球の抵抗測定 - 工学院大学 流体工学研究室・スポーツ...
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球の抵抗測定
レポート提出に関する注意事項1.レポート提出 (1週間後)8-201号室
2.期限厳守
3.考察を重点的に評価(6つの課題)
4.パソコン等を使って工夫することを推奨
5.他人のコピーは厳禁
http://fluid.mech.kogakuin.ac.jp/index_jp.html
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目的
• 1. 目的• 流れのなかに置かれた球に働く空気抵抗を風洞
実験により調べ、レイノルズ数と抵抗係数の関係について検討する。また、トリッピングワイヤによって球表面の流れを変えた場合に抵抗係数がどのように変化するか検討し、境界層の状態と空気抵抗の関係について理解することを目的とする。
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物体周りの流れ(乗り物)
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基本形状
球の周りの流れ
円柱の周りの流れ
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自然界の流れ
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物体に働く流体力• 流れの中に物体が置かれると物体に対して流体の運動に伴う力
が作用する。
抗力(抵抗):流れの方向に作用する力の成分揚力 :物体に対して鉛直に作用する力の成分
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物体抗力(課題5)• 抗力Dは流速、面積、密度、粘性係数の関数
• 右辺と左辺の次元の同次性
( ) δγβα µρ=µρ= AkUAUfD ,,,
δδδ−δ−δ−
ρ
µρ=µρ= 2/1
212/12
UAAUkAkUD
22/1(Re)
UAD
Cdρ
=ν
=µ
ρ=
UdUdRe
•空気抵抗は速度の2乗に比例する。…...実験で確認
8課題5のヒント
• 抗力Dの次元 kg・m/s2より MLS-2
• 速度Uの次元 m/sより LαS-α
• 面積Aの次元 m2 より L2β
• 密度ρの次元 kg/m3より MγL-3γ
• 粘度μの次元 kg・/msより MδL-δS-δ
• Mに関して1=γ+δ• Lに関して1=α+2β−3γ−δ• Sに関して−2=−α−δ
•上の連立方程式をといて、α,β,γをδを用いて表し、元の式に代入して、Cdを求めるδの値は実験等から求める
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抗力• 抗力=圧力抵抗+摩擦抵抗
fp
S
w
S
DDdSdSpD +=θτ+θ= ∫∫ cossin
物体の前後の圧力差による力 物体と空気の摩擦によるずり変形に伴う力
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物体の後ろに渦ができると?
渦:圧力が低い台風の中心気圧
ベルヌーイの定理動圧+静圧=一定
oPV
p +ρ
=2
2
圧力:高いV=0
圧力:低い圧力抵抗
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物体表面では速度0
yu
∂∂
µ=τ
流体には粘り気があるため、速度差による摩擦力が生じる
摩擦抵抗
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物体の抵抗軽減
流線形:圧力抵抗小、摩擦抵抗大
鈍頭物体:圧力抵抗大、摩擦抵抗小
一般に圧力抵抗大
圧力抵抗を下げれば抵抗小
何故、渦ができるのか? 流れのはく離
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はく離(層流)
加速:下流の圧力低摩擦に打ち勝って流れる
摩擦により速度低下圧力:大
流れにくくなる
圧力の高い方から低い方
逆流
渦
課題1(a) はく離点角度(層流)
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加速:下流の圧力低摩擦に打ち勝って流れる
乱流の混合作用により平均流のエネルギーを取得
流れにくくなる
混合により流れが均質化
逆流
渦
はく離を抑えるには?(乱流)
はく離が遅れる
課題1(b)はく離点角度(乱流)
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乱流を作るには?
• レイノルズ数大 : 風速大、物体大
• 物体表面での混合:表面に凹凸 ディンプル
• ディンプルの効果:物体表面の流れを混合して、はく離を抑制
圧力抵抗小:摩擦大トータル:抵抗軽減
課題2 臨界レイノルズ数
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実験項目• 抗力D ロードセル
流速U ピトー管流体の物性値ρ、ν 気圧と気温球の直径d 100mm
• 抗力D、密度ρ、流速U、投影面積A→抵抗係数Cd
• 流速U、動粘性係数ν,球の直径d→レイノルズ数Re
• ReとCdの関係を調べる。Re→大、Cd?
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風洞• 送風機で流れを作り、テストセクション内に気
流を作成する装置
ゲッチンゲン型
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風洞に要求される性能• 流れが一様で乱れが少ない:整流装置、ノズル
• 風速の設定範囲が広い
エッフェル型
コレクタ
ノズル
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ロードセル
金属細線
力F 電気抵抗R
ブリッジ回路
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ピトー管
流体の流れの中に物体が置かれると、物体の前面で流れはせき止められ、物体の表面に流れの速度がゼロとなる点が生じます。これをよどみ点といいます。(a)点からよどみ点までの空気の流れにベルヌーイの式を適用すると
ρ−
=)(2 oPP
V
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データシート 球の直径d=100mm マノメータ傾斜角sinθ=0.346 実験日
大気圧 Po= mmHg気温 t= ℃動粘性係数 ν= m2/s空気密度 ρa kgfs2/m4
マノメータ液密度 ρw N/m3
マノメータ初期値 ho'= mmロードセル初期値 Do= mVロードセルゲイン G= V球半径 R= m
普通球液柱 電圧 ヘッド 速度 抵抗 レイノルズ数 抗力係数h' E h U D Re Cd
mm mV mm m/s N -- --
トリッピングワイヤ付き(Case A)液柱 電圧 ヘッド 速度 抵抗 レイノルズ数 抗力係数h' E h U D' Re Cd
mm V mm m/s N -- --
トリッピングワイヤ付き(Case B)液柱 電圧 ヘッド 速度 抵抗 レイノルズ数 抗力係数h' E h U D' Re Cd
mm V mm m/s N -- --
• トリッピングワイヤなし
• トリッピングワイヤあり(上流)
• トリッピングワイヤあり(下流)
EXCELにデータを記入すると自動的に計算、作図が可能
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0.01
0.1
1
10
100
1.0E+01 1.0E+02 1.0E+03 1.0E+04 1.0E+05 1.0E+06
Reynolds number
Dra
g c
oef
fici
ent
Ref (Boundary Layer Theory)Present Experiment
文献値と実験値の比較
課題3 結果が異なる理由
Reが増大 → 風速大、直径大表面の凹凸 →ディンプル主流自体が乱流→?????
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トリッピングワイヤ(TW)
FLOW
課題4 TWの効果の比較
流速15m/s及び20m/s
TWを前方Aにつけた場合とBにつけた場合の違いについて考察
A B
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レイノルズ数
• 流体の運動はレイノルズ数に依存すると考えられている。
• レイノルズ数とはどのようなものか調べよ
課題6
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マグヌス効果