上市町都市計画マスタープラン - kamiichi序 章 序-1 1...

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上市町都市計画マスタープラン 平成 29 年 12 月 上市町

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上市町都市計画マスタープラン

平成 29 年 12 月

上市町

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目-1

目 次

序 章 1 都市計画マスタープランとは ·················· 序- 1

1-1 都市計画マスタープランの対象範囲 ············· 序- 1

1-2 都市計画マスタープランの目標年次 ············· 序- 1

1-3 都市計画マスタープランの位置付け ············· 序- 1

2 都市計画マスタープランの構成 ·················· 序- 2

2-1 計画の構成 ······················· 序- 2

(1)上市町の現況 ······················ 序- 3

(2)都市の課題と将来像 ··················· 序- 3

(3)都市整備の方針 ····················· 序- 4

(4)地域別の方針 ······················ 序- 4

全体構想編

第1章 都市の現状と課題

1 時代の潮流 ·························· 1- 1

1-1 人口減少・少子高齢社会への対応 ·············· 1- 1

1-2 安全・安心なまちづくりへの対応 ·············· 1- 1

1-3 環境共生型社会に向けた対応 ················ 1- 1

1-4 価値観の変化・多様化、交流人口の拡大への対応 ······· 1- 1

1-5 地方創生、多様な主体による協働のまちづくりへの対応 ···· 1- 1

2 現況の把握 ·························· 1- 2

2-1 位置及び地形・地質 ··················· 1- 2

2-2 歴史・文化 ······················· 1- 3

2-3 社会条件 ························ 1- 4

(1)人口 ·························· 1- 4

(2)産業 ·························· 1-10

(3)法適用状況 ······················· 1-13

2-4 土地利用状況 ······················ 1-17

(1)土地利用状況 ······················ 1-17

(2)農地転用状況 ······················ 1-19

2-5 社会基盤 ························ 1-20

(1)道路 ·························· 1-20

(2)鉄道 ·························· 1-22

(3)公園 ·························· 1-24

(4)上下水道 ························ 1-26

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目-2

3 上位計画の把握 ························ 1-27

3-1 富山県総合計画「新・元気とやま創造計画」 ········· 1-27

(1)目指すべき将来像と計画の基本理念(目標) ········· 1-27

(2)目指すべき将来像の実現に向けた政策 ············ 1-27

3-2 富山県都市計画マスタープラン

上市都市計画区域マスタープラン ·············· 1-29

(1)富山県の都市計画の方針(広域的・共通的事項) ······· 1-29

(2)上市都市計画区域 ···················· 1-29

3-3 第7次上市町総合計画・後期基本計画 ············ 1-31

3-4 上市町人口ビジョン、上市町まち・ひと・しごと創生総合戦略 · 1-34

(1)上市町人口ビジョン ················· 1-34

(2)上市町まち・ひと・しごと創生総合戦略 ··········· 1-35

4 住民意向の把握 ························ 1-36

4-1 住民アンケート調査の概要 ················· 1-36

4-2 アンケート調査結果のまとめ ················ 1-36

(1)あなたご自身について ·················· 1-36

(2)今後のまちづくりの方向性について ············· 1-38

5 都市の現状から見た課題の整理 ·················· 1-39

5-1 都市の現状から見た課題 ·················· 1-39

(1)自然環境と共生した持続可能なまちづくり ·········· 1-39

(2)災害などに備えた安全で安心なまちづくり ·········· 1-40

(3)多様な産業で賑わうまちづくり ··············· 1-41

(4)町民・事業者・行政による協働のまちづくり ········· 1-41

第2章 都市の将来像

1 都市計画の目標 ························ 2- 1

1-1 都市づくりの理念 ···················· 2- 1

1-2 将来人口 ························ 2- 1

1-3 都市づくりの目標 ···················· 2- 2

2 将来都市構造 ························· 2- 3

2-1 ゾーン ························· 2- 3

(1)市街地形成ゾーン ···················· 2- 3

(2)田園集落地保全ゾーン ·················· 2- 3

(3)森林環境保全ゾーン ··················· 2- 3

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目-3

2-2 軸 ··························· 2- 3

(1)広域連携軸 ······················· 2- 3

(2)都市間連携軸 ······················ 2- 4

(3)市街地連携軸 ······················ 2- 4

2-3 拠点 ·························· 2- 4

(1)都市中心拠点 ······················ 2- 4

(2)産業創出拠点 ······················ 2- 5

(3)都市機能・交流拠点 ··················· 2- 5

(4)スポーツ・レクリエーション拠点 ·············· 2- 5

(5)歴史・文化保全拠点 ··················· 2- 5

第3章 都市整備の方針

1 土地利用の方針 ························ 3- 1

1-1 基本方針 ························ 3- 1

1-2 整備方針 ························ 3- 1

(1)新住宅ゾーン ······················ 3- 1

(2)既存住宅ゾーン ····················· 3- 1

(3)商業ゾーン ······················· 3- 2

(4)沿道サービス型施設ゾーン ················· 3- 2

(5)工業ゾーン ······················· 3- 2

(6)公共公益都市施設ゾーン ·················· 3- 3

(7)田園集落地保全ゾーン ·················· 3- 3

(8)森林環境保全ゾーン ··················· 3- 3

2 都市施設整備の方針 ······················ 3- 5

2-1 道路網の整備方針 ···················· 3- 5

(1)基本方針 ························ 3- 5

(2)整備方針 ························ 3- 5

2-2 公園緑地の整備方針 ··················· 3- 8

(1)基本方針 ························ 3- 8

(2)整備方針 ························ 3- 8

2-3 下水道の整備方針 ···················· 3-11

(1)基本方針 ························ 3-11

(2)整備方針 ························ 3-11

3 自然環境保全・都市環境形成の方針 ················ 3-12

3-1 基本方針 ························ 3-12

3-2 整備方針 ························ 3-12

(1)自然環境の保全 ····················· 3-12

(2)都市環境の形成 ····················· 3-12

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目-4

4 都市景観形成の方針 ······················ 3-13

4-1 基本方針 ························ 3-13

4-2 整備方針 ························ 3-13

(1)自然的景観の保全 ···················· 3-13

(2)歴史・文化的景観の保全 ·················· 3-13

(3)良好な市街地景観、集落地景観の創出 ············ 3-14

(4)良好な沿道景観の創出 ·················· 3-14

5 都市防災の方針 ························ 3-16

5-1 基本方針 ························ 3-16

5-2 整備方針 ························ 3-16

(1)災害に強いまちづくり ·················· 3-16

(2)緊急輸送道路の確保 ··················· 3-16

(3)治水、治山対策の徹底 ·················· 3-16

(4)防災意識の向上 ····················· 3-17

(5)防災体制の強化 ····················· 3-17

地域別構想編

第4章 地域区分の設定

1 地域区分 ··························· 4- 1

第5章 地域別の方針

1 相ノ木・宮川地域 ······················· 5- 1

1-1 地域の現況 ······················· 5- 1

(1)人口・世帯数の推移 ··················· 5- 1

(2)年齢3区分別人口 ···················· 5- 1

(3)主な土地利用・都市基盤整備状況 ·············· 5- 2

(4)地域住民意向の把握 ··················· 5- 3

1-2 まちづくりの課題 ···················· 5- 5

1-3 まちづくりの方針 ···················· 5- 6

(1)将来目標 ························ 5- 6

(2)土地利用の方針 ····················· 5- 6

(3)都市施設整備の方針 ··················· 5- 7

(4)都市景観形成の方針 ··················· 5- 9

(5)都市防災の方針 ····················· 5- 9

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目-5

2 上市中央地域 ························· 5-11

2-1 地域の現況 ······················· 5-11

(1)人口・世帯数の推移 ··················· 5-11

(2)年齢3区分別人口 ···················· 5-11

(3)主な土地利用・都市基盤整備状況 ·············· 5-12

(4)地域住民意向の把握 ··················· 5-13

2-2 まちづくりの課題 ···················· 5-15

2-3 まちづくりの方針 ···················· 5-16

(1)将来目標 ························ 5-16

(2)土地利用の方針 ····················· 5-16

(3)都市施設整備の方針 ··················· 5-18

(4)都市景観形成の方針 ··················· 5-20

(5)都市防災の方針 ····················· 5-20

3 南加積・陽南・白萩地域 ···················· 5-23

3-1 地域の現況 ······················· 5-23

(1)人口・世帯数の推移 ··················· 5-23

(2)年齢3区分別人口 ···················· 5-23

(3)主な土地利用・都市基盤整備状況 ·············· 5-24

(4)地域住民意向の把握 ··················· 5-25

3-2 まちづくりの課題 ···················· 5-27

3-3 まちづくりの方針 ···················· 5-28

(1)将来目標 ························ 5-28

(2)土地利用の方針 ····················· 5-28

(3)都市施設整備の方針 ··················· 5-28

(4)都市景観形成の方針 ··················· 5-30

(5)都市防災の方針 ····················· 5-31

参考資料

1 上市町都市計画マスタープラン策定の経緯 ············· 参- 1

2 上市町都市計画マスタープラン策定委員会 委員名簿 ········ 参- 2

3 上市町都市計画審議会 委員名簿 ················· 参- 3

4 上市町都市計画マスタープラン作業部会 委員名簿 ········· 参- 4

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序 章

序-1

1 都市計画マスタープランとは

都市計画マスタープランは、都市計画法第 18 条の2に基づく「市町村の都市計画に関

する基本的な方針」として定めるものです。

上位計画となる「第7次上市町総合計画」、「上市町人口ビジョン」及び「上市町まち・

ひと・しごと創生総合戦略」と、富山県が定める「上市都市計画区域マスタープラン」(整

備、開発及び保全の方針)などに即し、上市町の将来都市像を実現するため、都市計画の

総合的な理念・目標と都市計画の方針を定めるものです。

1-1 都市計画マスタープランの対象範囲

都市計画マスタープランの対象範囲は、「上市都市計画区域」とします。

1-2 都市計画マスタープランの目標年次

おおむね 20 年後の都市の姿を展望するものとし、最新の国勢調査年次である平成 27

年度(2015 年度)を基準年度として、目標年次を平成 47 年度とします。

1-3 都市計画マスタープランの位置付け

都市計画マスタープランの目標年次は、上位計画となる「第7次上市町総合計画」など

に即し、関連計画と整合を図るとともに、アンケート調査などによって住民意向を十分に

反映しながら、都市計画の方針を示すものです。

図 上市町都市計画マスタープランの位置付け

即する

整合

整合

反映

即する

即する

上市町都市計画

マスタープラン

【H29 策定】

※H27 を基準年とする

第7次上市町総合計画

(H23.3 策定)

※後期基本計画(H28.3 策定)

上市町人口ビジョン、

上市町まち・ひと・しごと創生総合戦略

(H27.10 策定)

【住民意向】

アンケート調査、

パブリックコメント

【富山県の計画】

・新・元気とやま創造計画

(H24.4 策定)

・上市都市計画区域マスタ

ープラン(都市計画区域

の整備、開発及び保全の

方針)

(H25.3 策定)

【上市町が定める都市計画】

地域地区、都市施設、市街地開発事業 等

【関連計画】

・上市町公共施設等総合管理計画

(H29.3 策定)

・第 2次上市町環境基本計画

(H29.3 策定)

・上市町地域防災計画

(H20.3 策定) 等

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序 章

序-2

2 都市計画マスタープランの構成

2-1 計画の構成

上市町都市計画マスタープランは、全体構想と地域別構想で構成し、全体構想の分野別

方針と地域別構想の相互補完により構築します。

【全体構想】

全体構想では、上市町全域を対象に現況を整理したうえで、都市の課題、都市計画の基

本理念、将来像を示すほか、土地利用、都市施設、都市環境や景観のあり方など、分野別

の都市づくり方針を示します。

【地域別構想】

地域別構想では、地域区分を設定し、地域別の現況・課題を整理するとともに、将来目

標やまちづくりの方針を示します。

図 上市町都市計画マスタープランの構成

Ⅰ.全体構想編

○都市の課題

○都市の将来像

○都市整備の方針

・土地利用の方針

・都市施設整備の方針

・自然環境保全・都市環境形成の方針

・都市景観形成の方針

・都市防災の方針

Ⅱ.地域別構想編

○地域区分の設定

○地域別の方針

○上市町の現況

・都市の現況把握

・上位・関連計画の整理 など

△△地域

・現況と課題

・地域の将来像

・地域の整備方針

→土地利用の方針、都市

施設整備の方針 など

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序 章

序-3

「全体構想」、「地域別構想」の概要は、以下のとおりです。

(1)上市町の現況

(2)都市の課題と将来像

① 都市の現況把握・整理

●時代の潮流

人口、社会、環境、住民参画、地方分権化の観点から、「時代の潮流」を把握・整理

します。

●上市町の現況

上市町の位置、自然条件、社会条件、歴史・文化の観点から、「上市町の現況」を把

握・整理します。

●上位・関連計画の把握

上位計画である「第7次上市町総合計画」などや関連計画から、土地利用に関する

基本方針、基本目標、将来の目標(人口)などを把握・整理します。

② 住民意向の把握

都市計画に関するアンケート調査を実施し、住民意向を把握します。

③ 都市特性の把握・整理

都市の現況、上位・関連計画、アンケート調査を踏まえ、上市町の特性を整理しま

す。

① 都市づくりの課題整理

「(1)上市町の現況」を踏まえ、上市町における課題を整理します。

② 都市の将来像の設定

●都市計画の目標

都市づくりの課題を踏まえ、都市計画の目標を設定します。

●将来人口

将来の市街地規模を想定し、「第7次上市町総合計画」、「上市町人口ビジョン」との

整合性に留意しつつ、おおむね 20 年後(平成 47 年)における人口を整理します。

●将来都市構造

土地利用、道路など、将来における都市構造の考え方(骨格)を整理します。

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序 章

序-4

(3)都市整備の方針

(4)地域別の方針

① 土地利用の方針

将来像を踏まえ、上市町の特性に応じ、土地利用区分毎(住宅地、商業地、工業地

等)の方針を示します。

② 都市施設整備の方針

交通施設(道路、駅前広場等)、公共交通、公園・緑地、下水道などの都市施設につ

いて、整備の方針を示します。

③ 自然環境の保全及び都市環境形成の方針

将来像を踏まえ、上市町の特性に応じ、自然環境及び都市環境の方針を示します。

④ 都市景観形成の方針

将来像を踏まえ、上市町の特性に応じ、自然景観、都市景観、集落景観等に区分し、

区分毎の景観形成の方針を示します。

⑤ 都市防災の方針

上市町の避難路・避難場所、防災・防犯体制について、防災に関する各種計画等と

整合を図りつつ、都市防災の方針を示します。

地域別の方針については、小学校区を基本とし、「相ノ木・宮川」、「上市中央」、「南加

積・陽南・白萩」の3地域に区分し、以下の内容を整理します(※地域区分の詳細は、「第

4章 地域区分の設定」を参照)。

①地域の現況

人口・世帯数、年齢3区分別人口、主な土地利用・都市基盤整備状況、地域住民意

向から、「地域の現況」を把握・整理します。

② まちづくりの課題

地域の現況を踏まえ、地域ごとのまちづくりに関する課題を整理します。

③ まちづくりの方針

まちづくりの課題を踏まえ、地域ごとの将来目標を設定するとともに、土地利用、

都市施設整備、都市景観形成、都市防災の各方針を示します。

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全体構想編

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第1章 都市の現状と課題

1-1

1 時代の潮流

1-1 人口減少・少子高齢社会への対応

わが国の総人口は、今後長期の人口減少過程に入るとされており、また、急速かつ長期

的な少子高齢化の進展が予測されています。

このようなことから、将来の人口規模や年齢構成に即した都市づくりの検討をはじめ、

子育てしやすい環境整備などの少子化対策の推進、元気な高齢者の方々が活躍できる場や

機会の創出など、各種施策の積極的な展開が必要です。

1-2 安全・安心なまちづくりへの対応

わが国に広域かつ甚大な被害をもたらした大規模地震など、自然災害の脅威は以前にも

増して懸念材料となっており、様々な災害を想定した予防対策の強化や、住民の防災意識

の向上などが重要です。また、公共建築物やインフラの老朽化が進み、今後は効率的な社

会資本の維持管理・更新、施設利用者の安全性の確保が必要です。

このほか、犯罪が多様化・凶悪化しており、住民の危機管理意識の向上、防犯活動や危

機管理対策の推進など、地域の防犯対策を確立していくことが必要です。

1-3 環境共生型社会に向けた対応

今日、世界人口の増加や経済発展に伴うエネルギー消費量の急増等に伴い、地球温暖化

やオゾン層の破壊、酸性雨による森林被害、PM2.5 による大気汚染など地球的規模での

環境問題が深刻化するとともに、環境に対する意識が高まっています。

このようなことから、行政・事業者をはじめ住民一人ひとりがライフスタイルを見直し、

環境共生型のライフスタイルに移行することにより、良好な自然環境を次世代に引き継い

でいくことが必要です。

1-4 価値観の変化・多様化、交流人口の拡大への対応

近年人々の価値観は「物」の豊かさよりも「心」の豊かさを、さらに「量」より「質」

を重視する方向へ変化し、それに伴いライフスタイルも多様化しており、人々の価値観の

変化・多様化に対応できる地域社会を形成することが必要です。

また、平成 27 年 3 月の北陸新幹線開業などの広域交通体系の変化により、従来の圏域

を越えた交流圏の拡大が進みつつあることを好機と捉え、観光や産業などにおけるハード、

ソフト両面の対策を推進し交流人口の拡大を図ることが必要です。

1-5 地方創生、多様な主体による協働のまちづくりへの対応

国では、「まち・ひと・しごと創生法」を制定し、人口減少の克服や地方創生に取り組む

必要があるとしています。また、多様な主体による協働のまちづくりへの関心が高まって

おり、住民等の積極的な参加が不可欠となっています。

今後は、各種計画策定等での住民参画はもとより、住民・民間でできることは、住民・

民間に任せることで効率化を図り、行政でしかできない本来の行政サービスの向上に努め

るなど、協働、参画によるまちづくりの推進に対応するシステムの確立・強化を図る必要

があります。

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第1章 都市の現状と課題

1-2

2 現況の把握

2-1 位置及び地形・地質

上市町は、新川平野の中央に位置し、富山市の以東約 15 ㎞にあって、東南に長く延び

た長方形をなしています。

総面積は、236.71 ㎢ であり、東南部は標高 2,999mに達する剱岳を主峰として、南

へ奥大日岳・大日岳・早乙女岳、北へ池平山・赤谷山などの山岳地帯を形成し、魚津市、

黒部市及び立山町に接しています。

東南部に源を発する早月川及び上市川は西方に流れ、東高西低の地形をなし、北西部は

平野地帯で富山市、滑川市、立山町及び舟橋村と接しています。また、町中央部には高峰

山断層、東部には牛首断層、平野部には魚津断層が存在しています。

図 上市町の位置

図 上市町の地形の状況(※第7次上市町総合計画より転載)

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第1章 都市の現状と課題

1-3

2-2 歴史・文化

上市川沿いの丸山台地には、先土器時代の遺跡としては北陸で最初に発見された眼目新

遺跡があり、その他にも縄文式文化期の遺跡は 20 数遺跡を数えるなど、県内でも遺跡数

の多いことから古くからかなり多くの人々が住んでいたことが推定されます。

上市町は、もと松尾野という集落でしたが、交通の要衝にあり、市が開かれたことから

上市野と称するようになり、文政7年(1824 年)の資料によると 450 戸の町並みをつ

くっていました。

明治 22 年4月の町村制の実施によって上市町となり、昭和 16 年に音杉村と、昭和 28

年には南加積村、山加積村、宮川村、大岩村及び柿沢村と、翌 29 年には相ノ木村及び白

萩村と、30 年には立山町の一部と合併し、続く 31 年には山加積地区の一部が分離、38

年に立山町の新村を編入し、今日の姿となりました。

表 町域の変遷

合併等年月日 合併町村

合併後

合併種別 市町村

面積

(㎢)

人口

(人)

昭和 16年 4月 1日 中新川郡上市町・音杉村 上市町 5.80 6,954 合体

昭和 28年 9月 10日 中新川郡山加積村・南加積村・

宮川村・上市町・柿沢村・大岩村 〃 58.98 20,303 〃

昭和 29年 4月 1日 中新川郡相ノ木村 〃 63.39 21,878 編入

昭和 29年 5月 10日 中新川郡白萩村 〃 242.22 25,790 〃

昭和 30年 1月 1日

中新川郡立山町の区域のうち大字横越・神田・

大塚・赤木・中村・野徳・野福

の区域を中新川郡上市町に編入

〃 243.53 26,522 境界変更

昭和 31年 6月 1日

中新川郡上市町の区域のうち大字本江・小森・

田林・東福寺野・東福寺及び五位尾・黒川

の地域の一部を滑川市に編入

〃 237.53 25,109 〃

昭和 38年 11月 1日 中新川郡上市町の一部を立山町へ、

中新川郡立山町の一部を上市町へ 〃 237.39 24,690 〃

平成元年 11月 10日 国土地理院の再測量による面積修正 〃 236.77 23,879

資料:上市町統計書

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第1章 都市の現状と課題

1-4

2-3 社会条件

(1)人口

1)人口・世帯数の推移

上市町の行政区域人口は減少しており、平成 27 年で 20,930 人となっています。

また、世帯数は平成 22 年まで増加した後、平成 27 年で減少に転じ 7,395 世帯

となっています。平成7年から平成 27 年の増減率では、人口が 11.60%減少、世

帯数が 9.78%増加しており、人口減少が顕著となっています。

一方、1 世帯当たりの人口は、平成 7 年で 3.51 人であったのが、平成 27 年で

は 2.83 人と、小世帯化や核家族化が進行しているものと思われます。

6,736 7,067 7,364 7,415 7,395

23,677 23,362 23,039 21,965

20,930

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年

世帯数(世帯)

人口(人)

世帯数 人口

図 人口・世帯数の推移

表 人口の推移

区 域 平成7年 平成 12年 平成 17年 平成 22年 平成 27年 平成7年~平成 27年

人口(人) 人口(人) 人口(人) 人口(人) 人口(人) 増減数(人) 増減率(%)

行政区域 23,677 23,362 23,039 21,965 20,930 -2,747 -11.60

都市計画区域 23,348 23,129 22,847 21,832 20,841 -2,507 -10.74

用途地域指定区域 8,627 7,976 7,649 7,126 6,643 -1,984 -23.00

用途地域指定外区域 14,721 15,153 15,198 14,706 14,198 -523 -3.55

都市計画区域外 329 233 192 133 89 -240 -72.95

資料:国勢調査〔上市町統計書〕(行政区域)

国勢調査より算出(都市計画区域、用途地域指定区域、用途地域指定外区域、都市計画区域外)

表 世帯数の推移

区 域

平成7年 平成 12年 平成 17年 平成 22年 平成 27年 平成7年~平成 27年

世帯数

(世帯)

世帯数

(世帯)

世帯数

(世帯)

世帯数

(世帯)

世帯数

(世帯)

増減数

(世帯)

増減率

(%)

行政区域 6,736 7,067 7,364 7,415 7,395 659 9.78

資料:国勢調査〔上市町統計書〕(行政区域)

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第1章 都市の現状と課題

1-5

2)地区別人口の推移

平成 18 年から平成 27 年の 10 年間における地区別人口の増減率をみると、相ノ

木地区が増加しており、その他の地区は減少しています。

特に、大岩地区、山加積地区、上市地区については減少率が 10%を超えています。

上 市, 2,467

音 杉, 5,687

白 萩, 1,164

南加積, 2,879

山加積, 156

宮 川, 3,976

柿 沢, 1,240

相ノ木, 3,059

大 岩, 204

弓 庄, 861

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

人口(人)

図 地区別人口の推移

表 地区別人口の推移

地 区

平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成 18年~平成 27年

人口

(人)

人口

(人)

人口

(人)

人口

(人)

人口

(人)

人口

(人)

人口

(人)

人口

(人)

人口

(人)

人口

(人)

増減数

(人)

増減率

(%)

上 市 2,943 2,895 2,823 2,784 2,703 2,630 2,635 2,577 2,517 2,467 -476 -16.17

音 杉 5,826 5,811 5,779 5,733 5,761 5,798 5,879 5,826 5,770 5,687 -139 -2.39

白 萩 1,275 1,251 1,239 1,221 1,186 1,152 1,145 1,105 1,135 1,164 -111 -8.71

南加積 2,984 2,935 2,900 2,877 2,866 2,848 2,844 2,790 2,773 2,879 -105 -3.52

山加積 193 187 182 183 186 175 174 168 163 156 -37 -19.17

宮 川 4,369 4,381 4,298 4,267 4,214 4,161 4,082 4,059 4,058 3,976 -393 -9.00

柿 沢 1,309 1,290 1,272 1,309 1,323 1,316 1,318 1,293 1,273 1,240 -69 -5.27

相ノ木 3,055 3,059 3,051 3,043 3,054 3,018 3,110 3,093 3,068 3,059 4 0.13

大 岩 278 269 260 250 244 230 224 226 211 204 -74 -26.62

弓 庄 921 921 905 894 868 852 864 866 866 861 -60 -6.51

総 数 23,153 22,999 22,709 22,561 22,405 22,180 22,275 22,003 21,834 21,693 -1,460 -6.31

資料:住民基本台帳〔上市町統計書〕(各年 10 月 1 日現在)、平成 24 年より外国人住民を含む。

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第1章 都市の現状と課題

1-6

3)年齢別人口の推移

平成7年の年齢3区分別人口は、15 歳未満の年少人口 14.4%(3,417 人)、15

歳から 64 歳の生産年齢人口 66.0%(15,627 人)、65 歳以上の老年人口 19.6%

(4,633 人)です。

一方、平成 27 年における年齢3区分別人口の状況は、年少人口が 11.0%(2,302

人)、生産年齢人口が 55.4%(11,581 人)、老年人口が 33.6%(7,034 人)とな

っています。

平成7年から平成 27 年にかけて、老年人口は増加し、平成 27 年では約 30%が

65 歳以上になるとともに、年少人口及び生産年齢人口は減少し、少子・高齢化や働

き手である若者の減少が顕著となっています。

14.4% 13.4% 13.2% 12.2% 11.0%

66.0% 64.3% 62.0% 59.6%55.4%

19.6% 22.3% 24.8% 28.2% 33.6%

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年

年少人口 生産年齢人口 老年人口

図 年齢別人口構成比率の推移

表 年齢別人口の推移

区 分

平成 7年 平成 12年 平成 17年 平成 22年 平成 27年

口(人)

構成比(%)

口(人)

構成比(%)

口(人)

構成比(%)

口(人)

構成比(%)

口(人)

構成比(%)

年少人口

(15歳未満) 3,417 14.4% 3,119 13.4% 3,037 13.2% 2,679 12.2% 2,302 11.0%

生産年齢人口

(15~64歳) 15,627 66.0% 15,023 64.3% 14,279 62.0% 13,084 59.6% 11,581 55.4%

老年人口

(65歳以上) 4,633 19.6% 5,220 22.3% 5,708 24.8% 6,199 28.2% 7,034 33.6%

総人口 23,677 100.0% 23,362 100.0% 23,024 100.0% 21,962 100.0% 20,917 100.0%

資料:国勢調査〔上市町統計書〕、年齢不詳は含まず

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第1章 都市の現状と課題

1-7

4)人口動態の推移

平成 18 年から平成 27 年の 10 年間における人口動態を見ると、自然動態は、死

亡数が出生数を常に上回っており、平成 27 年では 150 人の減となっています。

また、社会動態は、転出が転入を常に上回っており、平成 27 年では 110 人の減

となっています。その結果、平成 27 年の人口動態の増減数は 260 人の減となって

います。

150 142 139 132 139 136 133 108

130 129

253 283 291

249 270 264

277 304

272 279

551 565

485

552 534

480 492 509

494 469

625

587 599 590 605

570

497

582

525

579

0

100

200

300

400

500

600

700

平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年

人口(人)

出生 死亡 転入 転出

図 人口動態の推移

表 人口動態の推移

年 次 自然動態(人) 社会動態(人) 増減数

(人) 出生 死亡 自然増減 転入 転出 社会増減

平成 18年 150 253 -103 551 625 -74 -177

平成 19年 142 283 -141 565 587 -22 -163

平成 20年 139 291 -152 485 599 -114 -266

平成 21年 132 249 -117 552 590 -38 -155

平成 22年 139 270 -131 534 605 -71 -202

平成 23年 136 264 -128 480 570 -90 -218

平成 24年 133 277 -144 492 497 -5 -149

平成 25年 108 304 -196 509 582 -73 -269

平成 26年 130 272 -142 494 525 -31 -173

平成 27年 129 279 -150 469 579 -110 -260

資料:富山県人口移動調査〔上市町統計書〕

各年(各年とも、当該年の前年 10 月 1 日から該当年 9 月 30 日までの値)

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第1章 都市の現状と課題

1-8

5)就業先別人口の推移

上市町の就業先別人口は、流出率、流入率ともに増加傾向にあり、平成 27 年での

流出率が 57.1%、流入率が 46.7%、従/常就業者数比率が 80.6%となっています。

平成 27 年において、流出人口の内訳が最も多いのは、富山市への 3,577 人

(34.1%)、次いで滑川市への 944 人(9.0%)、立山町へ 580 人(5.5%)とな

っています。

一方、流入人口の内訳では、富山市からの 1,690 人(20.0%)、次いで滑川市か

らの 883 人(10.4%)、立山町からの 744 人(8.8%)となっており、流出・流入

ともに、富山市、滑川市、立山町との関係性が強くなっています。

表 流出・流入別人口

年 次

常住地による

就業者数

流 出 従業地による

就業者数

流 入 従/常

就業者

数比率 就業者数 流出率 就業者数 流入率

(人) (人) (%) (人) (人) (%) (%)

平成 17年 11,930 6,254 52.4% 9,499 3,823 40.2% 79.6%

平成 22年 11,128 6,168 55.4% 8,832 3,872 43.8% 79.4%

平成 27年 10,496 5,988 57.1% 8,460 3,952 46.7% 80.6%

資料:国勢調査

表 流出先

年 次

流 出 先

流出先第1位 流出先第2位 流出先第3位

市町村名 流出者数 流出率

市町村名 流出者数 流出率

市町村名 流出者数 流出率

(人) (%) (人) (%) (人) (%)

平成 17年 富山市 3,861 32.4% 滑川市 909 7.6% 立山町 543 4.6%

平成 22年 富山市 3,778 34.0% 滑川市 915 8.2% 立山町 599 5.4%

平成 27年 富山市 3,577 34.1% 滑川市 944 9.0% 立山町 580 5.5%

資料:国勢調査

表 流入先

年次

流 入 先

流入先第1位 流入先第2位 流入先第3位

市町村名 流入者数 流入率

市町村名 流入者数 流入率

市町村名 流入者数 流入率

(人) (%) (人) (%) (人) (%)

平成 17年 富山市 1,518 16.0% 滑川市 915 9.6% 立山町 822 8.7%

平成 22年 富山市 1,556 17.6% 滑川市 889 10.1% 立山町 809 9.2%

平成 27年 富山市 1,690 20.0% 滑川市 883 10.4% 立山町 744 8.8%

資料:国勢調査

・常住地による、就業者数とは、当該都市に常住する(夜間人口ベース)就業者数をいう。

・従業地による、就業者数とは、当該都市に従業する(昼間人口ベース)就業者数をいう。

・流出率=(流出就業者数)/(常住地による就業者数)×100

・流入率=(流入就業者数)/(従業地による就業者数)×100

・(従/常)=(従業地による就業者数)/(常住地による就業者数)×100

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第1章 都市の現状と課題

1-9

※主な就業先の情報を記載

図 平成 27年度 就業先別流出・流入状況図

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第1章 都市の現状と課題

1-10

(2)産業

1)産業分類別就業者構成

平成 27 年の産業分類別就業者人口は、農業等に従事する第1次産業就業者人口は

4.4%(460 人)、鉱業、建設業等に従事する第2次産業就業者人口は 37.1%(3,862

人)、卸売・小売業・飲食店等に従事する第3次産業就業者人口は 58.5%(6,108

人)であり、第3次産業に従事する人が半数を超えています。

平成7年から平成 27 年にかけて、構成比率では第1次産業は増減を繰り返し、第

2次産業は減少、第3次産業は増加しています。

表 産業分類別就業者構成

区 分

平成 7年 平成 12年 平成 17年 平成 22年 平成 27年

就業者数(人)

構成比(%)

就業者数(人)

構成比(%)

就業者数(人)

構成比(%)

就業者数(人)

構成比(%)

就業者数(人)

構成比(%)

第1次産業 991 7.5 576 4.6 723 6.1 578 5.2 460 4.4

第2次産業 5,485 41.8 5,153 41.3 4,541 38.2 4,161 37.6 3,862 37.1

第3次産業 6,676 50.7 6,761 54.1 6,656 55.7 6,336 57.2 6,108 58.5

合 計 13,152 100.0 12,490 100.0 11,920 100.0 11,075 100.0 10,430 100.0

資料:国勢調査〔上市町統計書他〕、分類不能を含まず

※第1次産業は「農業」、「林業・狩猟業」、「漁業・水産養殖業」、第2次産業は「鉱業」、「建設業」、

「製造業」、第3次産業は「卸売・小売業・飲食店」、「サービス業」など

7.5% 4.6% 6.1% 5.2% 4.4%

41.8% 41.3% 38.2% 37.6% 37.1%

50.7% 54.1% 55.7% 57.2% 58.5%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年

第1次産業 第2次産業 第3次産業

図 産業分類別就業者構成比率の推移

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第1章 都市の現状と課題

1-11

2)農業

農家数は、平成2年の 1,682 戸から平成 22 年の 1,007 戸と 675 戸(約4割)

減少し、同じく、総農家人口は、7,749 人から 3,065 人と 4,684 人(約6割)減

少、経営耕地面積は、1,757ha から 1,433ha と 324 ha(約2割)減少していま

す。

1,682 1,539 1,434 1,311 1,007

7,749

6,906

6,222

5,289

3,065

1,757 1,627

1,519 1,496 1,433

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

2,000

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年

経営耕地面積(㏊)

農家数(戸)、総農家人口(人)

農家数 総農家人口 経営耕地面積

資料:農林業センサス〔上市町統計書〕 図 農業の推移

3)工業

事業所数(従業員4人以上)は、平成 20 年の 70 事業所をピークに減少傾向を示し、

平成 26 年では 57 事業所、従業者数は、平成 19 年の 3,521 人をピークに減少傾

向を示していましたが平成 24 年に増加に転じ、平成 26 年では 3,059 人となって

います。製造品出荷額等は、約 710 億円から約 910 億円の間で推移しており、平

成 20 年のリーマン・ショック、平成 23 年の東日本大震災などの影響による落ち込

みが推測されるものの、平成 26 年では過去 10 年間で最高の 904 億円となってい

ます。

68 69 68 70 66 62 65 63 58 57

3,244 3,270 3,521 3,268

3,090 3,122

2,991 2,931 2,954 3,059

792 863

815 877

715

857

760 712

870 904

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1,000

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

製造品出荷額等(億円)

事業所数(事業所)、従業者数(人)

事業所数 従業者数 製造品出荷額等

資料:工業統計調査〔上市町統計書〕 ※従業員4人以上の事業所

図 工業の推移

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第1章 都市の現状と課題

1-12

4)商業

事業所数は、平成 11 年の 449 事業所から平成 26 年の 188 事業所と 261 事業

所(約6割)減少しており、同じく、従業者数は、1,777 人から 833 人と 944 人

(約5割)減少、年間商品販売額は、230 億円から 158 億円と 72 億円(約3割)

減少しています。

449 367 347

279 188

1,777

1,561 1,440

1,204

833

230 224

199 187

158

0

50

100

150

200

250

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

2,000

平成11年 平成14年 平成16年 平成19年 平成26年

年間商品販売額(億円)

事業所数(事業所)、従業者数(人)

事業所数 従業者数 年間商品販売額

資料:商業統計調査〔上市町統計書他〕

図 商業の推移

5)薬業

配置販売業者数、配置員数は、ともに減少しています。

配置販売業者数は平成 19 年の 105 人から平成 28 年の 38 人と 67 人(約6割)

減少しており、同じく、配置員数は 19 人から3人と 16 人(約8割)減少していま

す。

105 94

87 82 76

47 45 43 42 38

19

15 14

12

7 7

5

3 3 3 0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

20

0

20

40

60

80

100

120

配置員数(人)

配置販売業者(人)

配置販売業者 配置員数

資料:上市町商工会〔上市町統計書他〕

図 薬業の推移

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第1章 都市の現状と課題

1-13

(3)法適用状況

1)都市計画の状況

上市町では、昭和 15 年 2 月 12 日に上市都市計画区域が指定(当初)されてお

り、現在、その区域面積は 4,431ha(行政区域面積 23,671ha の約2割)です。

また、用途地域が指定されており、現在、その区域面積は 346.1ha です。

用途地域については、住居系用途地域が4地域(第1種中高層住居専用地域、第1

種住居地域、第 2 種住居地域、準住居地域)で 206.1ha(用途地域面積の約6割、

以下同様)、商業系用途地域が2地域(近隣商業地域、商業地域)で 36.0ha(約1

割)、工業系用途地域が2地域(準工業地域、工業地域)で 104.0ha(約3割)指

定されています。

表 都市計画の法適用状況

地域・地区 指定年月日 面 積

(ha)

建ぺい率

(%)

容積率

(%) 根拠法

当 初 最 終

都市計画区域 S15.2.12 H4.6.19 4,431.0 - - 都市計画法

用途地域

S56.10.1 H8.4.1

346.1 - -

都市計画法

第 1種低層住居専用地域 - - -

第 2種低層住居専用地域 - - -

第 1種中高層住居専用地域 36.0 60 200

第 2種中高層住居専用地域 - - -

第 1種住居地域 159.0 60 200

第 2種住居地域 3.3 60 200

準住居地域 7.8 60 200

(住居系) 206.1 - -

近隣商業地域 18.0 80 200

商業地域 18.0 80 400

(商業系) 36.0 - -

準工業地域 65.0 60 200

工業地域 39.0 60 200

工業専用地域 - - -

(工業系) 104.0 - -

資料:建設課〔上市町統計書〕、富山県の都市計画(資料編)H28.3.31

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第1章 都市の現状と課題

1-14

図 都市計画図

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第1章 都市の現状と課題

1-15

図 都市計画図(拡大)

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第1章 都市の現状と課題

1-16

2)その他の法適用状況

その他の法適用状況としては、農業振興地域の整備に関する法律に基づく農業振興

地域が 1,673ha、森林法に基づく地域森林計画区域が 11,974ha、保安林区域が

13,482ha などが指定されています。

表 その他の法適用状況

地域・地区 指定年月日 面 積

(ha) 指定単位 根拠法

当 初 最 終

農業振興地域 S47.2.25 H28.5.25 1,673 - 農振法

地域森林計画区域 - H25.12 11,974 神通川森林計画区 森林法

保安林区域 - H26.3.31 13,482 - 〃

資料:上市農業振興地域整備計画

神通川地域森林計画書

富山県森林・林業統計書

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第1章 都市の現状と課題

1-17

2-4 土地利用状況

(1)土地利用状況

土地利用状況については、山林が 1,532.4ha(34.7%)と最も多く、次いで農地(田)

が 1,419.8ha(32.0%)、住宅用地が 397.9ha(9.0%)となっています。また、可住

地面積は 2,312.8ha(52.2%)となっています。

用途地域指定区域では、住宅用地の占める割合が 102.2 ha(29.5%)と最も多く、

次いで農地(田)が 71.3ha(20.6%)、工業用地が 42.3 ha(12.2%)となっており、

可住地面積は 280.3ha(81.0%)となっています。

他方、自然的土地利用割合は 76.4%(用途地域指定区域 32.0%、用途地域指定外区域

80.1%)、都市的土地利用割合は 23.6%(用途地域指定区域 68.0%、用途地域指定外区

域 19.9%)となっています。

表 土地利用別面積

市 街 地 区 分

用途地域

指定区域

(ha)

用途地域

指定外区域

(ha)

合計

(ha)

合計

(%)

自然的土地利用

農 地 田 71.3 1348.5 1,419.8 32.0

畑 21.6 180.3 201.9 4.6

山 林 2.1 1530.3 1,532.4 34.7

水 面 1.4 141.4 142.8 3.2

その他の自然地 14.2 71.0 85.2 1.9

小 計 110.6 3,271.5 3,382.1 76.4

都市的土地利用

宅 地

住宅用地 102.2 295.7 397.9 9.0

商業用地 17.9 28.5 46.4 1.0

工業用地 42.3 69.0 111.3 2.5

農林漁業施設用地 0.7 4.2 4.9 0.1

公益施設用地 13.6 67.6 81.2 1.8

道路用地 41.1 255.1 296.2 6.7

交通施設用地 4.2 10.8 15.0 0.3

公共空地 2.8 43.8 46.6 1.1

その他公的施設用地 0.0 0.0 0.0 0.0

その他の空地 10.7 38.7 49.4 1.1

小 計 235.5 813.4 1,048.9 23.6

合 計 346.1 4,084.9 4,431.0 100.0

可 住 地 280.3 2,032.5 2,312.8 52.2

非 可 住 地 65.8 2,052.4 2,118.2 47.8

資料:平成 25 年度上市町都市計画基礎調査 ※非可住地は、「山林」、「水面」、「その他自然地」、「道路用地」、「交通施設用地」、「公共空地」、「その

他の公的施設用地」、「工業用地(工業専用地域)」とする。

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第1章 都市の現状と課題

1-18

図 土地利用状況図

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第1章 都市の現状と課題

1-19

(2)農地転用状況

平成 19 年から平成 24 年にかけて、農地転用状況については、住宅用地への転用が

最も多く 116 件で 64,341 ㎡、次いで工業用地への転用が 11 件で 37,288 ㎡とな

っています。

用途地域指定区域では、住宅用地への転用が 33 件で 13,459 ㎡と大半であり、それ

以外では、商業用地への転用が2件で 2,120 ㎡、その他への転用が6件で 1,299 ㎡と

なっています。

用途地域指定外区域でも、住宅用地への転用が 83 件で 50,882 ㎡と最も多く、それ

以外では、その他への転用が37件で47,678㎡、工業用地への転用が11件で37,288

㎡と続きます。

都市計画区域外では、その他への転用が1件で 1,627 ㎡となっています。

表 農地転用状況

資料:平成 25 年度上市町都市計画基礎調査

区 分 住宅用地 商業用地 工業用地 公共施設用地 その他

件数(件) 面積(㎡) 件数(件) 面積(㎡) 件数(件) 面積(㎡) 件数(件) 面積(㎡) 件数(件) 面積(㎡)

用途地域指定区域

平成 19年 4 1,141 1 317 0 0 0 0 0 0

平成 20年 7 3,774 0 0 0 0 0 0 1 128

平成 21年 3 865 0 0 0 0 0 0 1 157

平成 22年 5 1,853 1 1,803 0 0 0 0 0 0

平成 23年 5 749 0 0 0 0 0 0 2 603

平成 24年 9 5,077 0 0 0 0 0 0 2 411

合 計 33 13,459 2 2,120 0 0 0 0 6 1,299

用途地域指定外区域

平成 19年 17 13,961 2 6,044 3 21,719 2 729 12 17,182

平成 20年 28 19,140 3 1,332 2 4,293 1 2,038 4 901

平成 21年 9 2,532 1 616 0 0 1 977 8 17,114

平成 22年 8 1,832 2 487 4 10,217 2 351 7 5,738

平成 23年 8 2,709 0 0 1 366 1 2,002 4 6,025

平成 24年 13 10,708 0 0 1 693 1 547 2 718

合 計 83 50,882 8 8,479 11 37,288 8 6,644 37 47,678

都市計画区域外

平成 19年 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

平成 20年 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

平成 21年 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

平成 22年 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1,627

平成 23年 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

平成 24年 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

合 計 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1,627

平成 19年 21 15,102 3 6,361 3 21,719 2 729 12 17,182

平成 20年 35 22,914 3 1,332 2 4,293 1 2,038 5 1,029

平成 21年 12 3,397 1 616 0 0 1 977 9 17,271

平成 22年 13 3,685 3 2,290 4 10,217 2 351 8 7,365

平成 23年 13 3,458 0 0 1 366 1 2,002 6 6,628

平成 24年 22 15,785 0 0 1 693 1 547 4 1,129

合 計 116 64,341 10 10,599 11 37,288 8 6,644 44 50,604

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第1章 都市の現状と課題

1-20

2-5 社会基盤

(1)道路

上市町の都市計画道路の指定状況は、16 路線、計画延長 25,330mが都市計画決

定されています。

平成 28 年3月現在の都市計画道路の整備状況は、都市計画決定されている 16 路

線、計画延長 25,330mのうち、改良済延長は 9,516m、未整備延長は 15,814m

であり、整備率は 37.6%となっており、富山県全体の整備率 74.8%(平成 27 年

3 月時点)と比較すると低くなっています。

表 都市計画道路の現況

No 路線

番号 路線名

幅員

(m) 車線数

計画

延長

(m)

当初決定

年月日

告示番号

最終決定

年月日

告示番号

改良済

延長

(m)

概成済

延長

(m)

未整備

延長

(m)

整備率

(%)

1 3.2.118 滑川・富山8号

バイパス線 32 未決定

(7,690)

1,060

S52.2.26

県告第 178号

S52.2.26

県告第 178号 1,060 0 0 100.0

2 3.4.1 横越大永田線 16

(17~27) 未決定 3,470

S50.2.10

県告第 123号

H16.11.1

県告第 562号 1,890 0 1,580 54.5

3 3.3.2 正印新北島南線 25

(12~25) 未決定 4,450

S38.12.28

建告第 3210号

S50.2.10

県告第 123号 1,350 0 3,100 30.3

4 3.4.3 正印新北島北線 16 未決定 4,200 S38.12.28

建告第 3210号

S53.3.7

県告第 217号 850 0 3,350 20.2

5 3.4.4 上市駅法音寺線 16 未決定 730 S38.12.28

建告第 3210号

S50.2.10

県告第 123号 0 0 730 0.0

6 3.4.5 神明町湯上野線 16 未決定 910 S38.12.28

建告第 3210号

S50.2.10

県告第 123号 0 0 910 0.0

7 3.4.10 正印法音寺線 16 未決定 760 H2.8.17

県告第 630号

H2.8.17

県告第 630号 0 0 760 0.0

8 3.4.11 若杉新横法音寺線 16

(12~16) 未決定 850

H2.8.17

県告第 630号

H2.8.17

県告第 630号 0 0 850 0.0

9 3.5.6 横越荒田線 12

(12~16) 未決定 3,620

S38.12.28

建告第 3210号

H16.11.1

県告第 562号 1,096 0 2,524 30.3

10 3.5.7 上荒又若杉新線 12 未決定 1,410 S53.3.9

町告第 11号

S58.11.18

町告第 27号 1,410 0 0 100.0

11 3.5.8 若杉新中小泉線 12 未決定 470 S53.3.4

町告第 11号

S58.11.18

町告第 27号 470 0 0 100.0

12 3.5.9 正印西部線 12 未決定 1,450 S53.3.9

町告第 11号

S61.7.26

町告第 23号 1,100 0 350 75.9

13 7.6.1 西中町南町線 8 未決定 290 S58.11.18

町告第 27号

S58.11.18

町告第 27号 290 0 0 100.0

14 7.6.2 駅西環状1号線 8 未決定 600 H2.9.1

町告第 31号

H2.9.1

町告第 31号 0 0 600 0.0

15 7.6.3 駅西環状2号線 8 未決定 660 H2.9.1

町告第 31号

H2.9.1

町告第 31号 0 0 660 0.0

16 7.6.4 駅西環状3号線 8 未決定 400 H2.9.1

町告第 31号

H2.9.1

町告第 31号 0 0 400 0.0

合計 路線数 16 - - 25,330 - - 9,516 0 15,814 37.6

資料:富山県の都市計画(資料編)H28.3.31

※概成済:計画道路と同程度の機能を果たしうる道路を有するもの(おおむね計画幅員の 2/3 以上が確保

されているもの)

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第1章 都市の現状と課題

1-21

図 都市計画道路網

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第1章 都市の現状と課題

1-22

(2)鉄道

上市町に位置する富山地方鉄道4駅の一日平均乗降者数は、平成 17 年度から平成

19 年度まで増加していましたが、その後減少に転じ平成 21 年度では 2,059 人と

なっています。

その後は再び増加傾向を示していましたが平成 24 年度の 2,239 人をピークとし

て減少に転じ、平成 25 年度で 2,122 人、平成 26 年度で 2,178 人となっていま

す。

各駅の一日平均乗降者数については、上市駅が最も多く 1,700 人~1,950 人で推

移しており、相ノ木駅は 200 人前後、新宮川駅は 100 人前後で推移しています。

また、平成 25 年 12 月 26 日に新駅として開業した新相ノ木駅は 100 人前後と

なっています。

109 110 114 104 101 104 103 104 98 93

1,863 1,922 1,947 1,898 1,768 1,854 1,897 1,9331,709 1,745

92 119

192 193 190 190190

192 196 202223 221

2,164 2,225 2,251 2,1922,059

2,150 2,196 2,2392,122 2,178

0

500

1000

1500

2000

2500

一日平均乗降者(人)

新宮川駅 上市駅 新相ノ木駅 相ノ木駅 計

資料:富山地方鉄道株式会社

図 上市町における各駅の一日平均乗降者数の推移

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第1章 都市の現状と課題

1-23

図 鉄道網(富山地方鉄道)

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第1章 都市の現状と課題

1-24

(3)公園

上市町では、平成 28 年3月現在、総合公園1箇所、街区公園6箇所、都市緑地1箇所、

合計8箇所(計画決定面積 23.66ha)が都市公園として都市計画決定されています。こ

のうち、開設済面積は 23.52ha です。

1人あたりの都市公園面積はおよそ 13 ㎡であり、都市公園法施行令で定められる敷地

面積の標準である 10 ㎡を上回っています。

表 都市公園の整備状況

種別 番号 公 園 名 計画決定

面積(ha)

開設済

面積(ha)

当初決定

年月日

告示番号

最終決定

年月日

告示番号

備考

街区 1 三杉公園 0.30 0.30 S42.9.13

建告第 2945号

S42.9.13

建告第 2945号

街区 2 市姫公園 0.10 0.10 S43.12.25

建告第 3726号

S43.12.25

建告第 3726号

街区 2.2.3 森元公園 0.18 0.14 S48.7.4

町告第 6号

S48.7.4

町告第 6号

街区 2.2.4 上経田中央公園 0.60 0.60 S61.1.22

町告第 1号

S61.1.22

町告第 1号

街区 2.2.5 上経田南公園 0.11 0.11 S61.1.22

町告第 1号

S61.1.22

町告第 1号

街区 2.2.6 上経田北公園 0.07 0.07 S61.1.22

町告第 1号

S61.1.22

町告第 1号

総合 5.5.1 丸山総合公園 20.0 19.9 S56.2.5

県告第 89号

H7.3.28

県告第 159号

都市

緑地 1 上市川緑地 2.3 2.3

S59.5.10

県告第 356号

S59.5.10

県告第 356号

街区 - 中江上公園 - 0.06 - -

街区 - 弓庄公園 - 0.81 - -

街区 - 湯神子公園 - 0.06 - -

街区 - 若杉新公園 - 0.08 - -

都市

緑地 - 眼目園地 - 0.84 - -

都市

緑地 - 上市川親水公園 - 1.81 - -

計 14ヶ所 23.66 27.18 - -

資料:富山県の都市計画(資料編)H28.3.31、建設課

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第1章 都市の現状と課題

1-25

図 都市公園位置図

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第1章 都市の現状と課題

1-26

(4)上下水道

上市町の上水道の普及率は、増加傾向を示しており、平成 26 年度では行政区域内

人口が 21,622 人であるのに対し、給水人口が 18,989 人と普及率 87.8%となっ

ています。

下水道の普及率も、増加しており、平成 26 年度では行政区域内人口が 21,622

人であるのに対し、処理区域人口が 20,507 人と普及率 94.8%となっています。

表 上水道の状況

区 分 行政区域内総人口〔a〕

(人)

給水人口〔b〕

(人)

普及率〔b/a〕

(%)

平成 17年度 23,492 19,576 83.3

平成 18年度 23,113 19,465 84.2

平成 19年度 22,878 19,236 84.1

平成 20年度 22,596 19,031 84.2

平成 21年度 22,733 19,443 85.5

平成 22年度 22,489 19,305 85.8

平成 23年度 22,346 19,270 86.2

平成 24年度 22,110 19,175 86.7

平成 25年度 21,831 19,008 87.1

平成 26年度 21,622 18,989 87.8

資料:建設課〔上市町統計書〕

表 下水道の状況

区 分

行政区域内

人口〔a〕

(人)

処理区域内人口(人) 普及率

〔b/a〕

(%) 公共下水道

特定環境保全

公共下水道 農業集落排水 計〔b〕

平成 20年度 22,596 11,327 3,661 2,480 17,468 77.3

平成 21年度 22,733 12,505 3,687 2,490 18,682 82.2

平成 22年度 22,267 12,867 3,625 2,456 18,948 85.1

平成 23年度 22,110 13,307 3,571 2,439 19,317 87.4

平成 24年度 22,110 14,001 3,577 2,458 20,036 90.6

平成 25年度 21,831 14,262 3,536 2,406 20,204 92.5

平成 26年度 21,622 14,643 3,486 2,378 20,507 94.8

資料:建設課〔上市町統計書〕

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第1章 都市の現状と課題

1-27

3 上位計画の把握

3-1 富山県総合計画「新・元気とやま創造計画」

【平成 24 年4月:富山県策定】

富山県は、社会経済状況の変化や県政の重要課題に的確に対応するとともに、本県の進

むべき道筋を明確にし、県民誰もが将来への夢と希望を持っていきいきと働き、安心して

暮らせる富山県を実現するため、県政運営の新たな中長期ビジョンとして、富山県総合計

画「新・元気とやま創造計画」を策定しています。

※以下は出典から抜粋

(1)目指すべき将来像と計画の基本理念(目標)

❏ 目指すべき将来像 ❏

○活力とやま 勤勉で進取の気性に富む人材、恵まれた自然、交通・情報通信基盤、産業集積な

どを活かし、創意工夫、意欲ある取組みが展開されている「活力」あふれる県

○未来とやま 明日を担う人材が健やかに育まれ、多彩な県民活動、美しい県土づくりが進めら

れている「未来」への希望に満ちた県

○安心とやま 豊かな自然や生活環境を活かし、住み慣れた地域の中で、健康で快適に、安

全で「安心」して暮らせる県

❏ 計画の基本理念(目標)❏

~みんなで創ろう!人が輝く 高志こ し

の国く に

- 活力、未来、安心のふるさと -

(2)目指すべき将来像の実現に向けた政策

❏ 基本政策 ❏

○活力とやま ・本県の持つ知恵と高度な技術を活かし、新たな成長産業の育成やものづくり産業の

高度化、企業立地、農林水産業の振興などを進め、本県産業の活性化を図るととも

に、若者から高齢者まで県民がいきいきと働ける雇用機会を提供します。 ・また、北陸新幹線の開業や本格的な環日本海・アジアの時代の到来も見据えながら、

交流・物流ネットワークの形成を図るとともに、観光振興や魅力あるまちづくりな

どに取り組み、活力ある県づくりを進めます。

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第1章 都市の現状と課題

1-28

○未来とやま

・未来を担う次世代の育成を支援し、知性に優れた、心豊かでたくましい人材づくり

を進めます。 ・また、若者、女性、高齢者等が能力を十分に発揮して一層の活躍ができる社会づく

りを進めるとともに、芸術文化の振興、NPOなど多様な県民活動の推進、美しい

景観づくりや豊かな森づくりなどに取り組み、未来に向けた魅力あふれるふるさと

づくりを進めます。

○安心とやま ・地域における医療・福祉の充実、自然環境・生活環境の保全やエネルギー需給の安

定確保、災害に強い県土づくりや防災体制等の充実、安全なまちづくりなどを推進

し、県民が住み慣れた地域において、健康かつ安全・安心で、快適に暮らせる県づ

くりを進めます。

❏ 重点政策 ❏

○人づくり ・「活力」「未来」「安心」の政策を着実かつ強力に実行し、目標を達成するため、現在

及びこれからの富山県を支える人づくりを、あらゆる世代において進めていきます。

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第1章 都市の現状と課題

1-29

3-2 富山県都市計画マスタープラン

上市都市計画区域マスタープラン【平成 25 年3月:富山県策定】

上市都市計画区域マスタープランでは、「富山県の都市計画の方針(広域的・共通的事項)」

のほか、上市都市計画区域としての「都市計画の目標」、「区域区分の決定の有無及び区域

区分を定める際の方針」などを定めています。

※以下は出典から抜粋

(1)富山県の都市計画の方針(広域的・共通的事項)

❏ 都市計画の基本理念 ❏

本県の現状と課題を踏まえ、県民及び市町村との連携・協力のもと、総合的かつ計画

的な都市づくりを進めるため、本県の都市計画の基本理念(目標)を次のように掲げる。

~みんなで創ろう!人が輝く 高志こ し

の国く に

○快適で活力ある都市づくり

○地域の個性を活かした魅力ある都市づくり

○安全で安心して暮らせる都市づくり

○広域的な交流・連携を支える都市づくり

(2)上市都市計画区域

❏ 都市計画の目標(都市計画の基本理念)❏

本区域の恵まれた自然環境を活かして、活力と魅力ある都市づくりを進めていくため、

本区域の将来都市像及び都市づくりの基本理念を次のように掲げる。

~「確かな地域力」で創る 存在感あふれる上市~

○自然と共生する都市づくり

豊かな自然環境・美しい景観を活用し、うるおいのある都市づくりを目指す。

○力強い産業を支える都市づくり

交通網等の基盤整備や積極的な企業誘致等により、地域産業が発展した活発

な都市づくりを目指す。

○生活基盤の充実した都市づくり

良好な居住環境や都市景観の形成等により、今後も安心して暮らせる都市づ

くりを目指す。

❏ 区域区分の決定の有無及び区域区分を定める際の方針(区域区分の決定の有無)❏

上市都市計画区域においては、今後人口の減少が予想され、用途地域への計画的な人口

誘導への対処により、区域内の土地利用の整序を図ることが可能であることから、これま

でどおり区域区分を定めないものとする。

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第1章 都市の現状と課題

1-30

資料:上市都市計画区域マスタープラン

図 上市都市計画 整備、開発及び保全の方針 概要図

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第1章 都市の現状と課題

1-31

3-3 第7次上市町総合計画【平成 23 年3月:上市町策定】

・後期基本計画【平成 28 年3月:上市町策定】

上市町は、平成 23 年3月に、これまでのまちづくりの成果を継承・発展させつつ、わ

が町が「自主・自立のまち」として「確かな地域力」を育んでいくために、町政の基本的

な方向とそれに基づく具体的な施策・事業を体系的に示す「第7次上市町総合計画」を策

定し、平成 28 年3月には、第7次上市町総合計画(後期基本計画)を策定しています。

計画期間は、「基本構想」が平成 23 年度から平成 32 年度までの 10 年間、「後期基本

計画」が平成 28 年度から平成 32 年度までの5年間としています。

※以下は出典から抜粋

❏ まちづくりの基本方向 ❏

○自然と共生するまちづくり ○若者が定住するまちづくり ○みんなで支えあい、みんなで拓くまちづくり

❏ 上市町の将来像 ❏

『確かな地域力』で創る 存在感あふれる上市

第7次上市町総合計画において、『確かな地域力』とは、

モノ・サービスを産み出し、地域・全国に提供する“経済力” 大人も子どもも学びを通して明日を切り拓くことができる“人間力” ライフラインや治安面が信頼でき、どんなときでもみんなで支えあえる“安心力”

として定義するこれら3つの「力」をあわせ持つものを意味することとします。

この“経済力”“人間力”“安心力”を維持・増強するため、それに対応した3つの基

本目標を定めます。

❏ 3つの基本目標 ❏

○にぎやか・上市 ~力強い産業・基盤~ 私たちは、力強い地域産業が育ち、若者が定住する「にぎやか・上市」をめざし

ます。

○すくすく・上市 ~育ち、輝く地域人材~ 私たちは、育ち、輝く地域人材を育成する「すくすく・上市」をめざします。

○あんしん・上市 ~安全・安心な暮らし~ 私たちは、安全・安心な暮らしが保障される「あんしん・上市」をめざします。

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第1章 都市の現状と課題

1-32

❏ 目標人口 ❏

平成 22 年 12 月の上市町の人口(住民基本台帳)は 22,401 人です。

人口推計によると、平成 32 年には 20,000 人を割り込むことが予測され

ますが、『確かな地域力』を育み、特にUターン等による社会増の確保を前提

とした、誰もが住みたくなるようなまちづくりを推進します。

このことにより、人口減少の抑止に努め、現人口の維持に注力します。

❏ 土地利用基本構想 ❏

1 森林ゾーンの保全と活用 ~やすらぎの森づくり~

国土保全・水源かん養、木材生産等の機能を持つ森林ゾーンの保全を図るとともに、

自然を学び、自然に親しむ「山岳自然レクリエーション拠点」・「水と森のレクリエー

ション拠点」として、馬場島・早乙女湖周辺の整備・活用を図ります。

2 農業ゾーンの保全と活用 ~農地と工業用地の調和~

無秩序な農地の転用の抑制を図り、優良農用地の保全に努めます。

また、美しい農村集落景観の保全を図るとともに、住環境の整備を進めます。特に、

黒川から大岩に至る里山地域を「名水と歴史のレクリエーションゾーン」と位置づけ、

都市農村交流の拠点づくりを進めます。

なお、既存の工場用地を工業ゾーンと位置づけ、周辺環境との調和に努めます。

3 市街地ゾーンの計画的な整備 ~快適な生活空間の確保~

市街地の賑わいを創出するため、都市計画道路の整備等にあわせ、沿道立地型商業

施設や企業、住宅等の適切な立地誘導を図るとともに、ポケットパークの整備等を通

じて、うるおいある生活環境づくりに努めます。

4 治山・治水対策の推進 ~暮らしを守る事業の推進~

地すべり防止区域、砂防指定区域、急傾斜地崩壊危険区域等における治山・治水対

策を推進します。

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第1章 都市の現状と課題

1-33

資料:第7次上市町総合計画

図 土地利用計画イメージ図

土地利用基本構想図(市街地)

土地利用基本構想図(全域)

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第1章 都市の現状と課題

1-34

3-4 上市町人口ビジョン、上市町まち・ひと・しごと創生総合戦略

【平成 27 年 10 月:上市町策定】

上市町は、人口の現状分析を行い、人口に関する認識を町民と共有し、今後目指すべき

人口の将来展望とそのために必要な施策の方向性を示す「上市町人口ビジョン」を策定す

るとともに、将来にわたって地域の活力を維持し、人々が安心していきいきと暮らし続け

られるようにしていくため、「まち・ひと・しごと創生」に関する上市町の考え方や具体的

取り組みを示した総合的な戦略である「上市町まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定

しています。

※以下は出典から抜粋

(1)上市町人口ビジョン

❏ 将来人口推計 ❏

○国立社会保障・人口問題研究所推計をベースに、出生率を、国のまち・ひと・しごと

創生長期ビジョンにおける国民希望出生率である 1.8 に回復すると仮定。

○社会移動率は、本町の過去の実績で最も増加率が高かった平成 2(1990)年から7

(1995)年にかけての増加率が将来的に維持されると仮定。

平成 32(2020)年 平成 52(2040)年 平成 72(2060)年

将来人口 20,116 人 17,202 人 14,296 人

❏ 目指す方向 ❏

○人口減少の抑制

~自然減の抑制と社会増の両方を図っていく~

○雇用の場の拡充

~既存企業の経営の安定と、企業誘致、起業をそれぞれ図っていく~

○町の魅力の向上と交流人口の拡大

~これまでの取り組みを一層発展させていく~

○選ばれる住環境づくり

~ニーズに沿った住宅の確保と交通網の充実を図っていく~

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第1章 都市の現状と課題

1-35

(2)上市町まち・ひと・しごと創生総合戦略

❏ 目指す人口目標 ❏

平成 31(2019)年度に21,000人

❏ 将来像 ❏

『確かな地域力』で創る 存在感あふれる上市

❏ 基本目標・戦略プロジェクト ❏

○“経済力”の創生 ~しごとを創る~

既存の産業を育成するとともに、新規起業や新分野進出を積極的に促進し

て、若者がいきいきと働くことができる雇用環境づくりを進めます。

①企業誘致・起業化促進プロジェクト

②農業・商業・林業プロジェクト

③かみいち観光ブラッシュアッププロジェクト

○“人間力”の創生 ~ひとを育てる~

若者が、結婚・出産・子育てを通じて成長し、子どもたちがすくすく、いき

いきと育つ環境づくりを進めます。

①結婚・出産・子育て応援プロジェクト

②ふるさと教育力強化プロジェクト

○“安心力”の創生 ~まちを守り、支える~

このまちに住みたい、このまちに住み続けてよかった、と思える環境づくり

を進め、安全・安心で魅力的なまちを守り、町民みんなで支えていきます。

①移住したくなる上市づくりプロジェクト

②住んでよかった上市づくりプロジェクト

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第1章 都市の現状と課題

1-36

4 住民意向の把握

4-1 住民アンケート調査の概要

本計画の策定にあたり、今後のまちづくりの方向性等についての住民の意向を調査し、

本計画に反映するため、アンケート調査を実施しました。

○調査対象:本町在住の満 18 歳以上の町民

○調査期間:平成 28 年7月4日(月)から7月 25 日(月)まで

○調査方法:住民基本台帳より無作為抽出し、郵送配布、郵送回収

○調査規模:配布数 2,040 件

○回 収 率:43.5%(回収数 887 件)

4-2 アンケート調査結果のまとめ

(1)あなたご自身について

問1 回答者の属性について

性別は、「男性」が 40.9%、「女性」が 51.7%となっています。

年齢は、「60 代」が 28.7%で最も多く、次いで「30 代」の 22.3%、「40 代」の

21.4%、「50 代」の 18.2%となっています。

【性 別】 【年 齢】

職業は、「会社等に勤務(正規社員、役員等)」が 46.7%で最も多く、次いで「派遣

社員・パート・アルバイト」(17.7%)、「無職」(14.4%)となっています。

家族構成は、「二世代世帯」が 51.0%で最も多く、次いで「三世代以上の世帯」(18.8%)、

「夫婦のみ」(14.2%)となっています。

男性

40.9%

女性

51.7%

無回答

7.4%

10代

1.1%

20代

8.3%

30代

22.3%

40代

21.4%

50代

18.2%

60代

28.7%

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第1章 都市の現状と課題

1-37

居住地区は、「上市中央(上市・音杉・弓庄)」が 40.3%で最も多く、次いで「宮川」

(19.1%)、「相ノ木」(13.9%)となっています。

【居住地区】

現在の地区の居住年数は、「20 年以上」が 62.3%で最も多く、次いで「10 年以上

20 年未満」(18.3%)、「5年以上 10 年未満」(8.1%)となっており、10 年以

上の長期居住者が多くなっています。

居住年数5年未満の方の転居してきた主な理由は、「結婚のため」が 24.4%で最も多

く、次いで「手頃な価格で住宅を購入できたため」、「親または子どもなどと同居する

ため」、「その他」(14.9%)となっています。

住まいは、「持ち家(一戸建て)」が 61.8%で最も多く、次いで「家族の持ち家(一

戸建て)」(29.8%)、「アパート・マンション(民間)」(3.4%)となっており、

持ち家志向が強くなっています。

通勤・通学先は、「上市町以外の県内市町村」が 53.6%で最も多く、次いで「上市町

内」(30.1%)となっています。

通勤・通学の主な交通手段は、「自動車(自分で運転)」が 72.0%で最も多く、次い

で「自動車(家族等が送迎)」(4.5%)、「電車」(3.2%)となっており、自動車

は通勤などに重要な交通手段となっています。

相ノ木

13.9%

宮川

19.1%

南加積

(南加積・

山加積)

13.6%

陽南

(柿沢・大岩)

7.1%

白萩

5.7%

上市中央

(上市・音杉・

弓庄)

40.3%

無回答

0.3%

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第1章 都市の現状と課題

1-38

(2)今後のまちづくりの方向性について

項 目 アンケート調査結果の概要

問2

上市町の将来について

医療・福祉、防災・防犯、子育て環境を中心として、安全や安

心が確保された将来が求められています。 20~30 代では、他の年代に増して、子育て環境の整備を要

望する割合が高くなっています。 問3

将来の土地利用・都市施設

について

土地利用では、住環境の保全・創出や商業の振興が重視されて

いるとともに、都市施設では、特に道路の整備や維持管理が求

められています。

問4

住宅地について

増加が懸念される空き地・空き家対策をはじめ、若者などが定

住しやすくなるような新築・リフォームに対する支援制度が求

められています。 20 代では、他の年代に増して、若年世帯定住促進事業を要望

する割合が高くなっています。

問5

商業地について

新たな商業地の整備などに増して、既存商店街への支援が求め

られています。

20 代では、他の年代に増して、既存商店街への支援を要望す

る割合が高くなっています。 相ノ木地区、陽南地区では、他の地区に増して、幹線道路沿道

での新たな商業地を要望する割合が高くなっています。

問6

工業地について

新しい工業地の造成が重視されているとともに、工業地周辺と

の環境調和が求められています。 20 代では、工業地よりも、住宅地や商業地の整備を要望する

割合が高くなっています。

問7

道路について

幹線道路よりも身近な生活道路の整備・改良が重視されている

とともに、消雪、バリアフリーなどの交通安全性への配慮が求

められています。

問8

公共交通について

駅周辺の駐車場整備・拡充が重視されており、通勤などの交通

手段に自動車が欠かせないことを勘案すれば、鉄道とマイカー

での乗り換えに配慮した公共交通のあり方が求められていま

す。

問9

公園や緑地について

子どもや高齢者の憩い、ジョギングや散歩など、特定の目的に

捉われない日常的に利用できる身近な公園・緑地機能が重視さ

れているとともに、防災面への配慮も求められています。

問 10

景観形成について

街並み全体や、駅前などのシンボルとなる場の保全・育成に向

けた景観づくりのほか、景観阻害が懸念される空き地の美化が

求めらています。

問 11

上市町の特徴について

北アルプス、自然の恵み、名水など、自然との深い関わりにま

ちの特徴を感じていることがうかがえます。 陽南地区では、農業についても、まちの特徴と感じていること

がうかがえます。 問 12

上市町の将来イメージにつ

いて

快適さ、豊かさ、やすらぎなど、「問2 上市町の将来につい

て」の回答から読み取れる、“安全”や“安心”と関わりのあ

る将来イメージが求められています。

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第1章 都市の現状と課題

1-39

5 都市の現状から見た課題の整理

5-1 都市の現状から見た課題

時代の潮流、現況、上位計画、住民意向を踏まえ、都市の現状から見た課題を整理しま

す。

(1)自然環境と共生した持続可能なまちづくり

●自然環境と調和し、都市機能を集約化した持続可能な市街地の形成

・将来的な人口減少・少子高齢社会の進行に対応するため、これまでの人口増加に伴う

都市の拡大を見直すとともに、本町の特徴となる自然環境と調和し、都市機能を集約

化した持続可能な市街地(概ね用途地域が指定されたエリア)を形成することが必要

です。

●用途地域外での無秩序な開発によるスプロール化の抑制

・持続可能なまちづくりを推進するため、今後、用途地域外での新たな住宅地の開発・

拡大は原則行わず、企業誘致などにおいても用途地域内の未利用地の活用を優先する

とともに、無秩序な開発によるスプロール化を抑制していくことが必要です。

●本町の特徴である自然環境を保全する、環境共生型のまちづくり

・北アルプス(剱岳など)から連なる森林、河川、田園などの豊かな自然環境は、町民

が本町の特徴として捉える重要な地域資源であるため、これら自然環境を保全すると

ともに、自然と都市が調和した環境共生型のまちづくりを推進することが必要です。

●若者などが定住・移住できる快適で魅力的な住環境の形成

・人口減少・少子高齢社会の進行に対応し、若者などの定住・移住を促進するため、市

街地などにおいて快適で魅力的な住環境を形成することが必要です。

●住み慣れた土地で快適に暮らすため、道路などの都市施設を整備

・町民誰もが住み慣れた土地で快適に暮らすことができるように、生活道路などの道路

の整備・維持管理、身近な公園・緑地機能の充実、下水道等の適正な維持管理を行う

ことが必要です。

●多様な道路・交通ネットワークによる町民の円滑で快適な移動のサポート

・多様な道路・交通ネットワークにより、町民の円滑で快適な移動をサポートするため、

町内外や市街地と集落間を連絡する主要な道路、上市スマートインターチェンジ(仮

称)へのアクセス道路の整備などを推進するとともに、富山地方鉄道、町営バスなど

の公共交通の利便性を高めることが必要です。 ・都市計画道路をはじめとする、長期未着手となっている各種都市計画事業について、

今後の整備の方向性等を検討することが必要です。

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第1章 都市の現状と課題

1-40

●公共施設やインフラの適切な更新と長寿命化

・市街地において、これまでに整備されてきた公共施設やインフラは都市の大切な資産

であり、今後も持続的に活用していくため、これら公共施設やインフラの適切な更新

と長寿命化を図ることが必要です。

●美しい街並みの形成やシンボルとなる良好な景観づくり、空き地・空き家などの改善

・本町の魅力を高めるため、建物・道路・緑などが調和した美しい街並みの形成や、駅

前などのシンボルとなる場の良好な景観づくりを推進するとともに、景観を阻害する

おそれがある空き地・空き家などを改善していくことが必要です。

(2)災害などに備えた安全で安心なまちづくり

●地震など自然災害に対応した避難路・避難場所、ライフラインの確保などの防災対策

・近年では、大規模な地震、記録的な豪雨などによる風水害・土砂災害などの自然災害

が多発しているため、これら自然災害が発生した場合に備え、避難路・避難場所、ラ

イフラインの確保などの防災対策を講じていくことが必要です。

●防犯や衛生面の低下が危惧される空き地、倒壊・火災の発生などが懸念される空き家の対策

・本町では人口減少などに伴う空き地・空き家の増加が予測され、空き地の管理不足に

よる防犯や衛生面の低下が危惧されるとともに、空き家の老朽化や管理不足による倒

壊・火災の発生などが懸念されるため、空き地・空き家の対策が必要です。

●消雪やバリアフリーなどの交通安全性への配慮

・町民にとって、自動車は通勤などに欠かせない交通手段であり、今後も安全で円滑な

交通を確保していくため、道路のバリアフリー化や歩道、交通安全施設の整備、消雪

施設の維持管理・更新などを推進していくことが必要です。

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第1章 都市の現状と課題

1-41

(3)多様な産業で賑わうまちづくり

●若者などが魅力を感じる多様な産業による雇用の場を確保

・本町での定住・移住を希望する若者などが魅力を感じるとともに、おのおのに適した

産業で働くことができるように、既存商店街の活性化、新たな工業地の整備などを検

討し、多様な産業による雇用の場を確保することが必要です。

●広域交通体系の変化や交流圏の拡大を契機とした交流人口の拡大、観光産業基盤づくり

・北陸新幹線開業などの広域交通体系の変化や交流圏の拡大を契機とし、交流人口の拡

大を図るため、自然や歴史・文化を活かした観光拠点の創出、本町が有する北アルプ

ス文化センターなどの施設機能の充実、観光を目的とした空き家の活用などにより、

多様な人々で賑わうまちづくりを推進する必要があります。

●本町の特徴的な歴史・文化資源を活用した魅力向上、賑わい創出

・本町が有する国指定文化財(史跡)である「上市黒川遺跡群」、町指定文化財(建造物)

である「大岩山日石寺山門」など、本町の特徴的な歴史・文化資源を活用し、都市の

魅力向上と、賑わいを創出していくことが必要です。

(4)町民・事業者・行政による協働のまちづくり

●町民などの積極的な参加による町民・事業者・行政の協働によるまちづくり

・全国的に、住民、事業者、NPO などが担い手となった協働のまちづくりへのニーズ

が高まるなか、本町のまちづくりにおいても町民や事業者の参加が不可欠であるため、

今後は、本町に暮らす町民の積極的な参加を促し、町民・事業者・行政の協働による

まちづくりを推進することが必要です。

●将来における本町の基本的なまちづくりの方向性の共有化

・町民・事業者・行政の協働によるまちづくりについては、本町の最上位計画である「第

7次上市町総合計画」や「上市町まち・ひと・しごと創生総合戦略」などを踏まえ、

町民・事業者・行政が、将来における本町の基本的なまちづくりの方向性を共有しな

がら推進することが必要です。

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第2章 都市の将来像

2-1

1 都市計画の目標

1-1 都市づくりの理念

本計画では、上位計画となる「第7次上市町総合計画」に示される上市町の将来像や、

富山県が定める「上市都市計画区域マスタープラン」に示される都市計画の基本理念と整

合性を持たせ、上市町の揺るぎない基本理念として踏襲することを念頭に、以下のとおり

都市づくりの基本理念を掲げ、上市町における都市の現状・住民意向などから導き出され

た課題解決に向けたまちづくりを推進します。

❏ 都市づくりの基本理念 ❏

1-2 将来人口

都市計画マスタープランでは、おおむね 20 年後(平成 47 年度)の都市の姿を展望

しつつ、10 年後(平成 37 年度)の将来人口を設定します。

将来人口については、現在、上市町の総人口は減少傾向にあって、今後も減少するこ

とが予測されますが、「第7次上市町総合計画」、「上市町人口ビジョン」及び「上市町ま

ち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、人口減少の抑制、雇用の場の拡充、町の魅

力の向上と交流人口の拡大、選ばれる住環境づくりを推進し、合計特殊出生率の回復、

好調時期の社会増減の水準を維持することにより、平成 37 年度の総人口を 19,400 人

と設定します。

なお、今後、人口減少に伴う居住誘導や都市機能の集約化等の必要性が生じた場合は、

国立社会保障・人口問題研究所の推計値を参酌しながら、改めて将来人口を検討します。

『確かな地域力』で創る 存在感あふれる上市

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第2章 都市の将来像

2-2

1-3 都市づくりの目標

都市づくりの理念を実現するため、都市づくりの目標を次のように設定します。

❏ 都市づくりの目標1 ❏

豊かな自然環境を受け継ぎ、自然に抱かれた持続可能なまちづくり

上市町には、北アルプス(剱岳など)から連なる森林、河川、田園などの豊かな自

然環境があります。このような豊かな自然環境を守り、受け継ぎながら、将来的な人

口減少・少子高齢社会の進行に対応するため、用途地域外での無秩序な開発を抑制し

つつ、市街地において都市機能の集約化と良好な住環境を形成するほか、住み慣れた

土地でも快適に暮らすことができるように、町域や周辺都市との道路・交通ネットワ

ークの形成などにより、自然環境共生型の持続可能なまちづくりを推進します。 一方、町民の愛着と誇りを育て、上市町を訪れる人々が魅力を感じる良好な街並み

を形成するため、本町の駅前などのシンボルとなる場の良好な景観づくりを推進する

とともに、景観を阻害するおそれがある空き地・空き家などの解消を図ります。 ❏ 都市づくりの目標2 ❏

人々がともに助け合いながら安全・安心に暮らせるまちづくり

近年、多発する地震、記録的な豪雨などによる風水害・土砂災害などの自然災害に

備え、避難路・避難場所、ライフラインの確保などの防災対策を講じていくとともに、

市街地などの空き地・空き家の改善対策、防犯対策により、町民誰もが安全・安心し

て暮らせる災害に強いまちづくりを推進します。 また、老朽化が懸念される公共施設やインフラの適切な更新と長寿命化により都市

の安全性を高めるとともに、今後も安全で円滑な交通を確保していくため、道路のバ

リアフリー化や歩道、交通安全施設の整備、消雪施設の維持管理・更新などを推進し

ます。

一方、防災対策を含め、まちづくりにおいては、そこに暮らす人々が助け合いなが

ら取り組む姿勢が大切であることを認識し、まちづくりに対する町民等の積極的な参

加を促し、町民・事業者・行政の協働によるまちづくりを推進します。 ❏ 都市づくりの目標3 ❏

多様な産業発展により、豊かさと賑わいのあるまちづくり

上市町の商業、工業、薬業、農業など、多様な産業発展に寄与する都市基盤の整備

を推進するとともに、若者などが魅力を感じて働くことができる多様な雇用の場を創

出します。また、上市町は、上市黒川遺跡群、大岩山日石寺石仏(磨崖仏)などの特

徴的な歴史・文化的な地域資源を有していることから、これらの地域資源を活用し、

都市の魅力向上と、賑わいの創出を図ります。 一方、北陸新幹線開業などの広域交通体系の変化や交流圏の拡大を契機とし、上市

町の特徴となる自然、歴史・文化などの地域資源を活用・機能保全することにより、

交流人口の拡大、多様な人々で賑わうまちづくりを推進します。

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第2章 都市の将来像

2-3

2 将来都市構造

上市町の地形や都市の成り立ち、地域特性を踏まえ、都市構造を構成する「ゾーン」、「軸」、

「拠点」について、機能や配置を示し、都市の基本的な方向性を整理します。

2-1 ゾーン

(1)市街地形成ゾーン

上市町の用途地域が指定されている地域を「市街地形成ゾーン」として位置付けます。

本ゾーンでは、行政、教育、医療・福祉、商業などの都市機能を集約するとともに、若

者などの定住・移住を促進する良好な住環境や、建物などが調和した美しい街並みの創出

などにより、人々で賑わう市街地の形成を図ります。

(2)田園集落地保全ゾーン

上市町の市街地を取り囲み、平野部の農地や集落地が点在する地域を「田園集落地保全

ゾーン」として位置付けます。

本ゾーンでは、田園と集落地が調和した環境を保全するとともに、住み慣れた土地で快

適に暮らすことができるように生活環境の維持などを図ります。

(3)森林環境保全ゾーン

市街地南東部の緑豊かな森林が見られる山間部の地域を「森林環境保全ゾーン」として

位置付けます。

本ゾーンでは、北アルプス(剱岳など)から連なる緑豊かな森林環境を保全するととも

に、本ゾーンに位置する穴の谷霊場、上市黒川遺跡群など歴史・文化資源の保全・活用を

図ります。

2-2 軸

(1)広域連携軸

上市町と広域的な連携を担う北陸自動車道、国道8号や、町道広野新・女川線を「広域

連携軸」として位置付けます。

本軸では、当該路線が連絡する石川県方面、新潟県方面の他都市との広域的な交流促進

を図るとともに、市街地の通過交通を処理し、安全で円滑な交通を確保します。

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第2章 都市の将来像

2-4

(2)都市間連携軸

上市町と周辺市町村との連携を担う主要地方道富山立山魚津線((都)横越大永田線)及

び町道((都)横越大永田線)の一部区間、主要地方道上市北馬場線((都)正印新北島南

線)及び一般県道道源寺上市線((都)正印新北島南線)並びに町道正印新・北島南線((都)

正印新北島南線)の一部区間などを「都市間連携軸」として位置付けます。

本軸では、周辺市町村との連携や、市街地と集落地や山間部との連絡強化を図るととも

に、広域連携軸との連絡により市街地の通過交通を処理し、安全で円滑な交通を確保しま

す。

※(都)は、都市計画道路を示す。以降、同様。

(3)市街地連携軸

上市町の市街地の骨格を形成する一般県道大岩神明町線及び主要地方道富山立山魚津線

並びに町道稗田・堤谷線の一部区間、主要地方道富山立山魚津線((都)正印新北島北線)

及び主要地方道富山上市線((都)正印新北島北線)の一部区間、主要地方道上市北馬場線

((都)横越荒田線)及び町道法音寺・横越線((都)横越荒田線)の一部区間、町道若杉

新・東江上線((都)若杉新中小泉線)、一般県道上市水橋線の一部区間や、市街地と北陸

自動車道上市スマートインターチェンジ(仮称)や、国道8号及び産業創出拠点(※詳細

は後述)を連携する道路を「市街地連携軸」として位置付けます。

本軸では、市街地外周部の広域連携軸との連携を強化しながら、市街地内における回遊

性を確保するとともに、自動車や歩行者などの安全で円滑な交通を確保します。

また、北陸自動車道上市スマートインターチェンジ(仮称)や国道8号へのアクセス性

を強化するとともに、産業創出拠点との連携強化により、産業振興を図ります。

2-3 拠点

(1)都市中心拠点

富山地方鉄道上市駅周辺及び既存商店街が形成された一帯を「都市中心拠点」として位

置付けます。

本拠点では、人々が行き交う公共交通結節点である上市駅周辺において、上市町の顔と

して良好な景観を保全するとともに、来訪者等をもてなす空間としての創出を図ります。

また、既存商店街については、商店街の活性化や賑わいと魅力ある商業空間の創出に取

り組むとともに、まちなか居住の促進を図ります。

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第2章 都市の将来像

2-5

(2)産業創出拠点

上市町の市街地南西部の工場が集積する一帯や、国道8号沿道の工場が立地する一帯を

「産業創出拠点」として位置付けます。

本拠点では、住宅地や田園などの周辺環境との調和について特段に配慮しながら、既存

の工業集積地の産業機能を維持するとともに、用途地域内を基本として上市町の産業振興

に寄与する産業基盤の整備を推進します。

(3)都市機能・交流拠点

北アルプス文化センター、上市町保健福祉総合センター、上市町役場などが位置する一

帯を「都市機能・交流拠点」として位置付けます。

本拠点では、大規模ホールなどを備えた北アルプス文化センター、温泉施設などが整備

された上市町保健福祉総合センターなどの交流機能を活かし、文化や健康づくりなどを通

して、町民や来訪者などがふれあい、交流できる拠点空間の創出を図ります。

(4)スポーツ・レクリエーション拠点

丸山総合公園を「スポーツ・レクリエーション拠点」として位置付けます。

本拠点では、丸山総合公園において、町民などが気軽にスポーツやレクリエーションを

楽しめる拠点空間の創出を図ります。

(5)歴史・文化保全拠点

穴の谷霊場、上市黒川遺跡群、大岩山日石寺、弓の里歴史文化館、眼目山立山寺などが

位置する一帯を「歴史・文化保全拠点」として位置付けます。

本拠点では、穴の谷霊場、上市黒川遺跡群、大岩山日石寺周辺、弓の里歴史文化館など

の歴史・文化資源を保全するとともに、上市町の歴史や文化を学習・体験できる機能の充

実などにより、多くの人々が交流できる拠点空間の創出を図ります。

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第2章 都市の将来像

2-6

図 将来都市構造

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第3章 都市整備の方針

3-1

1 土地利用の方針

1-1 基本方針

本町は、富山地域における郊外型の住宅都市としての一面を持つ一方で、剱岳をはじめ

とする北アルプスの雄大な眺望及びその麓に広がる豊かな自然に恵まれた町です。

このような本町の都市としての魅力を維持するとともに、人口減少・少子高齢社会に対

応し、将来に向けて活力ある町としての発展を図るには、土地利用の計画的な誘導が不可

欠です。そのため、定住・移住の促進に向けた良好な住宅地の提供、工業地域内等の未利

用地を活用した、新たな就業機会創出のための工業機能の充実、都市に賑わいと活気をも

たらす商業機能の充実を図るなど、住、工、商の調和のとれた土地利用を形成するととも

に、土地の境界・権利の明確化を図る地籍調査事業などを推進します。

このほか、土地利用現況と異なる用途地域が指定されている地域や、本町の産業の発展

に向け、適正な土地利用を誘導する必要がある地域については、必要に応じて用途地域の

変更を検討するとともに、住民の発意に基づき計画的な土地利用を誘導する必要がある地

区等については、必要に応じて地区計画の指定等を検討します。

一方、上市町役場、公民館などをはじめとする本町の主要な公共施設については、「上市

町公共施設等総合管理計画」に基づき、適切な維持管理、修繕及び更新を進めながら、計

画的な土地利用を誘導します。

1-2 整備方針

(1)新住宅ゾーン

新住宅ゾーンとしては、第一種中高層住居専用地域及び第一種住居地域(一部)が指定

された地域を基本とし、土地区画整理事業により都市基盤整備が完了した上経田地区のほ

か、まとまった未利用地が見られる上市駅西部地区を位置づけます。

本ゾーンでは、都市機能が集積する市街地において、公共交通の利便性を活かした誰も

が快適に暮らすことができる住宅地として、良好な住環境の形成を図ります。

そのため、土地区画整理事業が完了した上経田地区については、今後も、良好な住環境

を維持するとともに、定住・移住の受け皿として活用を促進します。

また、上市駅西部地区などのまとまりのある未利用地については、計画的な整備手法に

よる良好な住環境の形成を図るとともに、主要地方道富山立山魚津線((都)正印新北島北

線)及び主要地方道富山上市線((都)正印新北島北線)沿道などの未利用地については、

周辺の住環境に悪影響を及ぼさないよう、適正な土地利用の規制・誘導を推進します。

(2)既存住宅ゾーン

既存住宅ゾーンとしては、第一種住居地域(一部)が指定された地域を基本とし、市街

地北部の天神町、荒田、西町、若杉地区や東部の東町、北島地区、南部の湯上野地区、駅

東の大坪、法音寺地区を位置づけます。

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第3章 都市整備の方針

3-2

本ゾーンでは、住民の生活利便性の向上に寄与する一定規模の店舗等や医療・福祉等の

都市機能施設の立地を許容しながら、誰もが快適に暮らすことができる住宅地として良好

な住環境の維持・改善を図ります。

そのため、今後は生活道路の改善などを推進します。また、空き家・空き地の適切な維

持管理を促すとともに、空き家情報の提供による空き家の積極的な活用を図ります。

このほか、一般県道大岩神明町線((都)神明町湯上野線)沿道などの未利用地について

は、周辺の住環境に悪影響を及ぼさないよう、適正な土地利用の規制・誘導を推進します。

(3)商業ゾーン

商業ゾーンとしては、商業地域(一部)、近隣商業地域が指定された地域を基本とし、本

町の中心市街地部を形成する新町、西中町、上中町を中心とした地区を位置づけます。

本ゾーンでは、回遊性の向上、空き家・空き店舗の活用などによる商店街の活性化や賑

わいと魅力ある商業機能の強化により、住民の生活利便性の充実を図ります。

また、人々が行き交う公共交通結節点である富山地方鉄道上市駅周辺においては、新た

な商業、業務施設等の誘導、集積立地等を促し、駅前の活性化を図るほか、本町の顔とし

て良好な景観を形成することにより、来訪者等をもてなす空間として賑わいの創出に努め

ます。

(4)沿道サービス型施設ゾーン

沿道サービス型施設ゾーンとしては、準住居地域等に指定された地域であり、一般県道

寺坪上市線((都)正印新北島南線)及び町道正印新・北島南線((都)正印新北島南線)

沿道の一部、主要地方道富山立山魚津線((都)横越大永田線)沿道の一部を位置づけます。

本ゾーンでは、一般県道寺坪上市線((都)正印新北島南線)及び町道正印新・北島南線

((都)正印新北島南線)沿道に大型ショッピングセンターをはじめとして郊外型の店舗の

立地が進んでおり、主要地方道富山立山魚津線((都)横越大永田線)についても立山イン

ターチェンジへのアクセス道路として、今後の交通量の増大に伴って流通業務等の沿道利

用の進行が懸念されるため、今後は、適正な土地利用の規制・誘導のもと、住民の生活利

便性の向上に寄与する沿道型商業施設の誘導、良好な沿道景観の形成などを図ります。

(5)工業ゾーン

工業ゾーンとしては、工業地域、準工業地域(一部)に指定された地域を基本とし、市

街地南西部の正印地区等、また、国道8号沿道の工場が立地する一帯を位置づけます。

本ゾーンでは、周辺の住環境や自然環境との調和に配慮した緑地の確保などに努めなが

ら、北陸自動車道上市スマートインターチェンジ(仮称)や立山インターチェンジ、国道

8号へのアクセス性を最大限に活かし、用途地域内の未利用地を活用した工業基盤の整備、

上市町の優位性のPRによる新たな優良企業の誘致、周辺インフラ整備などにより、若者

などが魅力を感じて働くことができる多様な雇用の場を創出するとともに、既存企業の拡

充の促進を図ります。

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第3章 都市整備の方針

3-3

(6)公共公益都市施設ゾーン

公共公益都市施設ゾーンとしては、上市町役場、北アルプス文化センター、上市町保健

福祉総合センター周辺を位置づけます。

本ゾーンには、住民の生活に欠かすことのできない行政施設や、文化や健康に寄与する

施設が集積しています。今後とも住民の安定した行政サービスや安心・安全な生活が守ら

れるように、各施設に応じた機能の維持、相互の連携強化を図ります。

また、住民が健康で豊かに暮らすことができるように、上市町保健福祉総合センターに

ついては、健康づくりなどを通して、住民や来訪者などが触れあえる交流機能の充実を図

るとともに、住民が芸術・文化に触れ、芸術・文化活動を発信する場となる北アルプス文

化センターの機能の充実を図ります。

(7)田園集落地保全ゾーン

田園集落地保全ゾーンとしては、上市町の市街地を取り囲み、平野部の農地や集落地が

点在する地域を位置づけます。

本ゾーンでは、田園と集落地が調和した良好な環境を保全するため、無秩序な農地の転

用を抑制し、優良農地の確保、維持を図るとともに、用・排水路、農道等の農業生産基盤

の維持や遊休農地の活用などを図ります。

一方、田園と集落地の調和に配慮しながら、住み慣れた土地で快適に暮らすことができ

るように、生活道路、公園、コミュニティ施設の維持管理などにより、生活環境の維持を

図ります。

また、富山地方鉄道新宮川・相ノ木駅周辺においては、周辺の農地との調和に配慮しな

がら、交通利便性を活かした定住・移住促進や生活環境の利便性向上、賑わいの創出に努

めます。

(8)森林環境保全ゾーン

森林環境保全ゾーンとしては、市街地南東部の緑豊かな森林が見られる山間部の地域を

位置づけます。

本ゾーンでは、中山間地域における農地、森林等の地域資源の荒廃防止、里山の再生な

どにより、緑豊かな森林環境を保全します。

また、里山の集落地においては、住み慣れた土地で快適に暮らすことができるように、

生活道路、公園、コミュニティ施設の維持管理などにより、生活環境の維持を図るほか、

穴の谷霊場、上市黒川遺跡群、眼目山立山寺など歴史・文化資源との調和を保ち、自然と

歴史・文化の共存した学習・体験型の交流空間の創出を図ります。

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第3章 都市整備の方針

3-4

図 土地利用方針図

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第3章 都市整備の方針

3-5

2 都市施設整備の方針

2-1 道路網の整備方針

(1)基本方針

平成 27 年 3 月の北陸新幹線開業などの広域交通体系の変化により、従来の圏域を越え

た交流圏の拡大が進みつつあるなか、道路や公共交通の重要性はますます高まってきてい

ます。

このような背景を踏まえ、本町の道路網については、広域的な連携を担う「広域連携道

路」、周辺市町村との連携を担う「都市間連携道路」、市街地の骨格を形成する「市街地連

携道路」、住民の生活に密着した「生活道路」に4区分し、都市間の連携・交流促進、自動

車や歩行者などの安全で円滑な交通の確保等を図るとともに、「上市町公共施設等総合管理

計画」に基づき、道路等の更新費用の縮減に努めながら、適切な維持管理を進めます。

また、住民の生活に欠かせない鉄道・バス等の公共交通の利用促進を図ります。

(2)整備方針

1)広域連携道路

広域連携道路としては、上市町と広域的な連携を担う北陸自動車道、国道8号や、町道

広野新・女川線を位置づけます。

北陸自動車道、国道8号については、国・県や関係機関と連携・調整を図りながら、本

町への新たな玄関口となる上市スマートインターチェンジ(仮称)を活かした、他都市と

の広域的な交流促進、産業等の振興に寄与する幹線道路としての機能維持の促進を図りま

す。

町道広野新・女川線については、他都市との広域的な交流促進を図るとともに、市街地

の通過交通を処理し、安全で円滑な走行性の維持を図ります。

2)都市間連携道路

都市間連携道路としては、上市町と周辺市町村との連携を担う主要地方道富山立山魚津

線((都)横越大永田線)及び町道上経田 15 号線((都)横越大永田線)の一部区間、主

要地方道上市北馬場線((都)正印新北島南線)及び一般県道寺坪上市線((都)正印新北

島南線)並びに町道正印新・北島南線((都)正印新北島南線)の一部区間などを位置づけ

ます。

当該道路については、本町の市街地西側及び南側の外縁を通過し、広域連携道路と連絡

しながら、市街地の通過交通を処理し、安全で円滑な走行性の維持を図ります。

一般県道寺坪上市線((都)正印新北島南線)及び町道正印新・北島南線((都)正印新

北島南線)の路線については、北アルプスの眺望に配慮するなど、本町のシンボルロード

として適切な維持管理を行うとともに、主要地方道上市北馬場線と連絡し、市街地と集落

地や山間部との連絡強化を図ります。

また、町道上経田 15 号線((都)横越大永田線)については、主要地方道富山立山魚津

線等との連絡により、富山市方面のみならず、滑川市、立山町方面への広域的なアクセス

ルートを確立するものとします。

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第3章 都市整備の方針

3-6

3)市街地連携道路

市街地連携道路としては、上市町の市街地の骨格を形成する一般県道大岩神明町線((都)

神明町湯上野線)及び主要地方道富山立山魚津線並びに町道稗田・堤谷線の一部区間、主

要地方道富山立山魚津線((都)正印新北島北線)及び主要地方道富山上市線((都)正印

新北島北線)の一部区間、主要地方道上市北馬場線((都)横越荒田線)及び町道法音寺・

横越線((都)横越荒田線)の一部区間、町道若杉新・東江上線((都)若杉新中小泉線)、

一般県道上市水橋線の一部区間や、市街地と北陸自動車道上市スマートインターチェンジ

(仮称)や、国道8号及び工業ゾーンを連携する道路を位置づけます。

市街地の東側及び南側の外郭をなす一般県道大岩神明町線((都)神明町湯上野線)及び

主要地方道富山立山魚津線並びに町道稗田・堤谷線、町道法音寺・横越線((都)横越荒田

線)の一部区間については、一般県道大岩神明町線((都)神明町湯上野線)の整備検討な

どにより連続性のある環状道路を形成し、中心市街地における回遊性の確保を図ります。

さらに、主要地方道富山立山魚津線((都)正印新北島北線)及び主要地方道富山上市線

((都)正印新北島北線)の路線、主要地方道上市北馬場線((都)横越荒田線)及び町道

法音寺・横越線((都)横越荒田線)の路線については、引き続き事業の促進に努め、市街

地中心部における交通の円滑化を図ります。

また、町道若杉新・東江上線等の整備を促進し、市街地と上市スマートインターチェン

ジ(仮称)及び国道8号、工業ゾーンへのアクセス性の向上を図ります。

このほか、自動車や歩行者などの安全で円滑な交通を確保するため、交通安全施設の整

備・設置、老朽化が進む消雪施設等の更新を進めるとともに、長寿命化計画に基づき順次、

橋梁の改修・耐震化を図ります。

4)その他生活道路

住民の生活に密着した生活道路については、都市間連携道路や市街地連携道路との連携

強化を図るとともに、小・中学校への通学路などをはじめとした歩行空間の改善や交通安

全施設の整備・設置、老朽化が進む消雪施設等の更新を進めるとともに、長寿命化計画に

基づき順次、橋梁の改修・耐震化を図ります。 また、道路の整備・改良に当たっては、沿道景観づくりやバリアフリー化等に努めます。 このほか、生活環境の改善や産業、観光の振興を図るため、町道和合・柿沢線等の整備・

改良を推進するとともに、県や関係機関と連携・調整を図りながら、山間部の主要地方道

宇奈月大沢野線、一般県道剣岳公園線などの整備・改良を促進します。 5)公共交通

住民の生活に欠かせない鉄道については、沿線自治体等と連携しながら、パーク・アン

ド・ライド施設の機能強化や駅施設のバリアフリー化などを推進するとともに、北陸新幹

線・富山地方鉄道・あいの風とやま鉄道の連携を推進し、鉄道利用者の利用促進を図りま

す。 また、町営バス(コミュニティバス・スクールバス)については、住民の生活路線の維

持・確保を図るとともに、運行路線やダイヤの随時見直しや必要に応じて実証実験を検討

するなど、一層の利便性の向上に努めます。

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第3章 都市整備の方針

3-7

図 道路網整備方針図

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第3章 都市整備の方針

3-8

2-2 公園緑地の整備方針

(1)基本方針

本町では、北アルプス剱岳及びその麓に広がる雄大な自然緑地をはじめとして、丸山総

合公園や上市川の河川敷を利用した上市川緑地等、豊富な緑地資源を有しています。

これらの緑地の多くが市街地から離れて存在するものであり、市街地においては街区公

園、また、街路樹等が都市に潤いと安らぎの空間を形成しています。

今後は、少子高齢化社会への対応、安全・安心なまちづくり、環境共生型社会の推進な

どを考慮しながら、市街地における公園緑地の機能強化を図るほか、「上市町公共施設等総

合管理計画」などに基づきながら、適切な維持管理、修繕及び更新に取り組み、都市にう

るおいを与え、住民の健康づくりなどに寄与する緑豊かなまちづくりを推進します。また、

同時に住民・行政の協力による公園管理体制の構築を検討し、継続的な公園緑地の保全に

努めます。

(2)整備方針

1)市街地内における緑地空間の創出

市街地形成ゾーンにおいては、少子高齢化社会への対応や防災面も考慮しつつ、公園緑

地の配置バランスを考慮した適切な計画のもと、快適性・安全性の向上に向けた機能の強

化を図ります。 また、駅前や商業地域などの人通りの多い地区においては、歩行者等が休息できる緑の

ある空間の確保を図るとともに、工業地域においては、周辺の住環境や景観対策として機

能し、従業者の休息、レクリエーションに供するような緑地の確保に努めます。 このほか、住宅地、寺社の緑などの民間施設の緑化などを促すことにより、緑豊かな市

街地の創出を図ります。

2)スポーツ・レクリエーション拠点の整備

丸山総合公園については、緑豊かな環境のなかで住民などが気軽にスポーツやレクリエ

ーションを楽しめるように、地域住民などとの協力のもと、公園内の緑化を推進するとと

もに、住民のニーズを反映させながらスポーツ・レクリエーションの拠点として総合体育

館、野球場、多目的広場などのスポーツ施設、芝生広場、バーベキュー広場、人工芝ゲレ

ンデなどの施設の適切な維持管理を行います。

3)田園集落地における公園などの保全

田園集落地保全ゾーンにおいては、弓庄公園等が整備されており、これらは地域住民が

緑を感じながら憩い、交流できる身近な空間として今後も利用できるように、適切な保全

に努めます。

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第3章 都市整備の方針

3-9

4)親水空間の保全

北アルプスを源として清らかな水の流れを有する上市川の河川敷、上市川緑地、上市川

親水公園においては、市街地からの近接性を活かして気軽に散歩、運動や眺望などを楽し

める住民に開かれた潤いある親水空間として保全及び活用促進を図ります。 これらの親水空間の保全にあたっては、火災や震災発生時に一時的な避難場所としても

利用できるように考慮します。

5)公共公益施設周辺の緑化

上市町役場をはじめとして、北アルプス文化センター、上市町保健福祉総合センター、

かみいち総合病院、各種学校施設等、既存の公共公益施設周辺の緑化に努めます。 また、斎場・墓地公園の適切な維持管理に努めるとともに、墓地公園の拡充を図ります。

6)その他の公園関連施設の保全・活用

緑豊かな自然に包まれた大岩山日石寺、上市黒川遺跡群・穴の谷霊場、弓の里歴史文化

館、眼目山立山寺などの歴史・文化を感じる公園関連施設については、これら施設を保全

するとともに、国指定史跡上市黒川遺跡群の保存整備事業による積極的な活用を図ります。 また、周辺の自然環境との調和を保ちながら、歴史・文化を学習・体験する機能の充実

などにより、自然と歴史・文化の共存した学習・体験型の交流空間の創出を図ります。 一方、富山県薬用植物指導センターについては、県との連携を図りながら薬草を観察・

学習できる場として、活用の促進を図ります。 7)優良農地・緑豊かな自然の保全

田園集落地保全ゾーンには、稲作を中心とした優良な農地が広がっており、これらは市

街地を取り巻き、季節とともに移り変わる良好な緑地と捉え、保全していきます。 また、森林環境保全ゾーンにおいては、北アルプス(剱岳など)から連なる緑豊かな森

林を有しており、これら緑豊かな森林資源の保全と適切な維持管理を行います。

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第3章 都市整備の方針

3-10

図 公園緑地整備方針図

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第3章 都市整備の方針

3-11

2-3 下水道の整備方針

(1)基本方針

本町では、これまで中新川広域行政事務組合が行う「中新川公共下水道事業」により、

市街地及びその周辺において公共下水道の整備を実施するとともに、同じく事務組合が行

う「中新川公共下水道関連特定環境保全公共下水道事業」のほか、上市町が行う「上市町

特定環境保全公共下水道事業」、「農業集落排水事業」により下水道事業が着実に行われて

きました。

下水道は、美しい自然や住民の安全で快適な生活環境を守るための基幹的な都市施設の

一つであり、今後、下水道施設の適切な維持管理を図ります。

一方、「上市町公共施設等総合管理計画」に基づき、下水道の老朽化対策及び耐震化対策

により、適切な維持管理、修繕及び更新を進めます。

(2)整備方針

1)下水道等の適切な維持管理・汚水処理の促進

市街地及びその周辺において、中新川広域行政事務組合が策定した「中新川公共下水道

事業計画」に基づき、計画的に進められており、今後も、中新川公共下水道事業によって

整備された下水道施設の適切な維持管理を図ります。 また、郊外部においては、特定環境保全公共下水道事業や農業集落排水事業によって汚

水の処理を図るとともに、整備区域外では合併処理浄化槽の設置を促進します。 一方、下水道事業の推進に合わせ、住民へのPR活動に努めるとともに、水質汚濁防止

のための管理、指導体制の強化を図ります。

2)雨水幹線の整備促進

市街地等の浸水被害の防止のため、雨水幹線の整備を行います。 中新川公共下水道の雨水排水路については、主要な幹線管渠の整備を終了しており、今

後、上市川左岸地区の支線の整備を進め、雨水排水対策に努めます。 3)し尿処理施設の運営

上市町に立地する富山地区広域圏衛生センターにおいては、富山地区広域圏事務組合の

運営のもと、し尿・浄化槽汚泥の適切な処理に努めます。

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第3章 都市整備の方針

3-12

3 自然環境保全・都市環境形成の方針

3-1 基本方針

本町は、剱岳をはじめとする美しい山々を背景に、清らかな水の流れる町として豊かな

自然環境に恵まれています。これらは、住民にゆとりとやすらぎを与えるだけでなく、水

質の浄化機能をはじめとして人々が健康的な暮らしを営む上で重要な役割を担っています

が、近年では、地球温暖化や森林の減少など、環境問題は深刻さを増しており、その対策

が急務となっています。

また、人々の価値観の変化・多様化により、日々変わりゆく都市の中で快適な生活を送

るためには、自然環境だけでなく良好な都市環境の形成も重要な課題となっていることか

ら、「第 2 次上市町環境基本計画」との整合を図りながら、本町の豊かな自然を保全し、

後世に受け継ぐとともに、美しい自然と都市とが調和する良好な環境づくりを目指します。

3-2 整備方針

(1)自然環境の保全

北アルプス(剱岳など)とその麓に広がる緑豊かな自然は、緑のダムとも言える水源か

ん養機能をはじめ、野生動植物の良好な生息空間、自然と触れ合うレクリエーション空間

などとしての機能を有しており、本町の貴重な財産として保全に努めます。

また、市街地を近接して流れる上市川、白岩川や穴の谷霊水などの豊かな水環境と水循

環の保全に努めます。

一方、本町の市街地を取り囲み、平野部に広がる農地は、季節とともに移り変わる貴重

な緑地であるとともに、災害時の延焼遮断帯としての側面も有することから、無秩序な農

地転用の抑制、遊休農地の活用などにより保全に努めます。

(2)都市環境の形成

本町においては、快適な都市環境を形成するため、資源ごみの収集活動に対する報奨金

等により、ごみの減量化やリサイクルを推進し、家庭などでのごみの排出量を抑制すると

ともに、一般廃棄物やリサイクル資源の適切な分別収集を継続していきます。 また、公共施設や一般住宅における新エネルギーの導入を進め、環境負荷の少ない循環

型社会、低炭素社会の構築を図ります。 このほか、住民参加による清掃活動の開催など、良好な都市環境の形成に向けた住民の

意識啓発を推進するとともに、不法投棄のパトロールなどにより、環境破壊を引き起こす

原因の排除を徹底します。

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第3章 都市整備の方針

3-13

4 都市景観形成の方針

4-1 基本方針

景観は、住民の日常生活においてやすらぎを与えるだけでなく、町のイメージを決定す

る上でも重要な役割を担っています。

本町は、北アルプス(剱岳など)の雄大な眺望をはじめとして上市川、白岩川の清らか

な流れや豊かな田園風景など美しい自然的な景観に極めて恵まれており、大岩山日石寺、

上市黒川遺跡群、穴の谷霊場、眼目山立山寺などの後世に残すべき歴史・文化的景観も有

しています。

これらの自然的、歴史・文化的景観は本町の誇りとして、また町民に心の豊かさを与え

るものとして、その保全、維持に努めます。

一方、人々の価値観の変化・多様化に伴い市街地景観や集落地景観、沿道景観は刻々と

変容するため、本町の誇りとなる自然的、歴史・文化的景観と調和するように適切に景観

を誘導します。

また、市街地景観や沿道景観については、駅前やシンボル的な道路を中心とし、周辺環

境との調和を図りながら本町の顔として美しい景観の形成に努めます。

4-2 整備方針

(1)自然的景観の保全

本町のシンボル的な存在である剱岳とその山麓に広がる緑豊かな森林を守り、美しく雄

大な北アルプスの眺望を保全するとともに、市街地周辺の豊かな田園風景や町域内に点在

する寺社における鎮守の森等の緑地を維持し、緑が創りだす美しい景観の保全に努めます。

また、上市川、白岩川においては、その市街地との近接性から、地域住民が日常的に親

しむことができる清らかな水の流れを確保し、潤いと安らぎを与える景観づくりに努めま

す。

(2)歴史・文化的景観の保全

上市黒川遺跡群、穴の谷霊場、大岩山日石寺、眼目山立山寺等の歴史・文化的な観光ス

ポットにおいては、その周辺地域も含め、それぞれが独自に有する歴史・文化的な景観を

保全するとともに、眼目山立山寺においては、住民等に親しまれる美しい栂並木をはじめ

とした花木の保全に努めます。

また、景観的価値の高い本町の歴史・文化を伝えるため、積極的な情報発信などを行う

とともに、点在する歴史・文化的な景観のネットワーク化により景観の魅力向上に努めま

す。

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第3章 都市整備の方針

3-14

(3)良好な市街地景観、集落地景観の創出

本町の市街地においては、誰もが魅力を感じる良好な市街地景観を形成するため、美し

く賑わいのある商業空間の創出、住民等が交流する拠点となる場の景観形成、市街地に潤

いを与える花と緑の景観づくりなどを行うとともに、景観法などを活用した建築物や屋外

広告物の規制・誘導を検討します。

また、本町の玄関口である上市駅の周辺においては、本町の“顔”としての機能を担う

べく、駅前広場の整備、周辺の緑化等を行い、上市らしい特色を持った駅前の景観創出を

図ります。

一方、集落地においては、無秩序な開発を抑制しながら、田園や緑豊かな里山と調和し

た良好な集落地景観を保全します。

(4)良好な沿道景観の創出

本町のシンボルロードとして位置づけられる主要地方道上市北馬場線((都)正印新北島

南線)及び一般県道寺坪上市線((都)正印新北島南線)並びに町道正印新・北島南線((都)

正印新北島南線)の路線においては、北アルプスの眺望を考慮した良好な沿道景観を形成

するため、景観法に基づく各種制度を活用した沿道の建築物や屋外広告物の規制・誘導を

検討します。

その他、本町の骨格をなす道路やコミュニティ道路等についても、周辺の景観との調和

に配慮しながら積極的に良好な沿道景観の形成に努めます。

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第3章 都市整備の方針

3-15

図 都市景観形成方針図

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第3章 都市整備の方針

3-16

5 都市防災の方針

5-1 基本方針

本町では、市街地における宅地の密集度合が高く、道路基盤も幅員狭小で屈曲が多いな

ど災害に対して脆弱な面を有しており、また、比較的水はけの悪い低地部では、集中豪雨

によって冠水等の被害が発生しています。

一方、近年は、東日本大震災、熊本地震等の発生により、防災に対する町民の関心が高

まってきています。

これを受けて本町では、災害に強いまちづくりをはじめ、緊急輸送道路の確保、治水・

治山対策等、ハード面の対策を推進するとともに、住民の防災意識の向上など、ソフト面

についても合わせて充実を図っていきます。

5-2 整備方針

(1)災害に強いまちづくり

災害に強いまちづくりを推進するため、避難、救援、消防活動などに重要な役割を果た

す道路・橋梁の整備を行うとともに、避難施設となる小・中学校、コミュニティセンター

などの整備、水道、電気、ガス、通信などのライフラインの確保などを推進します。

また、指定された避難場所へ住民を円滑に誘導するため、避難経路の周知、明確化に努

めます。

一方、宅地が密集する市街地では、地域住民の協力を得ながら、計画的な市街地整備を

推進するとともに、緊急車両の進入を阻む道路の改善、都市計画道路の整備を促進します。

このほか、災害発生時における本町の災害対策拠点施設の整備、避難の拠点となる主要

公共施設の耐震化及び防災機能の強化、防災備蓄倉庫の防災用物資の備蓄の充実を図ると

ともに、富山県事業等を活用し、耐震性が不足した木造住宅等の耐震改修を支援します。

(2)緊急輸送道路の確保

災害発生時に備え、周辺都市からの人的・物的支援を円滑に受け入れるため、北陸自動

車道上市スマートインターチェンジ(仮称)の整備を促進するとともに、緊急輸送道路と

なる主要地方道富山立山魚津線、町道上経田 15 号線((都)横越大永田線)、国道8号、

主要地方道富山上市線、主要地方道上市北馬場線などの整備を図ります。

(3)治水、治山対策の徹底

国や富山県との連携・調整のもと、上市川をはじめとする河川の氾濫防止、低地部にお

ける排水対策等の治水対策に積極的に取り組むとともに、山際の急傾斜地を中心として土

砂崩れ、地滑り、落石の防止等の治山対策に努めます。

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第3章 都市整備の方針

3-17

(4)防災意識の向上

様々な災害に対応した防災訓練の実施、ハザードマップなどの活用・周知徹底により、

住民の防災意識の向上を図るとともに、応急処置の知識や技術について住民への周知を行

います。

また、災害発生時においては、地域住民の協力体制が重要となることから、地域ぐるみ

の防災活動の支援、自主防災組織や地域ボランティアの育成に努めます。

(5)防災体制の強化

上市町役場や富山県東部消防組合上市消防署、上市警察署においては、災害発生時にお

ける指令拠点としての役割を担うことから、災害発生時に備えて情報収集機能の強化、指

令連絡体制の充実を図ります。

また、かみいち総合病院をはじめとする医療施設においては、被災者の受け入れ、救護

体制の強化を図ります。

一方、町民の理解・協力を得ながら、関係機関の連携のもと、避難行動要支援者の把握

に努め、災害時に即応することができる環境を整備します。

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地域別構想編

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第4章 地域区分の設定

4-1

1 地域区分

地域別構想における地域区分については、これまでの地域の成り立ちを踏まえるととも

に、住民の各種活動等コミュニティ形成の単位である小学校区を基本とし、以下の3地域

に区分します。

図 地域区分

【地域別構想 地域区分表】

地域の名称 地域の範囲

1 相ノ木・宮川地域

若杉、若杉新、江又、中小泉、荒田、弥市、森尻、石仏、大永田、竹鼻、東江上、江

上、中江上、柳町(一部)、上経田(相ノ木)、下経田、上荒又、下荒又、新清水、放士

ケ瀬新、放士ケ瀬、中開発、飯坂新、飯坂、青出新、中青出、久金、上条沖、下青出、

久金新、相ノ木新町

2 上市中央地域

東町、神明町、上中町、錦町、西中町、新町、熊野町、鍵町、南町、森元町、石浦町、

旭町、松和町、幸町、柳町(一部)、西町、栄町、天神町、北島、湯上野(音杉)、上

法音寺、法音寺、横法音寺、大坪、稗田、正印、上正、上経田(音杉)、正印新、川原

田、三日市、横越、神田、新村、和合、野福

3 南加積・陽南・白萩地域

湯崎野、湯神子、湯神子野、堤谷、須山、眼目新、極楽寺、湯上野(白萩)、釈泉寺、

稲村、東種、西種、千石、丸山、折戸、中村、下田、蓬沢、伊折、広野、野島、眼目、

片地、砂林開、田島野、斉神新、広市新、野開発、広野新、郷柿沢、柿沢新、黒川、

開谷、五位尾、護摩堂、柿沢、新屋、女川、館、大松新、塩谷、大松、大岩、檜谷、

大沢、中ノ又、浅生

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第5章 地域別の方針【相ノ木・宮川地域】

5-1

1 相ノ木・宮川地域

1-1 地域の現況

本地域は、本町の北西部に位置し、広大な農地が広がるなか、既存集落地や

民間開発による住宅団地が点在するとともに、国道8号や北陸自動車道が横断

する地域です。

(1)人口・世帯数の推移

本地域の人口は、平成7年から平成 17 年まで増加していましたが、その後減少に転じ、

平成 27 年では 6,921 人となっています。また、世帯数は、平成7年以降増加しており、

平成 27 年では 2,353 世帯となっています。

一方、1 世帯当たりの人口は、平成 7 年で 3.62 人であったのが、平成 27 年では 2.94

人と核家族化が進行しているものと思われます。

1,814 2,064 2,224 2,280 2,353

6,570 7,122 7,302 7,150 6,921

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年

世帯数(世帯)

人口(人)

世帯数 人口

資料:国勢調査

図 人口・世帯数の推移

(2)年齢3区分別人口

平成27年における本地域の年齢3区分別人口割合は、年少人口(15歳未満)が11.2%、

生産年齢人口(15~64 歳)が 57.5%、老年人口(65 歳以上)が 31.3%となっていま

す。

11.2%

11.0%

57.5%

55.4%

31.3%

33.6%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

相ノ木・宮川地域

上市町全体

年少人口(15歳未満) 生産年齢人口(15~64歳) 老年人口(65歳以上)

資料:国勢調査、年齢不詳は含まず

図 年齢別人口構成比率(平成 27 年)

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第5章 地域別の方針【相ノ木・宮川地域】

5-2

(3)主な土地利用・都市基盤整備状況

・地形は平坦であり、広大な農地が広がるなか、既存集落地や民間開発によって形成さ

れた住宅団地が点在しています。

・南東部の一部は、用途地域に指定されており、住宅、商業施設、工業施設などが集積

していますが、未利用地も見られます。

・国道8号沿道には、交通の利便性を活かした工業団地が形成されています。

・北西部を国道8号、中央を北陸自動車道が横断しているとともに、北陸自動車道にお

いては、事業化が決定した上市スマートインターチェンジ(仮称)が位置しています。

・主要地方道富山立山魚津線、一般県道上市水橋線他の県道が縦横断しています。

・南部には富山地方鉄道新相ノ木駅、東部には新宮川駅が位置しています。

・下表に示す主な施設が立地しています。

表 相ノ木・宮川地域の主な施設

区 分 主な施設

行政施設 -

コミュニティ施設 相ノ木公民館、宮川公民館

医療・福祉施設 相ノ木こどもふれあい館、認定こども園相ノ木保育園、認定宮川

こども園、若杉愛児保育園

教育施設 相ノ木小学校、宮川小学校

スポーツ・文化施設 -

公園 上経田北公園、上経田中央公園、上経田南公園、若杉新公園、中

江上公園

その他の施設 -

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第5章 地域別の方針【相ノ木・宮川地域】

5-3

(4)地域住民意向の把握

■ 上市町の将来について

将来の上市町について、どのようなまちになって欲しいですか。(3つまで選択)

上市町の将来については、医療・福祉、防災・防犯、子育て環境を中心として、安

全や安心が確保された将来が求められています。

町全体に比べ、防災・防犯に対する要望が高くなっています。

67.1%

46.6%

36.6%

17.1%

16.4%

19.2%

12.3%

54.8%

12.3%

3.4%

1.0%

65.8%

47.2%

33.9%

17.7%

20.7%

22.2%

14.2%

49.5%

11.7%

2.7%

1.1%

充実した医療が受けられ、高齢者や障がい者が安心して暮らせる医療・

福祉のまち

安心して子どもを産み育てることができる子育て環境が整ったまち

道路、公園、下水道などの生活環境が整備された快適に暮らせるまち

教育・文化・スポーツ・芸術が盛んなまち

北アルプスの山々などの豊かな自然を守り、環境保全に努める人と自然

が共生するまち

農林業、工業(町の主要産業である製造業、建設業など)、商業が盛ん

な活力に満ちた産業が息づくまち

北アルプスや名水などの地域資源を活用し、エコツーリズム・森林セラ

ピーなどの観光・交流事業を進める観光・交流のまち

災害に強く、犯罪や事故がない安心安全なまち

地域で助け合い、支え合う住民参画・協働のまち

その他

無回答

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0%

上市町の将来について

相ノ木・宮川地域

町全体

図 上市町の将来について(相ノ木・宮川地域)

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第5章 地域別の方針【相ノ木・宮川地域】

5-4

■ 将来の土地利用・都市施設について

『上市町の将来について』で選択された、上市町の将来像の実現に向けて、将来の

土地利用や都市施設(道路、公園などまちに必要な施設)について、どのような取り

組みを推進するべきだと思いますか。(3つまで選択)

将来の土地利用・都市施設では、住環境の保全・創出、道路の整備や維持管理、公

共交通の充実が重視されています。

町全体に比べ、商業の振興よりも公共交通の充実に対する要望が高くなっていま

す。

59.2%

15.4%

28.8%

27.7%

31.2%

30.1%

24.0%

24.7%

9.9%

24.7%

3.8%

0.7%

55.8%

15.3%

30.4%

28.4%

29.3%

28.5%

26.0%

23.0%

14.4%

22.9%

3.4%

1.4%

良好な住環境の保全・創出

農地の保全・農業生産基盤整備

商業環境の充実による商業の振興

企業支援・誘致等による工業の振興

道路の整備や維持管理

町営バスなど公共交通の充実

公園や緑地の充実

教育・文化施設の整備

中山間地域(里山)の保全

防災施設の整備

その他

無回答

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0%

将来の土地利用・都市施設について

相ノ木・宮川地域

町全体

図 将来の土地利用・都市施設について(相ノ木・宮川地域)

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第5章 地域別の方針【相ノ木・宮川地域】

5-5

1-2 まちづくりの課題

本地域におけるまちづくりの課題は、以下の通りです。

・地域南東部の市街地周辺においては、無秩序な開発による市街地の拡大を抑制してい

くことが必要です。

・交通利便性の高い鉄道駅周辺において、快適で魅力的な住環境を形成することが必要

です。

・用途地域周辺部及び集落地において、地域住民が住み慣れた土地で快適に暮らすこと

ができるように、良好な住環境を維持することが必要です。

・地域住民の円滑で快適な移動をサポートするため、中心市街地や町外と連絡する主要

な道路、上市スマートインターチェンジ(仮称)へのアクセス道路の整備などを推進

することが必要です。

・富山地方鉄道、町営バスなどの公共交通の利便性を高めることが必要です。

・地域南東部の市街地においては、建物・道路・緑などが調和した美しい街並みの形成

や、駅前などのシンボルとなる場の良好な景観づくりを推進することが必要です。

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第5章 地域別の方針【相ノ木・宮川地域】

5-6

1-3 まちづくりの方針

(1)将来目標

本地域は、国道8号や北陸自動車道上市スマートインターチェンジ(仮称)などの幹線

道路とのアクセス性や、富山地方鉄道新相ノ木駅、新宮川駅の立地などによる交通の利便

性を活かすとともに、田園と集落地の調和に配慮しながら、住み慣れた土地で地域住民が

快適かつ安全・安心に暮らせる地域づくりを推進します。

❏ 将来目標 ❏

(2)土地利用の方針

●新住宅ゾーン

(公共交通の利便性を活かした良好な住環境の形成)

・新相ノ木駅周辺において、公共交通の利便性を活かした誰もが快適に暮らすことがで

きる住宅地として、良好な住環境の形成を図ります。

(上経田地区での住宅用地の活用促進)

・土地区画整理事業が完了した上経田地区については、今後も、良好な住環境を維持す

るとともに、定住・移住の受け皿として活用を促進します。

(幹線道路沿道での適正な土地利用の規制・誘導)

・主要地方道富山立山魚津線((都)正印新北島北線)及び主要地方道富山上市線((都)

正印新北島北線)沿道などの未利用地については、周辺の住環境に悪影響を及ぼさな

いよう、適正な土地利用の規制・誘導を推進します。

●既存住宅ゾーン

(良好な住環境の維持・改善)

・住民の生活利便性の向上に寄与する一定規模の店舗等や医療・福祉等の都市機能施設

の立地を許容しながら、誰もが快適に暮らすことができる住宅地として良好な住環境

の維持・改善を図ります。

(空き家・空き地の適切な維持管理)

・空き家・空き地の適切な維持管理を促すとともに、空き家情報の提供による空き家の

積極的な活用を図ります。

●商業ゾーン

(上市駅周辺の活性化)

・富山地方鉄道上市駅周辺においては、新たな商業、業務施設等の誘導、集積立地等を

促し活性化を図ります。

交通の利便性を活かした快適で安全・安心な地域づくり

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第5章 地域別の方針【相ノ木・宮川地域】

5-7

●工業ゾーン

(多様な雇用の場の創出)

・周辺の住環境や自然環境との調和に配慮した緑地の確保などに努めながら、北陸自動

車道上市スマートインターチェンジ(仮称)や立山インターチェンジ、国道8号への

アクセス性を最大限に活かし、若者などが魅力を感じて働くことができる多様な雇用

の場を創出します。

●田園集落地保全ゾーン

(優良農地の保全)

・無秩序な農地の転用を抑制し、優良農地の確保、維持を図るとともに、用・排水路、

農道等の農業生産基盤の維持や遊休農地の活用などを図ります。

(住み慣れた土地で快適に暮らせる環境の維持)

・田園と集落地の調和に配慮しながら、住み慣れた土地で快適に暮らすことができるよ

うに、生活道路、公園、コミュニティ施設の維持管理などにより、生活環境の維持を

図ります。

(公共交通の利便性を活かした定住・移住促進等)

・富山地方鉄道新宮川駅・相ノ木駅周辺においては、周辺の農地との調和に配慮しなが

ら、交通利便性を活かした定住・移住促進や生活環境の利便性向上、賑わいの創出に

努めます。

(3)都市施設整備の方針

1)道路網の整備方針

●広域連携道路

(北陸自動車道、国道8号の機能維持)

・北陸自動車道、国道8号については、国・県や関係機関と連携・調整を図りながら、

本町への新たな玄関口となる上市スマートインターチェンジ(仮称)を活かした、他

都市との広域的な交流促進、産業等の振興に寄与する幹線道路としての機能維持の促

進を図ります。

●都市間連携道路

(都市間連携道路の安全で円滑な走行性の維持)

・都市間連携道路については、広域連携道路と連絡しながら、市街地の通過交通を処理

し、安全で円滑な走行性の維持を図ります。

(町道上経田 15 号線による広域的なアクセスルートの確立)

・町道上経田 15 号線((都)横越大永田線)については、主要地方道富山立山魚津線

等との連絡により、富山市方面のみならず、滑川市、立山町方面への広域的なアクセ

スルートを確立するものとします。

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第5章 地域別の方針【相ノ木・宮川地域】

5-8

●市街地連携道路

(市街地中心部における交通の円滑化)

・主要地方道富山立山魚津線((都)正印新北島北線)及び主要地方道富山上市線((都)

正印新北島北線)の路線、主要地方道上市北馬場線((都)横越荒田線)及び町道法

音寺・横越線((都)横越荒田線)の路線については、引き続き事業の促進に努め、

市街地中心部における交通の円滑化を図ります。

(町道若杉新・東江上線等の整備)

・町道若杉新・東江上線等の整備を促進し、市街地と上市スマートインターチェンジ(仮

称)及び国道8号、工業ゾーンへのアクセス性の向上を図ります。

●その他生活道路

(町道若杉新・放士ヶ瀬線の整備)

・将来的な道路交通網の形成のため、町道若杉新・放士ヶ瀬線の整備を推進します。

●公共交通

(鉄道利用者の利用促進)

・鉄道については、パーク・アンド・ライド施設の機能強化や駅施設のバリアフリー化

などを推進するとともに、北陸新幹線・富山地方鉄道・あいの風とやま鉄道の連携を

推進し、鉄道利用者の利用促進を図ります。

(町営バスの利便性向上)

・町営バス(コミュニティバス・スクールバス)については、住民の生活路線の維持・

確保を図るとともに、運行路線やダイヤの随時見直しや必要に応じて実証実験を検討

するなど、一層の利便性の向上に努めます。

2)公園緑地の整備方針

(市街地における公園緑地の適正な配置)

・地域南東部の市街地においては、少子高齢化社会への対応や防災面も考慮しつつ、公

園緑地の配置バランスを考慮した適切な計画のもと、快適性・安全性の向上に向けた

機能の強化を図ります。

(公共公益施設周辺の緑化)

・相ノ木小学校、宮川小学校などの緑化に努めます。

(優良農地の保全)

・田園集落地保全ゾーンには、稲作を中心とした優良な農地が広がっており、これらは

良好な緑地と捉え、保全していきます。

3)下水道の整備方針

(下水道等の適切な維持管理・汚水処理の促進) ・市街地及びその周辺では、「中新川公共下水道事業計画」に基づき、計画的に進められ

ており、今後も、中新川公共下水道事業によって整備された下水道施設の適切な維持

管理を図ります。 ・郊外部では、特定環境保全公共下水道事業や農業集落排水事業によって汚水の処理を

図ります。

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第5章 地域別の方針【相ノ木・宮川地域】

5-9

(森尻処理区での汚水処理の中新川公共下水道での受け入れ)

・汚水処理の効率化に向けて、特定環境保全公共下水道石仏浄化センター(森尻処理区)

の汚水処理については、中新川公共下水道に接続し、中新川浄化センターで共同処理

を行います。

(4)都市景観形成の方針

(緑が創りだす自然景観の保全)

・豊かな田園風景や地域内に点在する寺社における鎮守の森等の緑地を維持し、緑が創

りだす美しい景観の保全に努めます。

(市街地の景観づくり)

・地域南東部の市街地においては、美しく賑わいのある商業空間の創出、住民等が交流

する拠点となる場の景観形成、市街地に潤いを与える花と緑の景観づくりなどを行う

とともに、景観法などを活用した建築物や屋外広告物の規制・誘導を検討します。

(上市駅周辺の景観づくり)

・上市駅の周辺においては、本町の“顔”としての機能を担うべく、周辺の緑化等を行

い、上市らしい特色を持った駅周辺の景観創出を図ります。

(集落地の景観保全)

・集落地においては、無秩序な開発を抑制しながら、田園と調和した良好な集落地景観

を保全します。

(5)都市防災の方針

(避難施設の機能強化)

・災害に強いまちづくりを推進するため、学校・公民館等の避難施設において、災害用

物資の備蓄などの防災機能の強化を推進します。

(密集市街地の改善)

・地域南東部の宅地が密集する市街地では、地域住民の協力を得ながら、計画的な市街

地整備を推進するとともに、緊急車両の進入を阻む道路の改善、都市計画道路の整備

を促進します。

(上市スマートインターチェンジ(仮称)の整備促進・緊急輸送道路の整備)

・災害発生時に備え、周辺都市からの人的物的支援を円滑に受け入れるため、北陸自動

車道上市スマートインターチェンジ(仮称)の整備を促進するとともに、緊急輸送道

路の整備を図ります。

(治水対策の徹底)

・上市川をはじめとする河川の氾濫防止、低地部における排水対策等の治水対策に積極

的に取り組みます。

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第5章 地域別の方針【相ノ木・宮川地域】

5-10

図 相ノ木・宮川地域のまちづくり方針図

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-11

2 上市中央地域

2-1 地域の現況

本地域は、本町の中央部に位置し、公共交通結節点である上市駅が立地する

ほか、上市町役場をはじめとする公共施設、住宅、商業施設、工業施設などが

集積した中心市街地を形成する地域です。

(1)人口・世帯数の推移

本地域の人口は、平成7年以降減少しており、平成 27 年では 8,999 人となっていま

す。

また、世帯数は、平成7年から平成 22 年まで増加していましたが、その後減少に転じ、

平成 27 年では 3,352 世帯となっています。

一方、1 世帯当たりの人口は、平成 7 年で 3.34 人であったのが、平成 27 年では 2.68

人と核家族化が進行しているものと思われます。

3,255 3,333 3,398 3,406 3,352

10,858 10,302 10,010 9,417 8,999

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年

世帯数(世帯)

人口(人)

世帯数 人口

資料:国勢調査

図 人口・世帯数の推移

(2)年齢3区分別人口

平成27年における本地域の年齢3区分別人口割合は、年少人口(15歳未満)が11.1%、

生産年齢人口(15~64 歳)が 55.7%、老年人口(65 歳以上)が 33.2%となっていま

す。

11.1%

11.0%

55.7%

55.4%

33.2%

33.6%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

上市中央地域

上市町全体

年少人口(15歳未満) 生産年齢人口(15~64歳) 老年人口(65歳以上)

資料:国勢調査、年齢不詳は含まず

図 年齢別人口構成比率(平成 27 年)

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-12

(3)主な土地利用・都市基盤整備状況

・地形は平坦であり、地域北部は用途地域に指定され、上市町役場をはじめとする公共

施設、住宅、商業施設、工業施設などが集積した中心市街地を形成しています。

・用途地域内の上市駅西部地区などにおいては、まとまった未利用地が見られます。 ・用途地域以外については、用途地域の縁辺部において住宅や商業施設などが集積して

いるほか、農地が広がるなか、既存集落が点在して見られます。

・主要地方道富山立山魚津線、一般県道大岩神明町線等の県道が縦横断しているととも

に、中心市街地の主要な道路となる町道正印新・北島南線が東西に横断しています。

・北部には富山地方鉄道上市駅、西部には相ノ木駅が位置しています。

・下表に示す主な施設が立地しています。

表 上市中央地域の主な施設 区 分 主な施設

行政施設 上市町役場、上市警察署、富山県東部消防組合上市消防署

コミュニティ施設 上市公民館、音杉コミュニティセンター、弓庄公民館、地域コミ

ュニティセンター

医療・福祉施設

かみいち総合病院、上市町保健福祉総合センター(アルプスの湯)、

上市児童館、上市町こどもの城、音杉保育園、ニチイ弓庄保育所、

三日市保育園、上市保育園

教育施設 上市中学校、上市中央小学校、上市図書館、絵本室ゆめぽっけ

スポーツ・文化施設

上市町体育センター、上市町武道館・上市町弓道場、町民体育館、

上市町総合グラウンド、北アルプス文化センター、上市町文化研

修センター、上市町B&G海洋センター体育館、弓庄コミュニテ

ィスポーツセンター

公園 市姫公園、森元公園、三杉公園、上市川親水公園、弓庄公園、上

市川緑地

その他の施設

上市町働く婦人の家、上市町山村開発基幹集落センター、富山地

区広域圏衛生センター、上市町まちなか交流プラザ及び上市町商

業・サービス業集積関連施設(カミール)

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-13

(4)地域住民意向の把握

■ 上市町の将来について

将来の上市町について、どのようなまちになって欲しいですか。(3つまで選択)

上市町の将来については、医療・福祉、子育て環境、防災・防犯を中心として、安

全や安心が確保された将来が求められています。

町全体に比べ、子育て環境に対する要望が高くなっています。

64.4%

50.7%

33.6%

17.4%

23.2%

24.1%

13.4%

49.0%

9.8%

3.1%

0.8%

65.8%

47.2%

33.9%

17.7%

20.7%

22.2%

14.2%

49.5%

11.7%

2.7%

1.1%

充実した医療が受けられ、高齢者や障がい者が安心して暮らせる医療・

福祉のまち

安心して子どもを産み育てることができる子育て環境が整ったまち

道路、公園、下水道などの生活環境が整備された快適に暮らせるまち

教育・文化・スポーツ・芸術が盛んなまち

北アルプスの山々などの豊かな自然を守り、環境保全に努める人と自然

が共生するまち

農林業、工業(町の主要産業である製造業、建設業など)、商業が盛ん

な活力に満ちた産業が息づくまち

北アルプスや名水などの地域資源を活用し、エコツーリズム・森林セラ

ピーなどの観光・交流事業を進める観光・交流のまち

災害に強く、犯罪や事故がない安心安全なまち

地域で助け合い、支え合う住民参画・協働のまち

その他

無回答

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0%

上市町の将来について

上市中央地域

町全体

図 上市町の将来について(上市中央地域)

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-14

■ 将来の土地利用・都市施設について

『上市町の将来について』で選択された、上市町の将来像の実現に向けて、将来の

土地利用や都市施設(道路、公園などまちに必要な施設)について、どのような取り

組みを推進するべきだと思いますか。(3つまで選択)

将来の土地利用・都市施設では、住環境の保全・創出や商業の振興、道路の整備や

維持管理が重視されています。

町全体に比べ、商業の振興に対する要望が高くなっています。

54.1%

12.9%

33.6%

26.9%

30.5%

24.9%

28.0%

25.8%

11.8%

23.8%

3.6%

1.4%

55.8%

15.3%

30.4%

28.4%

29.3%

28.5%

26.0%

23.0%

14.4%

22.9%

3.4%

1.4%

良好な住環境の保全・創出

農地の保全・農業生産基盤整備

商業環境の充実による商業の振興

企業支援・誘致等による工業の振興

道路の整備や維持管理

町営バスなど公共交通の充実

公園や緑地の充実

教育・文化施設の整備

中山間地域(里山)の保全

防災施設の整備

その他

無回答

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0%

将来の土地利用・都市施設について

上市中央地域

町全体

図 将来の土地利用・都市施設について(上市中央地域)

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-15

2-2 まちづくりの課題

本地域におけるまちづくりの課題は、以下の通りです。

・中心市街地を含む地域として、周辺の自然環境との調和に配慮しながら、無秩序な開

発による市街地の拡大を抑制するとともに、中心市街地での快適で魅力的な住環境の

形成や、都市機能を集約化した持続可能な市街地を形成することが必要です。

・中心市街地を含む地域として、賑わいの創出に向けた商業振興や用途地域内の未利用

地の活用を優先した企業誘致などが必要です。

・用途地域周辺部及び集落地や郊外部において、地域住民が住み慣れた土地で快適に暮

らすことができるように、良好な住環境を維持することが必要です。

・地域住民の円滑で快適な移動をサポートするため、中心市街地内の主要な道路や町外

と連絡する主要な道路の整備などを推進することが必要です。

・富山地方鉄道、町営バスなどの公共交通の利便性を高めることが必要です。

・社会情勢の変化等を踏まえて、都市計画道路をはじめとする各種都市計画事業につい

て、今後の整備の方向性等を検討することが必要です。

・中心市街地においては、建物・道路・緑などが調和した美しい街並みの形成や、駅前

などのシンボルとなる場の良好な景観づくりを推進することが必要です。

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-16

2-3 まちづくりの方針

(1)将来目標

本地域は、医療・福祉、商業、文化、行政などの都市機能の集積や、周辺の自然環境と

の調和に配慮しながら、まちなかにおける商業・工業の振興を図ることにより、安全・安

心で生活利便性の高い住環境を形成するとともに、魅力と賑わいあふれる中心市街地が形

成された地域づくりを推進します。

❏ 将来目標 ❏

(2)土地利用の方針

●新住宅ゾーン

(公共交通の利便性を活かした良好な住環境の形成)

・駅周辺等の都市機能が集積する市街地において、公共交通の利便性を活かした誰もが

快適に暮らすことができる住宅地として、良好な住環境の形成を図ります。

(未利用地の活用検討)

・上市駅西部地区などのまとまりのある未利用地については、計画的な整備手法による

良好な住環境の形成を図ります。

●既存住宅ゾーン

(良好な住環境の維持・改善)

・住民の生活利便性の向上に寄与する一定規模の店舗等や医療・福祉等の都市機能施設

の立地を許容しながら、誰もが快適に暮らすことができる住宅地として良好な住環境

の維持・改善を図ります。

(空き家・空き地の適切な維持管理)

・空き家・空き地の適切な維持管理を促すとともに、空き家情報の提供による空き家の

積極的な活用を図ります。

(未利用地での適正な土地利用の規制・誘導)

・一般県道大岩神明町線((都)神明町湯上野線)沿道などの未利用地については、周

辺の住環境に悪影響を及ぼさないよう、適正な土地利用の規制・誘導を推進します。

●商業ゾーン

(商店街の活性化や商業機能の強化)

・回遊性の向上、空き家・空き店舗の活用などによる商店街の活性化や賑わいと魅力あ

る商業機能の強化により、住民の生活利便性の充実を図ります。

都市機能の集積による、

快適な住環境と賑わいあふれる地域づくり

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-17

(上市駅周辺の活性化)

・富山地方鉄道上市駅周辺においては、新たな商業、業務施設等の誘導、集積立地等を

促し活性化を図ります。

●沿道サービス型施設ゾーン

(幹線道路沿道での適正な土地利用の規制・誘導)

・一般県道寺坪上市線((都)正印新北島南線)及び町道正印新・北島南線((都)正

印新北島南線)沿道や、主要地方道富山立山魚津線((都)横越大永田線)沿道につ

いては、今後、適正な土地利用の規制・誘導のもと、住民の生活利便性の向上に寄与

する沿道型商業施設の誘導、良好な沿道景観の形成などを図ります。

●工業ゾーン

(多様な雇用の場の創出)

・周辺の住環境や自然環境との調和に配慮した緑地の確保などに努めながら、用途地域

内の未利用地を活用した工業基盤の整備、上市町の優位性のPRによる新たな優良企

業の誘致、周辺インフラ整備などにより、若者などが魅力を感じて働くことができる

多様な雇用の場を創出するとともに、既存企業の拡充の促進を図ります。

●公共公益都市施設ゾーン

(公共公益都市施設の機能維持等)

・上市町役場、北アルプス文化センター、上市町保健福祉総合センターなどについては、

今後とも住民の安定した行政サービスや安心・安全な生活が守られるように、各施設

に応じた機能の維持、相互の連携強化を図ります。

(上市町保健福祉総合センター等の機能充実)

・上市町保健福祉総合センターについては、健康づくりなどを通して、住民や来訪者な

どが触れあえる交流機能の充実を図るとともに、住民が芸術・文化に触れ、芸術・文

化活動を発信する場となる北アルプス文化センターの機能の充実を図ります。

●田園集落地保全ゾーン

(優良農地の保全)

・無秩序な農地の転用を抑制し、優良農地の確保、維持を図るとともに、用・排水路、

農道等の農業生産基盤の維持や遊休農地の活用などを図ります。

(住み慣れた土地で快適に暮らせる環境の維持)

・田園と集落地の調和に配慮しながら、住み慣れた土地で快適に暮らすことができるよ

うに、生活道路、公園、コミュニティ施設の維持管理などにより、生活環境の維持を

図ります。

(公共交通の利便性を活かした定住・移住促進等)

・富山地方鉄道相ノ木駅周辺においては、周辺の農地との調和に配慮しながら、交通利

便性を活かした定住・移住促進や生活環境の利便性向上、賑わいの創出に努めます。

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-18

(3)都市施設整備の方針

1)道路網の整備方針

●広域連携道路

(町道広野新・女川線の安全で円滑な走行性の維持)

・町道広野新・女川線については、他都市との広域的な交流促進を図るとともに、市街

地の通過交通を処理し、安全で円滑な走行性の維持を図ります。

●都市間連携道路

(都市間連携道路の安全で円滑な走行性の維持)

・都市間連携道路については、広域連携道路と連絡しながら、市街地の通過交通を処理

し、安全で円滑な走行性の維持を図ります。

(市街地と集落地や山間部との連絡強化)

・一般県道寺坪上市線((都)正印新北島南線)及び町道正印新・北島南線((都)正

印新北島南線)の路線については、北アルプスの眺望に配慮するなど、本町のシンボ

ルロードとして適切な維持管理を行うとともに、主要地方道上市北馬場線と連絡し、

市街地と集落地や山間部との連絡強化を図ります。

●市街地連携道路

(中心市街地における回遊性の確保)

・一般県道大岩神明町線((都)神明町湯上野線)及び主要地方道富山立山魚津線並び

に町道稗田・堤谷線、町道法音寺・横越線((都)横越荒田線)の一部区間について

は、一般県道大岩神明町線((都)神明町湯上野線)の整備検討など、より連続性の

ある環状道路を形成し、中心市街地における回遊性の確保を図ります。

(市街地中心部における交通の円滑化)

・主要地方道富山立山魚津線((都)正印新北島北線)及び主要地方道富山上市線((都)

正印新北島北線)の路線、主要地方道上市北馬場線((都)横越荒田線)及び町道法

音寺・横越線((都)横越荒田線)の路線については、引き続き事業の促進に努め、

市街地中心部における交通の円滑化を図ります。

●その他生活道路

(橋梁の改修)

・長寿命化計画などに基づき、橋梁の改修・耐震化を図ります。

(町道和合・柿沢線等の整備・改良)

・生活環境の改善や産業、観光の振興を図るため、町道和合・柿沢線等の整備・改良を

推進します。

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-19

●公共交通

(鉄道利用者の利用促進)

・鉄道については、駅施設のバリアフリー化などを推進するとともに、北陸新幹線・富

山地方鉄道・あいの風とやま鉄道の連携を推進し、鉄道利用者の利用促進を図ります。

(町営バスの利便性向上)

・町営バス(コミュニティバス・スクールバス)については、住民の生活路線の維持・

確保を図るとともに、運行路線やダイヤの随時見直しや必要に応じて実証実験を検討

するなど、一層の利便性の向上に努めます。

2)公園緑地の整備方針

(市街地における公園緑地の適正な配置)

・市街地においては、少子高齢化社会への対応や防災面も考慮しつつ、公園緑地の配置

バランスを考慮した適切な計画のもと、快適性・安全性の向上に向けた機能の強化を

図ります。

(駅前や商業地域での緑のある空間の確保)

・駅前や商業地域などの人通りの多い地区においては、歩行者等が休息できる緑のある

空間の確保を図ります。

(工業地域での緑地の確保)

・工業地域においては、周辺の住環境や景観対策として機能し、従業者の休息、レクリ

エーションに供するような緑地の確保に努めます。

(親水空間の保全及び活用促進)

・上市川の河川敷、上市川緑地、上市川親水公園においては、市街地からの近接性を活

かして気軽に散歩、運動や眺望などを楽しめる住民に開かれた潤いある親水空間とし

て保全及び活用促進を図ります。

・これらの親水空間の保全にあたっては、火災や震災発生時に一時的な避難場所として

も利用できるように考慮します。

(公共公益施設周辺の緑化)

・上市町役場、北アルプス文化センター、上市町保健福祉総合センター、かみいち総合

病院、上市中学校、上市中央小学校などの緑化に努めます。

(優良農地の保全)

・田園集落地保全ゾーンには、稲作を中心とした優良な農地が広がっており、これらは

良好な緑地と捉え、保全していきます。

3)下水道の整備方針

(下水道等の適切な維持管理・汚水処理の促進) ・市街地及びその周辺では、「中新川公共下水道事業計画」に基づき、計画的に進められ

ており、今後も、中新川公共下水道事業によって整備された下水道施設の適切な維持

管理を図ります。 ・郊外部では、特定環境保全公共下水道事業によって汚水の処理を図ります。

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-20

(4)都市景観形成の方針

(緑が創りだす自然景観の保全)

・豊かな田園風景や地域内に点在する寺社における鎮守の森等の緑地を維持し、緑が創

りだす美しい景観の保全に努めます。

(市街地の景観づくり)

・市街地においては、美しく賑わいのある商業空間の創出、住民等が交流する拠点とな

る場の景観形成、市街地に潤いを与える花と緑の景観づくりなどを行うとともに、景

観法などを活用した建築物や屋外広告物の規制・誘導を検討します。

(上市駅周辺の景観づくり)

・上市駅の周辺においては、本町の“顔”としての機能を担うべく、駅前広場の整備、

周辺の緑化等を行い、上市らしい特色を持った駅前の景観創出を図ります。

(集落地の景観保全)

・集落地においては、無秩序な開発を抑制しながら、田園と調和した良好な集落地景観

を保全します。

(シンボルロードの景観規制・誘導の検討)

・本町のシンボルロードとして位置づけられる主要地方道上市北馬場線((都)正印新

北島南線)及び一般県道寺坪上市線((都)正印新北島南線)並びに町道正印新・北

島南線((都)正印新北島南線)の路線においては、北アルプスの眺望を考慮した良

好な沿道景観を形成するため、景観法などを活用した沿道の建築物や屋外広告物の規

制・誘導を検討します。

(5)都市防災の方針

(避難施設の機能強化)

・災害に強いまちづくりを推進するため、学校・公民館等の避難施設において、災害用

物資の備蓄などの防災機能の強化を推進します。

(密集市街地の改善)

・宅地が密集する市街地では、地域住民の協力を得ながら、計画的な市街地整備を推進

するとともに、緊急車両の進入を阻む道路の改善、都市計画道路の整備を促進します。

(消防水利施設の強化)

・かみいち総合病院、音杉コミュニティセンターでは、緊急時における消防水利施設の

強化を推進します。

(緊急輸送道路の整備)

・災害発生時に備え、周辺都市からの人的・物的支援を円滑に受け入れるため、緊急輸

送道路の整備を図ります。

(治水対策の徹底)

・上市川をはじめとする河川の氾濫防止、低地部における排水対策等の治水対策に積極

的に取り組みます。

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-21

(災害発生時に備えた指令拠点の強化)

・上市町役場や上市消防署、上市警察署においては、災害発生時に備えて情報収集機能

の強化、指令連絡体制の充実を図ります。

(救護体制の強化)

・かみいち総合病院においては、被災者の受け入れ、救護体制の強化を図ります。

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第5章 地域別の方針【上市中央地域】

5-22

図 上市中央地域のまちづくり方針図

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第5章 地域別の方針【南加積・陽南・白萩地域】

5-23

3 南加積・陽南・白萩地域

3-1 地域の現況

本地域は、本町の南東部に位置し、地域北西部の農地が広がる一帯、地域南

東部のなだらかな丘陵部とこれに続く山麓部によって形成された地域です。

(1)人口・世帯数の推移

本地域の人口は、平成7年以降減少しており、平成 27 年では 5,010 人となっていま

す。

また、世帯数は、平成7年から平成 17 年まで増加していましたが、その後減少に転じ、

平成 27 年では 1,690 世帯となっています。

一方、1 世帯当たりの人口は、平成 7 年で 3.75 人であったのが、平成 27 年では 2.96

人と核家族化が進行しているものと思われます。

1,667 1,670 1,742 1,729 1,690

6,249 5,938 5,727 5,398 5,010

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年

世帯数(世帯)

人口(人)

世帯数 人口

資料:国勢調査

図 人口・世帯数の推移

(2)年齢3区分別人口

平成27年における本地域の年齢3区分別人口割合は、年少人口(15歳未満)が10.5%、

生産年齢人口(15~64 歳)が 52.0%、老年人口(65 歳以上)が 37.5%となっていま

す。

10.5%

11.0%

52.0%

55.4%

37.5%

33.6%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

南加積・陽南・白萩地域

上市町全体

年少人口(15歳未満) 生産年齢人口(15~64歳) 老年人口(65歳以上)

資料:国勢調査、年齢不詳は含まず

図 年齢別人口構成比率(平成 27 年)

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第5章 地域別の方針【南加積・陽南・白萩地域】

5-24

(3)主な土地利用・都市基盤整備状況

・地域北西部の平坦地から、地域南東部にかけてなだらかな丘陵部とこれに続く山麓部

と起伏のある地形となっています。

・北西部の平坦地には、広大な農地が広がるなか、既存集落地や民間開発によって形成

された住宅団地が点在しています。

・南東部の丘陵部や山麓部は、緑豊かな森林が見られるとともに、上市川及び大岩川な

どの谷筋に既存集落地が点在しています。

・主要地方道上市北馬場線、一般県道大岩神明町線他の県道が縦横断しているとともに、

地域の主要な道路となる町道広野新・女川線が南北に縦断しています。

・下表に示す主な施設が立地しています。

表 南加積・陽南・白萩地域の主な施設

区 分 主な施設

行政施設 -

コミュニティ施設 白萩西部公民館、南加積公民館、柿沢公民館、山加積公民館、大

岩コミュニティセンター、柿沢コミュニティセンター

医療・福祉施設 大岩児童館、南加積保育園、柿沢保育所、白萩西部保育所

教育施設 南加積小学校、白萩西部小学校、陽南小学校

スポーツ・文化施設 弓の里歴史文化館

公園 丸山総合公園、湯神子公園、眼目園地

その他の施設 上市町斎場、墓地公園、大岩山日石寺、眼目山立山寺、上市黒川

遺跡群、穴の谷霊場、富山県薬用植物指導センター

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第5章 地域別の方針【南加積・陽南・白萩地域】

5-25

(4)地域住民意向の把握

■ 上市町の将来について

将来の上市町について、どのようなまちになって欲しいですか。(3つまで選択)

上市町の将来については、医療・福祉、防災・防犯、子育て環境を中心として、安

全や安心が確保された将来が求められています。

上位回答は町全体と同様の傾向であるが、町全体に比べ、自然との共生、観光・交

流、参画・協働に対する要望も比較的高くなっています。

66.8%

43.0%

31.1%

19.1%

22.6%

23.4%

17.4%

43.4%

14.0%

1.3%

1.3%

65.8%

47.2%

33.9%

17.7%

20.7%

22.2%

14.2%

49.5%

11.7%

2.7%

1.1%

充実した医療が受けられ、高齢者や障がい者が安心して暮らせる医療・

福祉のまち

安心して子どもを産み育てることができる子育て環境が整ったまち

道路、公園、下水道などの生活環境が整備された快適に暮らせるまち

教育・文化・スポーツ・芸術が盛んなまち

北アルプスの山々などの豊かな自然を守り、環境保全に努める人と自然

が共生するまち

農林業、工業(町の主要産業である製造業、建設業など)、商業が盛ん

な活力に満ちた産業が息づくまち

北アルプスや名水などの地域資源を活用し、エコツーリズム・森林セラ

ピーなどの観光・交流事業を進める観光・交流のまち

災害に強く、犯罪や事故がない安心安全なまち

地域で助け合い、支え合う住民参画・協働のまち

その他

無回答

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0%

上市町の将来について

南加積・陽南・白萩地域

町全体

図 上市町の将来について(南加積・陽南・白萩地域)

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第5章 地域別の方針【南加積・陽南・白萩地域】

5-26

■ 将来の土地利用・都市施設について

『上市町の将来について』で選択された、上市町の将来像の実現に向けて、将来の

土地利用や都市施設(道路、公園などまちに必要な施設)について、どのような取り

組みを推進するべきだと思いますか。(3つまで選択)

将来の土地利用・都市施設では、住環境の保全・創出、公共交通の充実、工業の振

興が重視されています。

町全体に比べ、商業の振興や道路の整備・維持管理よりも公共交通の充実や工業の

振興に対する要望が高くなっています。

54.5%

19.1%

27.7%

31.9%

25.5%

32.3%

25.1%

17.0%

23.4%

19.6%

2.1%

1.7%

55.8%

15.3%

30.4%

28.4%

29.3%

28.5%

26.0%

23.0%

14.4%

22.9%

3.4%

1.4%

良好な住環境の保全・創出

農地の保全・農業生産基盤整備

商業環境の充実による商業の振興

企業支援・誘致等による工業の振興

道路の整備や維持管理

町営バスなど公共交通の充実

公園や緑地の充実

教育・文化施設の整備

中山間地域(里山)の保全

防災施設の整備

その他

無回答

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0%

将来の土地利用・都市施設について

南加積・陽南・白萩地域

町全体

図 将来の土地利用・都市施設について(南加積・陽南・白萩地域)

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第5章 地域別の方針【南加積・陽南・白萩地域】

5-27

3-2 まちづくりの課題

本地域におけるまちづくりの課題は、以下の通りです。

・森林、河川、田園などの豊かな自然環境を保全するとともに、自然と住環境の調和を

推進することが必要です。

・集落地において、地域住民が住み慣れた土地で快適に暮らすことができるように、良

好な住環境を維持することが必要です。

・地域住民の円滑で快適な移動をサポートするため、中心市街地や町外と連絡する主要

な道路の整備などを推進することが必要です。

・町営バスなどの公共交通の利便性を高めることが必要です。

・大岩山日石寺、上市黒川遺跡群、穴の谷霊場、弓の里歴史文化館、眼目山立山寺など

の歴史・文化的な施設、丸山総合公園などのスポーツ・レクリエーション施設を保全・

活用していくことが必要です。

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第5章 地域別の方針【南加積・陽南・白萩地域】

5-28

3-3 まちづくりの方針

(1)将来目標

本地域は、緑豊かな森林や田園などの自然環境と集落地の調和に配慮しながら、住み慣

れた土地で地域住民が快適かつ安全・安心に暮らせるとともに、大岩山日石寺、上市黒川

遺跡群、穴の谷霊場、眼目山立山寺などの歴史・文化的な施設、丸山総合公園などのスポ

ーツ・レクリエーション施設を保全・活用し、魅力的な交流拠点が形成された地域づくり

を推進します。

❏ 将来目標 ❏

(2)土地利用の方針

●田園集落地保全ゾーン

(優良農地の保全)

・無秩序な農地の転用を抑制し、優良農地の確保、維持を図るとともに、用・排水路、

農道等の農業生産基盤の維持や遊休農地の活用などを図ります。

(住み慣れた土地で快適に暮らせる環境の維持)

・田園と集落地の調和に配慮しながら、住み慣れた土地で快適に暮らすことができるよ

うに、生活道路、公園、コミュニティ施設の維持管理などにより、生活環境の維持を

図ります。

●森林環境保全ゾーン

(緑豊かな森林環境の保全)

・中山間地域における農地、森林等の地域資源の荒廃防止、里山の再生などにより、緑

豊かな森林環境を保全します。

(住み慣れた土地で快適に暮らせる環境の維持)

・緑豊かな森林環境と集落地の調和に配慮しながら、住み慣れた土地で快適に暮らすこ

とができるように、生活道路、公園、コミュニティ施設の維持管理などにより、生活

環境の維持を図ります。

(3)都市施設整備の方針

1)道路網の整備方針

●広域連携道路

(町道広野新・女川線の安全で円滑な走行性の維持)

・町道広野新・女川線については、他都市との広域的な交流促進を図るとともに、市街

地の通過交通を処理し、安全で円滑な走行性の維持を図ります。

緑豊かな自然と地域資源の利活用による

魅力的な地域づくり

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第5章 地域別の方針【南加積・陽南・白萩地域】

5-29

●都市間連携道路

(都市間連携道路の安全で円滑な走行性の維持)

・都市間連携道路については、広域連携道路と連絡しながら、市街地の通過交通を処理

し、安全で円滑な走行性の維持を図ります。

(集落地や山間部と市街地との連絡強化)

・主要地方道上市北馬場線については、本町のシンボルロードとなる一般県道寺坪上市

線((都)正印新北島南線)及び町道正印新・北島南線((都)正印新北島南線)の

路線と連絡し、集落地や山間部と市街地との連絡強化を図ります。

●その他生活道路

(橋梁の改修)

・長寿命化計画などに基づき、橋梁の改修・耐震化を図ります。

(町道和合・柿沢線の整備・改良)

・生活環境の改善や産業、観光の振興を図るため、町道和合・柿沢線の整備・改良を推

進します。

(町道大岩・上浅生線等の整備)

・山間地において、生活環境の向上を図るため、町道大岩・上浅生線、町道黒川・護摩

堂線の整備を推進します。

●公共交通

(町営バスの利便性向上)

・町営バス(コミュニティバス・スクールバス)については、住民の生活路線の維持・

確保を図るとともに、運行路線やダイヤの随時見直しや必要に応じて実証実験を検討

するなど、一層の利便性の向上に努めます。

2)公園緑地の整備方針

(丸山総合公園の緑化や適切な維持管理)

・丸山総合公園については、地域住民などとの協力のもと、公園内の緑化を推進すると

ともに、住民のニーズを反映させながらスポーツ・レクリエーションの拠点として総

合体育館、野球場、多目的広場などのスポーツ施設、芝生広場、バーベキュー広場、

人工芝ゲレンデなどの施設の適切な維持管理を行います。

(公共公益施設周辺の緑化)

・南加積小学校、白萩西部小学校、陽南小学校などの緑化に努めます。

(斎場等の維持管理、墓地公園の拡充)

・斎場・墓地公園の適切な維持管理に努めるとともに、墓地公園の拡充を図ります。

(緑豊かな自然に包まれた歴史・文化的な交流空間の創出)

・大岩山日石寺、上市黒川遺跡群・穴の谷霊場、弓の里歴史文化館、眼目山立山寺につ

いては、周辺の緑豊かな自然環境との調和を保ちながら施設を保全するとともに、自

然と歴史・文化の共存した学習・体験型の交流空間の創出を図ります。

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第5章 地域別の方針【南加積・陽南・白萩地域】

5-30

(上市黒川遺跡群の活用)

・国指定史跡上市黒川遺跡群の保存整備事業による積極的な活用を図ります。

(富山県薬用植物指導センターの活用)

・富山県薬用植物指導センターについては、県との連携を図りながら薬草を観察・学習

できる場として、活用の促進を図ります。

(優良農地の保全)

・田園集落地保全ゾーンには、稲作を中心とした優良な農地が広がっており、これらは

良好な緑地と捉え、保全していきます。

(緑豊かな森林の保全と適切な維持管理)

・森林環境保全ゾーンには、北アルプス(剱岳など)から連なる緑豊かな森林を有して

おり、これら緑豊かな森林資源の保全と適切な維持管理を行います。

3)下水道の整備方針

(下水道等の適切な維持管理・汚水処理の促進) ・市街地及びその周辺では、「中新川公共下水道事業計画」に基づき、計画的に進められ

ており、今後も、中新川公共下水道事業によって整備された下水道施設の適切な維持

管理を図ります。 ・特定環境保全公共下水道事業や農業集落排水事業によって汚水の処理を図るとともに、

整備区域外では合併処理浄化槽の設置を促進します。 (郷柿沢地区での汚水処理の中新川公共下水道での受け入れ)

・汚水処理の効率化に向けて、農業集落排水施設郷柿沢浄化センター(郷柿沢地区)の

汚水処理については、中新川公共下水道に接続し、中新川浄化センターで共同処理を

行います。

(4)都市景観形成の方針

(緑が創りだす自然景観の保全)

・剱岳とその山麓に広がる緑豊かな森林を守り、美しく雄大な北アルプスの眺望を保全

するとともに、豊かな田園風景や地域内に点在する寺社における鎮守の森等の緑地を

維持し、緑が創りだす美しい景観の保全に努めます。

(歴史・文化的な観光スポットの景観保全)

・上市黒川遺跡群、穴の谷霊場、大岩山日石寺、眼目山立山寺においては、その周辺地

域も含め、それぞれが独自に有する歴史・文化的な景観を保全します。

(眼目山立山寺の花木の保全)

・眼目山立山寺においては、住民等に親しまれる美しい栂並木をはじめとした花木の保

全に努めます。

(集落地の景観保全)

・集落地においては、無秩序な開発を抑制しながら、田園や緑豊かな里山と調和した良

好な集落地景観を保全します。

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第5章 地域別の方針【南加積・陽南・白萩地域】

5-31

(5)都市防災の方針

(避難施設の機能強化)

・災害に強いまちづくりを推進するため、学校・公民館等の避難施設において、災害用

物資の備蓄などの防災機能の強化を推進します。

(緊急輸送道路の整備)

・災害発生時に備え、周辺都市からの人的物的支援を円滑に受け入れるため、緊急輸送

道路の整備を図ります。

(治水、治山対策の徹底)

・上市川をはじめとする河川の氾濫防止、低地部における排水対策等の治水対策に積極

的に取り組むとともに、山際の急傾斜地を中心として土砂崩れ、地滑り、落石の防止

等の治山対策に努めます。

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第5章 地域別の方針【南加積・陽南・白萩地域】

5-32

図 南加積・陽南・白萩地域のまちづくり方針図

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参考資料

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参考資料

参-1

1 上市町都市計画マスタープラン策定の経緯

年 月 内 容

平成 28年6月 上市町都市計画マスタープラン策定委員会作業部会(第1回)

平成 28年6月 上市町都市計画マスタープラン策定委員会(第1回)

平成 28年7月 住民アンケート調査、中学生アンケート調査

平成 28年 10 月 上市町都市計画マスタープラン策定委員会作業部会(第2回)

平成 28年 10 月 上市町都市計画マスタープラン策定委員会(第2回)

平成 28年 12 月 上市町都市計画マスタープラン策定委員会作業部会(第3回)

平成 29年1月 上市町都市計画マスタープラン策定委員会(第3回)

平成 29年2月 上市町都市計画審議会

平成 29年6月 上市町都市計画マスタープラン策定委員会作業部会(第4回)

平成 29年6月 上市町都市計画マスタープラン策定委員会(第4回)

平成 29年9月~10月 パブリックコメント

平成 29年 10 月 上市町都市計画マスタープラン策定委員会(第5回)

平成 29年 11 月 上市町都市計画審議会

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参考資料

参-2

2 上市町都市計画マスタープラン策定委員会 委員名簿

(敬称略、順不同)

委 員 氏 名 備 考

◎伊井 謙治 上市町体育協会 会長

酒井 朋子 公益社団法人 富山県建築士会 前女性委員長

小倉 久信 上市町区長協議会 会長

奥井 健一 上市町社会福祉協議会 会長

平井 妙子 上市町連合婦人会 会長

細川 和子 上市町商工会 女性部長

酒井 春夫 上市川沿岸土地改良区 理事長

松井 明澄 富山県富山土木センター立山土木事務所 所長代理

(平成 29年3月まで)

山崎 克弘 富山県富山土木センター立山土木事務所 所長代理

(平成 29年4月より)

◎は委員長

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参考資料

参-3

3 上市町都市計画審議会 委員名簿

(敬称略、順不同)

委 員 氏 名 備 考

◎伊井 謙治 元上市町総合計画審議会 会長

石田 拓 上市町農業委員会 会長

坂井 穂悦 上市町商工会 会長

米井 賢治 上市町建設業協会 会長

勝戸 謙 町議会議員

堀田 喜久男 町議会議員

伊東 俊治 町議会議員

(平成 29年 10月まで)

宝嶋 洋子 町議会議員

(平成 29年 10月まで)

伊井 勇治 町議会議員

(平成 29年 10月より)

松本 寛 町議会議員

(平成 29年 10月より)

堀 徹 富山県富山土木センター立山土木事務所 所長

◎は会長

Page 122: 上市町都市計画マスタープラン - Kamiichi序 章 序-1 1 都市計画マスタープランとは 都市計画マスタープランは、都市計画法第18 条の2に基づく「市町村の都市計画に関

参考資料

参-4

4 上市町都市計画マスタープラン作業部会 委員名簿

(敬称略、順不同)

委 員 氏 名 備 考

中村 政一 総務課 課長

企画課 課長

深川 康志 企画課 課長代理

(平成 29年3月まで)

白井 雄一 企画課 課長代理

(平成 29年4月より)

小池 義弘 財務課 課長

(平成 29年3月まで)

廣田 高志 財務課 課長

(平成 29年4月より)

高慶 孝 福祉課 課長

竹田 亮成 産業課 課長

◎永田 雄二 建設課 課長

廣田 泰三 教育委員会 事務局長

(平成 29年3月まで)

小池 義弘 教育委員会 事務局長

(平成 29年4月より)

◎は部会長