ニッケルの需給動向 -...

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0 ニッケルの需給動向 平成2292平成2292金属資源開発本部 金属企画調査部 廣川 満哉

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Page 1: ニッケルの需給動向 - JOGMEC金属資源情報mric.jogmec.go.jp/kouenkai_index/2010/briefing_100902_4.pdf0 ニッケルの需給動向 平成平成22年 9月 2日 (木 )

0

ニッケルの需給動向

平成22年9月2日(木)平成22年9月2日(木)

金属資源開発本部 金属企画調査部廣川 満哉

Page 2: ニッケルの需給動向 - JOGMEC金属資源情報mric.jogmec.go.jp/kouenkai_index/2010/briefing_100902_4.pdf0 ニッケルの需給動向 平成平成22年 9月 2日 (木 )

1ニッケルの需給動向(目次)

1. LME価格と在庫状況、需給バランス

2. 世界の需給動向

3 日本の需給動向3. 日本の需給動向

4. 中国の需給動向

5. 今後の見通し

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論 旨2

1.世界金融危機による経済減退⇒ステンレス等の需要低下、

供給過剰⇒価格急落・低迷、生産停止供給過剰 価格急落 低迷、生産停止

各国の経済刺激策⇒回復の兆し⇒実需の回復傾向⇒

ニッケル需給バランスも改善の兆しニッケル需給バランスも改善の兆し

2.LME在庫は高水準ながら2009年以降、市況は回復傾向

しかし 4月の欧州危機によりやや低迷しかし、4月の欧州危機によりやや低迷

3.日本を初め欧米先進国の需要は、リーマンショック後回復

あるが 進 な 方 ジ 中しつつあるが、進んでいない。一方、アジアは、中国、イン

ドを中心に需要拡大

4.2015年までは消費、生産とも増加の見通し

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ニッケル長期(過去10年分) :LME価格と在庫の推移

在 減 高値 3在庫減少と中国需要拡大を背景に2007年5月16日最高値54,200$/tまで上昇したが、在庫上昇とともに急落。さらに、リーマンショックで直近安値から回復途上

ニッケル地金価格・在庫の推移

60,000 180,000

40,000

50,000

120,000

150,000

価格

30,000

価格

(U

S$/t

90,000

在庫

(t)

10,000

20,000

30,000

60,000

在庫

0

2001/1

/1

2001/4

/1

2001/7

/1

001/1

0/1

2002/1

/1

2002/4

/1

2002/7

/1

002/1

0/1

2003/1

/1

2003/4

/1

2003/7

/1

003/1

0/1

2004/1

/1

2004/4

/1

2004/7

/1

004/1

0/1

2005/1

/1

2005/4

/1

2005/7

/1

005/1

0/1

2006/1

/1

2006/4

/1

2006/7

/1

006/1

0/1

2007/1

/1

2007/4

/1

2007/7

/1

007/1

0/1

2008/1

/1

2008/4

/1

2008/7

/1

008/1

0/1

2009/1

/1

2009/4

/1

2009/7

/1

009/1

0/1

2010/1

/1

2010/4

/1

2010/7

/1

0

2 2 2

20 2 2 2

20 2 2 2

20 2 2 2

20 2 2 2

20 2 2 2

20 2 2 2

20 2 2 2

20 2 2 2

20 2 2 2

Stock Cash 3 month

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ニッケル中期(過去3年分) :LME価格と在庫の推移

月 史上最高 在庫ピ ク 年消費量実績ベ 分 そ 4

Ni価格(US$/t) 在庫( )

2月に史上最高LME在庫ピーク:2009年消費量実績ベースで46日分。その後、消費増により在庫減少中。

リーマンショック

50,000

55,000

Ni価格(US$/t)

160,000

180,000

LME在庫(t)

Stock Cash 3 month

リーマンショック

35 000

40,000

45,000

120,000

140,000

25,000

30,000

35,000

80,000

100,0002009年4月~

LME価格と在庫は平行して上昇(投機資金流入?)

15,000

20,000

40,000

60,000

て上昇(投機資金流入?)

2009平均操業 スト

0

5,000

10,000

0

20,000

40,000

2008年 2009年 2010年

平均操業コスト

0

2008/1

/1

2008/2

/12008/3

/1

2008/4

/1

2008/5

/1

2008/6

/12008/7

/1

2008/8

/1

2008/9

/1

2008/1

0/1

2008/1

1/1

2008/1

2/1

2009/1

/1

2009/2

/12009/3

/1

2009/4

/1

2009/5

/1

2009/6

/1

2009/7

/1

2009/8

/1

2009/9

/1

2009/1

0/1

2009/1

1/1

2009/1

2/1

2010/1

/1

2010/2

/12010/3

/1

2010/4

/12010/5

/1

2010/6

/1

2010/7

/1

2010/8

/1

2010/9

/1

0

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ニッケルLME倉庫別在庫状況

リ マンショック以降 特にオランダを中心に欧州の在庫が積み上がり かつてな 5

(千 )

リーマンショック以降、特にオランダを中心に欧州の在庫が積み上がり、かつてない水準であったが、2010年1月以降はオランダ、シンガポールで減少傾向にある。

ニッケル在庫の推移(LME)

170180 その他

(千t)

120130140150160170

韓国

シンガポール

スウェーデン

708090

100110120 スウェ テ ン

英国

オランダ

203040506070

01020

8年

1月

2月

3月

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10月

11月

12月

9年

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

4月

5月

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7月

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08

09

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ニッケル短期 :LME価格、在庫、需給バランスの推移2009年は供給過剰により在庫が急増したが、2010年当初から需給がタイト化し、在庫が減少傾向 直近価格は経済回復遅れ 中国 増産 ト終結により げ 6

ケルの需給バランス価格 需給バランス / LME在庫

在庫が減少傾向。直近価格は経済回復遅れ、中国NPI増産、スト終結により下げている。

ニッケルの需給バランス

60000 200

価格(US$/t

需給バランス  / LME在庫(千t)

40000

50000150

30000

40000

50

100

供給過剰需要過剰

10000

20000

0

LME在庫 バランス 価格

0

2006/1 2 3 4 5 6 7 8 9

10

11

12

2007/1 2 3 4 5 6 7 8 9

10

11

12

2008/1 2 3 4 5 6 7 8 9

10

11

12

2009/1 2 3 4 5 6 7 8 9

10

11

12

2010/1 2 3 4 5 6

-50在庫 ラン 価格

2006年 2007年 2008年 2009年 2010年

(出典:INSG)

006年 007年 008年 009年 0 0年

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ニッケル世界生産量及び消費量の推移7

ニッケル世界生産量及び消費量の推移2007年から供給過剰であったが、リーマンショックによる鉱山減産及びカナダの鉱山の大幅減産により需給改善され、現在はほぼバランスしている。直近4月以降、欧州危機の影響で消費がやや減少

150

鉱石生産量 一次ニッケル生産量 ニッケル消費量(千t)

欧州危機の影響で消費がやや減少

130

140

110

120

80

90

100

70

80

7年

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7年

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1月

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0年

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08

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09

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09

09

09

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10

10

10

10

10

10

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ニッケル国別鉱石生産量の推移 8ニッケル国別鉱石生産量の推移Vale IncoのSudburyは2009年7月、Voysey‘s Bayは同年8月より長期のストライキ実施。カナダ大幅減産。2010年7月にようやく解除されたが、本格生産は9月末予定。ニューカレGORO 8月生産開始、今後増加

45

50ロシア

カナダ

定。ニュ カレGORO 8月生産開始、今後増加

25

30

35

40カナダ

インドネシア

豪州

ニューカレドニア

中国

10

15

20

25 中国

その他

0

5

7年

7月

7年

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7年

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0年

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07

07

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07年

08

08

08

08

08

08

08

08

08

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09

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09

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09

09

09

09

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10

10

10

10

10

10

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次 ケル生産量の推移 9一次ニッケル生産量の推移2009年7月以降のカナダの大幅減産、中国の増産が顕著日本はリーマンショック前まで回復

45

50その他

30

35

40中国

ロシア

日本

15

20

25 豪州

カナダ

0

5

10

15

0

07年

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ニッケル消費量の推移 10ニッケル消費量の推移中国は、リーマンショックの影響はほとんどなし、その後も急成長。台湾は回復増加、日本、米国は完全には回復できていない。

45

50その他

中国

(千t)(千t)

30

35

40中国

米国

日本

15

20

25 ドイツ

台湾

0

5

10

0

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09年

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09年

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中国、日本、米国のニッケル消費量の比較11中国は19年で約16倍に急増

400450

(千t)

・中国:2009年は1990年の16 1倍の増

ニッケル:中国の消費量443千t(世界計 1,233千tの36%)

250300350400 中国:2009年は1990年の16.1倍の増

・日本:     〃      24%減・米国:     〃      29%減

50100150200

050

中国 28 58 443

1990年 2000年 2009年

中国

日本 159 192 121

米国 127 147 90

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ニッケル消費量の地域別推移

アジア地域の消費量は2007年に50%を超え 2009年には世界計の62% 12アジア地域の消費量は2007年に50%を超え、2009年には世界計の62%

を占めるに至った。ニッケルの消費マーケットは、欧米諸国からアジア地域、特に中国が中心となっている。

700750800

アジア欧州(西側)

(千t)

500550600650700 欧州(西側)

欧州(東側)中国日本

300350400450500 日本

北米(米・加)その他

100150200250300

050

100

975

976

977

978

979

980

981

982

983

984

985

986

987

988

989

990

991

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995

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000

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19

19

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19

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19

19

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19

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19

19

19

19

19

19

19

19

19

19

19

19

19

19

20

20

20

20

20

20

20

20

20

20

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推 13ニッケル需要:ステンレス鋼生産量の推移

アジア、特に中国、インドの生産量が増加してきたが、最近は微増傾向。欧米はリーマンショック後、減少、回復は進んでいない。

30 000

35,000(千トン)

25,000

30,000

アジア(中国含む)

中国

15,000

20,000中国

アジア(中国除く)

米国

中欧、東欧

5,000

10,000 西欧、アフリカ

-

2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

(出典:ISSF)

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ニッケル需要:自動車生産台数の推移

14中国は2009年Q1から、その他アジア、欧州は2009年Q2から回復に転じているが、回復は進まず。米州も2008年Q4で下げ止まり。

4,500

5,000アジア(含中国) 中国 西欧+アフリカ 米州 旧東欧(千t)

  '01年   '02年 '03年   '04年 '05年   '06年 '07年   '08年 '09年

3,000

3,500

4,000

1 000

1,500

2,000

2,500

0

500

1,000

Q1

Q2

Q3

Q4

Q1

Q2

Q3

Q4

Q1

Q2

Q3

Q4

Q1

Q2

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Q4

Q1

Q2

Q3

Q4

Q1

Q2

Q3

Q4

Q1

Q2

Q3

Q4

Q1

Q2

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Q4

Q1

Q2

Q3

Q4

'01Q

'01Q

'01Q

'01Q

'02Q

'02Q

'02Q

'02Q

'03Q

'03Q

'03Q

'03Q

'04Q

'04Q

'04Q

'04Q

'05Q

'05Q

'05Q

'05Q

'06Q

'06Q

'06Q

'06Q

'07Q

'07Q

'07Q

'07Q

'08Q

'08Q

'08Q

'08Q

'09Q

'09Q

'09Q

'09Q

(出典:ISSF)

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ニッケル需要:国別自動車生産台数の推移15

ッケル需要:国別自動車生産台数の推移

中国の急増、インドの増加、欧米、韓国、日本は、リーマンショック後、回復は進んでいない。

2009年実績

自動車生産台数

←中国(1419万台)

日本(793万台)130140150160170180190

中国 日本 米国 ドイツ 韓国 インド(万台)

自動車生産台数

←日本(793万台)

←米国(572万台)

←ドイツ(518万台)5060708090

100110120130

←韓国(351万台)

←インド(350万台)1020304050

7年1月

7年2月

7年3月

7年4月

7年5月

7年6月

7年7月

7年8月

7年9月

年10

年11

年12

8年1月

8年2月

8年3月

8年4月

8年5月

8年6月

8年7月

8年8月

8年9月

年10

年11

年12

9年1月

9年2月

9年3月

9年4月

9年5月

9年6月

9年7月

9年8月

9年9月

年10

年11

年12

0年1月

0年2月

0年3月

0年4月

0年5月

0年6月

(出典:日本自動車工業会)

'07

'07

'07

'07

'07

'07

'07

'07

'07

'07年

'07年

'07年

'08

'08

'08

'08

'08

'08

'08

'08

'08

'08年

'08年

'08年

'09

'09

'09

'09

'09

'09

'09

'09

'09

'09年

'09年

'09年

'10

'10

'10

'10

'10

'10

2010年5月から中国の生産台数は未発表 (出典 日本自動車 業会)0 0年5月から中国の生産台数は未発表

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16需要:国別自動車登録台数の推移

中国:増加、米国:減少:日本:維持

中国:登録台数 米国:登録台数 日本:登録台数(万台)

2009年実績

自動車登録・販売台数

←中国(1371万台)130140150160170180190

中国:登録台数 米国:登録台数 日本:登録台数(万台)

←米国(1060万台)

日本(461万台)5060708090

100110120130

←日本(461万台)

1020304050

7年

1月

7年

2月

7年

3月

7年

4月

7年

5月

7年

6月

7年

7月

7年

8月

7年

9月

年10月

年11月

年12月

8年

1月

8年

2月

8年

3月

8年

4月

8年

5月

8年

6月

8年

7月

8年

8月

8年

9月

年10月

年11月

年12月

9年

1月

9年

2月

9年

3月

9年

4月

9年

5月

9年

6月

9年

7月

9年

8月

9年

9月

年10月

年11月

年12月

0年

1月

0年

2月

0年

3月

0年

4月

0年

5月

0年

6月

'07

'07

'07

'07

'07

'07

'07

'07

'07

'07年

'07年

'07年

'08

'08

'08

'08

'08

'08

'08

'08

'08

'08年

'08年

'08年

'09

'09

'09

'09

'09

'09

'09

'09

'09

'09年

'09年

'09年

'10

'10

'10

'10

'10

'10

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需要:世界及び中国の粗鋼生産の推移

17中国:リーマンショックの影響は軽微

世界の粗鋼生産推移(2008年1月-2010 年6月)

0 91.01.11.21.3

t) 3040506070

(%)

0.50.60.70.80.9

鋼生

産(億

-100102030

前年

同月

0 00.10.20.30.4粗

-60-50-40-30-20 対

世界計 中国 世界(対前年比) 中国(対前年同月比)

0.0

2008年

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

2009年

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

2010年

1月

2月

3月

4月

5月

6月

60

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需要:世界及び欧州、米国、日本の粗鋼生産の推移

18

世界 粗鋼生産推移(主要国)

先進諸国の需要は、回復しつつもまだ完全ではない。

世界の粗鋼生産推移(主要国)(2008年1月-2010年6月)

20 000 1 4

14,000

16,000

18,000

20,000

(千

t)

0 91.01.11.21.31.4

産(億

t)

6 000

8,000

10,000

12,000

別粗

鋼生

0 40.50.60.70.80.9

世界

の粗

鋼生

0

2,000

4,000

6,000

月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月

国別

0.00.10.20.30.4

世界計 欧州 米国 日本

20

08

年1

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10

11

12

20

09

年1

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10

11

12

20

10

年1

2月

3月

4月

5月

6月

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ニッケル輸入内訳

日本のニッケル需給構造

19地金(88千t)  磁性材 1.9 千t 1.8% めっき 2.1 〃 1.9%

地金:輸入比率53% +地金:国産47%  触媒 0.4 〃 0.3%(35千t)  蓄電池 2.9 〃 2.7%

その他 7 0 〃 6 4%

地金,40

80%

90%

100% (品位Ni 100%)

その他 7.0 〃 6.4%

マット:輸入比率100% 酸化Ni等(27.4千t)

FeNi:輸入比率12% +FeNi:国産88% FeNi  特殊鋼 95.1 〃 86.9%(85千t) (97千t)

FeNi,

マット,77

40%

50%

60%

70% (品位Ni 70%)

(85千t) (97千t)内需計 109.4 〃 100%

鉱石:輸入比率100% 輸出 58.1 〃在庫 37.2 〃

需要計 314 2

鉱石,78

12

0%

10%

20%

30%

40%

(品位Ni 30%)

需要計 314.2 〃0%

1(2008年、単位:千t)

その他 33

(品位Ni 2.5%(水分25%))

豪州, 11, 5%

ロシア, 8, 4%

その他, 33,16%

インドネシア,

←日本の輸入相手国

(Ni純分換算、数値は千t)

フィリピン,19, 9%

豪州, 11, 5%111, 54%

ニューカレ,24, 12%

(出典:日本鉱業協会、INSG)

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需要:日本:ステンレス鋼材の生産状況

リ マンショックにより 生産量は半分以下に落ち込んだが その後 20 20リーマンショックにより、生産量は半分以下に落ち込んだが、その後、20万t程度まで回復したが、完全な回復には至っていない。

日本:ステンレス鋼材生産量

200,000

250,000

100,000

150,000

200,000

形・棒・平鋼

線材

管材

0

50,000

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

0月

1月

2月

1月

2月

3月

4月

5月

鋼板類

250,000日本:ステンレス鋼材生産量(t)

09年

3

09年

4

09年

5

09年

6

09年

7

09年

8

09年

9

09年

10

09年

11

09年

12

10年

1

10年

2

10年

3

10年

4

10年

5

50,000

100,000

150,000

200,000形・棒・平鋼線材

管材鋼板類

(出典:ステンレス協会)

0

'08年

4月

'08年

5月

'08年

6月

'08年

7月

'08年

8月

'08年

9月

'08年

10月

'08年

11月

'08年

12月

'09年

1月

'09年

2月

'09年

3月

'09年

4月

'09年

5月

'09年

6月

'09年

7月

'09年

8月

'09年

9月

'09年

10月

'09年

11月

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需要:日本:ステンレス鋼材受注量

212009年は、自動車需要の落ち込みが顕著であったが、2010年の受注量は回復傾向にあり、2008年並となる見込みである。

日本:ステンレス鋼材の用途別受注量

1,600その他

1,000

1,200

1,400その他

電気機器用

産業機器用

400

600

800 建設用

家庭業務機器用

自動車用

0

200

2007年 2008年 2009年 2010年

自動車用

(e)

2010年分は1~5月までの実績に基づき算定した推定値

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需要;日本:ステンレス生産量

22Ni価格高騰、Ni/Cr価格差から日本のステンレス生産量はNi系からCr系にシフト→Ni消費の減少

2 000 000

2,500,000

14

16

18

ニッケル系生産量

クロム系生産量

(t)

1,500,000

2,000,000

10

12

14価格比(Ni/Cr)

500,000

1,000,000

4

6

8

0

1975

1976

1977

1978

1979

1980

1981

1982

1983

1984

1985

1986

1987

1988

1989

1990

1991

1992

1993

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

0

2

日本:Ni系・Cr系 ステンレス生産量比と価格倍率(Ni/Cr)の関係(Ni/Cr)の関係

(出典:合金鉄年鑑)

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中国の鉱石生産量、一次ニッケル生産量、消費量の推移23

鉱石生産量は、横ばい、2009年初めより消費量が拡大、それにつれて一次ニッケル生産量が拡大

45

50

鉱石生産量 一次ニッケル生産量 ニッケル消費量(千t)

30

35

40

45

15

20

25

0

5

10

07年

7月

07年

8月

07年

9月

07年

10月

07年

11月

07年

12月

08年

1月

08年

2月

08年

3月

08年

4月

08年

5月

08年

6月

08年

7月

08年

8月

08年

9月

08年

10月

08年

11月

08年

12月

09年

1月

09年

2月

09年

3月

09年

4月

09年

5月

09年

6月

09年

7月

09年

8月

09年

9月

09年

10月

09年

11月

09年

12月

10年

1月

10年

2月

10年

3月

10年

4月

10年

5月

10年

6月

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中国の自給率の推移24

中国の自給率の推移

2000年以降鉱石輸入国へ転換、その後も自給率が低下し、現在は20%以下となっている。

450 130%

鉱石生産量 地金生産量

地金消費量 鉱石自給率ニッケル

(千t) 鉱石自給率

300

350

400

450

90%100%110%120%130%

鉱石輸入国への転換

150

200

250

300

40%50%60%70%80%

0

50

100

150

0%10%20%30%40%

0

1990

1991

1992

1993

1994

1995

1996

1997

1998

1999

2000

2001

2002

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

0%

(出典:INSG)

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中国のニッケル形態別供給の推移(月別)

リ シ ク直前の 年 月 月の生産量 輸入急減 年には地25リーマンショック直前の2008年5月~9月の生産量、輸入急減。2009年には地金輸入急増し、消費を上回る。2009年9月以降は生産と消費がバランスして推移している。

70

7580

(出典:INSG)

50

5560

6570

千t)

フェロニッケル(輸入)

3540

4550

量,消

費量

地金(輸入)

マット(輸入)

ニッケル消費量

一次ニッケル生産量

15

2025

30

供給

鉱石(輸入)

05

10

006 3 5 7 9

11

007 3 5 7 9

11

008 3 5 7 9

11

009 3 5 7 9

11

010 3 5

鉱石(輸入)

鉱石(国内)

中国のニッケル供給推移(月別)

20

20

20

20

20

※輸入鉱石品位 1.0 %と 仮定

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中国の鉱石輸入の推移

262006年からニッケル銑鉄(NPI:低品位フェロニッケル)生産開始、原料輸入(主にフィリピン、インドネシアから低品位鉱石輸入)

3000鉱石輸入量(千t)

50000

55000ニッケル価格

(US$/t)その他

インドネシア

リピ

2000

2500

35000

40000

45000フィリピン

豪州

価格

1500

20000

25000

30000

500

1000

5000

10000

15000

20000

0

6年

1月 2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

7年

1月 2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

8年

1月 2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

9年

1月 2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

0年

1月 2月

3月

4月

5月

6月

0

5000

200

200

200

200

201

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中国NPI生産量の推移

27低コストで環境管理上、有利な電炉(生産コスト:溶鉱炉14,000~25,000US$/t-Ni、電炉15,400~24,200US$/t-Ni)が伸びている。

(千ト )

140

160(千トン)

100

120

その他

60

80

その他

電炉(Ni5~18%)

溶鉱炉(Ni1.8~10%)

20

40

0

20

2005 2006 2007 2008 2009 2010

(出典:INSG, CRU, MBDから推定)

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28中国 北京市の地下鉄 新しく開業した路線はホームドアシステム業した路線はホ ムドアシステム採用

ドアの構造部材はステンレスア 構造部材 テ

中国 北京市の地下鉄 車両中国 北京市の地下鉄 車両更新でステンレス車両も登場

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ニッケル消費量見込み(国別)29

需要は、アジア、特に中国、インドを中心に増加見込み。

1,600

1,800

オセアニア

(kt) 予想値

1 000

1,200

1,400

, オ ア ア

アフリカ

中南米

北米

400

600

800

1,000 北米

欧州

その他アジア

日本

0

200

400

06

07

08

09 0 1 2 3 4

日本

中国

200

200

200

200

201

201

201

201

201

(出典:CRU)

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2007年以降新規開発された鉱山及び今後開発が計画されている鉱山30

(本格生産時に20千トン~65千トンNi生産予定)

・Talvivaara(フィンランド) Talvivaara80%、Outokumpu20% 2008年生産開始

・Santa Rita(ブラジル) Mirabela 2009年末生産開始Santa Rita(ブラジル) Mirabela 2009年末生産開始

・Onca Puma(ブラジル) Vale 2010年9月生産開始

・Goro(ニューカレドニア) Vale70%、住友金属鉱山11%他 2010年末生産開始

R (PNG) MCC R Ni (中国)他 2010年末生産開始・Ramu(PNG) MCC Ramu Nico(中国)他 2010年末生産開始

・Barro Alto(ブラジル) Anglo American 2011年3月生産開始

・Ambatoby(マダガスカル)Sherritt40%,住友商事27.5%,Kores他2012年生産開始

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一次ニッケル生産量見込み(企業別)

31新規開発鉱山、増産計画があり、生産量は増加する見込み。しかし、予期せぬ事故、開発計画の遅れ、ストライキなど不安要因もある

1 600

1,800その他

太平洋金属

(kt)予想値

1,200

1,400

1,600 Sherritt

住友金属鉱山

Eramet

600

800

1,000 Xstrata

Jincuan

BHPB

0

200

400BHPB

Norilsk Nickel

Vale Inco

2006

2007

2008

2009

2010

2011

2012

2013

2014

(出典:CRU)