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Nomura21 Global 20202月号 概要 株価チャートと移動平均線<週足> <月足> 57 Nomura21 Global 20202月号 6268)ナブテスコ 当社は、帝人製機株式会社と株式会社ナブコの油圧機器事 業における業務提携をきっかけとして、2003年に両社を完全子 会社とする持ち株会社として設立されました。 両社から受け継ぐ広い技術基盤と事業領域を持ち、鉄道や航 空、自動車、ロボット、建設機械、自動ドアにいたるまで、様々 な分野に向けて当社の強みであるモーションコントロール技術を ベースとした製品を提供しています。 特に産業用ロボット向けの精密減速機では世界シェア6割、建 設機械向け油圧機器の走行ユニットでは世界シェア3割と高い シェアを誇っています。 (202027日、2019.12期決算発表予定) (注)2020120日現在の野村證券エクイティ・リサーチ部の予想。2014722日より、 日本株の大型銘柄の一部の値段の刻みが1円未満となっている。 (出所)会社資料、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成 <所在地別>20191-6月期連結) ()セグメント間調整後。会社セグメントでは、精密減速機・油圧機器がコンポーネント ソリューション、輸送用機器がトランスポートソリューション、自動ドアなどがアクセシビリティソ リューション。 (出所)会社資料より野村證券投資情報部作成 <事業別>20191-6月期連結) ()決算は連結、2020120日現在の野村證券エクイティ・リサーチ部の推定・予想。実績、推定・予想共に国際財務報告 基準(IFRS)適用。 (出所)会社資料、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成 6268 )ナブテスコ < 資本財・サービス > 組み入れ日:2020124<営業利益> 株価2020120日) 3,425 レーティング Buy 売買単位 100 時価総額 4,286 億円 予想1株当たり配当2020.12期) 73.0 予想配当利回り2020.12期) 2.13 1株当たり純資産2018.12期) 1,439 予想PER2020.12期) 19.3 PBR2018.12期) 2.38 予想ROE2020.12期) 11.4 自己資本比率2018.12期) 54.4 売上高・営業利益(億円) 1株当たり純利益(円)ROE(%) 売上高構成比 <売上高> 日本 55.9% 中国 16.8% その他アジア 5.3% 北米 7.4% 欧州 14.0% その他 0.6% 精密減速機・ 油圧機器 39.5% 輸送用機器 28.1% 自動ドアなど 26.9% その他 5.5% 295 219 240 300 335 2,824 2,946 2,880 3,020 3,200 2017.12 18.12 19.12 20.12 21.12 推定・予想 203.9 169.7 133.1 177.4 197.6 15.9% 12.1% 9.0% 11.4% 11.8% 2017.12 18.12 19.12 20.12 21.12 推定・予想 2000 2005 2010 2015 2020 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 2015 2016 2017 2018 2019 2020 1000 2000 3000 4000 5000 6000 (1)株価は修正株価で、直近値は2020120日現在。(2)株価表記について、20147月以降、一部の銘柄の呼値の単位変更により、小数点以下第1位まで表記しているものがある。 具体的には、東京証券取引所の取引で、2014722日以降の株価が5,000円以下、2015924日以降の株価が3,000円以下の値段の刻みが1円未満となった。 (出所)東京証券取引所データより野村證券投資情報部作成 (年) (円) (円) (年) 15/3 3655 13週移動平均 26週移動平均 52週移動平均 5年(60ヶ月)移動平均 10年(120ヶ月)移動平均 16/2 1859 18/1 5450 18/12 2178 19/10 3675 18/1 5450 18/12 2178 03/10 446 07/7 2000 08/10 432 15/3 3655 16/2 1859

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Page 1: Nomura21 Global 年 月号 Nomura21 Global 年 月号 …...59 Nomura21 Global 2019年12月号概要 株価チャートと移動平均線<週足> <月足> 59 Nomura21 Global

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Nomura21 Global 2020年2月号

概要

株価チャートと移動平均線<週足> <月足>

57

Nomura21 Global 2020年2月号

(6268)ナブテスコ

当社は、帝人製機株式会社と株式会社ナブコの油圧機器事

業における業務提携をきっかけとして、2003年に両社を完全子

会社とする持ち株会社として設立されました。

両社から受け継ぐ広い技術基盤と事業領域を持ち、鉄道や航

空、自動車、ロボット、建設機械、自動ドアにいたるまで、様々

な分野に向けて当社の強みであるモーションコントロール技術を

ベースとした製品を提供しています。

特に産業用ロボット向けの精密減速機では世界シェア6割、建

設機械向け油圧機器の走行ユニットでは世界シェア3割と高い

シェアを誇っています。

(2020年2月7日、2019.12期決算発表予定) (注)2020年1月20日現在の野村證券エクイティ・リサーチ部の予想。2014年7月22日より、日本株の大型銘柄の一部の値段の刻みが1円未満となっている。(出所)会社資料、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

<所在地別>(2019年1-6月期連結)

(注)セグメント間調整後。会社セグメントでは、精密減速機・油圧機器がコンポーネントソリューション、輸送用機器がトランスポートソリューション、自動ドアなどがアクセシビリティソリューション。(出所)会社資料より野村證券投資情報部作成

<事業別>(2019年1-6月期連結)

(注)決算は連結、2020年1月20日現在の野村證券エクイティ・リサーチ部の推定・予想。実績、推定・予想共に国際財務報告基準(IFRS)適用。(出所)会社資料、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

(6268)ナブテスコ <資本財・サービス>

組み入れ日:2020年1月24日

<営業利益>

①株価(2020年1月20日) 3,425 円

②レーティング Buy

③売買単位 100 株

④時価総額 4,286 億円

⑤予想1株当たり配当(2020.12期) 73.0 円

⑥予想配当利回り(2020.12期) 2.13 %

⑦1株当たり純資産(2018.12期) 1,439 円

⑧予想PER(2020.12期) 19.3 倍

⑨PBR(2018.12期) 2.38 倍

⑩予想ROE(2020.12期) 11.4 %

⑪自己資本比率(2018.12期) 54.4 %

売上高・営業利益(億円) 1株当たり純利益(円)・ROE(%)売上高構成比

<売上高>

日本

55.9%

中国

16.8%

その他アジア

5.3%

北米

7.4%

欧州

14.0%

その他

0.6%

精密減速機・

油圧機器

39.5%

輸送用機器

28.1%

自動ドアなど

26.9%

その他

5.5%

295

219 240 300

335

2,824 2,946 2,880 3,020 3,200

2017.12 18.12 19.12 20.12 21.12

推定・予想

203.9

169.7

133.1

177.4

197.6

15.9%

12.1%

9.0%

11.4% 11.8%

2017.12 18.12 19.12 20.12 21.12

推定・予想

2000 2005 2010 2015 2020

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(年)

2015 2016 2017 2018 2019 2020

1000

2000

3000

4000

5000

6000

(注1)株価は修正株価で、直近値は2020年1月20日現在。(注2)株価表記について、2014年7月以降、一部の銘柄の呼値の単位変更により、小数点以下第1位まで表記しているものがある。具体的には、東京証券取引所の取引で、2014年7月22日以降の株価が5,000円以下、2015年9月24日以降の株価が3,000円以下の値段の刻みが1円未満となった。(出所)東京証券取引所データより野村證券投資情報部作成

(年)

(円) (円)

(年)

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13週移動平均26週移動平均52週移動平均

5年(60ヶ月)移動平均10年(120ヶ月)移動平均

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Nomura21 Global 2020年2月号

Point

業績予想要約表

モーションコントロール技術をベースと

した製品で高いシェアを誇ります。

当社は帝人製機株式会社と株式会社ナブコの油

圧機器事業における業務提携をきっかけとして、

2003年に2社が統合して設立されました。以来両

社より受け継ぐ技術基盤を利用し、広範な領域

で事業を展開しています。

統合により多くの事業が受け継がれましたが、これ

らに共通する技術が、モーターの力を制御してモノ

を精密に動かし、止めるモーションコントロール技術

です。モーションコントロール技術をベースとした代

表的な製品が精密減速機です。精密減速機は、

産業用ロボットの関節部分や工作機械などに搭

載されており、モーターの回転数を調整することで、

ロボットの力を向上させると同時に細かな制御を可

能にします。

可搬重量で6kg以上の産業用ロボット向けで世

界シェアは約60%を誇り、ファナックや安川電機、

ドイツのKUKAなど大手ロボットメーカーに採用され

ています。今後、省人化によるFA(工場の自動

化)投資の拡大により精密減速機の需要は高まっ

ていくとみられます。

その他にも当社の統合前の2社が強みとしていた

油圧機器向けの走行ユニットや、鉄道車両向け

のドア開閉装置などで高いシェアを誇っています。

(6268)ナブテスコ

モーションコントロール技術をベースとした製品で高シェア

1. モーションコントロール技術に強み

2. 精密減速機の受注回復期待

3. 堅調な自動ドア事業に期待

当社の主力事業と技術基盤

主要製品ごとの売上比率と主要顧客、シェア

(注1)全てを網羅しているわけではない。全社売上比率、シェアは2018.12期ベース。(注2)会社資料より野村證券エクイティ・リサーチ部による推定(2020年1月20日時点)。(出所)会社資料、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

(注)全てを網羅しているわけではない。(出所)会社資料より野村證券投資情報部作成

(注)全産業の売上高/営業利益/経常利益/営業利益率/ROEはRussell Nomura Large Cap(除く金融)。全産業のPER/PBRはTOPIX。予想は野村證券エクイティ・リサーチ部(2020年1月20日時点)による。野村予想が無い場合には東洋経済予想で補完。前回予想は2019年11月25日時点の予想。セクター、サブセクターはいずれもRussell Nomuraの業種分類に基づく。(出所)野村證券金融工学研究センター、エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

主要製品全社売上

比率主要顧客 シェア

精密減速機 22%ファナック、安川電機、(独)KUKAなど

可搬重量で6kg以上の産業用ロボット向けで、世界シェア60%同80kg以上で同80%

油圧機器 18%小松製作所、(中)三一重工など

走行ユニットで世界シェア25%

鉄道車両用機器 11%JR各社、民鉄各社など

ドア開閉装置で国内シェア約70%ブレーキシステムで同約50%

航空機器 6%ボーイング、川崎重工業など

ボーイング社向けではトップシェア

自動ドア 26%

大手ゼネコン、建設工事会社、フランス地下鉄、中国地下鉄など

建物用自動ドアのシェアでは、国内約50%、世界約20%プラットホームドアで、世界シェア約20%

包装機 5%三井製糖、P&G、花王、味の素など

製品ごとに異なるが、国内シェア約60%

全産業 セクター サブセクター (6268) 全産業 セクター サブセクター (6268)

機械その他産業機械

ナブテスコ 機械その他産業機械

ナブテスコ

売上高 営業利益率

2019年度 0.1 -1.2 2.8 -2.2 2019年度 (%) 7.3 7.9 9.1 8.3

2020年度 2.0 3.2 4.6 4.9 2020年度 (%) 8.0 8.6 9.8 9.9

営業利益 ROE

2019年度 -9.4 -14.2 1.9 9.6 2019年度 (%) 8.7 8.1 8.9 9.0

2020年度 11.6 12.3 12.8 25.0 2020年度 (%) 9.2 8.7 9.1 11.4

経常利益 PER

2019年度 -5.4 -14.4 0.5 -16.6 2019年度 (倍) 16.2 22.0 22.2 25.7

 前回予想 -5.3 -9.3 1.9 3.5 2020年度 (倍) 14.8 19.4 19.8 19.3

2020年度 9.2 12.6 12.4 30.0 PBR

 前回予想 9.3 11.6 11.3 11.3 実績ベース (倍) 1.27 1.73 1.87 2.38

(前年度比,

%)

帝人製機 ナブコ

精密減速機 鉄道車用機器

航空機器 舶用機器

包装機 自動ドア

商用車用機器

繊維機械の保守関連 IT関連製品

真空機器・装置 自動車・自動二輪車用部品

切削加工 流体制御

組立加工 空圧制御

統合前から受け継いだ事業

油圧機器

統合後に撤退した事業

統合前から受け継ぐ基盤技術

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Nomura21 Global 2020年2月号

売上高営業利益率 ROE(自己資本利益率)

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Nomura21 Global 2020年2月号

58 64 68

100

6 6

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100

120

140

2016 2017 2018 2020年末頃

(年産能力:万台)

日本

中国

6470

84

120

精密減速機の受注は、今後増加に転じると

見込まれます。

当社の精密減速機の受注額は、米中通商摩擦

による顧客の投資抑制などを受けて、足元で低調

に推移しています。2019年7-9期の受注額は前

年同期比-26%と大きく減少しています。

しかし、2020年1月の第一段階合意により米中

通商摩擦激化への懸念が後退したことに加えて、

半導体を中心に電機関連に設備投資回復の兆

しが出てきています。産業用ロボットの生産台数は

2019年7-9月期より、前四半期比で増加に転じ

ており、さらなる精密減速機受注額の落ち込みの

可能性は限定的であると考えられます。

今後、当社の精密減速機の受注額は2020年1-

3月期より前四半期比で増加に転じ、前年同期

比では2020.12期の年度後半にかけて伸びが加

速していくと野村證券では予想しています。

中国を中心とした省人化・自動化ニーズの高まり

に伴い、当社は精密減速機の安定供給に向け設

備投資計画を実行しています。津工場と中国の

常州市の生産拠点の増強により、2018年は84

万台だった定時生産能力を2020年末頃まで120

万台体制にしていく予定です。足元の受注の落ち

込みに伴い、一部計画が後ろ倒しになっている可

能性もありますが、中長期的には生産能力の増

強が見込まれます。

当社は2020年3月を目処に浜松市に対し、精密

減速機の新工場用の土地の取得手続きを完了

する予定です。浜松市の新工場用の土地は津工

場の1.5倍の面積があり、適宜ロボットメーカーの

需要動向に応じることができると考えられます。

(6268)ナブテスコ

精密減速機の受注回復期待

(注)2018年度以前は実績。2019年度以降は野村證券の推定・予想。RNLとはラッセル野村Large Cap。(出所)野村證券金融工学研究センターより野村證券投資情報部作成

ナブテスコの精密減速機受注額と産業用ロボット生産台数

ナブテスコ精密減速機の生産能力推移

(注)2016年-2018年は実績。2020年末頃は会社計画。(出所)会社資料、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

(注1)データは四半期ベース。産業用ロボットは生産動態統計のプレイバックロボットより。(注2)2019年10-12月期以降の推定・予想は野村證券エクイティ・リサーチ部(2020年1月20日時点)。(出所)各種資料、経済産業省生産動態統計、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

0

50

100

150

200

250

2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020

(億円)

推定・予想

(年)

精密減速機受注額(左軸)

産業用ロボット生産台数(右軸)

(台)

0

2

4

6

8

10

12

14

2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017 2019

RNL除く金融 ナブテスコ(%)

(年度)

推定・予想

0

2

4

6

8

10

12

14

16

18

2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017 2019

RNL除く金融 ナブテスコ(%)

(年度)

推定・予想

(年)

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Nomura21 Global 2020年2月号

PER(株価収益率) PBR(株価純資産倍率)

企業 計画目標

東日本旅客鉄道 現在41駅に設置。2032年度までに268駅に整備完了

大阪メトロ現在4割程度に設置

2025年度までに全133駅に整備完了

東京メトロ 2025年度までに全路線全駅へのホームドア整備完了

主なホームドア整備計画

(注)PERは今期野村予想ベース。TOPIXについては、野村予想が無い場合には東洋経済予想で補完する。図中個別銘柄の値がマイナス、左縦軸の最大値を著しく超えている、野村予想が無い、などの場合、表示していない。決算期末まで3ヶ月を切る場合には、来期予想を用いている。PBRは前期実績ベース。網掛け部分は平均から±1標準偏差の範囲(統計的に約3分の2の確率で収まる範囲)を示す。PERの標準偏差の範囲は、株式益利回り(PERの逆数)で計算の後割り戻しているため、上下対称でない。データは月次で、直近の値は2020年1月20日。(出所)野村證券金融工学研究センターより野村證券投資情報部作成

自動ドア事業が、ホームドアの設置駅数の

増加により堅調に推移しています。

自動ドア事業は建物用自動ドアや、駅のホームド

アを手掛けており、2018.12期では当社営業利益

の約2割を占めています。同事業の2019年1-9月

期の受注額は、前年同期比+4.4%と堅調ですが、

そのけん引役となっているのがホームドアです。

1974年1月に熱海駅に初めてホームドアが設置さ

れて以降、転落事故や政府の補助金制度創設

を契機にホームドア設置駅は増加傾向にあります。

東日本旅客鉄道など鉄道各社は、ホームドアの

新規整備計画を予定しており、国内需要は今後

も堅調に推移すると見込まれます。

当社の航空機器事業では、主力顧客であるボー

イングの737MAX機体の生産停止の影響が懸念

されています。当社はボーイング向けに、傾きや高

度などを制御する飛行姿勢制御装置を納入して

おり、今後は737MAX機向けの生産が大幅に減

少、もしくは停止の可能性があります。しかし

737MAX機向けの売上高は、当社の全社売上

高の1%前後と見られ少ないため、影響は限定的

であると野村證券では予想しています。

当社は中期経営計画で「ROE15%達成」を掲げ

ており、管理指標としてROICを導入しています。

ROICの改善策として事業資産回転率の改善に

取り組んでいます。当社は事業ごとに生産や管理

の形態が大きく異なっています。そのため、各事業

の生産リードタイムや在庫回転日数などの状況を

KPI(管理指標)として定量化し、各事業の課題を

抽出することで生産管理力の強化を図っています。

当社のPER、PBRは過去の平均並みです。

(6268)ナブテスコ

堅調な自動ドア事業

(今村 允)

(注1)全てを網羅しているわけではない。(注2)ROIC(投下資本利益率)=税引き後営業利益÷投下資本(株主資本+有利子負債)。(出所)会社資料より野村證券投資情報部作成

中期経営計画とROIC改善に向けた取り組み事例

ホームドア設置駅数の推移

(注)全てを網羅しているわけではない。(出所)国土交通省、各種資料より野村證券投資情報部作成

中期経営計画(2017.12期~2020.12期)の経営戦略

ROE15%達成

連結配当性向35%以上

ESG課題の解決に注力

0

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20

30

40

50

60

2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017 2019

ナブテスコ

TOPIX

銘柄PER平均

(倍)

(年)0.0

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3.0

3.5

4.0

4.5

2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017 2019

ナブテスコ

TOPIX

銘柄PBR平均

(倍)

(年)

0

200

400

600

800

1997 2000 2003 2006 2009 2012 2015 2018

2001年1月新大久保駅転落死亡事故

(駅)

(年度)

2002年~地下鉄に対する補助開始

2011年~JR・民鉄に対する補助開始

ROIC改善策 狙い 方向付け

社内コスト低減 生産力強化

調達コスト低減調達力強化

(サプライチェーン強化)

事業資産回転率の改善生産リードタイム短縮

在庫回転日数短縮生産管理力強化

営業利益率の改善

ROIC(投下資本利益率)改善に向けた取り組み事例