プロダクトオーナーシップ勉強会 第5回
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プロダクトオーナーシップ勉強会
#05
2015.06.09Yamamoto Toshiya
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前回のあらすじ• 第6章:プロダクトマネージャーの資質とスキル
• 第7章:プロダクトマネージャーを管理・育成方法
• 第8章:パットン将軍の教え → 目標を与えれば人は動く
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第9章~第11章• 9章: プロダクトマネージャーを支えるブレインたち
• 10章: 上から降ってくるものをうまくさばく
第2部: ソフトウェアを開発するプロセス
• 11章: 製品の市場性評価
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第9章プロダクトマネージャーを支えるブレインたち
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第9章: プロダクトマネージャーを支えるブレインたち
社内の賢い人を探し出す
• 製品開発とは、アイデアで勝負すること• いいアイデアを見つけるには「賢い人たちの力」が必要• 自分、チームだけでアイデアを見つけようとすると、領域をうんと狭めてしまう
• ペパボはチーム、グループ内で考えることが多い。事業部制だから?アイデアをうんと狭めてしまわないやり方は?
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第9章: プロダクトマネージャーを支えるブレインたち
社内の賢い人を探し出す
• 会社でいちばん頭の切れる人を探し出すことからはじまる• 役立つ人が埋もれている現実(人間関係、エゴ、自信のなさ等)• 製品開発チームの一員にしてしまうこともある• 「こともある」ってことは、そうじゃない場合「役立つ人」って自分にとっていいアドバイスやアイデアをくれる都合のいい人?
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1. サム ………………………
2. クリス ……………………
3. アレックス ……………..
4. マット …………………..
5. ミラ ……………………..
上司が無能だった。現状に満足していた。
野心もなく、自分を過小評価していた。
「若さ」が差別を生んでいた。
「性別」「国籍」による差別。
第9章: プロダクトマネージャーを支えるブレインたち
社内の賢い人を探し出す
だいたい上司が無能…
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第9章: プロダクトマネージャーを支えるブレインたち
社内の賢い人を探し出す
• 賢い人を探し出すのはプロダクトマネージャーの役目• とにかく人に聞け!「頭のいい人は誰?」• 歩き回れ!人の話に耳を傾けろ!ドアを開けとけ!• 困ってることを共有しろ!
• アウトプットする人には情報が回ってくるよね• いろんな人(マネージャー同士、役員同士、だけでなくいろいろなレベルの人)と付き合え!
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第9章: プロダクトマネージャーを支えるブレインたち
社内の賢い人を探し出す
• 多くのプロダクトマネージャーがこういうのをやらないのは、
「独りよがり」でしかない
• アイデアの素晴らしさを見抜き、形にすることがプロダクトマネージャーの仕事である
• すばらしい製品を世に送り出すことに尽きる
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第10章上から降ってくるものをうまくさばく
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第10章: 上から降ってくるものをうまくさばく
10のテクニック
• 上司の意見がコロコロかわるのにも理由がある
• 上司にも上司がいる
• 市場環境
• 予算・人員の制約
• 大企業で働くことの代償
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第10章: 上から降ってくるものをうまくさばく
(上司とうまくやっていくための)10のテクニック
1. 変更を予測して計画反復、やり直し、計画変更 →「かき回す(churn)」どのくらいかき回された・かき回したかを記録し、将来に備える。
2. コミュニケーションのスタイルと頻度上司が好むやり方に合わせよう。
3. 会議前の根回し正式な会議の前に同意をとりつけておく。
4. 問題だけでなく提案も上司は何が問題かだけでなく、どうやって解決しようとしているかも聞きたがっている。
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第10章: 上から降ってくるものをうまくさばく
(上司とうまくやっていくための)10のテクニック
5. 上司をうまく使う上司にしかできないことをお願いしよう。
6. 周到に準備する上司はほころびを見つけるのが得意
7. メールは短く上へのメールは、短く、要点のみ
8. 意見ではなくデータと事実「もしわが社のだれかの意見にしたがってこの決定をするのであれば、私の意見に従うべきだ。」
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第10章: 上から降ってくるものをうまくさばく
(上司とうまくやっていくための)10のテクニック
9. 製品のアイデアを説いて回る普段からやっておけば、他のグループの人たちも手助けしてくれるようになる。
10. 手のかからない社員になる自分の相談相手を上司にするのはやめよう。上司に無駄な時間を使わせないように気を配ろう。
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第2部ソフトウェアを開発するプロセス
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第11章
製品の市場性評価
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第11章:製品の市場性評価
解決すべき問題を特定する
• どんな市場でも新製品が登場するチャンスは至るところにある• 「何が実現可能か」が絶えず変化しているから
• プロダクトマネージャーは、製品の市場性を評価し、何が有望なのかをすばやく判断できなければいけない• 人の心を動かすことができそうなものは何か• 手をださないほうがいいものはどれか
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解決すべき問題を特定する
• トップダウン、ボトムアップ、どちらにしても製品化を直感的にきめてしまうことが多い
• 大口顧客からの「特別仕様」をもとに製品化が進む ->
• MRD(市場要求仕様)は、製品の市場性を記述するもの
• 何を製品化するか(ソリューション)を書くものではない
• ペパボにおけるMRDやPRDは?
第11章:製品の市場性評価
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飛ぶ前にはよく観察しろ
• 製品の市場性を評価するのは、プロダクトマネージャーの重要な仕事の一つ
• 市場性評価をする目的は2つ
1. ボツにした方がいいアイデアを証明するため(ヒト・モノ・カネを無駄にしないため)
2. 成功を確実なものとするかを理解するため
第11章:製品の市場性評価
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効果的な製品の市場性評価(10の質問)
1. 製品はどんな問題を解決するのか(バリュープロポジション) これが一番むずかしい。製品の機能や性能ではない。
2. 誰のために問題を解決するのか
3. 市場規模控えめな数字で評価しろ。全ての市場が数千億規模である必要はない
4. 成功かを判断する指標
5. 競合環境
第11章:製品の市場性評価
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効果的な製品の市場性評価(10の質問)
6. なぜ当社がこの製品を作るのか(差別化要因)
7. 市場投入の時期
8. 市場投入の戦略どうやって市場に出すのか。どう売り込むのか。
9. 成功のために絶対必要な要素(ソリューションの要件)• ソリューションの【要件】とは?• 【市場ニーズや製品化を左右する要素や製品化の成約となるものを明らかにする】とは?
10. 9つの条件をもとに、やるか、やらないか
第11章:製品の市場性評価
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第10章:製品の市場性評価
プロダクトマネージャーあるある
• プロダクトマネージャーは、解決すべき課題とそのソリューションを、一緒にして考えてしまう(あるある)
• ソリューションが行き詰まって、製品化そのものまであきらめてしまう(あるある)
• 何を作るかではなく、何を解決するか。何を作るかではなく、何を解決するか。何を作るかではなく、何を解決するか。何を作るかではなく、何を解決するか。何を作るかではなく、何を解決するか。何を作るかではなく、何を
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コラム: 新しく作るか、古いものを直すか
• 新製品の開発と既存製品の改良のバランスは?• どちらも製品への投資であることには変わりない
• 新製品開発であれ、既存製品の改良であれ、開発チームは費用対効果を評価する責任がある
• 多くの場合、パフォーマンスが本来そうあるべきで、可能なはずのレベルに達していない製品を改良することが、儲けるための最大のチャンス
第11章:製品の市場性評価
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コラム: 新しく作るか、古いものを直すか
• 多くの製品は「できがひどい」ために売れていない
のに、代わりに新製品を作ろうとしてしまう• そうして新しい製品を作っても、結果は(以下略• プロトタイピングとユーザーテストで、問題を特定できることが多い
第11章:製品の市場性評価
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コラム: お金はどこに
• 自社製品の経済的な意味を理解していますか?• 収益モデル• 製品の総コスト• 顧客獲得コスト• 製品がこれまでにいくら稼いだか
• まともに理解していないプロダクトマネージャーが多い• プロダクトマネージャーも予実管理に関わったほうがよい?
第11章:製品の市場性評価
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コラム: お金はどこに
• 財務部門に友人を作るべき3つの理由
1. 製品を理解することに役立つ財務部門の人は製品の経済的な意味を理解している
2. 顧客を理解することに役立つ顧客との取引、支払いデータ、マネジメントレポートなど、ウェブ解析ツールでは分からないデータを持っている
3. 事業計画を作るときに役立つ財務部門の人は事業計画を作るのが得意だ。巻き込もう。
第11章:製品の市場性評価
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