―「職業レディネス・テスト」検査データの分析 基...

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平成28年度あいち労働総合支援フロア調査分析事業 中学生・高校生の職業意識に関する研究 ―「職業レディネス・テスト」検査データの分析(基礎分析編)― 平成29年2月28日 公益財団法人愛知県労働協会

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平成28年度あいち労働総合支援フロア調査分析事業

中学生・高校生の職業意識に関する研究

―「職業レディネス・テスト」検査データの分析(基礎分析編)―

平成29年2月28日

公益財団法人愛知県労働協会

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はじめに

国においては一億総活躍社会の実現に向け、働く者がより良い将来の展望を持つことができる

よう「働き方改革」が進められています。こうしたなか若者の雇用対策では、2015年 10月に「若

者雇用促進法」が施行され、若者が安定した雇用の中で経験を積みながら職業能力を向上し、働

きがいを持って仕事に取り組むことができる社会を実現するための各種施策が講じられてきまし

た。

このような背景には、新卒者の離職率が高止まりしている現状があり、若者の離転職の繰り返

しは彼らのキャリア形成を不十分にし、将来設計を描けなくする恐れがあるだけでなく、社会全

体にとって望ましいものではないため、若者が充実した職業人生を歩んでいくため官民が連携を

図り、就職準備段階から就職後まで各段階のキャリア形成を支援する必要があったからだと考え

られます。

愛知県労働協会は昭和 28 年に勤労者の教養文化の向上及び福祉の増進を図ることを目的に設

立され、県内の勤労福祉会館等の管理運営業務を営んできましたが、平成 22年の愛知県勤労会館

の廃止により、同年 4月からは愛知県産業労働センター(ウインクあいち)「あいち労働総合支援

フロア」において、求職者等に対する情報提供、職業相談、各種適性検査の実施、セミナーなど

の開催及び就労支援等の業務を実施しております。

なかでも中学生・高校生を対象とした職業適性検査では、検査の実施はもとより検査結果の見

方や活用の仕方の説明、職業講話を協会職員が学校に赴き実施するなど、教育現場でのキャリア

教育の支援に力を入れております。

さて、今回の研究事業は、当協会が平成 25年に公益財団法人へ移行した際、新たな事業として

取り入れたものですが、本年度は、第 2期教育振興基本計画(平成 25~29年度)に挙げられた「社

会的・職業的自立に向けた力の育成における体系的・系統的なキャリア教育の充実」に注目し、

中学生・高校生のキャリア教育をテーマに『中学生・高校生の職業意識に関する研究』を実施す

ることといたしました。

研究の基礎となるデータは、当協会で実施した独立行政法人労働政策研究・研修機構「職業レ

ディネス・テスト」の中学生・高校生の判定結果約 10年分を使い、これらのデータから中学生・

高校生の「働くこと」、「職業興味」など意識や発達について時系列的に検証いたしました。

当研究結果が中学校・高等学校等における進路指導の基礎資料として活用され、教育現場にお

いてキャリア教育の向上に寄与できれば幸いに存じます。

最後に当研究の分析及び監修にご尽力をいただきました南山大学総合政策学部 水落正明教授

始め関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。

平成29年2月

公益財団法人愛知県労働協会

理 事 長 糟 谷 寛 和

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執筆担当者

第1~4章

氏 名 所 属

大矢耕誌 愛知県労働協会事業課労働情報グループ

第5~7章

氏 名 所 属

水落正明 南山大学大学総合政策学部教授

校 正 (協 力)

氏 名 所 属

石飛善規 愛知県労働協会総務課労働教育グループ

監 修

氏 名 所 属

水落正明 南山大学大学総合政策学部教授

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目 次

第1章 研究の背景と目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

第2章 適性検査「職業レディネス・テスト」の概要・・・・・・・・・・・・・・・ 3

第3章 これまでの関連研究・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

第4章 最近の経済指標と雇用統計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

第5章 使用する分析データの基本属性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

第6章 職業レディネス・テストの分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15

1 中学生の職業レディネス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15

2 高校生の職業レディネス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36

第7章 総括 ― 分析結果をどうみるか ― ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 68

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- 1 -

第1章 研究の背景と目的

人口減少時代に入り日本の経済社会が今後持続発展するためには、産業構造に見合う質の高い

労働力を確保し、さらなる生産性の向上を図らなければならない。

近年、少子高齢化に伴い生産年齢人口の比率の低下が懸念されており、既に一部の業種や地域

で人材不足の状況が露呈し始めている。このような労働投入量が減少していく社会において、働

く意欲と能力のある若者、女性、高齢者等の労働力をどのように生み出し、活用するのかが社会

的課題となっている。

昨今の雇用統計から失業率などに改善傾向がみられるものの、とりわけ若者の雇用情勢は、高

い失業率、長期失業者、早期離職、不本意な雇用形態に身を置く者など多くの問題を抱えている。

そういった問題は、経済的理由、人間関係、景気変動などの外部要因だけが原因ではなく、仕事

に対する価値観、キャリア形成、自己認識といった若者自身の内面性に関係することから容易に

解決することが難しいといえる。

ところで、労働政策研究・研修機構(JILPT)の労働政策研究報告書 №125 2010『学校時代のキ

ャリア教育と若者の職業意識』に、職業生活や人生に対する考え方などの視点から中学、高校の

キャリア教育(将来の進路や職業について学習したこと)を「覚えている」程度が高いほど、また

「役立っている」と評価する程度が高いほど、現在あるいは過去の職業生活への満足度が高く、

将来の目標が明確であるとともに自尊心が高かったことが報告されている。

このように、中学・高校時代の職業意識は、一生を通じた職業的発達の観点から見れば一事象

ではあるが、将来の職業やキャリアについて、この段階での自覚をすることは、生徒が実際の選

択行動へと向うための基礎を築くことであり、今後の職業生活や行動に大きな意味を持たせるも

のである。

早期の職業意識の発達を「個人の根底にあって、将来の職業選択に影響を与える心理的な構え」

と定義し「職業レディネス」(※ 1)と呼ぶが、現代の若者たちが、就職しても長続きしない、あ

るいは自分のやりたい仕事が見つからないとする意識の根底には、この「職業レディネス」の未

熟さが深く関係しているのではないかと推測できる。

そこで、本稿では中学生、高校生の「職業レディネス」の発達度に着目し、それがどのような

形成過程を辿り、何に影響を受けているのかを研究分析することとした。

研究内容は、公益財団法人愛知県労働協会が、あいち労働総合支援フロア職業適性相談コーナ

ーで実施した労働政策研究・研修機構(JILPT)の「職業レディネス・テスト(※ 2)」の採点・判定

データ(2007 年からの約 10 万件)を使用し、雇用統計の推移などと比較しながら、中学生・高校

生の職業意識の発達度などを解明する。

データ分析は、南山大学大学総合政策学部 水落正明教授の協力により行い、ここから得られ

た結果から現代の若者たちの職業意識や進路指導の方向性などを考察することで、学校等におけ

るキャリア教育の在り方について実践的インプリケーションの導出を試みる。

今回の研究分析が、現代の若者の雇用問題を解く『鍵』となることを期待する。

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(※ 1) 労働政策研究・研修機構 労働政策研究報告書 №87 2007 『中学生、高校生の職

業レディネスの発達』によれば、若者のキャリア教育とは、将来の進路や職業について学習する

ことであり、「職業レディネス」とは職業的発達における準備程度を示す概念であり、「個人の根

底にあって、将来の職業選択に影響を与える心理的な構え」と定義される。「職業レディネス」に

は態度的な側面(職業に対する興味、職務遂行の自信度など)のほかに、能力的側面(職業に対する

情報取得、選択課題解決能力など)が含まれる。

(※ 2) 労働政策研究・研修機構『職業レディネス・テスト[第 3版]手引き』2006.3

「職業レディネス・テスト」(労働政策研究・研修機構(JILPT))は、「職業レディネス」の概念

を取り入れた「生徒自身が、自らの進路を選択し、決定することができるように援助する」とい

う進路指導の充実(教師の生徒理解)の観点から作成されているもので、職業分野に向かわせる動

因やその心理的構造を数値で視覚的に捉えることができる心理テストである (詳細は次章参照) 。

-----------------------------------------------------------------------------------

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第2章 適性検査「職業レディネス・テスト」の概要

『職業レディネス・テスト』は、1972年に労働省所管の雇用促進事業団が設立した職業研究所

が「自己理解を通じて職業探索へ、職業探索を通じて自己理解へ」を理念に、中学生、高校生の

職業的な発達の準備度の測定を目的に開発した検査である。その後、2006年に職業研究所の後身

である独立行政法人労働政策研究・研修機構が従来の開発理念を継承する形で、職業を巡る社会

的な状況の変化や現代の若者の生活スタイル、価値観なども考慮し、更には中学生・高校生とい

う早い段階での進路指導や職業意識の啓発の必要性なども視野に入れ『職業レディネス・テスト

[第 3版]』として完成、公表したものである。

以下では、職業レディネス・テストについて簡単に紹介することとする。

1 職業レディネス・テストの構成及び特色

(1) 検査の構成

職業レディネス・テストは、職業興味を測定する A検査、基礎的志向性(日常生活場面での興味の

方向)を測定する B検査、職務遂行の自信度を測定する C検査からなる(図表 1)。

(図表 1) 職業レディネス・テストの構成

B検査…基礎的志向性

職業レディネス・テスト

A検査…職業興味

職業志向性

C検査…職務遂行の自信度

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(2) 検査の特色

最新の職業心理学の成果を取り入れている。

・ A検査は、職業・仕事の内容を記述した 54項目の質問をからなっており、各質問に対して、

好みの程度をそれぞれ 3段階で評定させることにより職業興味を測定する。この検査は、直接的

な好みによる職業興味を測定するため、具体的な職業場面における自己の興味を理解できるよう

になっている。

・ B検査は、日常の生活行動や意識について記述した 64項目からなっており、各質問に対して、

あてはまるか、あてはまらないかを評定させることによって、基礎的志向性を測定する。この検

査は、日常の生活行動・意識の面から生徒の基礎的志向性を探索できるようになっている。

・ C 検査は、職業・仕事の内容を記述した 54 項目の質問からなっており、各質問に対して、自

信の程度をそれぞれ 3段階で設定させることにより職務遂行の自信度を測定する。この検査は、

各種の職業・仕事に対する自信の程度を測定し、職務遂行の自信度という観点から自己の職業観

を理解できるようになっている。

・ 以上の各検査を対照することで、ダイナミックな職業志向性のとらえ方ができたり、職業その

ものに対する関心と日常生活での興味の方向とを総合した個人の特徴をとらえたりすることがで

きる。

・ 回答は選択肢による自己評定の形を取っているので受検が容易で抵抗が少ない。

・ 結果を記録する用紙がワークシート(※ 3)となっており、検査結果がその後の進路指導の教材

として活用できるように工夫されている。

-----------------------------------------------------------------------------------

(※ 3) 労働政策研究・研修機構『職業レディネス・テスト[第 3版]手引き』2006.3

ワークシート「結果の見方・生かし方」は、A4サイズで 3枚、両面で 6ページの様式となって

いる。内容は、各検査のプロフィールの作成、各尺度と対応する職業例の紹介、自分が興味を持

っている職業との照合など、生徒がプロフィールを描くことにより、どのような領域に対する興

味が高いのか、低いのかを生徒自身がじっくり検討できるよう、また十分に理解することができ

るように工夫が施されている。

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2 各検査の測定内容

本検査の興味および自信度を捉える枠組みは、アメリカの職業心理学者ホランドの職業選択理

論に基づく 6つのパーソナリティタイプを使用している(図表 2)。

(図表 2) 検査結果の整理の枠組み

A検査、C検査 職業興味(Hollandの職業興味の 6領域)

現実的興味領域(Realistic) 機械や物を対象とする具体的で実際的な仕事や活動を好む

研究的興味領域(Investigative) 研究や調査など研究的、探索的な仕事や活動を好む

芸術的興味領域(Artistic) 音楽、美術、文芸など芸術的領域での仕事や活動を好む

社会的興味領域(Social) 人に接したり、奉仕したりする仕事や活動を好む

企業的興味領域(Enterprising) 企画や組織運営、経営などのような仕事や活動を好む

慣習的興味領域(Conventional) 定まった方式や規則に従って行動する仕事や活動を好む

B検査 基礎的志向性

対情報関係志向(Data) 知識、情報、概念、データなどを取り扱うのを好む

対人関係志向(People) 人と直接関わっていくような活動を好む

対物関係志向(Thing) 機械や道具など、物を取り扱うことや戸外での活動を好む

-------------------------------------- 参考文献 -------------------------------------

〇『職業レディネス・テスト[第 3版]手引』 / 独立行政法人労働政策研究・研修機構編著 ;独

立行政法人労働政策研究・研修機構, 2006.3

〇『労働政策研究報告書 87 2007 中学生、高校生の職業レディネスの発達―職業レディネス・テ

スト標準化調査の分析を通して―』 / 独立行政法人労働政策研究・研修機構[編];独立行政法

人労働政策研究・研修機構, 2007.5

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第3章 これまでの関連研究

職業レディネス・テストを題材とした研究には、労働政策研究・研修機構の『労働政策研究報

告書 №87 「中学生・高校生の職業レディネスの発達―職業レディネス・テスト標準化調査の

分析を通じて―」』(2007年)がある。この研究は、職業レディネス・テスト第 3版改訂時に得ら

れた標準化調査データを使用し、職業レディネス・テストの A 検査「職業興味を測定」、B 検査

「日常生活場面での興味の方向を測定」、C 検査「職務遂行の自信度を測定」から、それぞれの

の検査の領域や志向性(図表 3)の平均値などを調べ、中学生、高校生の職業興味の全体的な傾向

を分析したものである(基礎分析編)。

また、標準化調査の際、検査と同時に行ったアンケート(好きな科目、嫌いな科目、進路への

準備度など)や生徒が所属する教科のデータを使用し、進路決定と職業興味、学科の好き嫌いと

職業興味などの内容についても検討されている(応用分析編)。

(図表 3) A、B、C各検査の領域や志向性

A「職業興味を測定」、C「職務遂行の自信度を測定」検査の領域

領域

A、C検査

R (現実的興味領域)

I (研究的興味領域)

A (芸術的興味領域)

S (社会的興味領域)

E (企業的興味領域)

C (慣習的興味領域)

B「日常生活場面での興味の方向を測定」検査の志向性

志向性 下位尺度 内容

B検査

D (対情報関係志向)

D1 情報を集める

D2 好奇心を満たす

D3 情報を活用する

P (対人関係志向)

P1 自分を表現する

P2 みんなと行動する

P3 人の役に立つ

T (対物関係志向) T1 物をつくる

T2 自然に親しむ

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- 7 -

労働政策研究・研修機構の『労働政策研究報告書 №87 「中学生・高校生の職業レディネス

の発達―職業レディネス・テスト標準化調査の分析を通じて―」』(2007年)の基礎分析及び応用

分析の内容要旨は、下記のとおりである。

-------基礎分析編------

1 B検査(基礎的志向性)下位尺度の内部相関

B検査の同じ関係志向の下位側面間に中程度以上の相関が見つかり(例えば D1と D2、P1と P2

など)、情報、人間、物というグループ内での基礎的志向性に一定のまとまりがあることが分か

った。

2 A検査(職業興味)と B検査(基礎的志向性)の相関

R (現実的興味領域)と T (対物関係志向)の間に比較的高めの正の相関が見つかり、R (現実的

興味領域)と P (対人関係志向)に有意な相関は見つからなかった。また、I (研究的興味領域)と

P (対人関係志向)に負の相関があったことから、例として人との触れ合いを重んじる志向と物を

対象とした仕事への興味に関係性がないことや、研究への興味と人間関係に対する志向は相反す

る傾向にあることが分かった。

3 A検査(職業興味)と C検査(職務遂行の自信度)の相関

職業領域活動に対する自信の程度が同じ職業領域への興味に最も強い形で反映され、次に類似

した職業領域への興味に対して同じ領域よりも弱い形で反映された。また、異なる性質をもつ職

業領域への興味には、ほとんど反映されないことも分かった。

これらの結果は、職業興味の 6領域の RIASECを六角形の頂点にあてはめたとき、隣り合う領

域同士は最も関連が強く、一つ隣とは中程度の関連があり、対角線上の領域同士は最も関連が低

い領域とする(図表 4) ホランドの主張と一致することを示した。

(図表 4) ホランドによる職業興味の 6領域の関連の考え方(Holland,1985)

関連弱い

関連強い(C も同様) R

C A

E S

I

関連中程度(E も同様)

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-------応用分析編------

1 高等学校における学科と職業志向性、基礎的志向性の関連

普通科と専門学科では、専門学科の方が好きな領域や嫌いな領域が明確であり、得意な領域、

不得意な領域の認識が高いことが分かった。また、専門学科の教科内容と生徒の職業興味の関連

性を調べたものでは、農・水・工業系の学校は手工技能、生産活動などの関わりが強い R領域が

好まれ、商業系は事務系の職務と関連する C領域が高いことが分かった。これらのことから総じ

て「生徒の興味がその生徒の所属する学科の特徴とよく一致している」ことが実証された。

2 好きな科目、嫌いな科目と職業興味との関連

アンケート結果から科目の好き嫌いには男女差があり、男子は理数系、女子は英語や国語など

の文科系の人気が高く、中学生・高校生全般に人気が高い特定の科目があることが分かった。一

方で男女合わせた全体では「物理」と Rタイプ、「美術」と Aタイプ、「政治・経済」と Eタイプ

など各科目の内容・印象と各タイプの興味関心がよく一致していることから、興味の 6 領域に対

する生徒の関心の方向と、学校で学ぶ科目の内容に、ある程度解釈可能な妥当な関連性があるこ

とが分かった。

3 進路決定度、希望職業の有無と分化度(※ 4)との関連

アンケートの集計結果から高校生については、希望する進路や就きたい職業への意思決定は学

年とともに上昇する傾向が分かったが、将来の進路や職業をよく考えているほど「分化度(※ 4)

が高い」という単純な関係は見られなかった。つまり、職業や進路について早くから「明確に決

まっている」という回答をしている生徒が果たして職業発達のレベルが高いといえるのかは、こ

の研究分析からは結論が導き出されなかった。

以上の先行研究により中学生・高校生の職業興味や職務遂行の自信度などに一定の傾向や方向

性があることが示された。しかしながら先行研究から約 10年が過ぎ、産業構造や雇用環境は変

化しており、現在の中学・高校生の職業興味や職業意識を改めて認識することは、今後のキャリ

ア教育推進に資するものと考える。

本稿では近年の世界的金融危機が発生したことによる景気変動が顕著であったことを鑑み、中

学生・高校生の職業意識と外部環境の変化と対比させ時系列的な分析を行う。そして、職業興味

や職業意識に変化があればその要因を探ることとする。これは本稿における新たな試みであり、

先行研究を補完するものといえる。

-----------------------------------------------------------------------------------

(※ 4) ホランドの理論から職業興味の最も高い領域と最も低い領域の差であり、分化度の程度

とは、人も環境も、タイプ別で区別できる程度のことを表す。出典:『ホランドの職業選択

理論―パーソナリティと働く環境―』/ John L Holland 著 渡辺三枝子ほか共訳 ; 雇用

問題研究会 , 2013

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第4章 最近の経済指標と雇用統計

2008 年 9 月のリーマン・ショックで業績が悪化した日本企業は、目先の不透明感の高まりか

ら、財務体質の強化や健全性の確保が急務の課題となり、不採算部門の縮小、生産量の調整、人

件費の圧縮などが戦略的に推し進められた。

特に、企業が人件費を圧縮する際に、まず新規採用の抑制や正規社員から非正規雇用への代替

という手法が取られてきたたため、この時期の労働需給はバランスが崩れ、若者の就職環境は、

バブル崩壊後の就職が困難であった時の「就職氷河期」と同様「新就職氷河期」と呼ばれるほど

深刻な状況になった。

それを裏付けるように各種雇用統計では、2009 年 7月に完全失業率(季節調整値)が過去最

悪の 5.7 %を記録した。また、失業者(季節調整値)は 376 万人に及ぶとともに有効求人倍率

も 0.43 倍となった。この状況下において当時の見通しは、景気の回復を見せながらも雇用情勢

の改善には、相当の期間が必要であると考えられていた。しかしながら雇用情勢は近年急激な回

復の兆しをみせ、2013年の完全失業率は 4.0%まで改善した。これはリーマン・ショックの前の

2007 年の 3.9%に迫る状況となった。また、有効求人倍率は 0.93 倍を示し、その後 2016 年 6

月では完全失業率が 3.1倍、有効求人倍率は 1963年の統計開始以来、初めてすべての都道府県

で 1倍を超えた。

こういった急激な雇用情勢の改善の理由及び背景には、政府の経済政策が奏功するなど様々な

要因が挙げられているが、主な要因には、人口減少と少子高齢化の急速な進展が現実味を帯びて

きたことにより『人手不足』という問題が企業の経営上のリスクとして顕在化してきたこと、ま

た福祉・介護、保育といった人的サービスへの需要が高まる一方で担い手がいないなど産業構造

の変化に伴う雇用のミスマッチ及び需給バランスの崩れが、特定の分野における人材不足を引き

起こしたものと考えられている。

(参考) グラフでみる 2007年からの各種経済指標及び雇用指標

出典:『国民経済計算(GDP統計)』内閣府 出典:『労働力調査』総務省

2.2

-1.0

-5.5

4.7

-0.5

1.7 1.4 0.0 0.5

-8.0

-6.0

-4.0

-2.0

0.0

2.0

4.0

6.0

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

GDP伸び率実質暦年(前年比)

(%)

(年)

3.9 4.0

5.1 5.1 4.6

4.3 4.0

3.6 3.4

0.0

1.0

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

完全失業率

(%)

(年)

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- 10 -

出典:『職業安定業務統計』厚生労働省 出典:『毎月勤労統計調査』厚生労働省

出典:『労働力調査』総務省 出典:『毎月勤労統計調査』厚生労働省

出典:『職業安定業務統計』厚生労働省 出典:『平成 27年度「高校・中学新卒者の求人・求職・

内定状況」取りまとめ』厚生労働省

1.04

0.88

0.47 0.52 0.65

0.80 0.93

1.09 1.20

0.00

0.20

0.40

0.60

0.80

1.00

1.20

1.40

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

有効求人倍率

(%)

(年)

-1.0

-2.1

-3.6

1.8

0.5

-0.9 -0.8

-2.4

-0.9

-4.0

-3.0

-2.0

-1.0

0.0

1.0

2.0

3.0

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

実質賃金指数伸び率

(%)

(年)

33.5 34.1

33.7 34.4

35.1 35.2

36.6

37.4 37.4

31.0

32.0

33.0

34.0

35.0

36.0

37.0

38.0

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

非正規の職員・従業員割合

(%)

(年)

26.11 26.11

27.32 27.83

28.19 28.77

29.44 29.82

30.46

23.00

24.00

25.00

26.00

27.00

28.00

29.00

30.00

31.00

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

パートタイム労働者比率 (%)

(年)

32.2 28.8

25.2 27.8 28.8

31.4 32.5 33.5 33.2

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

就職率 就職件数/新規求職申込件数 (%)

(年)

89.4 87.5

81.1 83.5

86.4 88.3

90.7 92.8 93.6

70

75

80

85

90

95

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

高校生の就職内定率

(%)

(年)

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- 11 -

第5章 使用する分析データの基本属性

本章では分析対象の基本属性について確認する。最初に中学生のデータ、続いて高校生のデー

タについて記述していく。なお、データは 2016年までのものとなっているが、2016年は 1~3月

に収集した分だけであるため、注意が必要である。

1. 中学生

・法人主体は公立がほとんどで、2007、2008、2016年は私立が 0.1%と極端に少ない(図 5-1)。

・学年は大半が 2年生であり、2016年では 3年生が 0.2%しかない(図 5-2)。

・男女のバランスは各調査年でとれている(図 5-3)。

表 5-1 中学生全体 (上段件数:下段割合)

調査年 計

2007 3,667

2008 5,759

2009 4,671

2010 3,865

2011 7,063

2012 7,790

2013 8,243

2014 9,083

2015 5,088

2016 2,139

計 57,368

2007 100.0

2008 100.0

2009 100.0

2010 100.0

2011 100.0

2012 100.0

2013 100.0

2014 100.0

2015 100.0

2016 100.0

計 100.0

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- 12 -

99.9

99.9

91.7

89.9

94.6

95.0

95.1

92.0

85.8

99.9

0.1

0.1

8.4

10.1

5.4

5.0

4.9

8.0

14.2

0.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

7.1

6.5

12.4

6.6

8.3

11.7

16.5

23.9

5.8

33.8

72.0

79.2

72.9

72.8

72.0

66.7

69.7

63.4

73.3

66.0

20.9

14.4

14.7

20.5

19.7

21.6

13.7

12.7

20.9

0.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

図 5-1 法人主体

図 5-2 学年

図 5-3 性別

51.2

51.1

48.5

48.6

48.9

48.3

49.9

53.9

57.3

52.5

48.8

48.9

51.5

51.4

51.1

51.7

50.1

46.1

42.8

47.6

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

男子 女子

公立 私立

2年 3年 1年

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- 13 -

92.4

76.9

81.7

84.5

87.7

86.4

75.5

82.0

65.7

59.3

7.6

23.1

18.3

15.5

12.3

13.7

24.6

18.0

34.3

40.7

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

2. 高校生

・教科で見ると普通科(総合)が多い。なお、2016年だけ工業がない(図 5-4)。

・法人主体は公立が大半であるが、2015、2016年は私立の比率が上がっている(図 5-5)。

・学年は 1年生が大半であるが、2016年だけは 2年生が大半となっている(図 5-6)。

・男女のバランスは各年でとれている(図 5-7)。

図 5-4 学科

図 5-5 法人主体

公立 私立

24.8

38.2

19.7

28.9

36.0

33.6

42.4

36.4

50.8

50.2

37.8

21.0

23.6

31.2

23.3

23.9

21.1

25.0

21.5

25.8

17.7

25.6

36.1

19.9

21.6

21.0

19.7

22.1

16.6

0.0

12.5

7.9

13.2

13.4

14.4

14.4

6.6

8.9

5.8

20.2

6.9

5.9

4.7

5.6

4.6

6.2

9.1

7.0

4.9

3.8

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

商業 普通科

(総合) 工業 特別支援学校 定時制 その他 農業・水産

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- 14 -

図 5-6 学年

図 5-7 性別

72.9

60.4

69.0

68.4

66.0

70.7

60.6

60.3

53.6

29.5

22.2

27.1

26.9

20.0

22.3

19.2

34.0

32.7

37.5

66.8

4.5

12.2

3.5

11.0

10.8

8.1

4.2

5.3

7.8

0.9

0.4

0.3

0.7

0.6

0.9

2.0

1.1

1.7

1.1

2.9

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

39.0

56.6

57.6

44.8

44.3

50.2

48.7

42.0

48.7

46.7

61.0

43.5

42.5

55.2

55.7

49.8

51.4

58.0

51.3

53.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

2015

2016

男子 女子

2年 3年 1年 その他

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第6章 職業レディネス・テストの分析

本章では職業レディネス・テストの得点(標準化済み)および職業的意識の発達(分化度)の推

移について記述的な分析を行う。最初に中学生のデータを、次いで高校生のデータを分析する。

1. 中学生の職業レディネス

1.1 全体の分析

表 6-1は中学生の A~C検査の各領域、志向の記述統計である。

表 6-1 検査結果の記述統計 ― 中学生(全体) ―

A検査 (職業興味)

対象数 平均 標準偏差 最小 最大

R現実的興味領域 57,368 49.4 27.9 3 100

I研究的興味領域 57,368 49.6 28.9 7 100

A芸術的興味領域 57,368 52.4 28.9 2 100

S社会的興味領域 57,368 48.1 28.8 2 100

E企業的興味領域 57,368 51.7 29.3 4 100

C慣習的興味領域 57,368 49.0 28.3 9 100

B検査 (基礎的志向性)

対象数 平均 標準偏差 最小 最大

D対情報関係志向 57,368 50.4 28.5 0 100

P対人関係志向 57,368 50.9 29.6 0 100

T対物関係志向 57,368 50.5 28.5 1 99

C検査 (職務遂行の自信度)

対象数 平均 標準偏差 最小 最大

R現実的興味領域 57,368 49.7 28.4 4 100

I研究的興味領域 57,368 49.9 28.7 9 100

A芸術的興味領域 57,368 53.3 29.2 4 100

S社会的興味領域 57,368 50.2 29.5 2 100

E企業的興味領域 57,368 52.1 29.1 8 100

C慣習的興味領域 57,368 50.3 28.7 10 100

図 6-1から、中学生の A検査(職業興味)では、領域 A(芸術的興味領域)と領域 E(企業的興味領

域)が他の領域に比べて高いが、その差は減少傾向にあることがわかる。B検査(基礎的志向性)で

は志向間の差はそれほど大きくなく、その水準の推移について大きな変化はない。C検査(職務遂

行の自信度)は A検査(職業興味)と同じような傾向である。

図 6-2から、中学生の A検査(職業興味)と C検査(職務遂行の自信度)で乖離が最も大きいのは

領域 S(社会的興味領域)で、次いで領域 C(慣習的興味領域)になっている。A検査は仕事をやりた

い(興味がある)程度で C検査は自信の程度である。C検査の数値が A検査を上回っているとい

うことは、やりたいとはあまり思わないが自信はあるということを示している。

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図 6-1 各検査の標準化得点の推移 ― 中学生(全体) ―

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A検査(職業興味) 中学生(全体)

R 現実的興味領域

I 研究的興味領域

A 芸術的興味領域

S 社会的興味領域

E 企業的興味領域

C 慣習的興味領域

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

B検査(基礎的志向性) 中学生(全体)

D 対情報関係志向

P 対人関係志向

T 対物関係志向

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40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C検査(職務遂行の自信度) 中学生(全体)

R 現実的興味領域

I 研究的興味領域

A 芸術的興味領域

S 社会的興味領域

E 企業的興味領域

C 慣習的興味領域

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図 6-2 領域ごとの A検査(職業興味)と C検査(職務遂行の自信度)の推移の比較

― 中学生(全体) ―

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

I(研究的興味領域) 中学生(全体)

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

R(現実的興味領域) 中学生(全体)

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A(芸術的興味領域) 中学生(全体)

C検査(職務遂行の自信度)

A検査(職業興味)

C検査(職務遂行の自信度)

A検査(職業興味)

C検査(職務遂行の自信度)

A検査(職業興味)

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40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

S(社会的興味領域) 中学生(全体)

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

E(企業的興味領域) 中学生(全体)

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C(慣習的興味領域) 中学生(全体)

A検査(職業興味)

C検査(職務遂行の自信度)

C検査(職務遂行の自信度)

A検査(職業興味)

A検査(職業興味)

C検査(職務遂行の自信度)

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1.2 男女別の分析

中学生の領域 R(現実的興味領域)については、2011年くらいまでは男女差はあまりなかったが、

2012年から拡大傾向にある。領域 S(社会的興味領域)は男子は A検査(職業興味)と C検査(職務遂

行の自信度)の乖離は小さいが、女子は大きいまま推移している。なお、領域 S(社会的興味領域)

と領域 C(慣習的興味領域)でおおむね男子のほうが得点が高い。

図 6-3 領域ごとの A検査(職業興味)と C検査(職務遂行の自信度)の推移の比較

― 中学生(男女別) ―

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

I(研究的興味領域) 中学生(男女別)

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

R(現実的興味領域) 中学生(男女別)

女子 A検査(職業興味)

男子 A検査(職業興味)

女子 C検査(職務遂行の自信度)

男子 C検査(職務遂行の自信度)

女子 C検査(職務遂行の自信度)

女子 A検査(職業興味)

男子 C検査(職務遂行の自信度)

男子 A検査(職業興味)

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40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A(芸術的興味領域) 中学生(男女別)

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

S(社会的興味領域) 中学生(男女別)

女子 C検査(職務遂行の自信度)

女子 A検査(職業興味)

男子 C検査(職務遂行の自信度)

男子 A検査(職業興味)

男子 C検査 (職務遂行の自信度)

女子 C検査 (職務遂行の自信度)

男子 A検査(職業興味)

女子 A検査(職業興味)

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40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

E(企業的興味領域) 中学生(男女別)

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C(慣習的興味領域) 中学生(男女別)

男子 C検査 (職務遂行の自信度)

男子 A検査(職業興味)

女子 A検査(職業興味)

女子 C検査

(職務遂行の自信度)

男子 C検査 (職務遂行の自信度)

男子 A検査(職業興味)

女子 C検査 (職務遂行の自信度)

女子 A検査(職業興味)

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B検査(基礎的志向性)については志向 P(対人志向)で男女差が大きく、男子の得点が上回ってい

る。

図 6-4 志向ごとの B検査(基礎的志向性)の推移の比較 ― 中学生(男女別) ―

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

D(対情報関係志向) 中学生(男女別)

40

42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

P(対人関係志向) 中学生(男女別)

男子 B検査(基礎的志向性)

女子 B検査(基礎的志向性)

男子 B検査(基礎的志向性)

女子 B検査(基礎的志向性)

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42

44

46

48

50

52

54

56

58

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

T(対物関係志向) 中学生(男女別)

男子 B検査(基礎的志向性)

女子 B検査(基礎的志向性)

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1.3 学年別の分析

既に述べたように2016年の中学3年生はサンプル過小のため、本節では分析には用いていない。

中学生の A検査(職業興味)、B検査(基礎的志向性)、C検査(職務遂行の自信度)のいずれについ

ても明確な傾向は見て取れない。なお、中学 2年生は比較的、変化が安定しているように見える

が、これは対象数が多いことが理由である。

図 6-5 領域ごとの A検査(職業興味)の推移の比較 ― 中学生(学年別) ―

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

R(現実的興味領域) 中学生(学年別)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

I(研究的興味領域) 中学生(学年別)

1年生

2年生

3年生

1年生

2年生

3年生

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A(芸術的興味領域) 中学生(学年別)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

S(社会的興味領域) 中学生(学年別)

1年生

2年生

3年生

3年生

1年生 2年生

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

E(企業的興味領域) 中学生(学年別)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C(慣習的興味領域) 中学生(学年別)

1年生

2年生

3年生

1年生

2年生

3年生

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図 6-6 志向ごとの B検査(基礎的志向性)の推移の比較 ― 中学生(学年別) ―

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

D(対情報関係志向) 中学生(学年別)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

P(対人関係志向) 中学生(学年別)

1年生

2年生

3年生

1年生

2年生

3年生

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

T(対物関係志向) 中学生(学年別)

1年生

2年生

3年生

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図 6-7 領域ごとの C 検査(職務遂行の自信度)の推移の比較 ― 中学生(学年別) ―

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

R(現実的興味領域) 中学生(学年別)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

I(研究的興味領域) 中学生(学年別)

1年生

2年生

3年生

1年生

2年生

3年生

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A(芸術的興味領域) 中学生(学年別)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

S(社会的興味領域) 中学生(学年別)

1年生

2年生

3年生

1年生

2年生

3年生

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

E(企業的興味領域) 中学生(学年別)

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56

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C(慣習的興味領域) 中学生(学年別)

1年生

2年生

3年生

2年生

3年生

1年生

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1.4 分化度の分析

A検査(職業興味)の職業興味で最も得点の高い領域と低い領域の差を「分化度」と呼び、分化

度が高いほど、職業的な意識の発達が進んでいるとされている。各対象の分化度を 3つのカテゴ

リー(30未満、30-50、51以上)に分けたものが図 6-8である。

中学生の男女を比べると、女子のほうが分化度が高い。また、学年が上がるほど分化度が高く

なる。ただし、時系列的な傾向についてははっきりとはしていない。

図 6-8 分化度の推移 ― 中学生 ―

11.9 13.0 12.1 11.4 11.7 11.8 11.8 13.3 12.9 14.4

29.6 29.5 29.6 30.0 28.6 30.2 30.7 30.6 30.2 31.0

58.5 57.4 58.3 58.6 59.7 58.0 57.5 56.1 56.9 54.6

0%

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

男子(中学生)

10.6 12.5 10.8 10.2 11.1 11.2 11.1 12.6 12.6 12.5

28.9 29.0 26.7 27.4 28.0 28.6 29.4 29.5 28.3 29.7

60.5 58.6 62.6 62.4 60.9 60.2 59.5 57.9 59.1 57.8

0%

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

男女計(中学生)

30未満 30-50 51以上

30未満 30-50 51以上

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9.2 11.8 9.5 9.1 10.6 10.6 10.4 11.8 12.2 10.4

28.1 28.4 23.9 24.9 27.3 27.1 28.0 28.1 25.7 28.2

62.6 59.8 66.6 66.0 62.1 62.3 61.6 60.1 62.1 61.4

0%

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

女子(中学生)

10.0 12.9 10.0 8.6 13.6 13.0 12.0 13.4 12.3 14.8

30.3 33.1

28.1 30.9 25.7 30.2 30.7 31.6 27.7

31.4

59.8 54.0 61.9 60.6 60.7 56.8 57.3 55.0 60.1

53.8

0%

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

1年生(中学生)

30未満 30-50 51以上

30未満 30-50 51以上

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10.8 12.5 11.3 10.6 10.9 11.4 11.2 12.7 13.3 11.3

29.0 28.6 27.4 27.4 28.9 30.1 29.5 29.1 29.0 28.8

60.1 58.9 61.4 62.0 60.2 58.5 59.4 58.2 57.7 59.9

0%

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

2年生(中学生)

9.9 12.0 9.0 9.6 11.0 9.6 9.7 10.6 10.4

28.0 29.1 22.0 26.1 25.5 23.2 27.3 27.1 26.0

62.1 58.9 69.0 64.4 63.6 67.2 63.0 62.2 63.5

0%

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

3年生(中学生)

30未満 30-50 51以上

30未満 30-50 51以上

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2. 高校生の職業レディネス

2.1 全体の分析

表 6-2が高校生の A~C検査の各領域、各志向の記述統計である。

表 6-2 検査結果の記述統計

A検査 (職業興味)

対象数 平均 標準偏差 最小 最大

R現実的興味領域 49,600 52.6 28.0 4 100

I研究的興味領域 49,600 47.7 27.6 10 100

A芸術的興味領域 49,600 54.5 29.1 3 100

S社会的興味領域 49,600 48.4 28.9 2 100

E企業的興味領域 49,600 51.7 29.2 5 100

C慣習的興味領域 49,600 52.5 28.7 8 100

B検査 (基礎的志向性)

対象数 平均 標準偏差 最小 最大

D対情報関係志向 49,600 48.8 28.1 0 100

P対人関係志向 49,600 51.1 29.3 0 100

T対物関係志向 49,600 52.2 28.2 1 100

C検査 (職務遂行の自信度)

対象数 平均 標準偏差 最小 最大

R現実的興味領域 49,600 50.2 28.4 4 100

I研究的興味領域 49,600 45.9 27.3 11 100

A芸術的興味領域 49,600 55.9 29.3 7 100

S社会的興味領域 49,600 48.7 29.4 2 100

E企業的興味領域 49,600 51.4 29.0 9 100

C慣習的興味領域 49,600 49.1 29.0 7 99

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図 6-9から、高校生の A検査(職業興味)と C検査(職務遂行の自信度)で低下傾向にあることが

わかる。B検査(基礎的志向性)では時系列的な変化はあまりない。

図 6-9 各検査の標準化得点の推移 ― 高校生(全体) ―

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A検査(職業興味) 高校生(全体)

R 現実的興味領域

I 研究的興味領域

A 芸術的興味領域

領域

S 社会的興味領域

E 企業的興味領域

C 慣習的興味領域

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

B検査(基礎的志向性) 高校生(全体)

D 対情報関係志向

T 対物関係志向

P 対人関係志向

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C検査(職務遂行の自信度) 高校生(全体)

S 社会的興味領域

A 芸術的興味領域

R 現実的興味領域

C 慣習的興味領域

E 企業的興味領域

I 研究的興味領域

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図 6-10で高校生の各領域について見ると、領域 R(現実的興味領域)と領域 C(慣習的興味領域)

で乖離が大きく、次いで領域 I(研究的興味領域)で大きくなっている。おおむね A検査(職業興味)

の得点が上回っているが領域 A(芸術的興味領域)では C検査(職務遂行の自信度)の得点が上回っ

ている。中学生のデータで基本的に C検査(職務遂行の自信度)が A検査(職業興味)を上回ってい

たことと逆になっていることは興味深い。より現実感を持って仕事を考えるようになった結果と

推察される。

図 6-10 領域ごとの A検査(職業興味)と C検査(職務遂行の自信度)の推移の比較

― 高校生(全体) ―

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

R(現実的興味領域) 高校生(全体)

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56

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

I(研究的興味領域) 高校生(全体)

A検査(職業興味)

C検査(職務遂行の自信度)

A検査(職業興味)

C検査(職務遂行の自信度)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A(芸術的興味領域) 高校生(全体)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

S(社会的興味領域) 高校生(全体)

C検査(職務遂行の自信度)

A検査(職業興味)

C検査(職務遂行の自信度)

A検査(職業興味)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

E(企業的興味領域) 高校生(全体)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C(慣習的興味領域) 高校生(全体)

C検査(職務遂行の自信度)

A検査(職業興味)

C検査(職務遂行の自信度)

A検査(職業興味)

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2.2 男女別の分析

図 6-11から、高校生の女子では A検査(職業興味)の領域 S(社会的興味領域)と領域 A(芸術的興

味領域)でC検査(職務遂行の自信度)の得点がA検査(職業興味)の得点を上回っているのが特徴的

である。領域 R(現実的興味領域)と領域 I(研究的興味領域)では男子の乖離が大きいが女子の乖離

は比較的小さい。領域 C(慣習的興味領域)では男女とも乖離が大きい。図 6-12から、高校生の B

検査(基礎的志向性)では志向 P(対人関係志向)の男女差が拡大している。

図 6-11 A検査(職業興味)と C検査(職務遂行の自信度) の推移の比較

― 高校生(男女別) ―

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

R(現実的興味領域) 高校生(男女別)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

I(研究的興味領域) 高校生(男女別)

女子 A検査(職業興味)

女子 C検査 (職務遂行の自信度)

男子 A検査(職業興味)

男子 C検査(職務遂行の自信度)

女子 A検査(職業興味)

男子 A検査(職業興味)

女子 C検査

(職務遂行の自信度)

男子 C検査(職務遂行の自信度)

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A(芸術的興味領域) 高校生(男女別)

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

S(社会的興味領域) 高校生(男女別)

女子 C検査(職務遂行の自信度)

男子 A検査(職業興味)

女子 A検査(職業興味)

男子 C検査 (職務遂行の自信度)

男子 A検査(職業興味)

男子 C検査

(職務遂行の自信度)

女子 C検査 (職務遂行の自信度)

女子 A検査(職業興味)

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40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

E(企業的興味領域) 高校生(男女別)

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C(慣習的興味領域) 高校生(男女別)

女子 C検査(職務遂行の自信度)

男子 C検査(職務遂行の自信度) 男子 A検査(職業興味)

女子 A検査(職業興味)

女子 A検査(職業興味)

男子 A検査(職業興味)

男子 C検査

(職務遂行の自信度)

女子 C検査 (職務遂行の自信度)

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図 6-12 志向ごとの B検査(基礎的志向性)の推移の比較 ― 高校生(男女別) ―

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

D(対情報関係志向) 高校生(男女別)

男子 B検査(基礎的志向性)

女子 B検査(基礎的志向性)

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

P(対人関係志向) 高校生(男女別)

男子 B検査(基礎的志向性)

女子 B検査(基礎的志向性)

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45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

T(対物関係志向) 高校生(男女別)

男子 B検査(基礎的志向性)

女子 B検査(基礎的志向性)

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- 47 -

2.3 学年別の分析

図 6-13から、高校生を学年別に見ると A検査(職業興味)では 3年生の得点が低い。これは図

6-15の C検査(職務遂行の自信度)の推移においても同様の傾向である。

図 6-13 領域ごとの A検査(職業興味)の推移の比較 ― 高校生(学年別) ―

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

R(現実的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

I(研究的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生 3年生

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45

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55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A(芸術的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

S(社会的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

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55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

E(企業的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C(慣習的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

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図 6-14 志向ごとの B検査(基礎的志向性)の推移の比較 ― 高校生(学年別) ―

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

P(対人関係志向) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

D(対情報関係志向) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

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40

45

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55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

T(対物関係志向) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

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図 6-15 領域ごとの C検査(職務遂行の自信度)の推移の比較 ― 高校生(学年別) ―

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

R(現実的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

I(研究的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A(芸術的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

S(社会的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

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40

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55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

E(企業的興味領域) 高校生(学年別)

1年生

2年生

3年生

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C(慣習的興味領域) 高校生(学年別)

2年生

3年生

1年生

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2.4 学科別(学校種別)の分析

図 6-16の高校生の A検査(職業興味)の結果から、領域 R(現実的興味領域)では工業科が高く推

移し、領域 E(企業的興味領域)、領域 C(慣習的興味領域)では商業科が高くなっており、各領域で

学科の特徴が出ていることがわかる。

図 6-17の高校生の B検査(基礎的志向性)の結果では、特に志向 T(対物関係志向)で工業科が高

くなっていることがわかる。志向 Pの対人志向がいずれの学科でも低下傾向にあることも注目さ

れる。図 6-18の高校生の C検査(職務遂行の自信度)については A検査(職業興味)の結果とほぼ同

じものになっている。

図 6-16 領域ごとの A検査(職業興味)の推移の比較 ― 高校生(学科別) ―

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

R(現実的興味領域) 高校生(学科別)

普通科

商業科

工業科

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

I(研究的興味領域) 高校生(学科別)

普通科

商業科 工業科

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40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A(芸術的興味領域) 高校生(学科別)

普通科

商業科

工業科

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

S(社会的興味領域) 高校生(学科別)

普通科

商業科

工業科

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40

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

E(企業的興味領域) 高校生(学科別)

普通科

商業科

工業科

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C(慣習的興味領域) 高校生(学科別)

普通科

商業科

工業科

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図 6-17 志向ごとの B検査(基礎的志向性)の推移の比較 ― 高校生(学科別) ―

40

45

50

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

D (対情報関係志向) 高校生(学科別)

普通科

商業科 工業科

40

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55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

P(対人関係志向) 高校生(学科別)

商業科

工業科

普通科

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40

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55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

T(対物関係志向) 高校生(学科別) 工業科

普通科

商業科

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図 6-18 領域ごとの C検査(職務遂行の自信度)の推移の比較 ― 高校生(学科別) ―

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

R(現実的興味領域) 高校生(学科別)

商業科

工業科

普通科

40

45

50

55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

I(研究的興味領域) 高校生(学科別)

商業科

工業科

普通科

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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

A(芸術的興味領域) 高校生(学科別)

商業科

工業科

普通科

40

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50

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60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

S(社会的興味領域) 高校生(学科別)

商業科

工業科

普通科

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40

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55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

E(企業的興味領域) 高校生(学科別)

商業科

工業科

普通科

40

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55

60

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

C(慣習的興味領域) 高校生(学科別)

商業科

工業科

普通科

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2.5 分化度の分析

分化度は時系列的に見ると、わずかだが低下傾向にある。高校 2年生でその傾向がやや強いよ

うに見える。学科別で見ると普通科の低下傾向が強い。

図 6-19 分化度の推移 ― 高校生 ―

8.54 10.5 9.09 9.76 10.59 10.05 11.18 11.44 13.38 13.78

27.26 27.29 29.1 27.19 28.28 26.27 28.14 27.49 29.24 31.05

64.19 62.21 61.8 63.05 61.13 63.68 60.68 61.06 57.38 55.17

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

男女計(高校生)

30未満 30-50 51以上

9.16 11.26 9.78 10.46 10.95 9.53 11.77 12.01 14 13.47

27.73 28.73 30.69 28.66 29.08 28 29.89 27.75 29.54 33.47

63.11 60.02 59.53 60.88 59.97 62.47 58.34 60.25 56.46 53.06

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

男子(高校生)

30未満 30-50 51以上

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8.15 9.51 8.17 9.19 10.3 10.58 10.62 11.03 12.78 14.05

26.96 25.42 26.94 25.99 27.65 24.52 26.49 27.31 28.96 28.93

64.88 65.07 64.89 64.81 62.05 64.9 62.89 61.65 58.25 57.02

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

女子(高校生)

30未満 30-50 51以上

30未満 30-50 51以上

8.37 10.84 9.33 9.17 10.01 10.03 9.51 9.95 11.64 12.5

27.69 27.89 28.85 26.32 28.69 25.79 28.07 27.03 27.85 26.51

63.95 61.27 61.83 64.5 61.3 64.18 62.42 63.02 60.51 60.99

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

1年生(高校生)

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11.8 10.64 7.57 13.34 12.38 9.95 11.3 12.79 10.92

26.97 25.38 28.65 28.25 29.14

25 26.96 26.56 28.85

61.24 63.98 63.78 58.41 58.48 65.05 61.74 60.66 60.23

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

3年生(高校生)

8.38 9.59 8.71 9.9 10.91 9.92 13.97 13.83 16.55 14.16

26.29 26.88 29.62 29.31 26.89 27.72 27.89 28.5

31.43 33.46

65.33 63.53 61.67 60.8 62.2 62.35 58.14 57.68 52.02 52.38

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

2年生(高校生)

30未満 30-50 51以上

30未満 30-50 51以上

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9.57 10.25 9.31 12.62 11.46 9.42 12.59 13.74 16.41 13.78

29.42 26.82 29.91 27.03 29.11 26.52

29.34 28.99 30.61 34.13

61.01 62.93 60.78 60.34 59.43 64.06 58.07 57.27 52.97 52.09

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

普通科(総合)(高校生)

8.51 9.75 8.19 8.26 9.66 11.1 8.25 9.35 9.55 13.02

26.22 26.7 26.01 26.56 27.48 24.89 26.93 25.1 26.59 27.52

65.27 63.55 65.79 65.18 62.85 64.01 64.81 65.54 63.86 59.46

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

商業科(高校生)

30未満 30-50 51以上

30未満 30-50 51以上

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5.77 10.21 9.72 7.57 9.77 9.17 9.96 9.58 8.97

25.25 27.11 29.57

27.3 26.53 26.13 26.26 26.71 29.46

68.98 62.68 60.71 65.13 63.7 64.69 63.78 63.71 61.57

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

工業科(高校生)

30未満 30-50 51以上

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第7章 総括 ― 分析結果をどうみるか ―

中学生では、仕事に対する自信の程度を示す C検査(職務遂行の自信度)の得点が、その仕事へ

の興味の程度を示す A検査(職業興味)を上回っていることが特徴的であった。高校生で基本的に

A検査(職業興味)が C検査(職務遂行の自信度)を上回っていたことと対称的である。これは既に

述べたように、中学生時点では仕事に関する認識が十分でないことに起因していると考えられる。

また、各検査結果の時系列の変化として中学生の得点は大きな変化はなかったが、高校生は

2011年以降、低下傾向が目立つようになっている。2011年は東日本大震災があった年であり、そ

のことが社会に出るのがより近い高校生のほうで大きな影響を及ぼしたと考えられる。

高校の結果として注目されるのは、特に普通科で職業に対する興味と自信が低下していること

である。近年、高校の普通科においても職業を意識付ける取組が行われているが、それでも意識

は低下している。大学進学が最も重要な目的であったとしても大学進学は職業を意識してこそ意

味のあるものであることを考えると、こうした傾向への対応策が必要になってくると考えられる。

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平成29年2月28日発行

中学生・高校生の職業意識に関する研究

―「職業レディネス・テスト」検査データの分析(基礎分析編)―

編集・発行 公益財団法人愛知県労働協会事業課労働情報グループ

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