8 号号号号 2011/12/1

Eaphetニューズレター

ニューズレターニューズレターニューズレター

第八号目次

第八号目次

第八号目次

第八号目次

▲捨てられた赤飯―山下大将慰霊祭（１-２頁）

■【聊聊映画館レビュー】（２-３頁）▽「

Bury My Heart a

t

Wounded Knee」（２-４頁）

▽「朝鮮報国隊」（４-５頁） ▲これからの活動予定（３

頁） ▲

Ea

ph

et九月～十一月の主

な活動（３頁） ▲「NGO国際参加成果展示

会に出展しました」（３頁） ▲

Ea

ph

etが見た出来事九月-

十一月（５-６頁） ■特集【映画「《賽德克‧

巴Seediq Bale》】▽「映画《

Seed

iq Bale》と台湾原

住民への影響」（６-７頁）▽「賽德克‧巴萊Seediq

Baleと台湾原住民の現在」（８-12頁）▽「民国百年

祭に抗議」（13-12頁▽「何か変だぞ、今年の霧社

紀念祭」（14-15頁） ▲「烏來高砂義勇兵紀念碑の

今」(15-16頁） ▲「大楸里のお盆休み」（

16頁-17頁）

▲「

Ea

ph

et 說中文中国語で話そ

う

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3」（17頁） ■フィリピン・パマカパカン村

への支援のお願い（18頁） ■二〇一二年会員大会のお

知らせ（18頁）

日文版日文版日文版日文版

私の今立っている場所はマニラから二時間、ラ

グナ州カリラヤ、一九七六年一月に慰霊碑が完成

した。戦後三十年ちかく経って、最悪だったフィ

リピンの対日感情も少しずつ好転の兆しが見え始

めた時だったと在比の先輩に教わった。その後毎

年八月十五日、日本大使館主催の慰霊祭が取り行

われている。私は一九九〇年にリタイアして在比

二十一年、日本では学べなかった戦争の悲惨さや

その爪痕を知る事が出来た。「平和」と云う言葉が

自分のこころの中で重くなった。戦没者の御霊を

弔うと共にフィリピンの多くの民間人犠牲者の御

霊も安らかにと祈らずにはいられない。残

されたご家族の方々の反日感情も当然のことだったと

思う。 山下大将山下大将山下大将山下大将のののの慰霊碑除幕式慰霊碑除幕式慰霊碑除幕式慰霊碑除幕式 献花をする人々の後ろ姿

を見ながら色んな想いが次々と浮かぶ。今ではほと

んど反日感情を感じる事は無いけれど、心の底にある

傷に触れてはいけないと感じた出来ごとがあった。二

〇〇四年八月十五日の慰霊祭の後「本日はこの後に山

下大将の慰霊碑除幕式があります」と云う事でカリラ

捨捨 捨捨て

られ

たて

られ

たて

られ

たて

られ

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飯赤

飯赤

飯赤

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―― ――山

下大

将慰

霊祭

山下

大将

慰霊

祭山

下大

将慰

霊祭

山下

大将

慰霊

祭

高藤辰子 フィリピンフィリピンフィリピンフィリピンのののの戦没者慰霊祭戦没者慰霊祭戦没者慰霊祭戦没者慰霊祭

今年もお盆を迎えフィリピンでは八月十五日に日本大使館主

催の太平洋戦争での戦没者慰霊祭が取り行われ二百名を超える

参拝者が白菊の花を献花しました。私もこの十年は毎年参拝させ

て頂いています。戦後六十年を過ぎたころから、日本から遺族の方

の参加もめっきり減少し今年はどなたもいらっしゃいませんで

した。それだけ時が流れたと云うことでしょう。参拝者の献花が続

く間それをぼんやり眺めながら参列の方々は何を想い何を願っ

ているのだろう…。ただただ平和を願う事しか無いのか～…なー。

ヤの山を下り小高い藪の中に移動、そこは山下大将が絞死刑に

なった場所だと聞いて参加者の多くは「えっ」と声を出すほど

びっくり。細い山道にフィリピンの人達がいっぱい。手に日の

丸の旗を持っている。でもその人たちは、笑っていない。異様な

雰囲気の中を私達は慰霊碑前まで歩いていった。

いよいよ除幕式、司会者が「日本国特命全権大使高野閣下どう

ぞ」で高野大使が除幕、周りの雰囲気が何かおかしい。友人どう

し顔を見合わせ「変ネ」と囁く、献花用の花が配られ、受け取る

人、受け取らない人、マスコミの

EaphetNo.8N #1/18

もできずに、体全体がその流れる砂の

中にどんどん埋もれていく……。帝国

の決して満足しない欲望に蝕され、一

つの民族は、こうして根っこから枯渇

していった。 一八七六年六月二十五日。すでに

スーの人たちは西進して来たアメリカ

に契約を強いられ、他の土地はアメリ

カ合衆国のものとなったので自由に狩

猟されては困るが、聖山の「ブラック

ヒルズ（Black Hills）」 を含むサウス

ダコタ一帯を合衆国指定保留地とし、

この「グレート･スー･ネイション」内

なら、自由に狩猟生活をしていいと確

約されていた時期になっていた。 ところが、その「グレート･スー･ネ

イション」内にあるブラックヒルズ

（Black Hills）に金脈が発見されたの

だ。どうすれば、このブラックヒルズ

（Black Hills）を我が物にできるのか、合衆国側は思案を巡らす。

のどかなグリージーグラスGreasy

Grass（リトルビッグホーンLittle

Bighorn）の川辺、少年二人が道具づ

くりをしていた。騎兵隊が襲来。一人

の少年が殺され、もう一人、少年オヒ

ヤサは村に逃げ戻り、逆に敵を一人切

り付けた。大平原を駆け回るスーの人

たちは襲来した騎兵隊を殲滅し、頭皮

を取った。殺しを職業とする合衆国白 人将軍曰く：その残忍な光景は私さえ

も慄く、と。自分から攻撃を発動した

が、ライフルで撃った我らは普通で、

ナイフを使って頭皮を取った彼らは残

虐だと見ている。 部落に白人の世界から少年オヒヤ

サの父親がやってきた。二人の白人を

殺し、監獄に入れられた少年の父親は

ある別の白人に救われて、キリスト教

信者となった。生きていくためには白

人社会に参入するしかないのだと少年

を連れ去った。同じ人殺しだが、白人

を殺したら監獄へ、そしてその逆は

ヒーローに……。ということは、少年

の父親には先見の明があったのだと？

レッド・クラウドのキャンプRed

Cloud’s camp Great Sioux Reservationへ白人の牧師と合衆国イ

ンディアン政策を推進する参議員が土

地交渉のために来た。会場に響く牧師

の祈りが終わり、力弱くだが、レッ

ド・クラウドは抵抗してみた。前回の

話では、契約（「グレート･スー･ネイ

ション」内に収まること？）に応じた

ら、いいことを約束してあげると言っ

たが、そのいいことはどこにあるの

か？と。が、結局、白人の論理による

語りと目線に負けて、またしも応じる

印として白人の黒いペン軸に触れるし

かなかった。 一八七六年十月二十一日、騎兵隊はシッティング・ブル

後日後日後日後日わかったわかったわかったわかった情報情報情報情報 大使館主催ではなかった。桜チャンネ

ルの水島氏が募金活動などで建てた（私

は水島氏がどんな方か知らなかったが

右翼だそうだ）マスコミも左翼右翼がい

て小競り合いになりそうになったのだ

という。日本の国旗を振らすために貧し

いフィリピン人の村人にお金をばらま

いたと云う。 上記の様な事を知って帰りの山道の

光景を思い出して悲しいなーと思う。配

られたお弁当は赤飯だった。村人にあげ

たものか？捨てたのを拾って食べてい

たのか…私はそっと捨てた。食べ物を捨

てることはよくない行為だけれど、なん

だか分からないもやもや、そのお弁当を

持って歩きたくなかった。今ではだれも

その場所を訪れない。(了）

方が「なぜ貴方は献花しないのです

か？」とマイクを向ける。お弁当まで配

られて…殆どの方は私も含め大使館主

催と思っていた。だから戦後六十年も

経ってなんで山下大将の慰霊碑が必

要？？？これはカリラヤの慰霊祭一本

にした方がよいなどそれぞれ感じたこ

とをしゃべりながら山道をパーキング

まで下り、すっきりしない気持ちで家路

へ…。

Bury M

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Bury M

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Bury M

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Bury M

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Wounded K

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Wounded K

nee

Wounded K

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Wounded K

nee

紹介者：黃淑燕

ある日、突然、絶大の暴力が、目の前

を突き刺さってきた。堅実に強く立って

いるつもりが、なぜか、足場が流れるよ

うな砂となって巣食われていく。理解で

きずにいるのに、目を見開いたまま、何

EaphetNo.8N #2/18 ランドル砦で捕虜となった タタンカ・イヨタケ（1882）

聊聊

映画

館レ

ビュ

ー聊

聊映

画館

レビ

ュー

毎週水曜日の夜七時からの「聊聊」

ではドキュメンタリー作品を中心

に、映像を通して語られる歴史、社

会、人々について議論している。こ

のコーナーでは、八月から十月に

「聊聊」した作品の中からいくつか

紹介しよう。

が率いるLakota部族のいるところCeder Creek Valley Lakota Territory

にやって来た。談判が破綻し、互いに

戦いの用意が始まる。カノン砲に砲弾

を詰め込み、ライフル銃に弾を装着し

ていく騎兵隊とは対照的に、Lakotaは

自分の顔に馬に体に赤や黒や白と鮮や

かに色をつけている。容赦なき冷酷と

情感鮮やかの対照図となる。談判時の

シッティング・ブルの一言、This is

your story, not mine.が耳につく。そし

て、命令され無表情に攻撃する騎兵隊

員の幼い顔が瞼に残る。 剽悍な酋長、シッティング・ブルが

馬から落ちてしまった！ありえない！

Lakota人の攻撃が止まった。画面に

いっぱいに写されているのは、額に血

を流しながら大きく喘ぐシッティン

グ・ブルと、それをつめたい目で見つ

めるビシっとした制服姿の騎兵隊長

だった。 カナダの国境近くに追いやられた

Lakota。もっとたくさんの族人がこち

らに向かっているのだ、と自信気に言

うシッティング・ブル。そんな彼

に、酋長の狂馬クレージーホースは

もう死んだ、もう誰もここには来な

い、と人道的に食料を持ってきてく

れたカナダ軍人が告げる。そして、

ここの冬は厳しいぞ、と。 実際、冬は厳し

い！飢えに疫病に酷寒、抵抗力のな

い子どもから族人

【【【【これからのこれからのこれからのこれからの活動予定活動予定活動予定活動予定これからのこれからのこれからのこれからの活動予定活動予定活動予定活動予定これからのこれからのこれからのこれからの活動予定活動予定活動予定活動予定】】】】

▼毎週水毎週水毎週水毎週水（（（（十九十九十九十九～～～～二十一時二十一時二十一時二十一時））））随邊聊聊随邊聊聊随邊聊聊随邊聊聊…

色々なドキュメンタリーを見たり、討

論したりしています。▼毎週金（十八～

二十時）ネッシンネッシンネッシンネッシン…参加者各自がテー

マを持ち、調べ、発表したりしていま

す。 ▼二二二二〇〇〇〇一一年十二月五日一一年十二月五日一一年十二月五日一一年十二月五日～～～～十一日十一日十一日十一日（仮日

程）…随邊走走随邊走走随邊走走随邊走走「第二回アジア太平洋合

同慰霊祭」フィリピン先住民と戦争―

―Baguio、Philippines ▼二二二二〇〇〇〇一二年一一二年一一二年一一二年一、、、、二月頃予定二月頃予定二月頃予定二月頃予定…随邊走走随邊走走随邊走走随邊走走

「東アジアとアメリカ合衆国：平澤

（ピョンテク）米軍基地と基地村・済州

島」 ▼その他にも毎月さまざまな活動を

行っています。詳しくはeaphetHPを

チェックして下さい。 【【【【本年度会員更新手続本年度会員更新手続本年度会員更新手続本年度会員更新手続きききき本年度会員更新手続本年度会員更新手続本年度会員更新手続本年度会員更新手続きききき本年度会員更新手続本年度会員更新手続本年度会員更新手続本年度会員更新手続きききき】】】】

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ターの送付、プロジェクトの企画、各

種活動への参加および宿泊や設備の利

用の特典利用などがあります。Eaphet

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Eaphet九月

九月

九月

九月～～ ～～十一月

十一月

十一月

十一月のの のの主主 主主なな なな活動

活動

活動

活動

九九九九月月月月七七七七日日日日▼随邊聊聊《朝鮮報国隊》

九九九九月月月月十四日十四日十四日十四日▼随邊聊聊《海南島関連映

像、預覽韓國旅遊簡報》 九九九九月月月月二十一日二十一日二十一日二十一日▼随邊聊聊《賽德克

-巴莱

（セディック・バライ）》を考える

九九九九月月月月二十八日二十八日二十八日二十八日▼随邊聊聊《

Bu

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ed

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ee》「先住民と侵略者国

家」第一回 十月五日十月五日十月五日十月五日▼随邊聊聊《

Bu

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ne

e》「先住民と侵略者国家」

第二回 十月十二日十月十二日十月十二日十月十二日▼随邊聊聊《

Bu

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Wo

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de

d K

ne

e》「先住民と侵略者国家」

第三回 十月十九日十月十九日十月十九日十月十九日▼随邊聊聊・特別講演『《賽

德克

-巴莱（セディック・バライ）》の与

えた台湾原住民への影響』 講演者：ダキス・パワン氏

十月二十六日十月二十六日十月二十六日十月二十六日▼随邊聊聊 先週のダキ

ス・パワン氏のお話を聞いて各自考えた

こと、感想。 十月二十七日十月二十七日十月二十七日十月二十七日▼随邊聊聊 八十一周年

霧社事件記念祭「何か変だぞ 今年の霧

社紀念祭」映像と討論 十一月二日十一月二日十一月二日十一月二日▼随邊聊聊「霧社事件八十

一周年紀念祭」映像と討論 十一月九日十一月九日十一月九日十一月九日▼随邊聊聊《悲情城市（A

City of Sadness）》映像と討論 十一月十六日十一月十六日十一月十六日十一月十六日▼随邊聊聊《

Capitalism

: a

love sto

ry》前編 映像と討論 十一月二十三日十一月二十三日十一月二十三日十一月二十三日▼随邊聊聊

《Capitalism

: a lo

ve sto

ry》後編 映像

と討論 十一月三十日十一月三十日十一月三十日十一月三十日▼随邊聊聊《

Sick

o》映像

と討論

EaphetNo.8N #3/18

は一人二人と立て続けに死んでいく。

いくら誇り高きLakotaでも、生き延

びるために合衆国が作る保留地に赴く

しかなかった。とうとうシッティン

グ・ブルまでもなす術がなく、保留地

に来た。しかもそこはなんとSioux

Agencyで、もともとLakota のterritory（領土）だった。保留地の警

察官になってしまった息子は、喜んで

迎えいれてくれ、「私たちはラッキー

だよ」と言って、保留地の生活のよさ

を見せようと、合衆国が囲った小さな

小さな狩場で馬を小走りさせ、用意し

てくれた牛をライフルで打って、雄叫

びを挙げてみせた。長い間命がけで大

草原でバファロ群を追い駆け回ってき

ただけに、息子の雄叫びは余計惨めに

響いた。シッティング・ブルの目か

ら、瞬間冷凍された心が無残に砕かれ

る音が聞こえてきそうだ。 医者となって、シッティング・ブル

のいる保留地に来た元少年チャールズ

ことオヒヤサ。医者だが、診察する道

具もなく薬品もない。医療行為も施せないチャールズは、イ

ンフルエンザにかかった族人に要求されるま

まブランの瓶を上げるしかない。政府に挙げ

られた報告書は保留区の事実とかけ離れてい

ると、チャールズは上院議員ヘンリー・ドー

ズに訴えた。が、チャールズとヘンリー

議員の関心の焦点がずれる。白人世界に参入

することを悔やむチャールズに、上院議

ランダル砦での肖像写真

EaphetNo.8N #4/18

員は「私はあなたより遥かにスーだ」

と。 アメリカ原住民を速やかに白人化・文

明化することは彼らを助ける唯一の方法

だとヘンリー議員は思うようである。こ

うでもしなければインディアンはもっと

大変な状況に陥ってしまうのだと。が、

アメリカ原住民を変える代わりに、なぜ

彼は白人を自分の必要以上のものを原住

民から奪うのを阻止しないだろうか？ふと、映画の初頭、

Little Bighornの役の後、武力征伐を

主張する大きな声に対して異議申し立

てるヘンリー議員だが、白人将軍がイ

ンディアンに頭皮を取られた死体を見

た時の評を聞いて、愕然として反論で

きなかったのを思い出す。 七十年代の西部劇でよく見かける

シーンがある。孤立したキャンプ拠点

に、淑女や子どもを守る文明合衆国の

紳士がたどり着く。が、拠点はすでに

焼き跡と化し、慄く子どもがいる。そ

れを守り抜いた大人は、インディアン

の凶暴で野蛮な攻撃にあったことを言

い残して死ぬ。紳士は助けに間に合わ

なかったことを悔やむ。そして、こっ

そり敵の集まるところに行くと、目の

前にインディアンが大勢表れ、交渉に

来ている二三人の白人を又しても殺

し、彼らのものを奪うのである。……

こうして、アメリカインディアンのイメージは野蛮な強盗と

して作りあげられていく。白人将軍の評も、

こうしたイメージの強化に加担している。こ

こにもディスコースの相違が見出される。文

明対野蛮の図式、征服の物語にいつも出てく

るものである。 保留地の一室で小さな

お棺が一列に並ぶ。白人がもたらしたインフ

ルエンザでスーの子どもが死んでいく。狩場

を失った猟師は文明の価値観や論理に余儀な

く乗せられ日に日に弱まる。このような現実

の何に希望を持つと言うのか？そのう

ち、元猟師は自分の子どものお棺から

目を逸らし、ゴーストダンスを踊りだ

す。希望と光を与えてくれると信じ、

猛スピードでゴーストダンスがどんど

ん広まる。白人はそれに怖気が立つ。

シッティング・ブルがまた何か煽動し

ているのではないかと疑心暗鬼にな

る。そして、何かの拍子で、一八九〇

年十二月二十八日、皆殺しをした！ チャールズが負傷したあるシッティ

ング・ブルの家族に言った。「足を切

らなきゃ！あなたにはもう選択肢がな

い！」「ある！選択肢がある！」……

その選択肢とは……膝から湧き出る血

が川となった…。 リネーム・プロジェクト。チャール

ズはスーの人たち全員にクリスチャン

ネームをつける仕事を与えられた。英

語教師にしてもヘンリー議員にして

も、なぜ白人がクリスチャンネームに 固執しているのだろうか？たかが名前

なのではないか？なぜこのような白人

の価値観に踊らされ、なぜそれを馬鹿

にしてやることができないのだろう

か。 チャールズはイリノイに送られて

いった時、汽車から飛び降りればよ

かったと激しく後悔している。ところ

が、彼が飛び降りてしまったら、誰が

この歴史を語るのだろう。「私たちは

証人には成りたくなかった！」とチャールズ。でも、なってしまったの

だ。 マイノリティの抵抗は、いつも「文

明人」から見ればまったく無効な、色

鮮やかなまじないや踊り、石、ナイ

フ、そしてたまには格好いい言葉やプ

ライド……。信念、尊厳…といったほ

うがマジョリティ語りに合うのだろう

か。 二〇〇一年末アメリカ軍がアフガン

の首都を爆撃をし、戦車で街に直入し

た。テレビでは、その戦車にアフガン

の人が石を投げているのが写られていた。そしてある中年の顔

中髭に覆われた中東男性が、テロリスト？私？私のこの顔のど

こがテロリスト？まさしくイメージどおりのテロリストだと

思った私は、テレビの前で唖然としてしまった。

（了） 朝

鮮報

国隊

朝鮮

報国

隊朝

鮮報

国隊

朝鮮

報国

隊

紹介者：吉田藍 第二次世界大戦中、旧日本海

軍は海南島を軍事基地化するために、朝鮮総督府に要請し、朝

鮮半島で服役中の朝鮮人獄中者

ウーンデッド・ニーの虐殺の慰霊碑

を集め、「朝鮮報国隊」として、海南

島に連行した。一九四三年春のから始

まったそうだ。このドキュメンタリー

は「紀州鉱山の真実が明らかにする

会」が二〇〇八年に制作した。海南島

は中国の南方、ベトナムと同じくらい

の緯度にある。台湾よりも少し小さい

くらいの島だ。最近ではリゾート地と

して有名になっているが、買春ツアー

なども盛な場所にもなっている。

海南島に集められた朝鮮人獄中者は

約２千人おり、中には政治犯もいたと

いう。基地に必要な、飛行場、鉄道、

道路、鉄橋、軍用トンネル、格納倉庫

の建設、鉱山発掘などに強制労働させ

られた。そのほとんどが帰ってくる事

はなかったそうだ。

映像の中では、目撃した地元住民、

旧日本軍の兵士、「朝鮮報国隊」生還

者の証言などから当時の様子を想像す

ることができた。青い服を着せられた

「朝鮮報国隊」の人たちは、手を縛ら

れたり、木につるされたりして、拷問

EaphetNo.8N #5/18

を受け、また生きたままガソリンをか

けられ、焼かれる場面も目撃したこと

があるという。 「朝鮮報国隊」はこれまでその存在

をほとんど知られることがなかった。

日本政府はこれに関する資料をほとん

ど公表せず、二〇〇一年発掘調査が行

われたが、科学的な調査をしておら

ず、掘り起こされた遺体は高温多湿な

環境で、劣化してきている。大事な

「証拠」は失われつつあるという。発

掘された遺体の中には、頭蓋骨に太い

鉄釘のようなものが刺さり、大きく穴

が開いているものや、異常な形に手の

骨が折れているものがあった。しかし

発掘された遺体は殆どが誰なのか分か

らない状態で、砕かれ、骨壷に収めら

れ、昔「朝鮮村」があったとされる場

所の建物に保管されている。まるで証

拠を隠滅したかのようである。 私も今回このドキュメンタリーを見

て、初めて「朝鮮報国隊」を知った。

人の命とは何なんだろうか。尊重され

る命、軽んじられる命の間には何があ

るのだろうか。富か、権力か、身分

か、国籍か･･･。忘れられ、記憶から抹

殺されそうな命の存在をこのドキュメ

ンタリーは誰かに伝える事が出来たわ

けだが、それを受け取った者は如何す

るべきなのだろうか。私はこれからそ

れを考えなくてはいけない。（了）

NGO

NGO

NGO

NGO

国際

参加

成果

展示

会国

際参

加成

果展

示会

国際

参加

成果

展示

会国

際参

加成

果展

示会

にに にに

出展

出展

出展

出展

しま

した

しま

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しま

した

しま

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台湾外交部から台湾国内の民間団

体を招き、NGO組織の国際参加成果

展示会を今年十月二十八日～十月三

十日で台北国父記念館にて行いまし

た。EAPHETは参加したことで、台 湾の民間の非政府組織への国際参加

成果の一員となりました。そして、

この機会を利用し、ほかの組織と交

流することもでき、運営の経験を交

換することもできました。また、こ

の展示会を通して、一般の方にもEAPHETを宣伝することができまし

た。 今回の展示会は協会の会員の協力

を得て、台北まで展示会をセッティ

ングし、宣伝の仕事をやってもらい

ました。一日目は黃雅芬さん、吉田

藍さんそして、村上生紗さんの三人

を台中から資料を準備し、台北まで

持って行きました。二日目は秘書長

の游重器さんも応援に来てました。

三日目に理事長の趙庭妤さんも参加

しました。天気は良かったため、展

示期間の来客は多かったです。 このような展示会を通して、たく さんの人をEAPHETを知る機会が

できましたし、EAPHETもたくさん

の友達を作ることができて、今後協

力し合うチャンスができました。次

回も楽しみにしています。（了）

Eaphet

Eaphet

Eaphet

Eaphetがが がが

見見 見見たた たた

出来

事出

来事

出来

事出

来事

九月

九月

九月

九月

～～ ～～十

一月

十一

月十

一月

十一

月

九月一日九月一日九月一日九月一日 ハーシーのチョコレート工

場で留学生たちを不当に働かせていた

事実を留学生たち自らが告発。彼らは

“文化交流”プログラムの名目で渡米し

ていた。（Democracy Now） 九月十六日九月十六日九月十六日九月十六日 韓国の与野党議員十七人

が連名で、日本の「戦犯企業」百三十六

社を名指しで挙げる報告書を議会に提

出した。政府発注の入札参加への制限を

明示した「国家を当事者とする契約に関

する法律」（十年八月発議）を受けたも

の。旧麻生鉱業（現麻生セメント）をは

じめ間組、大成建設、三菱重工、日立造

船、日産、三井、昭和電工、ＪＲグルー

プ、大林組、鹿島建設、住友金属、富士

重工、川崎重工、いすゞなどの名が連

なっている。 九月十七日九月十七日九月十七日九月十七日 「ウォール街を占拠せよ」

が始まる。今や「オキュパイ（占拠）」

は世界的な動きとなりつつある。

十月十月十月十月 韓国挺身隊問題対策協議会（挺対

協）がソウルの在韓日本大使館前の路上

に「記念碑」建立を計画し、ソウル市が

許可した。紀念碑は十二月にも設置され

る予定だ。 十月十日十月十日十月十日十月十日 民主党の前原誠司政

調会長は、ソウル市内で記者団

に対し、韓国政府が賠償請求権

交渉を求める慰安婦問題で、新

たな基金の創設構想を明らかに

した。 十一月五日十一月五日十一月五日十一月五日 一

EaphetNo.8N #6/18

九四五年八月に広島、長崎で被爆した

台湾人による「台湾被爆者の会」が5

日、台北市内で設立総会を開いた。今

後、援護情報の提供や医師団の派遣、医

療費補助の上限（年約十七万円）撤廃な

どを日本政府に求めていく。海外被爆

者団体はこれまでに米国、韓国、北朝

鮮、ブラジルで結成されている。

十一月十一月十一月十一月 日本政府がTPP（環太平洋戦

略的経済連携協定）参加交渉に向けて

各国と協議すると発表。TPPでは二十

一分野の関税撤廃が段階的に行われ、

貿易を活発化しようという目論見があ

るが、実際はアメリカが市場を広げる

ための手段に過ぎないと批判も多い。

映画

映画

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《《 《《Seediq B

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とと とと

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湾原

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住民

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の影

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Dakis･Pawan（郭明正）

編集 邱奕菲／翻訳 吉田藍

Dakis

Dakis

Dakis

Dakis･･ ･･Paw

an

Paw

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Paw

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Paw

an（（（（郭明正郭明正郭明正郭明正））））氏氏氏氏・南投清

流部落生まれ。郷土史研究家で、今回映画

《Seediq Bale》の歴史及び文化顧問と、「Sediq/

Seediq/Seejiq」語の中のタクダーヤ（Tgdaya）の言語

指導を務めた。本文は今年十月十九日Dakis氏が

EAPHETで行った座談会の内容をまとめたものであ

る。座談会は四時間あまりに渡るが、紙面が限られて

いるため、参加者の意見を省略し、Dakis氏への質問

と回答の中から幾つかを抜粋し掲載することをご了承

頂きたい。 なお、映画のタイトル《Seediq Bale》はセディッ

クの中の一グループ、タクダーヤ（Tgdaya）語によ

る表記であり、ローマ字による表記はトーダ

（Toda）は「Sediq」、タクダーヤ（Tgdaya）は

「Seediq」トルク（Sejiq Truku）は「Seejiq」と各

グループによって異なる。本文では日本語で表

記する場合は発音の近いセディックを用いる。

霧社事件霧社事件霧社事件霧社事件ははははセイダッカセイダッカセイダッカセイダッカのののの歴史歴史歴史歴史かかかか、、、、 それともそれともそれともそれとも台湾人台湾人台湾人台湾人のののの歴史歴史歴史歴史

かかかか？？？？ 私自身の考えでは、セディックの伝

統領域は台湾の一部分であり、所謂伝

統領域とは私たちの国家である。日本

が台湾を接収したことは、日本人が

我々の伝統領域、または我々の国家を侵入したのと同

じことである。小さく見れば、これ

は我々の族群と日本人の衝突で

ある。大きく見れば、当時はセ

ディックだけでなく、その他多く

の原住民、更に平地漢人も皆抗日

活動が頻繁に起こっていた。台湾

全体が日本に統治されており、台

湾に含まれるセディックの伝統

領域はもちろん 切り離して考えることが出来ない。

だから霧社事件は当然セディックの

歴史的物語でもあり、台湾の歴史物

語、台湾人の歴史物語と言えるだろ

う。 しかし霧社事件の影響はなぜそれほ

どまで大きくなったのだろう。事件発

生時、我々の祖先はすでに二十年近く

日本語教育を受けているが、依然とし

て日本人は外来の侵入者であり、霧社

事件は一種の宣言であった。我々の祖

先が初めて日本人と交戦は一九〇二年

の人止関事件であった。当時日本人は

セディックの領域に侵入を試み、我々

の祖先は屈強に抵抗した。これはまさ

に「入ってくるな」という意思表示だっ

た。 私個人の認識では、中華民国は第二

次世界大戦後に台湾にやってきたので

あり、詳細に歴史背景を説明すれば、霧

社事件を中華民国の歴史と一緒に考え

ることは出来ず、また少なくとも台湾

人と日本の歴史言えるかも出来るかも

特集: 今年9月魏德聖監督の《賽德克‧巴萊 Seediq Bale》が公開された。映画は大きな話題を呼び、興行収入は歴代一位を記録した。連日テレビでは特集が組まれ、関連書籍も多数出版されるなか、抗日の英雄モナ･ルダオは本当に英雄なのか、事実と違うのではないかなど、様々な議論も呼んでいる。

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EaphetNo.7N #7/18

しれないが、中華民国と日本の侵略の歴

史とすることは出来ない。 霧社事件霧社事件霧社事件霧社事件ととととＧａｙａＧａｙａＧａｙａＧａｙａ

霧社事件の発生原因はセディックの

Gayaと関係があると考える人もいる

が、私の意見では両者は全く別のもので

ある。我々のGayaでは集団で出草（首

狩り）を行うことはない。多くても二人

で出発する。そして非常に素早く一、二

人の首を狩り、すぐに部落も戻ってく

る。映画の中での集団の出草は、我々の

Gayaの範疇にはない。私はこれに関し

て、説明の文章を書き、公表している。

出草のGayaと我々の生命はとても

密接に関連している。ではGayaとは何

か。Gayaは憲法に似ている。我々の生

活を導く最も重要な原則であり、細かな 決め事がある。狩猟には狩猟のGaya、機織には機織のGaya等で

ある。首狩りにも当然Gayaがあり、映画の中では霧社事件の首狩

り行為は、族群によるGayaとしての首狩りだと解釈されている。虹

の橋を渡って祖先の地へ帰るシーンは多少関係があるが、私は霧社

事件と伝統的首狩りGayaとが結びついているとは考えない。

霧社事件の中で我々の族群は槍(武器)を使用したのは、同じやり

方で日本人を制したのである。日本人は我々を利用して多くのこと

に従事させ、他の部落の原住民を利用して我々を攻撃させた。これ

はGayaとは直接関連のないことであり、唯一関係があるとすれば、

それは首狩りという行為のみである。首狩りの時には必ず儀礼を行

わなければならない。霧社事件発生当日には儀礼が行われておら

ず、また首を狩った者は刺青をすることができるが、

霧社事件に参加した族群はそのような事を行わなかっ

た。 「「「「和解和解和解和解」」」」のののの問題問題問題問題にににに関関関関してしてしてして もう一方の角度から言

うと、霧社事件は原住民がジャングルでの戦において

高い能力を持っていることを知らしめた。それにより

後々高砂義勇隊が組織され、原住民は南洋の最前線

に立たされることとなった。なぜ霧社事件の後、同族

の人たちは日本人に命を売ることを望むようになったのか、私はそ

のことに疑問を持っていた。後に老人か

ら聞いたのは、あの時代台湾を管理して

いたのは日本人であり、もし日本が負け

れば自分たちも一緒に滅ぶのだと感じ

ていた。もう一つ重要な原因は、教育で

ある。当時高砂義勇隊に参加した人たち

は、天皇に命を捧げた皇軍という認識が

あった。教育の影響は大きく、私のこれ

までの記憶では、日本教育を受けた年長

者が日本人を罵るのを見たことがない。

日本時代、最も日本人を讃えていた

トーダ（Toda）部落は、多くの動乱を静

めるために、日本人の手助けをし、日本

人にとっては彼らは英雄であった。国民

性が台湾に来てからは、モーナ・ルーダ

オが英雄と言われ、霧社には霧社事件紀

念公園が造られた。しかし現在では霧社

に住む人のほとんどがトーダの人であ

る。彼らのモーナ・ルダオに対する評価

はそんなにいいものではない。（注；モー

ナ・ルダオがマレッパ社の頭目の時、傲慢な態度の為に

他の部落との争いもあった。）民

国50年から毎年十月二十七日

に霧社事件紀念公園で慰霊の儀

式を行っている。トーダの土

地でモーナ・ルダオの慰霊をす

るのは互いに気恥ずかしいよう

な雰囲気もある。 国民政府がモー

ナ・ルダオを賞 賛する傾向に対しては討論する必要が

ありますが、今回の映画でよかった事

は、台湾の人々が再び霧社事件の発端

を理解し、多くの歴史的資料と接触す

ることで、日本と台湾、そして原住民の

歴史により深い認識を持ているように

なることである。 「「「「Seediq BaleSeediq BaleSeediq BaleSeediq Bale」」」」のもたらすのもたらすのもたらすのもたらす

観光観光観光観光へのへのへのへの影響影響影響影響 映画上英語多くの観光客が霧社に訪

れるようになった。住民の中には迷惑

だと感じている人もいるが、これをビ

ジネスのチャンスだと捉えている人も

多い。我々はもう一度学ばなければな

らない。最も重要なのは、コミュニティ

と部落が良好な関係を築き、皆で一緒

に心を一つにし協力し合うことであ

る。 最近南投県仁愛郷ではセディック観

光遊覧チームが成立した、そのメン

バーの中にはトーダ（Toda）、トルク

（Sejiq Truku）、タクダーヤ（Tgdaya）

の三つの部落の人が含まれる。私は彼

らに何度が講義をしたことがあるが、

チームのメンがーには必ず三つの部落

の人が含まれていなければならず、そ

れによって完全なセディックと言える

のである。観光面でも三つの部落が一

緒になり、廬山部落、マレッパ、廬山溫

泉、清流溫泉、和歌社（春陽部落）…等、

これにより、更にセディックの情感を

凝縮することができるのである。 もう一つの問題はどうやって観光遊

覧チームをうまく運営していくかで

す。私の希望ではセディックの農産品

や織物製品等を、訪れた観光客に紹介

し、セディックは霧社や清流部落だけ

でもないことを理解してもらいたい。

（了）

EaphetNo.8N #8/18

したのかを反省するためには知らなく

てはならない事件だ―日本では、おそ

らくそのような認識が一般的だろう。

しかし、日本で知られる霧社事件は、

一方で日本総督府や当時のメディアが

もっていた情報に基づいていると同時

に、他方では一九五〇年代に国民党政

府が自己宣伝のために作り上げた英雄

譚というものをその枠組みとしてい

る。無論、八〇年代から事件の目撃者

の証言や、山の人自らが執筆した文章

なども日本では紹介されてきたがその

証言者などの中心はSeediq Tkdaya、

もっと言えば清流の人たちだった。清

流は、霧社事件後に、蜂起した部落の

生き残りを隔離した場所だ。日本時代

には川中島といった。彼らは今もそこ

に住んでいる。 私はここで“本当の霧社事件”とは

何かについて語ろうとしてるのではな

い。そうではなくて、霧社事件の物語

が霧社の原住民にとってどのような意

味をもってきたかを理解してもらわな

いと、映画「賽德克・巴萊Seediq

Bale」について人々が感じた不安を分

かってもらえないと思うのだ。 霧社事件の物語は清流の物語だっ

た。日本時代の末期、霧社の蜂起六部

落は日本が「味方蕃」と認めたTodaの

人たちに与えられた。霧社事件まで霧

社地域のマジョリティだったTkdaya

は、その力をもぎ取られ、残ったのは

蜂起しなかったParanと眉渓（バイケ

イ）のみとなった。蜂起六部落の人々

は、日本軍からも同じ山の人たちから

も追われ、狩られ、わずかな生存者た

ちが収容された収容所もまた襲われ

（第二霧社事件）二百八十名ほどが清

流に隔離された後も、マラリヤで多く

の死者を出しただけでなく埔里の警察

オビン・タダオ（高山初子）を主人公としたドラマ。劇中、山の人たちが台灣国語を話す。 魏徳聖の作品ではSeediq語の指導者

をつけ、山の人たちの言葉はSeediq

Tkdaya、Sediq Toda、Bunun、

Atayalそれぞれの言葉（左の原住民族

地図参照）に変わった。これはひとつ

重要な転換だった。「風中緋櫻 Dana

Sakura」のように山の人が中文を話

し、日本人は（台灣の一般視聴者には

分からない）日本語を話すという設定

は、ドラマの消費者たちに「山の人も

台湾人」という幻想を与えるのに役

立っていた。それを視聴者にとっても

理解できない言葉で演じさせたことに

よって、安易に「山の人も台湾人」と

は思わせない効果を持ったと言えるだ

ろうか。（これについては後で検討す

ることにしよう。） 賽

德克

‧巴

萊賽

德克

‧巴

萊賽

德克

‧巴

萊Seediq B

ale

Seediq B

ale

Seediq B

aleと とと

台湾

原住

民の

現在

台湾

原住

民の

現在

台湾

原住

民の

現在

古川ちかし

映画「賽德克‧巴萊Seediq Bale」が

ベニス国際映画祭に続いて九月に台灣

で封切られた。監督の魏徳聖は二〇〇

八年、「海角七號」で台灣映画興行成

績、歴代二位の記録を出し（ちなみに

第一位は「タイタニック」）、一躍

ヒットメーカーの座に躍り出た。彼は

一九九五年ごろから作品を発表してき

たが、「海角七號」のヒットまでは鳴

かず飛ばず。その魏徳聖が二〇〇〇年

ごろから暖めてきた企画が、邱若龍の

「漫画：霧社事件」の劇映画化だっ

た。 霧社事件は二〇〇四年に台灣の公共

テレビが「風中緋櫻 Dana Sakura」

という連続テレビ劇化している。こち

らは鄧相楊の同名小説のテレビ化で、

私自身も、魏徳聖が眉渓（Seediq

Tkdaya）や清流（Seediq Tkdaya）

で説明会を開いた現場に立ち会ったこ

とがある。山の人たちには、「海角七

號」の監督が「賽德克・巴萊Seediq

Bale」でも同様のヒットを飛ばしてく

れたらその経済効果に大いに期待する

人たちもいた。「海角七號」のヒット

で、舞台となった恆春には観光客が押

し寄せて大きな利益を上げたそうだ。

霧社にも同じような効果を期待した

人々がいて当然だった。同時に、しか

し、大きな不安もあった。 数年前の公共テレビのドラマ化の

ときにも「あんなのは嘘ばっかりだか

ら見るな」という人たちがいた。何が

「嘘ばかり」なのかというと、基本的

にはモナを英雄として描くことに問題

があった。このことを説明するために

紙面を割くことを許してもらいたい。 * * *

川中島川中島川中島川中島（（（（清流清流清流清流））））のののの物語物語物語物語 霧社事件は日本植民地時代におき

た「抗日事件」、日本が植民地で何を上はWikipediaの台灣原住民族地図だが、右側上から４番目に“Seediq”とある。この表記は正しくない。正名した際の正式名称は、Seediq/Sediq/

Sejiqであり、これは彼らの中にある三つの語系それぞれの綴り方（それぞれ Tkdaya、Toda、Truku集団）を並べたもの。Mona Ludaoを頭目として霧社事件に参加したMehebo社は Seediq

Tkdayaに属している。

EaphetNo.8N #9/18

た。Mona が英雄だって？そんなのは

国民党が作った与太話。Monaは日本

警察の味方してAtayalの首取ったり、

Todaをいじめたりしてきた。霧社事件

だって、Monaの息子たちが中心で

やったこと。Monaじゃない。Mona英

雄譚は清流のお話。邱若龍の漫画も、

公共テレビのドラマも、やっぱり清流

のお話をなぞっているだけ…。 清流からは遊覧バスで人々が紀念

祭にやってくるが、TodaもTrukuも、

ましてブヌンやタイヤルが紀念祭に顔

を出したことはなかった。 紀念祭が大きく様変わりをしたの

は八十周年紀念祭、二〇一〇年のこと

だった。それに先立つ二〇〇六年にそ

れまでの「霧社抗日起義紀念祭」（山

胞の字は九十年代はじめに消えた）か

ら「抗日」という二文字を削除してシ

ンプルに「霧社事件紀念祭」となった

が、二〇一〇年の八十周年では、そこ

なった。当時の郷長だった高永清（日

本名中山清、山の名前はピホ・ワリ

ス、オビン・タダオの二番目の夫）が

国民政府と交渉して金を出させた。山

地が今もって“親日的”であることに

何か手を打てないかと思案中だった政

府はこの話に乗った。…原住民は抗日

の戦士だ。紀念碑を建ててその気持ち

を思い出せることは国民政府の山地支

配にも役立つはず…そういう思惑が蒋

経国を除幕式にも引っ張り出した。

「霧社山胞抗日起義」は教科書にも取

り上げられた。 日本人慰霊塔日本人慰霊塔日本人慰霊塔日本人慰霊塔からからからから削削削削られたられたられたられた名前名前名前名前 その後、「霧社事件殉難殉職者之

墓」（霧社事件二周年に建てられ

た）、通称「日本人慰霊塔」の裏側に

掘られていた死者名のうち、Todaの人たち（いわゆる味方蕃）の名前が

徐々に削り取られていったそうだ。その話をしてくれたのは以前

は南投縣議員や霧社農会の理事長を務めたロシ・ナブさんだ。ロシ

さんは霧社会（以前霧社に住んでいた日本人と山の人などで構成さ

れ

に呼ばれては戻ってこないものたちを

弔い続けた。言葉に尽くせない辛酸を

なめた。 抗日紀念碑抗日紀念碑抗日紀念碑抗日紀念碑のののの建立建立建立建立 国民政府が遷都してきてから数年間

は、政府は山地に関与している暇がな

かったらしい。山の学校が再開された

のは一九四九年ころだった。新しい行

政組織も山でようやく機能し始めた。

霧社がある場所は南投縣仁愛郷となっ

た。霧社地区の行政組織である仁愛郷

公所の裏（日本時代にはさくら台と呼

ばれた台地の斜面）で大量の人骨が発

見されたのは一九五三年のことだった

そうだ。骨は霧社事件の際に日本警察

が容疑者を尋問しては殺害して山に埋

めたものと推定され、この地に「霧社

山胞抗日起義紀念碑」を建てることに

る、いわば同郷会で、日本と台湾で一

年おきに会合を開いて旧交を温めてい

た）にも関係があり、日本人慰霊塔を

ずっと見守ってきた人だ。日本時代に

は霧社のマジョリティとして胸を張っ

てきたTodaの人たちが、日本の敗戦

とともに肩身が狭くなり、モナ英雄譚

においては身を置く場所がなくなっ

た。そのことを如実に語るのがこの名

前削り現象だった。 この慰霊塔が倒されたのは日台断

交の一九七二年のことだったそうだ。

この年から、国民政府による霧社山胞

抗日起義への肩入れは新たに勢いづい

た。実際に紀念碑付近に住む人々は

Todaが中心で、霧社というそもそも

日本人が作った街自体は平地人が多数

であったものの、北東側の部落（昔の

ホーゴやロードフ）は今はTodaの人

たちの部落だったにも関わらず、い

や、だからこそ抗日紀念碑で毎年モナ

英雄譚が繰り返された。 正名正名正名正名からからからから和解和解和解和解へへへへ あんなものに行ってはだめだ、

Todaの親たちは子供たちに申し渡し

建立当時の紀念碑（下山家写真帳より）

戦後の慰霊塔（下山家写真帳より）

Bale紀念、霧社事件ツアー」のポス

ター。 山の人たちが自分達のために霧社事

件を紀念しよう／自分たちのための物

語を作り出そう、とした八十周年の精

神は、「後ろを振り返るな、前を見よ

う」（八十一周年式典でのDakis

Pawan氏の演説）というスローガンに

とって代わられたような印象を受け

る。映画を意識した演出、映画のテー

マ音楽が流れる中の黙祷…一言で言え

ば、平地に対する見世物的な式典と

なった。 OK、領有けっこう、こっちもそれ

を利用してやってやるぞ…そんな気迫

であれば、それでも納得できる。しか

し、そこにあったのは式典をボイコッ

トした人たちと、映画観光を推し進め

ようとする人たちと、その両者の間に

あって多少しらけた人々の、ぼんやり

とした（新たな）対立だった。

* * * 映画映画映画映画「「「「Seediq BaleSeediq BaleSeediq BaleSeediq Bale」」」」

さて、やっと映画そのものの話にた

どり着いた。映画は、邱若龍の「漫

画：霧社事件」や公共テレビの「風中

緋櫻Dana Sakura」など、平地人がモ

ナ英雄譚を語るという枠組みから一歩

も出なかった。もっとも英雄譚という

ドラマツルギーは現代風になった。こ

れでも英雄なの？と思わせる演出は、

こうした今風英雄譚では欠かせない。

モナ英雄譚ではない霧社事件を語っ

た、などとは到底いえない。まず、こ

の点を具体的に考えておこう。 人止人止人止人止めのめのめのめの関関関関のののの戦戦戦戦いいいい

一九〇二年の人止めの関の戦いか

ら、物語はMonaを中心に進められ

された。Seediq/Sediq/Sejiqも二〇〇

八年四月に、こうした流れの中で「正

名」を遂げた。 民進党政権の崩壊と、それに続く國

民党政権の再来により、正名ラッシュ

にストップがかかった。二〇〇〇年に

陳水扁が約束した「原住民自治」も、

原住民原案と行政院草案との間の大き

な距離を埋められないまま、今日に

至っている。 ECFAの締結を経て現國民党政権下

でのナショナルな戦略は、（民進党時

代に掲げられた）『正名→自治→原住

民との政治的な和解に基づく“台灣ナ

ショナル”の構築』から、基本的には

もとの國民党の戦略に戻った。それ

は、保護という名の領有だ。 八十周年式典で馬総統は演説し、中

にさらに大きな変化があったのだ。 Paran社（蜂起に加わらなかった

Tkdaya）出身のシヤツ・ナブさん

（八十七歳）は「これ（霧社事件）

は山の人たちの歴史だから、政治に

利用されるのはもう終わりにして、

私たち民族が仲たがいしないよう

に、この歴史を私たちの手に取り戻

す必要がある」という趣旨のことを

郷公所での八十周年紀念祭準備委員

会で述べた。老人の言うことはもっ

ともだ、という反応が多く、張郷長

も八十周年のテーマを」「愛と平

和」として、山の人たちの間での和

解のために八十周年式典をやろうと

いうことになったそうだ。 この方針に沿って、式典には郷公

所から（Tkdayaは言うに及ばず）

TodaにもTrukuにも、Atayalにも

Bununにも、主旨声明と出席要請が

出され、本当に各部族の人たちが参

加した。それぞれが代表を出し、代

表の人たちが式典の中心に輪を囲んだ

（このときの話は本ニューズレター六

号日文版にアウイ・カズオさんが書い

ているので、可能であればそちらも見

てほしい）。 ところがそこに中華民国総統が出席

して、式典そのものを、と同時に和解

そのものを領有してしまった。 じわじわとじわじわとじわじわとじわじわと進進進進められるめられるめられるめられる臆面臆面臆面臆面もないもないもないもない領有領有領有領有

台灣では民進党政権誕生の二〇〇〇

年前後から原住民との“新パートナー

シップ”が謳われ、台灣が大陸と「同

じナショナル（民族・国家）ではな

い」という文脈作りに利用された。先

住民の側は、これを機に”正名“運動

を展開して、民進党政権下で五つの

Nation（民族）が正名、国家から認知

華民國の旗の下に原住民も含めてすべての台灣人が“愛と平和”を

享受あるいは追求することができると強調した。中華民国は、愛と

平和の仲裁役、媒介者、保護者だ

というわけだ。これでは自治などあり得ない。

十月十日の民国百年祭の巨大なイベントでも、原住民の子供たち

の演義、合唱団の合唱などがテレビでも大写しにされ「中華民国の

下に原住民も幸せに暮らしています」というイメージが流された。

（この前夜、民国百年祭に抗議す

る原住民の集会があったが、それは本ニューズレター記事「民国百

年に抗議する」を参照された

い。） こうした流れの中で映画

「Seediq Bale」が公開された。

霧社事件八十一周年紀念祭霧社事件八十一周年紀念祭霧社事件八十一周年紀念祭霧社事件八十一周年紀念祭

八十周年で一歩を踏み出したはず

のSeediq/Sediq/Sejiq、あるいは霧社

地区原住民の和解への道程は、八十一

周年紀念祭では「和解は既成事実であ

り、先へ進もう」という（一種不可解

な）前提のもとに執り行われた。（本

ニューズレター記事「何か変だぞ、今

年の霧社紀念祭」も参照されたい。）

和解を主張した長老教会系の人々の姿も、AtayalやBunun、Trukuの

姿もなく、いたのは出し物を演じるた

めにAtayal、Bunun、Truku地区の

小学校から引率されてきた子供たち

と、物見遊山の観光客、それに映画

「Seediq Bale」の出演者とスタッ

フ、加えてこれを目当てに集まったメ

ディア。入り口には「映画Seediq

EaphetNo.8N #10/18

事件―台湾山地人の抗日蜂起」（草風

館）にこの話が出てくるが、映画

Seediq Baleの歴史文化顧問を務めた

Dakis Pawanさんは、それはアウイが

目撃したことではないので証言と呼ぶ

ことにさえ問題がある、と指摘する。

子供が人を殺す、それも女性を殺すと

いうことがGaya（Waya）から言えば

あり得ない、とDakisさんは考える。

監督にそれを言うと、監督は「不行

嗎？（だめなの？）」と強い口調で返

したそうだ。 仮にこれが事実だとしても、それを

今、描きたいかどうか、どのような解

釈や前提（文脈）の上で描くのか、と

いうことに対するDakisさんの意見は

受け入れてもらえなかった。 映画を観て、山の子供たちがGaya

（Waya）を学ぶ、そんなことは最初

から期待しても無理な話だったが、当

初の説明会ではそうした要望を監督は

受け入れていたはずだ。 出草出草出草出草（（（（首首首首をををを取取取取るるるる））））のののの意味意味意味意味

前半に日本警察が頭蓋骨を提出さ

せ、それを穴に埋めるシーンがある。

モナが袋一杯の頭骸骨をもって穴の脇

に立つと、スコップを片手にした警官

が「それ、全部お前が取ったのか、す

げえなあ」と言う。モナがなかなか中

身を穴にあけようとしないので、脇に

いた警官が袋を奪い取って中身を穴の

中にぶちまける。そこでモナが切れる

のだ。 観客はこのシーンをどう見たか。

「モナは、自分の戦果である頭骸骨を

邪険に扱われて切れた」というのが一

般の解釈だろう。映画はそれ以上のこ

とを語っていない。しかし、そもそも

モナが首を袋詰めにして持ってきたと

として描くが、その動機や葛藤につい

ては何も描かれない。見た感じ、とに

かく「悪い奴ら」なのだ。 深堀探検隊事件深堀探検隊事件深堀探検隊事件深堀探検隊事件

ここでもまたモナが探検隊を襲って

虐殺した首謀者とされるけれど、そん

な記録はない。探検隊はトロッコ社を

経てさらに北東へと進んだところで消

息を絶っている。この地域はTrukuの

地域（領域）であり、モナのMahebo

社からそのような越境攻撃をしたとし

たら、とんでもない領域侵犯だったはずだ。

魏徳聖監督は、モナ英雄譚にどこまでも固執す

る。どこにでもモナを首謀者として登場させた。

そのモナ中心性は「漫画：霧社事件」、「風中

緋櫻」など比較にならない。 次にGaya（Waya）の

ことを言わなくてはならない。（GayaはTkdaya

語、WayaはToda語）。山の人たちが数度の説明

会の折に魏徳聖監督に再三申し入れたことはGaya（Waya）を

間違って描くことをしないでくれ、と

いうことだった。Gaya（Waya）と

は、平地の言葉に訳すことはむずかし

いが、人々がそれを守って個人の生活

とコミュニティ（部落）の生活を営む

べき、祖先から伝えられた道徳という

か規律。誤解を恐れず言えば「文化」

と言ってもいい。生き方、死に方、怒

り方、仲直りの仕方、非の認め方、愛

情表現、セックス…Gaya（Waya）が

る。実際にはずいぶん違うことは周知

の事実だ。 Paran社、Togan社、そしてSipau社

といった人止めの関を取り囲む周辺の

部落の人々が、侵攻してくる日本軍と

話し合ってこれを阻止するために結集

した。ところが話し合うために出て

行った数人の山の人に対して日本軍が

（おそらく恐怖からか）機銃掃射した

ために、山の人たちが石を落とすなど

の防衛に周り、結果は山に不慣れな日

本軍がこの関所の隘路を突破できずに

敗退した。 映画ではモナ率いる山の人たちが最

初から攻撃用の岩などを用意してい

た。モナはMahebo社の頭目ではあっ

てもSeediq/Sediq/Sejiq全体の長では

ない。ここで主導権をもったであろう

と思われるのはParan社だろう。 これは映画全体を通していえること

だが、山の人たちは非常に好戦的、単

純（よく言えば純粋素朴）に描かれて

いる。 姉妹姉妹姉妹姉妹ヶヶヶヶ原事件原事件原事件原事件／／／／カンタバンカンタバンカンタバンカンタバン事件事件事件事件 翌年の姉妹ヶ原事件（別名を、事件

発生の場所の名をとって、カンタバン

事件とも言う）の描写も、人止めの関

の戦いとまったく同じように、モナは

参加していないにもかかわらず、モナ

率いる一隊がカンタバンまで出かけて

いったことになっている。が、このと

きの主力もまたParan社の男達だっ

た。Togan社もいた。Sipau社は参加

しなかった（同社の老人が夢のお告げ

を受け、同社は参加を取りやめたとい

う話が残っている。） これを迎え撃った（騙し撃った）の

はBunun（布農）の人たちだが、映画

では彼らを日本警察と手を結んだもの

関係しないものはない。 八十年昔の物語を描きながら、その

時代、その場所での文化を忠実に再現

することなどそもそも不可能だし、観

るのは現在の観客なのだから、監督が

「はい分かりました」と（説明会で）

延べたとしても、そこには限界が当然

あった。しかし、監督が考えるドラマ

ツルギー上、捏造されたとしか思えな

いGaya（Waya）もある。 SeediqSeediqSeediqSeediqのののの男男男男はははは踊踊踊踊らないらないらないらない 映画の中で再三

披露されるモナや男たちの踊りは映

画のまったくの創作だ。女たちと一

緒に踊るのも、創作だ。念のため。

（左の写真は、セディック舞踏団み

たいなものが今作られていて、それ

がいろんな場所で歌を歌ったり、踊

りを踊ったりしてセディックの宣伝

に努めているのだが、彼らは映画の

中の踊りをすぐに自分たちのレパート

リーに入れた。） 刺青刺青刺青刺青 映画に登場する刺青、特に女性のそ

れはSeediq Tkdayaの女性なのに

AtayalやTodaの刺青があったり、と

なかなか多様性があった。意図的なの

かどうか不明。 子供子供子供子供たちがたちがたちがたちが女性女性女性女性たちをたちをたちをたちを襲襲襲襲うううう

一九八五年に日本で出版されたアウ

イ・ヘッパハ（清流）の「証言 霧社

EaphetNo.8N #11/18

にされ、自治とは地方行政のひとつ

の形にすぎなくなった（いまだに法

案は立法院を通過していないが）。

中華民国の下にしか原住民は「愛と

平和」を勝ち取れない（霧社事件八

十周年式典での馬総統の言葉参照）

のだ。 これは犬の物語だ。犬たちが外敵

から勇敢に家を守った物語だ。家族

のものたちは、犬たちの言葉は分か

らないけれど、犬たちはこの家の大

事な一部なのだ。「ほら、すごいで

しょ、うちの犬は！」…そのような

評が山の人たちの間にもあることを

Dakis Pawanさんから教えてもらっ

た。でも、そのDakisさんは続けて

こう言う。 原住民はそれぞれが国家のようなものだ。セディックの中も、三

つの集団、それぞれが国家のようなものだ。一致団結して一つのア

イデンティティを持つということは自発的にはあり得ない。それが

今、（文化、言語を失うという）存亡の危機にあって助け合ってい

くためには、台灣というまとまりの内部に身を置くことは悪くない

し、ほとんど唯一の選択肢なのだ…（Eaphet講座記録より、二〇

一一年十月十九日） これは国家による原住民の新たな

領有を、歓迎するという意味ではも

ちろんないだろう。しかし、領有さ

れることを利用して復権への道を開

いていく、ということしか残された

選択肢は本当にないのだろうか。

（了） * * *

男たちの挽歌」「フェイス・オフ」な

ど。さすがに『アクション映画を作る

時にドラマをストーリーに入れること

はできない』と主張するジョン・ウー

のプロデュース作品らしいと言えばら

しい。問題は魏徳聖監督がアクション

に徹底しきれず中途半端なドラマ性を

入れてしまった点にあるのかもしれな

い。英語による評などには「過酷な歴

史に正面から向き合った」などと書い

てあってぞっとする。 私はこの映画を、台湾人の友人たち

と見に行った。映画が終わったとき、

一緒に行った若者の一人がもう一人に

小声で「これ、日本人が観て大丈

夫？」と聞いているのが聞こえた。日

本人とは（とりあえず）私のことのよ

うだ。「あなたは見ても大丈夫な

の？」と聞くと、彼女はちょっとばつ

の悪そうな顔（あれ、聞こえてた？）

をした後、「台湾人だからね！」と

笑った。 「これ、日本人が観て大丈夫？」と

いうポロっと出た言葉は、この映画

が、観るものの中に台湾人と日本人と

いう対立軸を作り、Mona（と蜂起し

たSeediq）が台湾人の一部としてサ

クッと取り込まれる（領有される）事

態を簡潔に言い尽くしていた。 新新新新たなたなたなたな領有領有領有領有のののの形形形形

これまでの霧社事件ものとは違っ

て、映画は山の人たちの言葉を（無論

完全にではなく子供が無理やり大人の

言葉を台詞として言わされているよう

なところが多いとしても）使った。台

湾のマジョリティが聞いて分からな

い。Seediqが「異民族」であること

を、ある種明確に伝え、これまでのよ

うに地続きとして領有することを許さ

すれば、それ自体が首への冒涜だった

はずだ。 前半冒頭でもモナがTodaの首を二つ

取るシーンがある。持ち帰ることがで

きたのは一つだけだった。このシーン

が冒頭にあることは、全編を通しての

好戦的、暴力的な原住民イメージを強

化した。問題は、しかし、二つの首を

切り取った、ということにある。Gaya

（Waya）から言うなら、やはりおか

しい。領域侵犯への警告として首を取

る場合、ひとつの首というのが原則

だ。若いモナが勢いにのってやっ

ちゃった、という解釈なのかもしれな

いが、二つの首を切り取ったことに対

する改悛も、それを責める老人の姿も

ない。 出草の意味（Gaya（Waya））は、

かなり中心的な問題なのだが、映画は

そこをスカッとスルーしていく。

総総総総じてじてじてじて 出来上がった映画は、私の意見で

は、B級アクション映画と言うほかな

いものだった。それなりに金かけまし

たというのは分かるが、ワンパターン

のカメラワークと特殊効果、有名な話

を繋げただけで洞察力（深み）の感じ

られない脚本、Kill Bill風の血しぶき、

首飛ばし…戯画化された“日本武士

道”と山の人たちのGaya（Waya）と

の底の浅い重ね合わせ。臆面もなく現

代風に再生されたモナ英雄譚。 霧社に住むある老人は「あれは金儲

けだからね」と切って捨てる。「金儲

けのために平地の人がまた事件を食い

物にしているだけ」と極めて辛らつ

だ。 総プロデューサーはハリウッドで活

躍するジョン・ウー。代表作は「狼／

ない…確かにそのような印象を与え

る。そうであるなら、なぜ「これはわ

れわれ台湾の物語だ」と観客に思わせ

てしまうのだろうか。山の人たちに台

湾国語をしゃべらせるのが同化だとす

れば、これは異化だ。 原住民が台湾マジョリティとは異な

る民族であることを強調することは、

民族的多様性を台湾（中華民国）のナ

ショナルな特性として打ち出すという

対大陸戦略の自然な流れとしてあっ

た。それは陳水扁時代の民進党固有の

戦略というだけではなく、ECFA締結

を経て大陸との「新たなパートナー

シップ」を推し進めようとする新国民

党にとっても継承すべき戦略と位置づ

けられていよう。これまで原住民の領

有とは必然的に同化吸収を意味してい

ると考えてきた旧世代にとっては、こ

れは一見、多民族共生へとナショナル

な戦略が変化したかのように見えるか

もしれない。しかし、これまでにも同

化と異化とは、常に植民地支配の戦略

として使い分けられたり、あるいは同

時に使われたりしてきた。日本の台湾

支配の戦略においても、異化と同化、

両方があった。 新たな領有の形は、一方では市場至

上主義に基づく経済的な領有という顔

を持ち、もう一方では外敵対台湾とい

う二項対立に基づく（内なる差異の）

政治的な領有という二つの顔を持つ。

映画Seediq Baleはこの二つの顔を同

時に具現化し、この二重の領有を当た

り前の（所与の）こととして誇りを持

てと暗に台湾マジョリティの観客に呼

びかけるのだ。 陳水扁が約束した原住民自治法案

は、その後の行政院案において骨抜き

EaphetNo.N #12/18

と、「え、原住民は台湾の一部分な

んだから、私たち台湾人の物語です

よ！」と言い返す。そのことを、花

蓮で神学を教えているある牧師に話

したら「それは歴史を知らないのだ

から、しょうがない」と言われた。

その通りかもしれない。じゃあ、ど

うやったら歴史を知ってもらえるの

か。音楽会というアイデアはよかっ

たが、示威行動としてのインパクト

の弱さに疑問が残った。一般の原住

民からの支持の強さについても、ま

た疑問に思わざるを得なかった。

翌日十日の、大々的な民国百年祭

をテレビで見た。原住民の子供たち

の歌と踊り、原住民合唱団が民国百

年を紀念して歌うのを見た。祭りは

深夜まで続いた。台北101を背景に

打ち上げられる壮大な花火。前夜と

の対比に愕然とした。（了）

人などが時々上がっては降りていく。

クホンさんの息子がタダオ・モーナ

の役で映画Seediq Baleに出演してい

る。「あれ、私の息子よ」と実に誇ら

しげに教えてくれる。 会は小雨がときおりぱらつく六時に

開始したが、集まったのは遊覧バスお

よそ五台分、大目に見積もっても二百

人強ほどの人達が花蓮、台東、南投、

そのほかから集まっただけだった。明

日の民国百年祭に対抗するにはあまり

に小規模なのに、まず「あれっ？」と

いう感じがする。広い公園のほんの一

部しか人がいないのだ。それを取り巻

く近所の人たちや観光客も（小雨のせ

いもあって）まばらだ。 会は、中華民国になってからの原住

民の闘争史を二十分ほどにまとめたド

キュメンタリー・フィルムから始まった。 次に「Let’s Rock」と赤で書かれた宝くじ（建国百年記念に発売された宝くじ）に、各民族の代表たちが山刀を突き刺すセレモニー。 その後、ラップあり、歌あり、踊り

ありで、観光客や近所の人達も見物に

出てくる。そうした物見遊山を入れて

も三百人には足りなかっただろう。物

見遊山の人たちに、一体どれくらい

民国

百年

祭に

抗議

民国

百年

祭に

抗議

民国

百年

祭に

抗議

アウイ・カズオ

十月九日、台北の中央芸文公園で

『原住民千年、台湾巴萊：血涙控訴音

楽会』が開かれた。「民国は百年だそ

うだが、我々原住民は千年、万年

だ！」「中国から来た者たちは、中国

へ帰るかもしれないが、われわれが帰

る場所はここ台湾しかない！台湾巴

萊！」（映画の影響で～巴萊〔バライ〕、

というのが流行っている）「土地を還

してほしい！尊厳を還してほしい！土

地も金も要らないから言葉を還してほ

しい！」―歌や表演の合間に訴えが続

いた。 四時すぎに到着した私は漫画「霧社

事件」の作者である邱若龍、花蓮のク

ホン・シバン、中原のワタン・ディ

ロー牧師たちと立ち話をしながら開幕

を待った。立法委員ワリス・ペリン、

イーワン・ペリンも到着したが、スヌイの一行はバスが渋滞に嵌って遅れている。舞台には場つなぎに歌う人や、「馬英九、道歉〔謝れ〕！馬英九、道歉〔謝れ〕！」とシュプレヒコールを飛ばす

メッセージは伝わっただろうか。彼ら

にとっては“原住民の歌と踊り”とい

う見世物に過ぎなかったのではない

か。 ワリス・ペリンがセディック舞踏団

みたいなのを引き連れて壇上に上がっ

た。「映画Seediq Baleをきっかけ

に、団結して自治を勝ち取ろう」と檄

を飛ばした。この舞踏団は、最近、い

ろいろな場所で出会う。ブヌンの部落

の収穫祭でも出演していた。ワリス・

ペリンの子飼いの集団なのだろうか。

彼らの踊りや歌は、創作、新作なのだ

ろう、過去には見たことも聞いたこと

もないような動きやメロディーを出し

てくる。映画Seediq Baleで作られた

戦士の踊りなどもレパートリーのひと

つだ。やたらプロらしくて、ちょっと

見ている側が気恥ずかしい。たとえて

言うなら、田舎で普通の人たちが日常

生活の中で歌ってきた歌とか踊りとか

を、舞台の上でプロっぽくやられると

きに感じる気恥ずかしさとでも言った

らいいだろうか。 主催は原住民自治聯盟。揃いのハッ

ピを来た人たちがテントの中で弁当を

配ったりしている。 スヌイのバスも遅ればせながら到

着。この催し中、最も統制のとれた

コーラスを披露した。コーラスの指導

をしたのであろうウマフさん、一昨日

会ったときにこの催しの意義について

（彼女にしては熱っぽく）語ってい

た。「政府は新しい開発条例を作って

山の人の土地をさらに奪おうとしてい

る！今度の会は重要なのよ！」と。

「セエディック・バレはすごい映画

ですよ！私たちは台湾人として誇らし

い。」という学生たちに「でも、あれ

はセディックの物語でしょ？」と言う

EaphetNo.8N #13/18

この部分に中文翻訳はなかった）。 映画関係者映画関係者映画関係者映画関係者 来賓席には前の方に南投縣長、郷長、遺族代表、高金素梅（遅れて到着）らが陣取り、後方に映画のスタッフや役者が陣取った。もちろん回りをメディアが取り囲んだ。

八十周年の式典で中心的な役割を果たした人々の姿はほとんどな

く、いても影が薄い（役割がない）。長老教会がいない。（スヌ

イ長老教会はなぜかこの日をはさんで三日間、高雄などでの祈り会

に参加するということで欠席。S

老もこれに同行したのだそうだ。「私も行きたかったのに、Wさん

に言われてこの式典に参加させられちゃって…」とP長老はぐちっ

ていた。） 和解の言葉は、もちろん全体に

前面に出ていた。挨拶に立ったダキス・パワン先生の言葉にも、郷長の言葉にも、遺族代表の言葉にも、それは決まり文句のように登

カードが並んで立てられている。手

前から合作村、精栄村、春陽村、南

豊村、中正村、法治村、萬豊村、親

愛村、大同村、力行村、発祥村、翠

華村、新生村、互助村。が、実際に

は部落名のプラカードの後ろに誰が

座っているのか、見るかぎりでは判

然としない。一般の観光客など（お

そらくSeediq Baleの出演者たち目

当てに来たのだろう）も混じってい

る。プラカードの後ろにその村の人

たちが陣取るという意味ではないら

しい。慰霊碑に向かって右側には一番手前に「清流社区」という（一つだけ色が違う、黄色の）プラカードがあり、その先は「仁愛高中」「仁愛國小」「互助國小」「法治國小」「合作國小」と、出し物を演じる学校名の

プラカードの後ろに生徒たちが座っ

ている。「清流社区」というプラ

カードの後ろも、生徒たちが座って

いるが清流の人たちは十数人ほどい

ただろうか。 式典内部式典内部式典内部式典内部サークルサークルサークルサークルをををを占占占占めためためためたスヌイスヌイスヌイスヌイのののの

人人人人たちたちたちたち 布陣に関して何よりもびっくり

したのは、（八十周年では各部落の

代表で構成されていた）中央の式典

サークル内を、スヌイの人たちが占

めていたことだ。スヌイの村長とWさ何

か変

だぞ

、今

年の

霧社

紀何

か変

だぞ

、今

年の

霧社

紀何

か変

だぞ

、今

年の

霧社

紀

念祭

念祭

念祭

アウイ・カズオ

受付受付受付受付ではではではでは映画観光旅行映画観光旅行映画観光旅行映画観光旅行のののの宣伝宣伝宣伝宣伝がががが 十月二十七日、霧社事件八十一周年

紀念祭が行われた。和解を掲げた八十

周年の「愛と平和」紀念祭に続くも

の、そしてSeediq Bale公開後の紀念祭

として注目された。台中を八時半に出

発して何とか十時の開幕に間に合っ

た。 まず入り口に『仁愛郷霧社事件―賽

德克‧巴萊電影観光旅游行程・・・走

訪「霧社事件」八大部落的歴史足跡』

と書かれたポスターがあり、そのパン

フレットを手渡される。 部落名部落名部落名部落名ののののプラカードプラカードプラカードプラカードがががが並並並並ぶがぶがぶがぶが

会場（慰霊碑に向かって左側）には

ブヌン、アタイヤル、トーダ、トル

ク、タクダヤの部落名が書かれたプラ

んを中心に、全員がスヌイの人なのだ。聞いた話では、Wさんが人を指定したのだそうだ。左側に男性たち、右側に女性たち。女性たちは麻糸を紡ぐ動作を繰り返す。男性

たちは（煙草を吸わないP長老

も）パイプをくわえたりする。

映画を意識した演出のようだ。Wさんは映画公開以来のSeediq

Bale衣装に身を包んで”儀式

“のプロデューサー役。プログ

ラム上の「賽德克伝統式典」の

部分では最年長のUさんがトーダ語でもぐ

もぐと祭文を読

み上げるのを、Wさんが朗々と中文

に訳して聞かせる（去年の祭典では、中央を占めたスヌイの人々

映画関係者を取り巻くメディア 映画関係者とDakisさん

EaphetNo.8N #14/18

部落で回り持ちでこれをやりましょ

う、という了解があるのだろうか？

（スヌイの人に聞いてみたが、納得の

行く答えはなかった。） 去年は式場の外で自治運動の人たち

の示威行動があった（高金素梅さんも

ワリス・ペリンとともに参加）。今年

の高金素梅さんは映画関係者と米酒を

酌み交わしていただけに見えた。

今年の式典が去年S老たちが必死に

まわりを説得して和解ということを

テーマの中心においたことを“継承す

る”ものだとしたら、何かが大きく間

違っていると思う。映画による経済効

果を追求して悪いことは何もない。し

かし、和解を通して自分たちの霧社事

件物語を作り出して行くことと経済効

果を引き換えにするのだとしたら（八

十周年に和解への期待を寄せ、それが

総統の来訪によってみそを付けられた

ように感じ、それならばと八十一周年

にその期待を膨らませていた人々に

とってそのように感じられたとした

ら）とても重大な間違いだ。その二つ

は引き換えにする必要などなく、両方

とも追求できるのに。

場した。これはもはや清流の（モナ

の）霧社事件ではなく、“仁愛郷霧社

事件”なのだ（この言葉も初めて聞い

たように思う）と。 総統の代わりに、今年は県長が参加

した。南投縣長は山の問題に無関心な

ことで知られるが、その県長が出てき

た。中華民国の下に事件の式典を行う、その原則を守ることが重要だという意識があるのかもしれないけれど、映画で注目を浴びているから（来年の一月の選挙をにら

んで）こその“お出まし”になったの

だろう。 南投縣長、仁愛郷長、スヌイの村

長、そして（世が世ならスヌイの頭目

であったはずの）Wさんたちが、ある

意味ではこの式典を乗っ取ったように

感じられた。和解はすでに既成事実と

なった、今は、この好機（和解もな

り、映画による宣伝という後押しもあ

る今）を逃さずに経済発展を前面に、

という感じだ。電影観光旅游行程なる

ものを考え出して、式典も平地の人が

理解できるように中文翻訳をし…。今

まで和解を掲げてきた長老教会、山の

教会関係者の顔は一つも見えない。な

ぜスヌイの人だけが、式典の内部サー

クルを構成したのだろう。これからは

式典も終わりに近づいたところで

「後ろを振り返るのはやめよう！前

を見ていこう！Seediq Baleの精神は

台灣の精神でもあるのだ！」とダキ

ス・パワンさんが檄を飛ばした。

（了）

郷長、原民会長、南投縣長

清流のTakun Walisさんと協会の面々

檄を飛ばした直後のダキスさん

南投縣長の林さん(左)と、スヌイ観光団長のWさん(右). 左後方に高金素梅さん.

EaphetNo.8N #15/18

烏來高砂義勇兵紀念碑

烏來高砂義勇兵紀念碑

烏來高砂義勇兵紀念碑

烏來高砂義勇兵紀念碑のの のの今今 今今

阿川

十月二十九日、烏來高砂義勇兵紀念

碑をひさしぶりに訪れた（二〇一〇年

三月の記録参照）。二〇〇九年三月二十

四日の行政訴訟判決から二年半。盗ま

れた伊庭野の胸像は、新たに作りなお

され中文とアタイヤル語訳が付けられ

ていた。旧陸軍病院寄贈の“鎮魂之碑”

にも中文とアタイヤル語訳が付けられ

ていた。これらは約一年半前に追加さ

れたんだと紀念協会のMakay Rimuy

総幹事は説明してくれた。翻訳を付す

ようにという行政裁判の裁定を少しず

つ実現しているようだ。（翻訳が追加さ

れたのはこの二つだけで、紀念碑から

一段下がった階下にある日本語の碑文

はまだ日文だけ）。しかし、台北縣側と

の最終的な合意文書はまだ完成してお

らず、今年中には合意に達するはずだ

とMakayさん。「台灣では法律問題の

処理に時間がこんなにかかってしまっ 右から二つ（伊庭野胸像とその左隣の鎮魂之碑） に中文とアタイヤル語訳が追加された。

EaphetNo.8N #16/18

れている。二年前に訪れたときにも靖国

神社の絵馬が欄干に吊るされていた。と

りあえず目立つものではなく右翼がこの

場所で大騒ぎをする、という話もない。

“彼ら”もまた訴訟の件に気を遣って、少

なくともこの場所では身を低くしている

のだろうと思う。 現在、烏來高砂義勇兵紀念碑協会の理

事長は入院中。Makayさんのお父さんは

今年亡くなった。理事長交替の時期にも

来ている。あとを継いでくれる若い人た

ちはいるのか。Makayさんの父親の葬式

に高金素梅さんもやってきた。紀念碑問

題については（場が場なだけに）彼女も何

も触れなかったそうだ。（了） 大楸里

大楸里

大楸里

大楸里のお

のお

のお

のお盆休

盆休

盆休

盆休みみ みみ

村山さたね Eaphet会員旅行で、韓国に

三日間（正味は一．五日）という無茶な日程で行ってきた。

ピョンテクでセックス産業の女性たちのシェルターを手

伝っている村山一兵さんに会って次回の「韓国ツアー」の

相談をすることが主目的の旅だった。

て、日本の方に本当に恥ずかしいです

よ。」 「それができて、やっとこれで終わりと

いうことになったら、高砂義勇隊につい

ての作文を全国から募集してコンクール

をやろうと思っている。日文でも中文で

も原住民語でも英語でもかまわない。」コ

ンクールの費用は、日本（紀念碑を守る

会）から寄贈された約九百万元のうち、ま

だ手付かずに残っている二百万元ほどを

当てるとのこと。最初の紀念碑建設に要

したのは七百万元ほど。撤去命令によっ

て破壊された部分の修復は台北縣が負担

した。「修復に千万元ほどかかったよう

だ」とMakayさん。その作業は、しかし、

最初の建設作業よりも雑な感じで、ウッ

ドデッキはすでに板が浮いてきている。

「何度も直すように言っているけど、な

かなか埒が明かない」とMakayさんはこ

ぼす。 最近訪れた人が置いていったのであろ

う「英霊顕彰」と書かれた靖国神社の札

が、紀念碑の正面に。煙草と檳榔も供えら

九月十日、平澤のキャンプ・ハンフリー

（K-6)から、 一兵さんの車で大楸里へ向

かった。キャンプ・ハンフリーの拡大にと

もなって村ごと強制移住させられたのは

数年前のことになる。3月にEaphetでも上

映したドキュメンタリー、「和平里的回憶：

Memories of Daechuri」にもその

経緯が少し伝えられている。大楸里は基地

建設中で、一般車両の通行を止められてい

る（左の標識）。 工事車両が通るらしい道をあえて進んで

いくと、工事現場への入り口に着いた（右

の写真が入り口らしい）。うろうろしてい

たら警備員がキャンプ・ハンフリーと隣接

する警備小屋から出てきて何をしている

か、と誰何。警備員は好人物と判明。基地

や工事のことをいろいろ質問すると、こん

なにしゃべっちゃっていいのか、とこっちが心配するぐら

い内情を話してくれた。 とにかく明日

がお盆なので、工事もストップ

しているが、どこかから土を運

んできて、その土を敷き詰める

作業が行われているのだそう

だ。大量の土が必要になる。こ

こに到着するまでの道筋には「土砂等運搬ト

ラックの騒音を何とかしてくれ！過積載せずに法律を守

れ！」的な横断幕が住民の手によって張られていた。基地

が完成したら、次は別の騒音に悩まされることになるのだ

ろう。 人気のないかつての大楸里に立っていると、一体誰がこ

んなものを必要として、一つの農村をこれからジェット燃

料に汚染されて数十年作物が生えず人の住まない場所に作

り変えようとしているのか、考え込んでしまう。それはも

はや”國の力”とだけは言えないのだろ

う。もちろん、米軍再編は米国の都合だ

が、南コリア政府の都合でもある・・・。

ソウルの街に林立するビル群、休むこと

のない開発工事・・・それらを”必要とし

ている”人々と、この基地を”必要として

いる”人々とは繋がっているのだろう。過

積載のトラックの運転手ともどこかで繋

がっているのだろう。 基地村のクラブとホテル群（左の写真）

を歩いていると、隣接する一般住民地区との違いがまず気になる。隣接区域は決して豊かではないそうだ。”基地村”は観光特区に指定され、さらにその一部は遊興特区というラベルが貼られている。観光特区では

Makay Rimuyさん、62歳

EaphetNo.8N #17/18

一般にセックス産業が”公認”されている

が、遊興特区はその中でも特にセックス

ワーカーを抱える地域のようだ。 以前は南コリアの貧しい女性が働いて

いた。それがロシアやタイの女性に変わ

り、今はフィリピン女性が多いという。彼

女たちにE6ビザ（日本で言えば興業ビ

ザ）を出しているのは南コリア政府で、も

ちろんそれがセックス産業ビザであるこ

とを知らない人はいない。騙し、パスポー

トの取り上げ、クラブへの借金、堕胎・・・

問題はたくさん出てくるのに、フィリピ

ンから女性たちはき続ける。遊興特区の

クラブの中には「外国人のみ。南コリア人

の立ち入り禁止」を表示する店も少なく

ない。 戦争は商売だ。平時にもそれは商売に

なる。私たちは”しょうがないね、戦争に

なったら大変だから、それなりの準備は

しておかなくちゃ”と不安を言い訳にし

て、戦争商売を是認する。何も言わない。

何も言えない。戦争商売はセックス産業

と連動している。貧しい女性たちなんだ

ろうから、金になるだけよかったよ

ね？？ でも、米軍再編は、南コリアで「米軍が

北の脅威から私たちを守ってくれてい

る」という感覚を薄めつつある。北から

守ってくれるんなら、なぜ三十八度線から後退するのか。別の思惑があるんじゃないのか。・・・でも商売になるんなら、ま、いいか？？ 大楸里を追われた人達はどこでどうしているんだろう。（了） Eaphet 說中文說中文說中文說中文!!!!!!!! 中中中中国国国国語語語語でででで話話話話そうそうそうそう No. No. No. No.003 2011 年 9 月 9 日《賽德克‧巴萊 Seediq Bale》第一部『太陽の旗』、9 月 30 日第二部『虹の橋』が公開された。霧社によく通い、お年寄りの話など聞いてきた Eaphet のメンバーには不安と期待の入り混じった上映開始だった。監督は 2008 年に公開された映画《海角七號 》で一躍台湾映画を代表する監督になった魏德聖である。上映前から話題を呼んでいた今回の作品だが、公開後は大好評の裏に、大きな波紋も生んでいる。 《《《《賽德克巴賽德克巴賽德克巴賽德克巴萊萊萊萊 Seediq BaleSeediq BaleSeediq BaleSeediq Bale》》》》太陽旗太陽旗太陽旗太陽旗((((上集上集上集上集))))，，，，於於於於 2011201120112011年年年年 9999月月月月 9999日上映日上映日上映日上映，，，，而而而而 9999月月月月 30303030日彩虹橋日彩虹橋日彩虹橋日彩虹橋((((下集下集下集下集))))也跟著上映也跟著上映也跟著上映也跟著上映了了了了。。。。對於我們這一群經常往霧社跑對於我們這一群經常往霧社跑對於我們這一群經常往霧社跑對於我們這一群經常往霧社跑，，，，常聽部落中的耆老講故事的常聽部落中的耆老講故事的常聽部落中的耆老講故事的常聽部落中的耆老講故事的 EaphtEaphtEaphtEapht成員而言成員而言成員而言成員而言，，，，電影上映的這段時間電影上映的這段時間電影上映的這段時間電影上映的這段時間，，，，讓人感讓人感讓人感讓人感到既不安又充滿期待到既不安又充滿期待到既不安又充滿期待到既不安又充滿期待。。。。魏德聖導演因為魏德聖導演因為魏德聖導演因為魏德聖導演因為 2008200820082008年所上映的年所上映的年所上映的年所上映的《《《《海角七號海角七號海角七號海角七號》》》》這部電影這部電影這部電影這部電影，，，，成為受矚目的台灣電影導演成為受矚目的台灣電影導演成為受矚目的台灣電影導演成為受矚目的台灣電影導演。。。。《《《《賽德克巴萊賽德克巴萊賽德克巴萊賽德克巴萊 Seediq BaleSeediq BaleSeediq BaleSeediq Bale》》》》在上映之前就話題性十足在上映之前就話題性十足在上映之前就話題性十足在上映之前就話題性十足，，，，上映之後上映之後上映之後上映之後，，，，大受好評大受好評大受好評大受好評，，，，但在其背後卻但在其背後卻但在其背後卻但在其背後卻產產產產生了很大的波生了很大的波生了很大的波生了很大的波瀾瀾瀾瀾。。。。 趙趙趙趙::::村上同學村上同學村上同學村上同學，，，，你去看過你去看過你去看過你去看過《《《《賽德克巴萊賽德克巴萊賽德克巴萊賽德克巴萊 Seediq BaleSeediq BaleSeediq BaleSeediq Bale》》》》這部電影了嗎這部電影了嗎這部電影了嗎這部電影了嗎???? 趙；村上さん、映画《賽德克‧巴萊 Seediq Bale》は見ましたか？ 村上村上村上村上::::還沒耶還沒耶還沒耶還沒耶。。。。聽聽聽聽說說說說這部電影很賣座對吧這部電影很賣座對吧這部電影很賣座對吧這部電影很賣座對吧???? 村上；いいえ、まだ見てないんですよ。噂ではすごい人気らしいですね。 趙趙趙趙::::對啊對啊對啊對啊!!!!魏德聖導演之前的魏德聖導演之前的魏德聖導演之前的魏德聖導演之前的《《《《海角七號海角七號海角七號海角七號》》》》這部作品這部作品這部作品這部作品，，，，票房榮登台灣電影史上第二名票房榮登台灣電影史上第二名票房榮登台灣電影史上第二名票房榮登台灣電影史上第二名，，，，現在現在現在現在《《《《賽德克巴萊賽德克巴萊賽德克巴萊賽德克巴萊 Seediq Seediq Seediq Seediq BaleBaleBaleBale》》》》又比之前的票房要好上很多倍喔又比之前的票房要好上很多倍喔又比之前的票房要好上很多倍喔又比之前的票房要好上很多倍喔!!!!我記得好像是我記得好像是我記得好像是我記得好像是 7777億元以上吧億元以上吧億元以上吧億元以上吧!!!! 趙；そうなんですよ。魏德聖監督の前作《海角七號 》は台湾映画史上第二位の興行成績を上げていますが、現在《賽德克‧巴萊 Seediq Bale》一部二部はそれを上回ったそうです。確か 7 億円以上だったような･･･。 村上村上村上村上::::哇哇哇哇!!!!好厲害好厲害好厲害好厲害唷唷唷唷!!!!!!!!但好像也有很多人對這部電影議論紛紛耶但好像也有很多人對這部電影議論紛紛耶但好像也有很多人對這部電影議論紛紛耶但好像也有很多人對這部電影議論紛紛耶!!!! 村上；わぁ!!それはすごいですね。でも、いろいろな議論もされているようですね。 趙趙趙趙::::好像也有人批評好像也有人批評好像也有人批評好像也有人批評說說說說，，，，這部電影明明是以還原這部電影明明是以還原這部電影明明是以還原這部電影明明是以還原歷歷歷歷史真相為目的的電影史真相為目的的電影史真相為目的的電影史真相為目的的電影，，，，但卻變成商業電影了但卻變成商業電影了但卻變成商業電影了但卻變成商業電影了。。。。據據據據說說說說還有人認為還有人認為還有人認為還有人認為導演在這部電影裡把莫那魯道當成英雄導演在這部電影裡把莫那魯道當成英雄導演在這部電影裡把莫那魯道當成英雄導演在這部電影裡把莫那魯道當成英雄，，，，就整體就整體就整體就整體歷歷歷歷史而言似乎不太恰當的樣子史而言似乎不太恰當的樣子史而言似乎不太恰當的樣子史而言似乎不太恰當的樣子。。。。 趙；歴史的な問題を扱ったのに、興行重視のアクション映画になってしまったという声も聞こえますね。また抗日ヒーローのモーナ・ルダオは本当に英雄なのか、という議論もされています。 村上村上村上村上::::是喔是喔是喔是喔!!!!但不管怎樣但不管怎樣但不管怎樣但不管怎樣，，，，我都想去看看這部電影我都想去看看這部電影我都想去看看這部電影我都想去看看這部電影。。。。 村上；えー、そうなんですか。でも何はともあれ、一度は見に行きたいです。 ；導演（D�oy�n・ディレクター、監督）聽說（Tīng shuō・聞く、聞いたところでは）、賣座（Màizuò・ヒット）票房（Piàofáng・興行収入）、記得好像是･･･（Jìde h�oxiàng shì、記憶によると確か･･･）、厲害（Lìhài・すごい）、但不管怎樣（Dàn bùgu�n zěnyàng・何はともあれ）

EaphetNo.8N #18/18

緊急のライフラインはどうにか確保されたものの、新聞記事によると細菌性の伝染病も広がっていて、今後の見通しが立たない状態 とのことです。 Eaphetは本来は（設立目的、業務から言って）こうした事態に

対応できる組織ではないですが、縁のあ

る方からのSOSに対して、できること

はしようと定例会議で決定しました。そ

こで、募金および缶詰、カップラーメン、

コーヒー、砂糖、シリアル、（子どもた

ちの学校用の）筆記用具、かばん、スリッ

パ、ビタミン剤、粉ミルク、（一般に）

古着、（薬品としては）咳止め、熱さま

し、抗生物質、ビタミンなどの寄付を会

員等関係者の方々にお願いしてみるこ

とにしました。募金は、同村の農業復興

の一助になります。古着、粉ミルクは、家を失った人、幼児らへの当面の援助になります。 現況報告

現況報告

現況報告

現況報告

みなさまのご協力のおかげで、Eaphet

九月末にフィリピン、ルソン島中部の

ヌエヴァ・エシハ州を襲ったダブル台風

「ペドリンPedrin」と「クィエルQuiel」

は、同州の多くの地区に水害をもたらし

ました。以前、台中市で契約労働の仕事

をしていてEaphetとも縁がある方が同

州のハエン市、タマクパカン村に住んで

いるんですが、その方からSOSのメー

ルが十月六日にEaphetに届きました。

Eaphetでは、ヌエヴァ・エシハ州に隣接

するパンパンガ州ロスアンヘレス在住

の知人にもタマクパカン村への連絡を

依頼し、電気も電話も通じなかった同村

の状態について情報収集しました。

フィ リピン政府、国内のＮＧＯなど

も救援活動を行っているようですが、行

き届いた支援体制とは言えないようで

す。同村では水田、畑が水没、民家が流

され、生産 手段を絶たれた状態なので、

に集まった支援金総額は、４万９４１元

（十二月一日現在）になりました。また、

たくさんの古着やバック類も集まりま

した。それでまずカップ麺、缶づめ類、

米、薬などを送りました。これまでEaphetに集まった物資

全ては送り終わり、現地からは（十一月

二十四日に送った一箱を除き）その他は

すでに届いたとの連絡が入っています。

緊急支援として、一先ずEaphetがで

きる範囲で行いましたが、以前として農

業再開の目途も立たず復興にはまだま

だ継続的な援助が必要な状態です。今後も中長期的に援助を

続けていくために、募金及び物資の寄付を

受け付けております。 （村上生紗記）

支援先支援先支援先支援先：：：： c/oc/oc/oc/o Ms.LucilaC. Ms.LucilaC. Ms.LucilaC. Ms.LucilaC. FloraFloraFloraFlora,,,,

No.09No.09No.09No.09 BrgyBrgyBrgyBrgy Pamacapacan,Jaen,Nueva Pamacapacan,Jaen,Nueva Pamacapacan,Jaen,Nueva Pamacapacan,Jaen,Nueva

EcijaEcijaEcijaEcija,,,,PhilippinesPhilippinesPhilippinesPhilippines 募金募金募金募金ははははEaphetEaphetEaphetEaphet郵便口座郵便口座郵便口座郵便口座にににに「「「「フィリピフィリピフィリピフィリピ

ンンンン支援金支援金支援金支援金」」」」とととと注記注記注記注記して振り込んでくださ

い。物資（服、粉ミルク等）はEaphet

宛に送付してくださるか、台中近辺でし

たらご連絡をいただければ取りに伺い

ます。ご協力をお願いいたします。

郵便振込郵便振込郵便振込郵便振込みみみみ口座口座口座口座 戸名戸名戸名戸名：：：： 台灣東亞歴史資源交流協會

台灣東亞歴史資源交流協會台灣東亞歴史資源交流協會台灣東亞歴史資源交流協會

郵局代號郵局代號郵局代號郵局代號：：：：700700700700 帳號帳號帳號帳號：：：：0021441002144100214410021441----0448927044892704489270448927

連絡先連絡先連絡先連絡先 eaphet@gmail.com eaphet@gmail.com eaphet@gmail.com eaphet@gmail.com

パマカパカン

パマカパカン

パマカパカン

パマカパカン村村 村村への

への

への

への支援

支援

支援

支援

2012年会員大会年会員大会年会員大会年会員大会のおのおのおのお知知知知らせらせらせらせ

2012201220122012年年年年1111月月月月7777日日日日（（（（土土土土））））EAPHET事務所で第三回会員大会第三回会員大会第三回会員大会第三回会員大会を開催いたします。 当日は、日ごろの協会活動や、ツアー等の報告の他、大会参加者全員での活動も行います。最近一番頭にきている事、変だと思う事を紹介してもらいます。題して「何何何何かかかか変変変変だぞだぞだぞだぞ○○○○○○○○」。ちなみに私は最近日本政府が協議に乗り出したTPPに頭が来ていて、この怒りを誰かと共有したいと思ってます。また終了後みんなでBBQもする予定です。お誘い合わせの上、ご参加ください。 最近EAPHETの事務所はかなりリニューアルいたしました。手作り家具も増え、ますます居心地のいい空間に。是非それも見に来てください。 日日日日：：：：2012201220122012年年年年1111月月月月7777日日日日（（（（土土土土）））） 時時時時：：：：12121212時半受付時半受付時半受付時半受付 13131313時開始時開始時開始時開始 13:0013:0013:0013:00～～～～14:0014:0014:0014:00 活動活動活動活動 14:0014:0014:0014:00～～～～14:3014:3014:3014:30 事務報告事務報告事務報告事務報告 14:3014:3014:3014:30～～～～15:0015:0015:0015:00頃頃頃頃までまでまでまで BBQBBQBBQBBQ