府とアジア開発銀行(ADB)により、ADBの地域協力・統合ファイナンシング・パートナーシップ・ファシリティ(RCIFPF)に基づく信託基金として2008年に設立されました。

本基金は、基本インフラの整備、投資環境の改善、能力開発やグッド・ガバナンスの推進等を通じて、ADBの開発途上加盟国における投資を促進し、地域協力・統合を推進することを目的としています。

本基金の支援対象となるのは、下記のいずれかの要件を満たすプロジェクトです。 a. 国境をまたぐ問題に対応するため、複数の国の集団的な努力と行動が必要となる b. 国内で実施されるが、地域的な側面または影響がある c. 地域協力・統合の強化を目的とする地域政策の立案を含む、地域レベルの政策対話を推進する d. 地域協力・統合分野の調査研究を支援し、開発途上加盟国間での知識の創造と普及を推進する e. 地域または準地域グループの組織能力を強化する f. 国際機関との地域パートナーシップの構築を支援する

ADBの開発途上加盟国は全てICFFの支援を受けることができます。支援対象としては、金融セクター開発および地域投資を推進するプロジェクトが優先されるほか、ICFFの認知度を高めるプロジェクトや、日本の援助機関と協力して実施されるプロジェクトも優先されます。

ADBは日本政府からICFFの運営を委託されています。

プロジェクトの実施、監督およびモニタリングは、適時改訂されるコンサルティング・サービス、調達、社会および環境セーフガード、財務管理および報告、汚職防止およびガバナンス等に関するADBの標準政策、手順およびガイドラインに従って、担当部局および事務所が行います。

2016年3月31日現在、約定済み財源の総額は約3,150万ドルとなっています。

付録6:投資環境整備基金

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付録7:ストラテジー2020の中間レビュー ADBの2014~2020年の戦略的優先事項

A. ADB業務の重点項目の明確化 1. 貧困削減とインクルーシブな(全ての人々に恩恵が行き渡る)経済成長

2. 環境と気候変動

3.地域協力と地域統合

4. インフラ整備

B. 新たなビジネス環境への対応 5. 中所得国

6. 民間セクター開発・業務

7. ナレッジ・ソリューション

C. ADBの能力と実効性の強化 8. 財源とパートナーシップ

9. バリュー・フォー・マネーの実現

10. 新たな課題に対応できる体制

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域内加盟国 格付け 加盟年 格付け 加盟年

アフガニスタン NR/NR 1966 ミクロネシア連邦 NR/NR 1990

アルメニア B1/NR 2005 モンゴル B2/B 1991

オーストラリア Aaa/AAA 1966 ミャンマー NR/NR 1973

アゼルバイジャン Ba1/BB+ 1999 ナウル NR/NR 1991

バングラデシュ Ba3/BB- 1973 ネパール NR/NR 1966

ブータン NR/NR 1982 ニュージーランド Aaa/AA 1966

ブルネイ NR/NR 2006 パキスタン B3/B- 1966

カンボジア B2/NR 1966 パラオ NR/NR 2003

中国 Aa3/AA- 1986 パプアニューギニア B2/B+ 1971

クック諸島 NR/B+ 1976 フィリピン Baa2/BBB 1966

フィジー B1/B+ 1970 サモア NR/NR 1966

グルジア Ba3/BB- 2007 シンガポール Aaa/AAA 1966

香港(中国) Aa1/AAA 1969 ソロモン諸島 NR/NR 1973

インド Baa3/BBB- 1966 スリランカ B1/B+ 1966

インドネシア Baa3/BB+ 1966 台湾 Aa3/AA- 1966

日本 A1/A+ 1966 タジキスタン NR/NR 1998

カザフスタン Baa3/BBB- 1994 タイ Baa1/BBB+ 1966

キリバス NR/NR 1974 東ティモール NR/NR 2002

韓国 Aa2/AA- 1966 トンガ NR/NR 1972

キルギス NR/NR 1994 トルクメニスタン WR/NR 2000

ラオス NR/NR 1966 ツバル NR/NR 1993

マレーシア A3/A- 1966 ウズベキスタン NR/NR 1995

モルジブ NR/NR 1978 バヌアツ NR/NR 1981

マーシャル諸島 NR/NR 1990 ベトナム B1/BB- 1966

域外加盟国 格付け 加盟年

オーストリア Aa1/AA+ 1966

ベルギー Aa3/AA 1966

カナダ Aaa/AAA 1966

デンマーク Aaa/AAA 1966

フィンランド Aa1/AA+ 1966

フランス Aa2/AA 1970

ドイツ Aaa/AAA 1966

アイルランド A3/A+ 2006

イタリア Baa2/BBB- 1966

ルクセンブルク Aaa/AAA 2003

オランダ Aaa/AAA 1966

ノルウェー Aaa/AAA 1966

ポルトガル Ba1/BB+ 2002

スペイン Baa2/BBB+ 1986

スウェーデン Aaa/AAA 1966

スイス Aaa/AAA 1967

トルコ Baa3/BB 1991

英国 Aa1/AA 1966

米国 Aaa/AA+ 1966

注:ムーディーズおよびスタンダード・アンド・プアーズの格付けは2016年7月28日現在のもの。(出所:ブルームバーグ)

付録8:ADB加盟国(2015年末現在)

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ADBウェブサイト www.adb.org

投資家ウェブサイト www.adb.org/site/investors/main

ストラテジー2020 www.adb.org/about/policies-and-strategies

地域・国別業務 www.adb.org/countries/main

年次報告 www.adb.org/documents/series/adb-annual-reports

基金と財源 www.adb.org/site/funds/main

セクターおよびテーマ www.adb.org/focus-areas

経済統計と研究 www.adb.org/data/main

アジア債券モニター asianbondsonline.adb.org

ニュースとイベント www.adb.org/news

ブルームバーグ ADB <GO>

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付録9:詳細情報の参照先

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本書で用いられるデータの正確性の確保には全力を尽くしていますが、アジア開発銀行(ADB)の出版物においては発行日の相違、データの情報源およびその解釈によってデータが異なる場合があります。データの使用によって生じるいかなる結果についてもADBは責任を負いません。 このプレゼンテーションは情報提供のみを目的としており、いかなる法域においても、ADB債券の販売の申込または購入申込の勧誘が非合法である相手先に対して、かかる申込または勧誘を行うものではありません。

- ADBの文脈において「国」はADB加盟国を指しますが、その主権や独立の有無に関するADBの見解を示すものではありません。

- 本書で「$」あるいは「ドル」という場合には米ドルを指します。

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注意事項

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アジア開発銀行 財務局

資金調達課 6 ADB Avenue, Mandaluyong City

1550 Metro Manila, Philippines

メール [email protected] 投資家ウェブサイト www.adb.org/site/investors/main ブルームバーグ ADB <GO> 電話番号 +632 683-1204 Fax番号 +632 632-4120

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