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強制流動沸騰系の熱伝達

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Page 1: 強制流動沸騰系の熱伝達 - Osaka University...TP 強制対流単相熱伝達係数h Lz, h L0 液相のみが流路を満たして流れるとした熱伝達係数 蒸気、液全量が液体として流れた場合の熱伝達係数

強制流動沸騰系の熱伝達

  

Page 2: 強制流動沸騰系の熱伝達 - Osaka University...TP 強制対流単相熱伝達係数h Lz, h L0 液相のみが流路を満たして流れるとした熱伝達係数 蒸気、液全量が液体として流れた場合の熱伝達係数

強制流動系の沸騰熱伝達

流体、流路形状、液温を一定、流速を変える

非沸騰熱伝達、部分核沸騰---流速が大きいほど大きい

発達した核沸騰熱伝達---流速によらない

発達した核沸騰曲線と単相熱伝達の交点qg

発達した核沸騰になる熱流束qe qe=1.4qg

核沸騰熱伝達をqwとTW-Tsで表示

流速、サブクール度(液温)によらず一本の沸騰曲線---沸騰は壁面近くの局所的な減少が支配

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部分核沸騰域の熱伝達

熱流束は壁面温度に対する単相の熱伝達による熱流束qCONと発達した核沸騰曲線の延長線から与えられる熱流束qBOの和

qw=qCON+qBO

qw=hl(TW-Tl)

核沸騰熱伝達係数はプール沸騰のものを用いてよい。

水に対してs=1その他の液体に対してs=1.7

  Csf=0.003~0.020

sL

33.0

VLL

wsf

LWpL Pr)(gL

qC

L

)TT(C

ρ−ρσ

µ=

Page 6: 強制流動沸騰系の熱伝達 - Osaka University...TP 強制対流単相熱伝達係数h Lz, h L0 液相のみが流路を満たして流れるとした熱伝達係数 蒸気、液全量が液体として流れた場合の熱伝達係数

部分核沸騰域の熱伝達

より精密な式

qBiは沸騰開始点での壁温に対する、発達し

た核沸騰熱伝達の式による熱流束

qBO = qBiならばqW = qCONとなる

2/12

BO

Bi

CON

BO

CON

W

qq

1qq

1qq

−+=

F:T ,psia:p ,hft/Btu:q

)TT(p60.15qo2

p/30.2incsW

156.1inc

0234.0

−=

Page 7: 強制流動沸騰系の熱伝達 - Osaka University...TP 強制対流単相熱伝達係数h Lz, h L0 液相のみが流路を満たして流れるとした熱伝達係数 蒸気、液全量が液体として流れた場合の熱伝達係数

沸騰開始点

TW-TS

qW

単相流の強制対流熱伝達の式

沸騰開始点の熱流束と過熱度を与える式

Page 8: 強制流動沸騰系の熱伝達 - Osaka University...TP 強制対流単相熱伝達係数h Lz, h L0 液相のみが流路を満たして流れるとした熱伝達係数 蒸気、液全量が液体として流れた場合の熱伝達係数
Page 9: 強制流動沸騰系の熱伝達 - Osaka University...TP 強制対流単相熱伝達係数h Lz, h L0 液相のみが流路を満たして流れるとした熱伝達係数 蒸気、液全量が液体として流れた場合の熱伝達係数

発達した核沸騰の熱伝達

プール沸騰の核沸騰熱伝達の式がほぼ適用できる。

水については実験データに基づいたより精密な実験式が用いられる。

               (McAdams: 2.1~6.3ata)

(Jens-Lottes:35~140ata)

(Thom)

℃:T ,ata:p ,hm/kcal:q

)TT(95.1q2

86.3sWW −=

4/1W63/psW q

e82.0

TT =−

2/1W88/psW q

e024.0

TT =−

Page 10: 強制流動沸騰系の熱伝達 - Osaka University...TP 強制対流単相熱伝達係数h Lz, h L0 液相のみが流路を満たして流れるとした熱伝達係数 蒸気、液全量が液体として流れた場合の熱伝達係数

強制対流蒸発域の熱伝達

クォリティーが高くなると核沸騰は終息

環状流、環状噴霧流

熱伝達は壁面近くの液膜を通した対流と蒸発

強制対流熱伝達に類似したメカニズム

蒸気流速、液膜流速、液膜厚さに関係

蒸気クォリティーに大きく依存する

(核沸騰域では熱伝達係数はクォリティーに依存しない)

単相流の強制対流熱伝達との比を二相流のパラメータで整理(Lockhart-Martinelliパラメータ)

Page 11: 強制流動沸騰系の熱伝達 - Osaka University...TP 強制対流単相熱伝達係数h Lz, h L0 液相のみが流路を満たして流れるとした熱伝達係数 蒸気、液全量が液体として流れた場合の熱伝達係数

Lockhart-Martinelliパラメータ

気液二相流の流動と伝熱現象気相と液相の流量、物性値により複雑に変化

それらをひとまとめにした無次元パラメータ

Lockhart-MartinelliパラメータXtt

圧力損失や熱伝達係数がよく整理される

        (∆P/∆z)L, (∆P/∆z)G:液相、気相が単独で流路を流れたとしたときの単相流の圧力損失

流れが気相、液相とも乱流の場合には

      

GLtt )z/P/()z/P(X ∆∆∆∆=

Page 12: 強制流動沸騰系の熱伝達 - Osaka University...TP 強制対流単相熱伝達係数h Lz, h L0 液相のみが流路を満たして流れるとした熱伝達係数 蒸気、液全量が液体として流れた場合の熱伝達係数

Lockhart-Martinelliパラメータ

流れが気相、液相とも乱流の場合には

      

     

これらを用いれば

      

気液二相流の圧力損失や熱伝達係数はこのパラメータを用いた相関式として与えられる場合が多い

   l

2lL2

lL

L D

Gf2U

D

f2

z

P

ρ=ρ=

∆∆

   g

2gG2

ggG

G D

Gf2U

D

f2

z

P

ρ=ρ=

∆∆

   

2.0

l

lL

DG046.0f

µ

=   

2.0

g

gG

DG046.0f

µ=

1.0

g

l

5.0

l

g9.01.0

g

l

5.0

l

g

9.0

g

ltt x

x1

G

GX

µµ

ρρ

=

µµ

ρρ

=

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強制対流蒸発域の熱伝達強制流動沸騰熱伝達係数hTP

強制対流単相熱伝達係数hLz, hL0

液相のみが流路を満たして流れるとした熱伝達係数

蒸気、液全量が液体として流れた場合の熱伝達係数

4.0

l

lpl8.0

l

lLz )

k

c()

D)x1(G(

Dk

023.0hµ

µ−=

4.0

l

lpl8.0

l

l0L )

k

c()

GD(

Dk

023.0hµ

µ=

n

ttLz

TP )X1

(Ahh = 'n

tt0L

TP )X1

('Ahh =

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強制対流蒸発域の熱伝達

核沸騰域と強制対流蒸発域を分けて式を与えるのは不便

二つの領域を一つの式で与える

ボイリング数Boを導入するfg

W

GH

qBo ≡

+=

n

tt21'

0L'Lz0L

TP

X1

KBoK)h,h or(h

h

3/1

l

lpl8.0

l

l'LZ )

k

c()

D)x1(G(

Dk

023.0hµ

µ−=

3/1

l

lpl8.0

l

l0L )

k

c()

GD(

Dk

023.0'hµ

µ=

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Chenの相関式飽和沸騰系の熱伝達

核沸騰と強制対流熱伝達の和

hTP=hCON+hNB

hCONは強制対流の効果、 hNBは核沸騰の効果

液相が単独で流れた場合の単相流の熱伝達係数にパラメータFを乗して与える。

FはLockhart-Martinelliパラメータの関数として

図により与えられる。

4.0

l

lpl8.0

l

lCON )

k

c()

D)x1(G(

Dk

023.0Fhµ

µ−×=

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Chenの相関式

核沸騰熱伝達:プール沸騰熱伝達に基づき次式で表す

Sの値は二相レイノルズ数

の関数として図で与えられる。

複雑な形であるが、最も精度が良いものとして用いられている。

75.0S

24.0SW24.0

g24.0

fg29.0

l5.0

49.0l

45.0pl

79.0l

NB p)TT(H

ck00122.0Sh ∆−

ρµσ

ρ×=

25.1

lTP F)

D)x1(G(Re

µ−=

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Foster-Zuberの式

気泡力学を考えた無次元の核沸騰熱伝達相関式

33.0

l

pll

62.02

lpl

l

v

l

fg

plSW

l

l

4

S

l

Slpl

l

v

l

fg

plSW

l

BO

k

c

ck

H

c)TT(0015.0

pp2

ck

H

c)TT(

kh

µ

ρπ

ρρ−

µρ=

∆ρ

∆σ

ρπ

ρρ−

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